ARMORED CORE VI+3 NEXUS LAST RAVEN of THE SIRENT RUBICON 作:R.H.N
ー レイヴン ー
最強の人形兵器「アーマード・コア」を操り
多額の報酬と引き換えに依頼を遂行する傭兵
支配という名の権力が横行する世界において
何にも与することのない例外的な存在である
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OPERATION CODE Beyond the red sky
依頼者 solar system federal government & P.C.A
前払報酬 35000000c
成功報酬 20000000000c
特別加減算 特殊
作戦領域 planet rubicon 3
【独立傭兵レイヤードへ、我々太陽系連邦政府より正式な依頼を送付させて頂きます】
【依頼内容は、現在コーラル争奪戦の戦火が燃える惑星、ルビコン3における戦禍にまみれた情勢、その沈静化となります】
【アイビスの火、貴方もご存知のはずであるこの歴史的大事件の爆心地であったルビコン3でしたが、つい近年まで惑星封鎖機構の封鎖は順調に機能し特に問題のない状態でした。】
【しかし、ある日とある独立傭兵たちによってルビコン3においてアイビスの火の原因物質であるコーラルが再検出されたという情報がリークされ、更に封鎖の中枢を担っていたステーション31が襲撃を受け壊滅、オマケにここに貴方が名を馳せた太陽系連邦政府圏内での大反乱が重なり、惑星封鎖機構と連邦政府軍が半ば機能を麻痺させることとなってしまった、という訳です。】
【結果、その隙をついて各企業がコーラルで栄華を極めた過去のルビコン3の栄光を横取りしようとあの手この手で現地に侵入、結果、現地住民の多いベリウス地方を主舞台として現在、現地住民で構成された武装組織、ルビコン解放戦線と現地活動中の封鎖機構部隊、そしてルビコン3に侵入したアーキバス・コーポレーションとベイラム・グループとで4つ巴の戦禍へ多数の独立傭兵たちが紛れ込む混沌に至り、これが現在まで続いている状態となります】
【今回の依頼はこの状況を動かす事で、現地の惑星封鎖機構が秩序を取り戻すか、現地政府といえるルビコン解放戦線の手でコーラルを自己管理するようになるか、そのどちらかへこのコーラル争奪戦を誘導することなります】
【要は封鎖が再び成されれば我々としては理想であれど、妥協案としてルビコン3がコーラルを自己管理可能と判断出来れば、封鎖部隊を退却させることも視野というのが連邦政府の考えなのです】
【これは、アイビスの火の再発防止こそがルビコン3封鎖における現状の至上命題であるが故の方針になります。】
【因みに今回の件は非常に高度な政治的案件となりますので、依頼着手金、及び成功報酬は連邦政府軍の予算より捻出し、ルビコン3への渡航手段、離脱手段も政府より直々のバックアップを取らせて頂きます。】
【また、依頼受注を確認し次第、現地封鎖機構の執行AIへ貴方に関する特別司令を伝達、現地における傭兵活動を現地封鎖機構へ攻撃しない事を条件として黙認させ、連携も可能なように取り計らいます、更に、この依頼の性質上貴方に現地封鎖部隊の支援義務はありませんが、依頼達成に際し封鎖部隊への支援によって総被害がこちらの想定よりも軽く済めば、さらなる報酬増額も検討しましょう、勿論、封鎖機構と真正面から敵対すればこれらが全て水の泡となるのは忘れないようにお願いします。】
【最後に、今回の依頼に際して先行してルビコン3の現状における政府が把握する限りの重要な関連情報資料を全て貴方の支援AIのデータベースに送付させて頂きました】
【ACを操作して貴方に追従し、サイドキックとして名を馳せて見せる超高性能な相棒さんを見込んでの処置です、お役立てください。】
【ブリーフィングは以上となります、我々太陽系連邦政府と傘下、惑星封鎖機構は「地球最強」かつ、「100の傭兵」 たる貴方の手腕で以て、ルビコン3に再び安穩が翻されん事を願っています】
「…………Zzz」
「ーーーーーーーーヤード、」
「……ずびびびびびびびびびびびびび!うびびびびびびびびびびびび!」
「レイヤード!起きてください!もうすぐルビコンです!」
「……んあ?……………そうなの………?」
そうか、たどり着いたのか。
寝起きの私は軽く準備してくれたどり着いた星を見に向かう。
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「独立傭兵レイヤード、艦橋へ上がるわ。」
今、私の眼の前に広がる星、惑星ルビコン3、私の今回の仕事場だ。
封鎖機構部隊へ補給物資を送る専用の巨大輸送艦で格納庫内に拠点となる超大型ヘリごと輸送されている私は、特別に上がらせてもらったブリッジでルビコン到着を今か今かと待っていたら、いつの間にやら眠っていたようだった。
惑星封鎖の要である武装衛星を横目に、艦は大気圏突入の為に準備を進める。
「コード5、これより当艦は惑星ルビコン3に降下する、総員降下態勢に移れ」
「降りるのね、遂にルビコンへ」
「これが……惑星ルビコン3」
降下に向けていそいそと準備を始める封鎖機構の人達を横に、私のCOMであり相棒、レインは感慨深そうにCOMで捉えるカメラからの紅いルビコン3の映像を眺める。
「さて、何か言われる前に私達も降下準備だけしときましょうか」
「そうね、輸送ヘリに戻りましょう」
降下準備とは言ってもやる事はシンプル、降下後に予定地点で開放される格納扉から格納中の機を飛び立たせる準備をするだけだ。
ルビコン3においてはBAWSが製造してる物で有名な拠点運用可能なAC運搬用輸送ヘリ、私とレインは諸々の事情で通常の4倍近くのサイズになる巨大な平べったい特注輸送ヘリに軽く武装を施して用意しているが、そのせいで星間輸送に難があったりもするソレと格納済のACとで、今日私達はルビコンの大地に降り立つわけである。
「じゃあレイン、いつものように私が先行するからあとからお願いね?」
「ええ、貴方も無理はしないでね?」
いつものように私のCOMからレインが消え、格納されていた輸送ヘリのエンジンに火が付く。
それに合わせて私のヘリの隣で出撃準備をしている私のACに乗り込んだ。
「それにしてもレイヤード、ホントにいいの?」
「なにがよ?」
「直接指名の政府による依頼とはいえ、企業達による争いの真っ只中に向かうなんて」
「あー、それね?」
レインが言いたくなるのも判る、このコーラル争奪戦に割り込む行為、下手しないでも自殺行為に等しい。
一攫千金を夢見る独立傭兵ならまだしも、色々な仕事をこなし続けて早15年、とっくの昔から名が知れるほど仕事を続けていて、尚且つ独立傭兵として見ると資産には困らないレベルには儲けている私みたいなのがわざわざくるメリットは本来非常に薄いのだ。
「何と言ってもエルカノとBAWS、そしてこの機体フレームを作ったRaDの本拠地かつ、コーラルの本場だからねぇ、一度来てみたいとは思ってたのよ。」
それでも私がここに来た理由の一つ…………実はここルビコン3はこの世界における2大AC企業たるベイラム、アーキバス両グループに並んで現在の世界におけるACのシェアのグラフに小さいながらも割り込む「ルビコン系」と揶揄されるACパーツ群の本場なのだ。
私に至ってはそのルビコン系の一つ、RaDの惑星探査用フレーム一式に、とある筋に頼み込んで得たパーツ改造テクニックを元に一部カスタムを加えた機体を長い事傭兵生活のメインで用いてきてる程の愛用ユーザーである。
そして、つい最近ようやく一通り買い漁って追い課金で現地のガレージに保管を頼んだBAWSとエルカノの純正製品でもって、もう既に各社で製造販売してるパーツは一通り入手仕切ってしまった私だが、惑星封鎖で星外へのパーツ流通に限界があるルビコン系パーツ、もしや本場ルビコンでならまだ見ぬパーツがあるのではないか?
そんな事も視野に入れてたりするわけだ、もしもあったら絶対買い占める予定である。
………金ならあるわよ?まぁ何?依頼がたくさんね?主に政府とかタキガワとか政府とかタキガワとか………
都合上出費もすごいけど仕事に困らないから収入は更に凄い事になってて、もういっそ企業に投資して新パーツ作らせたろかとか思ってたからねぇ………BAWSの重四脚みたいにACじゃなくても個人的に欲しいのはいっぱいあるし。
「それに、今使ってるジェネレーターの故郷らしいしね、そんなことより、取り敢えず先ずは現地にあるっている傭兵支援システムにアクセスしましょうか」
「オールマインドね、謎の多いマインド系パーツの製造元とも言われてるけど、どうなのかしら?」
「パーツは気になるところだけど、システム面に関しては実登録してみるまで評価は保留せざるを得ないし……」
まぁ、現地を軽く視察してから活動を始める形になりそうである。
「独立傭兵レイヤード、当艦は先程大気圏を突破した、もう間もなく指定した投下ポイントに到着する、準備してくれ。」
「………貴方の活躍は我々もよく耳にする、依頼の件は我々にとっても大きな追い風になるだろう、………貴方と戦場で相対する事がないと、そう願いたいものだ。」
「お褒め頂き恐悦至極、といったところかしら?」
「相棒さんもお元気で、貴方がいないとこの英雄、アッという間にダメ人間一直線なのはここ数日の航海で嫌と言うほど理解させられたからな、いなくなった日には彼女がどうなるかわかったものじゃない」
「そうならないために今の私は存在しています、心配御無用です。」
「是非とも、そうであってくれ……それでは降下地点だ、幸運を祈る!!」
輸送艦の艦長がそう言うと、艦のハッチが開いた、降下予定地、ベリウス地方の寒そうな大地が姿を見せている。
「それじゃぁレイヤード、仕事を始めましょう」
「…………ルビコンの大地は私に何を告げるのかしらね?」
開放されたハッチからレインが操縦するヘリと、私のACが飛び出す。
通常の輸送ヘリの4倍のサイズを有する特注ヘリと、紅い炎を吹きながら空を駆ける私のAC。
(…………もしも私の勘の通り、この星に私の
この灼けた空が覆うルビコン3で、私の最後の仕事は始まる。
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一方その頃、ルビコンから遥か遠く、人類発祥の地、太陽系第3惑星、地球にて。
「社長、裏が取れました、彼女は連邦政府の依頼でルビコン3へ」
「そうか、やはり彼女は連邦政府の依頼を受けたか」
「如何されますか?幸いこれまでの彼女のお陰で本社、支社の防衛に支障はでない状況ではありますが………」
「………よし、例の裏取引を使う、ルビコン支社に要塞化開始を命令、現在投入可能なすべての輸送船を支社に向かわせろ」
「では、本格進出を?」
「とは言っても、売り物はいつものと、各地から買い漁った食料になるだろうがね、表向きは商売の規模を拡大する為に防衛力の強化を図るだけさ……では、手配を急いでくれ、どうせ我が社が動けば他も動きを本格化させるだろうしな。」
「畏まりました、予定していた支社への臨時予算投入も併せて?」
「それで良い………そうそう、そう言えばルビコンといえば、例のコーラルとやらも【波】を持っているらしいしね?せっかくだ、一部の高速輸送艦を先行させて我が社の最新機材を支社に持ち込んでやってくれ、コーラルがどんな【波】をしているのか調べてもらおうじゃないかーーーーーーーー」
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そして、惑星ルビコン3にて。
「帥叔!!帥叔はおられますか!!!」
「どうしたダナム?そんなに慌てて??」
「ろ、朗報ですッ!!ファーロンがエルカノで開発中の新型への技術供与を認めました!!それと、つい最近BAWSとエルカノ両社に大量の注文が入ったらしく資金が一気に入ってきたとのことで、これなら新型機の複数生産も可能とエルカノから連絡が!」
「新型の複数生産……!まだ交渉を開始してそれほど経ってない今、予想より遥かに早く技術供与が成ったのは大きいか……!」
「それだけではありません、もう一つ大きな朗報が!!」
「更に我々への追い風があるのか!?」
「タキガワが…………………」
「タキガワ?」
「タキガワ・ハーモニクス、ルビコン支社が社付近の要塞化を開始したのですが、その折に補給物資が到着し次第、食品の輸入代理店業に着手するとの通達がありましたッ!!」
「何だと!?」
「BAWSとエルカノから注文で得た資金の一部を配給する食料の購入に回したいと提言が………帥叔?」
「……………おかしい、タキガワはいきなりここまで激しく動くものなのか?何がキッカケだ?」
「言われてみれば、確かにタキガワが動く理由が見当たりませんが…………」
「盤面の変化があまりにも激しい、一旦作戦行動を控え、情報収集を強化する、ダナム、すまんが予定していた軍事作戦は全てしばらく延期だ、盤面を再整理次第、次の指し手を指示する、前線に伝えてくれ」
「はっ!」
「それともう一つ、ストライダーについてなのだがーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
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そして、場所は更に離れてルビコン3のとある地下。
ここには封鎖機構の執行システムと呼ばれる特別製のAIが置かれていたが、それに変化が生じ始めていた。
ピーピーガーガガ、ピーピーガーガガ、ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「…………………状況の再整理を開始……………既存の司令の再確認…………現有戦力を再計算…………………、」
「新規プログラムの工程を開始…………出撃命令伝達、地上へのゲートロックを一時解除……執行部隊に通達……………」
【【…………………これが…………私達の、新しい、役割。】】