綾小路清隆と九島烈の神話レベルの壮絶な戦いは世界規模で自然現象と災害を齎していた。
竜巻、台風、大雨、大雪、大雹、津波、土砂崩れ、雪崩、地震、噴火、火事等の現象が起きていた、そしてそれだけでは無く、空間に歪みが生じ、こちらの世界とは異なる全く別次元の世界にも影響が出ており、世界の壁が二人の大量のサイオンのぶつかり合いで破壊され、本来交わる事の無い世界が交わってしまい、パラサイトの様な生命体がこちらの人間がいる世界に迄簡単に侵入出来る様になってしまった。
「師匠・・これは…」
「ん〜これはちょっと・・いやかなりマズイねぇ・・・この世界と異なる別次元からパラサイトの様な存在が干渉しこちらの世界に更なる甚大な被害が出かねない・・これはもう九校戦もいずれ中止にせざるおえないだろうねぇ…」
「……なら今すぐ対処に…」
「いや、でも今はまだ大丈夫、まだ動かなくても大丈夫だよ達也君・・ここは冷静に行こう…」
「師匠がそう言うなら・・」
九重はこの神話レベルの戦いで生じた現象を目の当たりにすると、冷静に時を待つかの様に今動こうとする達也に向けて今は動くなとそう言っていた。
「話は変わるのだけど達也君・・綾小路君に勝てないのは分かるとは思うけど、今の全盛期の力を一時的とは言え取り戻した九島閣下と真正面から戦って勝てる自信は・・・あるかい……」
「……ハッキリ率直に申しますと・・いくら俺の全てを解放したとしても今の俺ではあの九島閣下に勝つのは無理です・・・サイオンの保有量も完全気負けますし、実力面でも今の俺の方が弱いと思います……」
「そうだねぇ・・達也君・・・僕から見ても今の達也君が自分の全てを出し切ったとしてもあの九島閣下には到底敵わない・・ただねぇ・・・それは今のあの全盛期を取り戻した閣下だった場合であってだね・・本来の現在の閣下相手なら勝てる可能性はあるんじゃないかな・・・まぁ実力面は今の君と互角、同格だろうけどね・・後は魔法技術に関して言えばまだまだ達也君の上を行ってる・・・戦い方次第では勝てると思うよ……」
現段階では達也ですら今の全盛期の力を一時的に取り戻した九島烈には全面的に見ても圧倒的に差が有り、実力面も自分の方がかなり劣っていると圧倒的に弱いと自覚する程で、勝つのも先ず不可能だと分かっていた、そして九重から見ても今の達也では九島烈には勝てないと述べるが、それは全盛期の力を取り戻した状態ならではの話であり、この状態になる前の九島烈相手なら五分五分でやり合えると九重は見切りをつけていた。
「ですが・・一筋縄ではいかないでしょう・・・あの状態で無くても俺の勝率は半分です・・簡単では無いです…」
「そうだねぇ・・確かにその通りだよ・・・だからこそだよ・・もっと君には力を付けてもらわないとね……」
「……そのつもりです・・俺は清隆を目あすにしてますので…」
「目標は大きく持つ・・でも綾小路君はやめておいた方が良いよ……」
「何故です…?」
「綾小路君、・・・・彼はね、君の知っての通りホワイトルーム出身だ・・・即ちだ・・彼を目指すと言う事は人間の皮を剥ぎ取って、人間を捨てる・・・人智を超え全く別の種に進化するのと道理だよ・・達也君、それはどう言う事か・・・分からない君では無いよねぇ……」
「……ごっもともな意見だと思います・・ですがやはり俺は彼を・・・綾小路清隆と言う化け物を目あすにしたいと思います……」
「覚悟があるなら止めやしないよ…」
達也は清隆を目標にしていた、しかしそれは九重からは余りオススメはされなかった、何故ならそれは人間の皮を剥ぎ取り人間として尊厳も威厳も捨て、人智を超えた存在となり全く別の種に進化するのと同じだと九重は忠告する、しかしそれでも達也は清隆を目標にすると言い張る、九重は達也に覚悟があるなら構わないと告げた。
一方清隆と九島烈はお互いに容赦無く、自身の魔法をぶつけ合ったり、体術戦を行ったりと色々な面で激しい戦いを実行しており、まさに人智を超えた戦闘であり、生まれた世界を本当に間違えたのでは無いかと思う程の激闘が繰り広げられていた。
「……」《ここまでやっても倒しきれんとは・・それに徐々にだが綾小路君の方が・・・》
『……』《九島烈・・今のオレが力を解放しても接戦するか・・・だが、動きも大分読めた・・パターンも・・・様子見はここまでにしてこちらも本来の反撃に移るとしよう……》
「ここまでやるとは・・なぁ・・・本当に君は恐ろしいよ・・」
『力を解放したオレを相手にここまで接戦するアンタも恐ろしいよ・・けどもうアンタの動きやパターンは読めた・・・本来の反撃をさせてもらいますよ…』
「本来の…?」《まさか様子見だったのか・・あれ程の力を持ってながらまだ本来のスタンスでは無かったと言うのか・・・》
宣言通り清隆は自身の本来の戦い方に戻し九島烈に反撃を開始し、魔法の一撃も更に重くなり、撃ち合いをしていても威力に差があるのか、体術面でも優勢に立ち回り、九島烈を徐々に追い詰めて行く、清隆が反撃に出た事で九島烈との差はどんどん大きくなり、九島烈は人生で初めて地面に膝を付き息を整えた。
「……ハァ‥ハァ‥まさ‥か・・この私が‥初め・・・てぇ・・膝を着く事に・・・なろうとはねぇ…」
『どうします・・まだやります?、差はもう歴然かと…』
「…確かに勝てない様だ・・でもねぇ、私にも引けない事柄と言うのはあるのだよ・・・だから悪いけど戦略級魔法を使わせていただくよ…」
『貴方も使い手でしたか・・やはり・・・良いでしょう・・真っ向から打ち消す・・・それだけだ……』
「言ってくれるねぇ・・綾小路君……」
九島烈は自身のサイオンの全てを片腕に全神経を使って集め出し、その腕に自身の全てとも言える大量のサイオンを溜め終わると、グーにしていた腕をパーにして戦略級魔法を発動させた。
「……超新星爆破・エンド……」
『……!?…』《コレは・・・》
超新星爆破・エンドとは、破壊力や規模とかそういう次元では無く、惑星や恒星、或いはブラックホールを完全に消滅させる為の戦略級魔法の中の戦略級魔法、超戦略級魔法の域を超えた魔法である。
それに対して清隆が放った魔法は。
『……マテリアル・ガンマ・ブラッディ・バースト…』
マテリアル・ガンマ・ブラッディ・バーストは、これも戦略級魔法の一つだが、この魔法は戦略級の中でも戦略級の超戦略級の魔法の一つでもあり、先ず超戦略級魔法じたいは、惑星や恒星、ブラックホール等を完全に消し去る為の超がいくつあっても足らない程の超大規模魔法である。
魔法名こそ違えどここまで大規模になると効果はほぼ一緒である、なので清隆は同じエネルギーをぶつけただけである、ただ、清隆もただ撃っただけでは無く、こんな魔法が衝突し合えば、双方の放ったどちらの魔法も惑星や恒星、ブラックホールを完全消滅させる岳の威力と力があるのにそれが衝突すれば銀河系が消滅する、それを防ぐ為に衝突し合っても先ず地球が壊れない様に同時に清隆は多重層の超強力な次元断層の結界を張り、被害を最小限に迄押さえ込もうとした。
結果、次元断層の結界のおかげで地上に影響は差程無かった、しかし空には多大な影響を与えていた。
「……ハハッ・・私の完敗だよ・・・まさか次元断層の結界迄同時に展開するとはねぇ・・私にはそんな余裕は無かったよ・・・だけど本当に末恐ろしい子だよ・・成長途中とは思いたくないものだよ……」
『…オレにこの魔法を使わせたのはアンタが初めてだよ・・九島烈閣下・・・誇って良い・・オレにここまでの力を引き出させたのだから・・そしてアンタが初めてだよ……』
「それは・・嬉しいねぇ・・・そろそろ時間か…」
そう言うと九島烈は元の年老いた姿に戻り、そのまま満足した様な表情をして気を失った。
「お疲れだったな・・清隆…」
『……達也か・・恐らくオレはもう力を隠す必要が無くなったやもしれない・・・これを気に皆にはバレると思うしな…』
「いつかバレる日が来るとは言え・・それが今なのか明日なのか・・・どうなんだ?」
『今だろうな・・分かる奴は確実になぁ……』」
これを気に清隆は自身の力が明かしていない皆にもバレると分かっていた、と言うのも、これだけの大規模の魔法は誰にも清隆にも痕跡や残滓は消す事は出来ないからである。
「なぁ・・本当にアレで全力だったのか…?」
『……正直に言うとまだ余力は残っているが、流石にリミッターを解除したお前と戦えと言われたらキツいなぁ…』
「リミッターを解除してない俺ならいけるって口か・・化け物・・・だなぁ清隆は……」
『……化け物・・かぁ…』
清隆は複雑な気持ちにはなったが、今は何故か化け物と言われても悪い気分にはなら無かった。
そして、何とこの日を境に三ヶ月間雲の一つも空を覆う事無く、三ヶ月間ずっと太陽の日差しだけがさしており、気候も変動してしまい夏の時期でも無いのに、真夏の様に暑いかなりの猛暑日が続いたのであった。
九島烈の強さは達也と互角?又は達也以上?
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以上
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互角
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どちらでも良い
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以上の方が面白い
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互角の方が面白い