綾小路と十文字の戦いは次第に激しく熾烈な戦闘へと変わっていた、ただの模擬戦では無く確実な実戦とも言える戦いをお互いにしていた。
『・・・』《ここまで来ると負けたふりをすれば明らかにオレが疑われるか・・》
「これ程とはなぁ・・」《予想外だ・・綾小路・・・お前は一体・・何をすればここまで・・・》
綾小路の強さに驚きを隠せなかった、何故ならその強さはプロですら届き得ない領域に至っているからだ、加減されてるとは言え自分とここまで差があるとは思いもよらなかった事のようで、頭の中での整理が追い付いていなかった。
綾小路の方はここまで戦いを長引かせてしまった以上負けたフリをするのは難しいと考えていた、そう何故なら今負けたフリをすれば彼が力を調整していた事が周りにバレてしまうからである。
『十文字先輩・・そろそろ決着付けましょう、長引いては負担でしょうし…』
「気遣いは無用だ綾小路・・決着を付けよう!!」
十文字は感情的になったのか自身の魔法を最大出力にしてその魔法を綾小路へとぶつける、しかし、綾小路は十文字の最大出力に対して何と精神干渉系魔法の中でも難易度が最高峰とされる直接相手の精神へ干渉し支配すると言う魔法を使用し、十文字の放たれた魔法も支配されたと同時に消え、結果綾小路の勝ちとなった。
「本当に・・勝っちゃった・・・」
「しかも十文字は自分の全力をぶつけたんだぞ!?、それがあーも容易く・・」
「俺、・・綾小路をずっと舐めプしてました・・・けど・・今の見て愚かだと気付きました…」
「ねぇ、達也君、達也君はこの勝負勝敗綾小路君が勝つって予想してたのかな?」
「俺は・・そうですね・・・客観的に見て綾小路の方が圧倒的に有利でしたし、万が一にも十文字先輩が綾小路に勝つと言う展開は俺は予想出来なかったですね・・決して十文字先輩が弱いと言ってるんではなく、ただ相手が悪過ぎたとだけ俺から言える事ですかね…」
十文字が負けると言う結果は達也以外は全員予想外な結果であり、綾小路が十文字に勝つ事を予想していたのは達也ただ一人だけで他の者達は苦戦はすれど最終的には十文字が勝つと予想していた、しかしその予想は覆され動揺が止まらなかった。
『えと・・オレは九校戦に出ないと・・・』
「出てちょうだい・・逆に不参加は私が認めません!」
『……はい…』
真由美は綾小路が九校戦に出なくてはいけないのかと言っていたので、何故か強めの口調で強制参加を求め不参加は許さないと釘を指した。
この日を栄えに生徒会からの綾小路の評価は爆上がりし、ちゃんと実力もハッキリと認められた、同時にこの日をキッカケに綾小路に対して七草真由美の見方は一変し、彼を見るなり頬を赤く染め真面に直視出来ない状況が出来ていた。
十文字との模擬戦から数日後、九校戦当日、この日朝から皆バスへ乗り会場へ移動していた。
だがそんな移動の最中トラブルが起こった、と言うのも向かえ側から走る車がスリップしバスの方へ吹っ飛んで来たのだ、だが綾小路は特に動揺する事無く、まるでこの状況もどうにかなると分かっているかのように冷静に一言言った。
『安心して下さい・・あの車はこのバスに衝突する事は無い…』
「えっ?・・それはどう言う・・・」
理由を聞こうと渡辺摩利が聞いたその瞬間に彼の言葉通り車はバスと衝突する事無く、達也と深雪、そして十文字のおかげで衝突は免れた。
「綾小路・・どうして衝突しないと分かったんだ…?」
摩利はいつになく真剣な顔で綾小路に対して睨みを聞かせながら聞いた。
『答える程の事でもありませんよ・・優秀な生徒がこれ程いるなら先ず衝突は起こらない、簡単に予想出来る事ですよ』
「!?…確かに綾小路の言う通りではあるが・・」
摩利は綾小路の言葉が正論だと理解していた、しかし感情は別だった、頭では理解していても感情の方は予想出来たと言うだけでは理解出来なかった。
「まぁまぁ良いじゃない・・皆無事だったんだから、ねぇ?摩利」
「真由美・・はぁー分かったよ」
真由美が摩利を抑え綾小路が突き詰められ事は無かった、摩利はその場は真由美の顔に免じて引いたが心の奥底では綾小路への不信感を抱いていた。
追記
綾小路は精神干渉系魔法も使えます
ヒロインは複数あり?
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あり
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どちらでも
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なし