『武蔵ちゃんを助けたい』 作:みたらしうどん
──地獄を視た。
この
「……視えてたくせに、
燃える家屋。肌を焼く熱波。響き渡る悲鳴。
……魔力も体力も使い果たしたこの身体では、誰一人救いに行けない。
そもそも未来視なんてのは、そこまで便利な能力じゃあないのだ。
定まっていない未来はぼやけて視えにくいし、ハッキリ視える未来は変えにくい。そして、自分以外にも未来を視ている者が存在する場合……未来はコロコロ変わる。
……英雄王ギルガメッシュ。
この時代の冬木には、彼が居た。その気になれば母以上に詳細な未来を見通せる、人類最古にして最強の大英雄が。
「…………これでも、頑張ったんだけどな……」
殺人鬼『雨生龍之介』は、キャスター共々真っ先にブチ殺した。
マキリの老害も、『眼』で本体の位置を割り出してしまえば楽勝だった。
バーサーカーは、戦う理由を失ったマスター『雁夜さん』から引き取った。
ランサー主従は、工房に踏み入り正々堂々相手の得意分野で戦い勝利した。
厄介なアサシンには手を出さず、ライダーに処理してもらった。
セイバーは、バーサーカーと引き分けた。…………あの戦いは、いろんな意味で思い出したくない。
そうして顕現する、『汚染された聖杯』
ライダー主従の手を借り、彼の固有結界で聖杯を隔離。
あとは俺が、故郷に伝わる母直伝の『奥義』で英雄王を華麗に撃破して──完全無欠のハッピーエンド。
…………と、なる筈だったのだが。
聖杯を破壊したところまでは良かった。
しかし聖杯の補助が無くなったことで、ライダーは『座』に即退去。令呪も含めた魔力を全て『聖杯の破壊』に費やしてくれたため、これは仕方ないのだが……。
ライダーの全力と、武蔵ちゃんの後詰めがあっても尚……『泥』は消し切れなかった。被害は、本来のものより大幅に軽減されただろうが……火災の発生は、止められなかった。
そして俺の戦果は、論外。
「やっぱ、英霊相手に正面戦闘とか……やるモンじゃ、ないわ……」
正直、舐めてた。そこまでトントン拍子に、全部計画通りにいってたから……天狗になっていたのだ。
『奥義』で『
こうなると、もうダメだった。
なんとか勝ちをもぎ取ったものの……満身創痍で、もう動けない。華麗さなんて欠片もない、みっともなくて泥臭い勝利。
……それは俺にとっての、『敗北』を意味していた。
「みっっともねぇなぁ、クソだせぇなぁ……」
──『縁』を、斬られた。
戦いが終わってすぐ、強制的な
「『生きてれば勝ち』じゃ、ねぇんだよ……!!」
勝利の代償に、俺は……一番大切な人の『