案外ボックスの中は快適である   作:喬喬

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まさかの、蛇足的な(※後々ストーリーには関わる)ストーリー開始です!
すみません!

あと、タグも一部変更しました。
理由は、後書きにて……


第15話

 

 

 少女は知らない。

 

 何故、創造神が己を過去へ飛ばしたのかと。

 

 何故、全てのポケモンを捕獲しなければならなかったのか。

 

 全ては、全て。

 

 創造神の思惑、と言っても問題無いだろう。

 

 だが、何故(・・)彼女(・・)だった(・・・)のだろうか。他の人間でも良かったのではないだろうか。ある程度の才能さえあれば、大人でも問題なかった筈だ。例えるなら、捕獲を専門である者なら尚更………。

 

 しかし、創造神は少女を選んだ。

 

 ────────厳密には、少女を選ば(・・・・・)なければ(・・・・)ならなかった(・・・・・・)と表現すべきだろう。

 

 

 全ては、彼女の為(・・・・)

 

 例え、他の者達から理解はされなくても構わない。

 

 本来、英雄となる筈(・・・・・・)であった彼女を救う為(・・・)であれば邪神紛いに成るつもりであった。

 

 ──────が、全てが全て創造神一柱で成せる訳ではなかった。

 

 

 

⭐☆⭐☆⭐☆⭐☆⭐☆⭐☆⭐☆⭐☆⭐☆⭐☆

 

 

 

 『……つまり?自分が過去へ飛ばした女の子を元の世界に連れ戻せってこと?』

 

 【はずかしながら、それしかしゅだんがなく……】

 

 

 アルセウス曰く、過去へ飛ばした女の子は本来シンオウ地方で英雄となり、チャンピオンになる人物らしい。現在シンオウ地方チャンピオンはシロナの筈だが、どうやらそれはネタバレの如し未来のことである。

 が、その女の子が生きていればある王国(・・・・)の計画が破綻するらしい。どうやら伝説のポケモンを手懐けたのが原因とのこと。それを阻止する為に、彼女の命を奪おうとした──────。

 

 女の子は寝ている間に殺害されたのだが、死ぬ前にアルセウスが間一髪で命を繋ぎ止めたとのこと。しかし、身体の崩壊が発生した為、その肉体と魂をアルセウス自身が保護をせざる終えずに途方に暮れていたらしい。ここで思い付いたのが、彼女の肉体を完全に修復するまで魂を過去へ飛ばしたそうな。無論、肉体はアルセウスが即席で模倣したものらしい。

 

 

 「………えっと?」

 

 『アルセウスさんさぁ~。これ、聴いてないよ?』

 

 【ええ。いってませんし】

 

 『謝るべきだよねますたー!ほら謝ってよアルセウス!並行世界にウキウキ気分で楽しみにしてたのに!』

 

 【……わたし、かみですよ?かんしゃはあれど、なぜしゃざいしなければならないのです】

 

 『うっわ。ないわ、まじでないわアルセウスさん。せめて面白いこと一言言ってみなよこの堅物でがんこもの!』

 

 【ばとるどーむ!ちょうっ、えきさいてぃんぐ!】

 

 『ぶぐふぅ!?』

 

 「えぇ………」

 

 

 何故そこで吹き出すトパーズに若干引いてしまう。アルセウスが言った内容が全くピン!ともチン!とも来ないカルムはゴミを見る目で腹を抱えて笑う相棒を見ていた。

 

 

 【ね、バカでしょうこのこ。いみふめいなことをいえばこうなるんです】

 

 『か、確信犯だろー!』

 

 【こほん。このけん、シオン(むすこ)にはないみつに。これはわたしのどくだんでうごいているのでバレるとおこられるのです。おこったシオン(むすこ)はそれはそれはおそろしくて】

 

 「こ、国際警察ですからこの様な件もお受けしますよ」

 

 『でもこの邪神、理由は何であれ女の子誘拐してるから逮捕案件では?』

 

 「黙っててトパーズ」

 

 

 トパーズの口を塞いだカルムはため息をつく。

 正直、このアルセウス(創造神)に対してせめて話は予めして欲しいと思ってしまうのが本音だ。全く悪気が無いところを見ると、恐らく結構大事な事を後々いうタイプの神様なのだろうか。

 

 

 【さて。そこのおばかさんはおいておいて─────いまからとばすばしょは、まちのちかく。ですがごちゅういを。そのじだいではまだ、ポケモンとともにいるしゅうかんがありません。いえ、あのこのおかげですこしはひろまってはいるでしょう。ですが、まだポケモンとひととのあいだにはみぞがあります】

 

 「それは………もしや、モンスターボールは世に出回っていないということですか?」

 

 【げんみつには、あなたがもつげんだいのモンスターボールではなく“ぼんぐり”でつくられたモンスターボールしかありません。ひとめにださぬほうがよいでしょう】

 

 

 ぼんぐりで作られたモンスターボールといえば、真っ先に思い出すのがガンテツボール。ポケモントレーナーであればその名だけでも知るだろう。

 

 

 『あー!わかったよ!ボクが人に変身してますたーと一緒に行動するんだね!トパーズりかいしたー!』

 

 【そうなりますが……まさか、そのままで(・・・・・)、なんていいませんよね?】

 

 『え、ちがうの?』

 

 【……カルムさん、わかりますか?】

 

 「モンスターボールが開発される前、ぼんぐりのモンスターボールは今から十数年以上前。この服装じゃ…………明らかに場違い(・・・)ですね」

 

 『すっぽんぽんになれってこと~?いやーんっ♪』

 

 【「ほんとうにだまって!?」】

 

 

 双方からお叱りを受けたトパーズは『ごめーん』とカルムに抱きついて顔を埋める。無論、反省の色はない。

 それよりも問題の解決を優先すべきだ。

 

 

 【カルムさん。まちのちかく、とはいいましたがきょりはかなりあります。あなたなら(・・・・・)すうこくもいらないでしょうね。ですが、あなたのしんたいのうりょくは─────わがむすこ、シオンとおなじりょういき(・・・・・・・・)にはいっています。ひとでありながら、ポケモンのごときちからをゆうするのはごくまれ。……ここまでいえば、わかりますね?】

 

 「肝に、命じておきます」

 

 【よろしい。では、とばしたばしょのちかくに《コギト》というじょせいがいます。そのものにたのめばよいでしょう】

 

 「わかりました。そのコギトさんには──────」

 

 【あくまで、ぐうぜん(・・・・)にであうようにしてください。そしてわたしのなは、けしてださぬように。ああ、それはわたしがというよりカルム、あなたがめんどうごとにまきこまれるからです。そしてながいはむようですので、コギトにたのみ、へんそうしたうえで《コトブキむら》へむかいなさい。そこに、わたしがあたえたな(・・・・・・・・)をもつそのしょうじょがいます。なを《ショウ》。そしてしんめいは(・・・・・)【ヒカリ】。おそらく、そのしんめいでよべばわかるでしょう(・・・・・・・)

 

 「わ、わかりました」

 

 

 

 光は包まれる。

 しかしそれは激しく、目まぐるしいもの。

 まるで一刻もはやく、己が過去へ飛ばした少女を取り戻したい意思を感じられる。

 それは、未来でその少女がなくてはならない()なのか。或いはもっと別の………人と同じ感情を抱いているのかもしれない。

 

 

⭐☆⭐☆⭐☆⭐☆⭐☆⭐☆⭐☆⭐☆⭐☆⭐☆

 

 

 「誰じゃおぬしら」

 

 

 飛ばされた瞬間、遭遇した黒きドレスを纏う妙齢の女性。カルムは一瞬、その女性がシンオウ地方チャンピオンであるシロナと似ていると感じてしまう。恐らくシロナも歳を重ねても彼女の様に美しい容姿なのだろうと想像してしまう。

 

 

 「はじめまして。私はカルム。旅人で─────────」

 

 「ほざくな。時空の迷い人…………いや、迷い人ではないな。明らかに、意図的にやってきたなおぬしら」

 

 

 その女性は、あからさまに警戒心を剥き出しにしていた。突然目の前に現れたからなのか。或いはその服装だからか。

 

 

 『あれー?シロナちゃんにそっくりだー!』

 

 「ッ!?!?な………き、貴様は………!」

 

 「トパーズ!?」

 

 

 何故、変身していないんだ!と反射的に文句を言いそうになるのだが、その前に目の前の女性の反応であった。

 

 余裕のある佇まいだった筈なのに、トパーズの姿を見た瞬間に顔を青ざめてしまっていたのだ。終いには腰を抜かしてしまう。トパーズ本人は彼女と面識は無い、というより覚えていないのだろうか。余りにも恐怖に染まった彼女にカルムは介抱しようとする。

 

 

 「こ、九つの尻尾に、その姿っ!あ、あああああ………」

 

 「あ、あの!大丈夫ですk─────!?」

 

 

 その女性は反射的だったのだろう。視界からトパーズを消す為なのか、顔を埋める様にカルムに抱き付いたのだ。両手を彼の腰に回し、力一杯に服を握ってしまう。

 カルムはジト目で「(過去に何かしたな)」と図星の視線で射ぬかれるトパーズはスッ、と目線を逸らしてしまった。思い当たるらしい。

 

 

 『ぼ、ボクは辺りを警戒しておくよー。その人よろしくねー、ますたー』

 

 「あ、こら逃げるな」

 

 

 と、トパーズは離れてしまう。

 

 途方に暮れてしまったカルムは恐怖で怯える女性が行動不能な為、仕方がなく横抱きをして一旦この場から離れることにする。横抱きにされた刹那、漸く正気に戻った。

 

 

 「す、すまぬ。重くは無いか?」

 

 「いいえ。大丈夫です」

 

 「……お主、あの“ケモノ”と仲間なのか」

 

 「トパーズですね。はい、オレの大事な仲間────相棒です。過去の事はわかりませんが、謝罪を」

 

 「よい。わらわも少々取り乱した。それにしても─────きゃっ!?…………ん゛ん゛っ!凄まじい身体能力だの」

 

 

 軽い身のこなしで険しい獣道を下っていくカルムの身体能力に女性も呆気に取られていた。カルムに抱えられながら女性は自分の家の案内をし、数分で到着する。女性曰く、そんな早く下りれるものではないらしい。

 

 外にはお洒落なテーブルと椅子があり、その奥に家があった。その家にお邪魔し、抱えていた女性をベッドの上に座らせるのだ。すると外に後から着いてきたのであろうトパーズの気配を察知し、周りに危険が無いのを確認する。

 

 

 「……か、感謝するぞ“時空の者”よ。わらわは【コギト】。して、お主は何しにここへ」

 

 「(この方が……)オ……私はカルムです。えっと、村へ行こうとしていまして」

 

 「ほぅ?未来の者が村へか。いや、目的は検討は着く。あの小娘のことか」

 

 「(流石に分かりやすいか)ええ、まあ」

 

 「おおよそあの小娘を元の世界、未来に連れ帰る為に来たのじゃろうな。いずれ、何時かは来ると思っておった。そしてそれを指示する存在が何者かなのかも、の」

 

 「(ま、バレるよねー)」

 

 

 大体想像しやすいものだろう。

 これなら話は早い、と確信したカルムだがその前にコギトが待ったをかける。

 

 

 「わらわは反対はせぬが………あの小娘の周りは「はいそうですか。さようなら」では納得せぬだろう。いきなり〖コトブキむら〗へ行き、小娘を連れ戻そうとすればそれに抵抗する輩もおるじゃろうて。仮に周りの目を盗んで小娘を連れ戻したとしても、お主らはいいじゃろうが混乱は免れぬ」

 

 「説得してから、ですか」

 

 「わらわ個人としてはそれでもよいと思っておる。じゃがあの小娘のことじゃ。友や仲間を悲しませるのを良しとせぬ」

 

 「考えないといけないですね」

 

 

 と内心では「(時間がかかりそうだ)」とこれからの件について思考を巡らせているとその姿を見つめてきたコギトが徐に口を開いた。

 

 

 「行く宛は無いであろう。今からコトブキむらに行ったとて外からの者、それが新顔なら容易には入れぬ。暫くはこの家で暮らすと良い」

 

 「………え。いや、流石にそれは」

 

 「野宿でもする気か?」

 

 「ええ。まあ野宿には慣れているので」

 

 「………お主が思っている程、この世界の野宿は安全ではない。ここへ泊まればよい」

 

 

 頑なにカルムを泊まらせようとするコギトなのだが、カルムからすれば部屋は一人用でベッドも一つ。着替えなども隠すような壁や仕切りなども無いのは不味いと思っているのだ。家の隣、近くに野宿すればいいだろうと、その提案をする前にコギトから止めの一言が放たれる。

 

 

 「お主のせいじゃ。あの“ケモノ”────トパーズを連れて、わらわを酷く恐がらせた責任は取ってもらう」

 

 「……つまり?」

 

 「一人が恐くなった。故にわらわを一人にするでない。このトラウマは中々治らぬからな!ああ無論、拒否権はない。わらわがその気になればお主を危険人物だとコトブキむらだけではなく、コンゴウ団、シンジュ団にも通達する。よいな?」

 

 「は…………はい」

 

 「うむ、よろしい。小娘の件、わらわが事前に準備をするゆえ、安心するがいい」

 

 

 こうして、何故こうなったと悩みの種が増えたカルムらコギトの家を拠点として共同生活を送ることになったのであった。

 

 

 

 

 




⬇️タグ変更理由


次回!
トパーズ「昨日はお楽しみ(・・・・)でしたね(・・・・)

カルム&コギト「「………………///」」


まあこんな感じになります。
細かな描写は流石にR-18になります故、ゆるしてちょんまげ。

また、アンケート(※LEGENDS編)をしますので、よければご協力を………m(__)m

LEGENDS Arceusのキャラで誰を積極的に登場して欲しいですか?また、カルムorトパーズとどうなって欲しいかは感想にてお願い致しますm(__)m

  • カイ
  • シマボシ
  • ヨネ
  • ヒナツ
  • ワサビ
  • キネ
  • オタケ
  • オマツ
  • オウメ
  • サザンカ
  • ペリーラ
  • ※その他
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