案外ボックスの中は快適である   作:喬喬

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今さらですが、オリジナルポケモンごめんなさい! 

オリジナル神話とかオリジナル展開とかあります!

そういうのが無理な方はブラウザバックしてください………


ポケモンには種類は豊富ですが、同じポケモン一体一体個体差や性格があるのは厳選してたらわかりますよね。けど、同じポケモンの中には突然変異もいるのです。それが、亜種や希少種と────

 

 ホウエン地方111番道路。

 

 そこは常に砂嵐によって支配された領域である。

 

 本来なら人を寄せ付けない領域ではあるものの、“ゴーゴーゴーグル”があれば介入は可能。現にこの砂漠には何人ものトレーナーが往来しているのだ。

 

 

 「わぁ!すごいね、この砂嵐!前にハルカから聞いたことあったけど、普通のゴーグルじゃあレンズが割れちゃうよ!」

 

 「確かに!こんな酷い砂嵐、カロスや他の地方にもない!」

 

 

 他の地方にも存在する砂漠には111番道路程の砂嵐は滅多に起こらない。111番道路の激しく痛々しい砂嵐は常に発生している。止むことはない最悪の砂嵐。まるで外部から人やポケモンを入れない神域だ。

 

 

 『うぁっ!また一層酷くなってるね、この砂嵐。前よりも酷いよ』

 

 「トパーズ、それって何年前の話?」

 

 『あのデカい人間(・・・・・・・)がやってきたり、カイオーガとグラードンが衝突してオウカがレックウザを呼び出して、それから“そらのはしら”が建造されてたんだから………1000年前かな』

 

 「1000年前にそのエステルさんと会ったのか?」

 

 『うん。三日三晩喧嘩してたんだよね』

 

 「なんで喧嘩を」

 

 『いやだって【“霊竜”エステル(あいつ)】、自分の神を愚弄したからっていう理由でこのホウエンを沈めようとしてたから………さすがに、ね?怒るし止めるでしょ。あとグラードンとカイオーガの暴れぶりにも逆鱗に触れてレックウザ諸とも消そうとしてたし』

 

 「ほんと、ありがとね。あと伝説三体相手でも、そのエステルは余裕なの?」

 

 『どうだろうね~~~。あ、でもアイツは本来、このホウエン(・・・・・・)の主神(・・・)だよ?』

 

 「……は?」

 

 

 本来、ホウエンの伝説は四体であった。

 海を増やす為に“雨嵐”を起こす海の化身カイオーガ。

 陸を増やす為に“日照”を起こす陸の化身グラードン。

 天に君臨す、海と陸の調停する空の化身レックウザ。

 

 そして、ホウエンという領域に様々なエネルギーを司る“根源の化身”【“霊竜”エステル】。

 

 神話や伝説で語られる存在はカイオーガ・グラードン・レックウザのみ。【“霊竜”エステル】は決して表舞台に現れぬ“無名の伝説”だ。かの創造神に次ぐ“根源”を司る【“霊竜”エステル】の実力は計り知れない。

 

 

 『【“霊竜”エステル(あいつ)】は人の事なんざ一切考えない。それはポケモンでも同じ。全ては己が遣える神の事しか考えない忠実な使徒だよ』

 

 「なぁ、その神って」

 

 『創造神だよ創造神。ヒスイの』

 

 「ひすい?」

 

 『あ、ごめん。シンオウ地方で語り継がれている創造神のことだよ』

 

 「……なんだろう。これ以上詮索すると面倒な気が」

 

 『もう既に手遅れだと思うよー』

 

 

 創造神と言えば、それなりに神話や歴史の知識があれば大体の者が察することは出来るだろう。しかし、それが実在すると考えている者は少ない。あくまで神話や伝説、或いはお伽噺。人の想像で記されたもの。眼には見えない自然を超越したものを人が形を与え、役割を与えたものだと考えているのが殆ど。

 

 

 《我が主の事を知る。それは素晴らしい事でしょう。何ゆえにそれが面倒だと仰るのですか。【ハヅチ】さん》

 

 

 砂漠のど真ん中で探索途中だった筈なのにも関わらず、何処からともなく聴こえてきたその声。それを聴いた瞬間に、カルム達の目の前には中央に小さな島がポツンとある泉が広がっていたのだ。しかも周りは青々と繁る草木が生き生きと生えている。

 

 

 『随分な歓迎じゃない。エステル』

 

 《久しいですね、ハヅチ》

 

 『私はハヅチじゃないよ。トパーズだよ』

 

 《トパーズ…………ほぅ》

 

 「!」

 

 

 

 突如、空間が入れ替わる様にして現れたのは翡翠の身体に金色の刻印が記された三対六翼。フライゴン特有の眼にあるゴーグル状は白銀になっており、尻尾は扇の様な形状をしている。更には白い羽毛は羽衣の様にふわふわと、そしてエステルを包み込む様に浮遊していた。

 そんなエステルは、トパーズの後ろにいるカルムへ眼を向ける。その眼差しは、興味をもったもの。しかし、実際には無機物を見つめるソレでもあった。更に言えばその眼の奥には怒りと殺意、憎悪てある。

 

 

 《ハヅチ。貴方は我が主から承った名ではなく、そこの人間からの名を受け入れるのですか》

 

 『え、うん。そだよ。結構気に入ってるし』

 

 《……主に認められた同胞だと思っていましたが、非常に残念です。ハヅチ……いいえ、我が主の名を捨てた愚か者トパーズ》

 

 『捨てたわけじゃないんだけど』

 

 

 怒りの矛先は本来トパーズに向かう筈だろうが、エステルは明らかにカルムに向かっていた。それを察してかトパーズはカルムを後ろに隠して眼を合わせるのを阻止をする。

 

 

 

 《主なら承った名を捨てたのなら結構。貴方という愚者を消すことに躊躇する必要は無くなりましたから》

 

 「アハハ!すっごい迫力だね!けど、アタシの友達を消すって言うのなら!全力で阻止するよ!」

 

 

 先程まで沈黙を貫いていたフヨウであったが、エステルの言葉に反応して手持ちからゴルーグとギルガルドを繰り出したのだ。しかし、それよりもエステルはフヨウを見て何かを感じ取った。

 

 

 

 《この気配。オウカ殿の……もしや、この娘は》

 

 『おくりびやまのね』

 

 《………オウカ殿には多大なる恩があります。彼女を戦いに巻き込む訳にはいきません》

 

 「おうか?」

 

 《そうですか。もうそれ程の年月が………おくりびやまの守護神である御方です。既にこの世には居ませんが、ワタクシが主ともう御方(・・・・)以外に敬意を払うべき御方なのですよ》

 

 「もしかして、おくりびやまの【冠位(クラウン)】のこと?」

 

 

 完全に敵意を失ったエステルは、黙視でトパーズへ眼を向ける。その視線に気付いたトパーズは左耳に付けられたピアスを見せたのだ。

 

 

 《!それは、ハヅチ!》

 

 『シオンに頼まれて会いに来たんだよ』

 

 《…………シオン様が、ですか。どうせならシオン様自らいらっしゃればよかったものですね。こんなアホを》

 

 『またアホって言ったね!幼い頃に母上から“この子、身体は弱いし、ほのおもこおりも使えないし、運動音痴だし、………アホだし(ボソッ)”って言われたよ!はい、アホでした!』

 

 「認めないでよトパーズ……」

 

 

 でもそんな母上は一番優しくて愛情を注いでくれたけどね、と何故かどや顔のトパーズに臨戦態勢を取っていたカルムは思わずパートナーの頭を撫でる。

 

 

 《完全にその人間の軍門に下ったのですね》

 

 『そうだよ。エステルも誰かトレーナーの仲間になれば?』

 

 《人に下れと?ハヅチ………いいえ、トパーズ。貴方は、あの王国の件(・・・・・・)を忘れたのですか。あのおぞましい厄災(・・・・・・・)を起こしたのは、紛れもなく人間達です》

 

 『………』

 

 

 トパーズは、少し身体を震わせてしまう。

 それは、過去の出来事(・・・・・・)とエステルが言い放ったある王国(・・・・)の話。それを一瞬ではあるが、思い出していたのだろう。

 

 

 《人間は、恐ろしい生き物です。かつて、人間共はポケモン達の住みかを破壊したことがありました。かつて、人間共はポケモンの命で兵器を生み出しました》

 

 「それは!」

 

 《ワタクシとて全ての人間が悪と、そう極端な考えはしていません。ですが、それよりもたちが悪いのはあの王国(・・・・)……。人間達は、自分達の発展の為ならば手段を問わない。例えそれが、世界を滅ぼす選択であったとしても。己の好奇心を満たす為ならば、何でもする。それが人間。それをよく分かっているのはトパーズ、貴方でしょう?貴方自身、それをよく理解している(・・・・・・・・)筈ですが》

 

 『なら、エステルもわかってるでしょ。そういう奴等の末路(・・)がどうなったかを。それに、あの王国(・・・・)は既に滅んだ─────』

 

 《滅んでなどいませんよ、トパーズ。微かに、あの王国(・・・・)の残り香が強くなっています。やはり人間、己の欲望の為ならば何でもしてしまう恐ろしい生き物》

 

 『じゃぁ、シオンはどうなるのさ』

 

 《愚かな!シオン様は違う(・・)!トパーズ、シオン様を人間と一緒(・・・・・)にする(・・・)とは何事ですか!恥を知りなさい!》

 

 『あーごめん。冗談だよ……でも、シオンは』

 

 《………次、その口から下手な発言をすれば只では済みませんよ》

 

 『気を付けるよ』

 

 

 エステルの怒りは収まり、カルムへと眼を向ける。それは敵意ではないものの、警戒心はあったのだ。だが、それをフヨウのギルガルドが守護する様にして立ちはだかったのだ。

 

 

 《トパーズを従える人間。あなたの名は》

 

 「カルム、です」

 

 《カルムですね。覚えました。シオン様のことです。ワタクシの生存確認がしたかったのでしょう。そしてシオン様が寄越した相手、つまりシオン様がお認めになった方ということ……わかりました。貴方に一つ、占いをしましょうか》

 

 「占い?」

 

 《予言、とでもいいましょう。無論、これらこの世界で(・・・・・)確定した未来でもあります》

 

 

 エステルは神と呼んで良い程の能力を有している。並行世界をも見渡し、更には天候を操りつつもその天候に対してあらゆる事象に適応する。トパーズはカルム達に言わなかったが、本来エステルはホウエンに伝わるカイオーガとグラードン、そしてレックウザを生み出した張本人。つまり、エステルがその気になれば三体の超古代伝説ポケモンを操るのも造作もない。が、当の本人はその気はなくグラードンとカイオーガが衝突するのは自然の流れだとして干渉しない。そしてその二体をレックウザが止めることも然り。

 そんな超越した存在からの予言という確定した未来をカルムに告げるというエステルにどの様な意図があるかトパーズにも分からない。

 

 

 《あなたはワタクシと同じ………ある【冠位(クラウン)】と出会い、仲間となるでしょう》

 

 「え゛」

 

 《あなたは心底思うでしょう。“【冠位(クラウン)】二体を所有なんて前代未聞!面倒事が増えるのでは………”と。その通りです、御愁傷様です》

 

 「お、恐れ入ります」

 

 《ですが、彼女(・・)はあなたの力になるのは間違いでしょう。このホウエンに彼女は水のある場所にいますね。恐らく………海に》

 

 「海って、ホウエンは海が最も広い地方だよ。そんな広い海に一匹のポケモンを、【冠位(クラウン)】を探せだなんて」

 

 

 ホウエン地方は、全地方の中で最も海が広く大きい。その中で知らぬポケモンを探せというのは中々の酷だ。思わずフヨウがそう言ってしまうのは無理はない。このホウエン地方出身のフヨウでもこの広い海の探索は骨が折れる。

 

 

 《オウカの巫女(・・・・・・)よ。こればっかりは仕方がないのです。何せ相手はワタクシと同じく我が主が認めになり、そしてなにより彼女のある能力(・・・・)は、我が主が(・・・・)敵わない(・・・・)と言わしめた…………彼女の性格に難があるのが玉に瑕ですが》

 

 『え、そんな奴いたっけ?』

 

 《トパーズ、貴方は知らないでしょうね。彼女はあなたよりも前に主に認められた方です。かつてある地方で女神と呼ばれてもいます》

 

 

 

 トパーズも知らない【冠位(クラウン)】。何よりその【冠位(クラウン)】は恐らく【冠位(クラウン)】の中でエステルと同じ最古のポケモン。

 エステルがその女神と呼ばれる【冠位(クラウン)】の居場所が抽象的なのは、やはりその【冠位(クラウン)】が他の【冠位(クラウン)】とは別格の存在であり、エステルでさえその能力や眼でも完全に捉えきれていないということなのだろう。

 

 

 《では、ワタクシは去るとしましょう。オウカの巫女よ、先程の無礼をお許しを。そしてトパーズを従えるカルム。貴方は大いなる決断を迫られることになるでしょう。何れ、そう遠くない未来。我が主と相見えるでしょう》

 

 「「!?」」

 

 

 その言葉を残し、景色は硝子が砕け散る様に楽園は消え去った。変わりに現れたのは砂嵐が収まった砂漠地帯。間違いなくそこは111番道路。

 

 

 「あれは、夢幻………?」

 

 「ううん。あれは現実だよ!あんなポケモン見たことない………あれが、トパーズと同じ【冠位(クラウン)】…………」

 

 『兎も角ますたー。【“霊竜”エステル】の調査報告をしておこうよ』

 

 「あ、あぁ。そうだな」

 

 「アタシはエステルさんが言ってた女神の【冠位(クラウン)】の探索をしておくよ!何かあったらこのポケナビから連絡するね!」

 

 

 カロス地方内であればホロキャスターだが、カルムがチャンピオンになった際にリーグ専用スマホロトムを持たされている為、他地方との通信に関しては問題はない。

 

 

 

 『ねぇますたー』

 

 「なに、トパーズ」

 

 『女神の【冠位(クラウン)】なんだけどさ………何だか嫌な予感しかしないんだけど』

 

 「奇遇だな。俺もだ」

 

 

 カルム達は一旦、“ミナモシティ”に戻り事前に取っていたホテルに戻るのであった。

 

 

 そして翌朝、海岸に散歩していたフヨウから連絡があったのだ。

 

 女神の【冠位(クラウン)】を見つけた、と。

 

 

 

 




NAME:エステル
性別:?
タイプ:フェアリー・ほのお・ドラゴン
特性:てんぺんちい
  (戦闘時に豪雨・日照・砂嵐・霰・霧を引き起こし、回避率を毎ターン上昇する。また、能力減少の特性や技の追加効果を受け付けない。相手の特性と状態異常を無効化する)
特性:アポカリプス
  (毎ターン相手に一撃必殺の“ぜったいれいど”又は“じわれ”が発生する。また発動中に相手の特性を無効化・アイテムを消滅させてしまう。)
【種族値】
HP  250
攻撃  250
防御  300
特攻  250
特防  300
素早さ 300

もしアニポケに介入するなら何処がいいですか?

  • 無印編(※赤緑青ピカチュウ)
  • 金銀編
  • アドバンスジェネレーション編
  • ダイヤモンドパール編
  • BW編
  • XY & XYZ編
  • サンムーン編
  • 無印編(※剣盾)
  • 新章編(※リコ&ロイ)
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