連邦捜査部第1ヘリコプター班   作:h.hokura

8 / 10
戦闘時のBGMは「超音速攻撃ヘリエアーウルフ」が奨励です(笑)。
同時期の「ブルーサンダー」と共に好きだったヘリが主役の作品です。



2.「逃亡者達」

その日エリカはブラックホークに連邦生徒会から受け取った補給物資を積んでアビドスの郊外の砂漠の上空を飛んでいた。

住む者の居なくなった場所だと少なくてもその時点まではエリカは思っていた。

突然機体横を機関砲の砲弾が走って行くのを見るまでは。

「エリカさん!?」

副操縦士席に座っていたアヤネがそれを見て声を上げる。

「発射された場所をどこですかアヤネさん。」

エリカは機体を急旋回させて回避すると機関砲を発射して来た場所をアヤネに尋ねる。

「左下1キロにある廃墟のビル屋上からです。」

自分のタブレットをブラックホークのセンサーに連動させ発射地点を突き止めたアヤネが答える。

「うにゃ~何が起こったのさエリカちゃん?」

ホシノのが後部キャビンからコクピットに来て聞いてくる。

「攻撃を受けました・・・掴まっていて下さい、後ろの皆さんも」

エリカの言葉にホシノは操縦席に掴まり、後部キャビンに居たシロコ達と先生もベルトを確認している。

皆が備えをした事を確認したエリカはアヤネが見つけた発射地点へ迫って行きながらマスターアームのスイッチを入れる。

ディスプレイに右のスタブ・ウィングロケット弾ポッド、左に機関砲が表示されるとエリカは機関砲の発射モードを選択する。

接近にするにしたがって廃墟となった街の広場に立つビルの屋上に機関砲の砲座と操作しているヘルメットを被った少女の姿が見えた。

エリカが少女と砲座に照準を合わせサイクリックレバーの発射レバーを引こうとした時だった。

物陰から飛び出して来た1人の少女が砲座に駆け寄るのを見てエリカは咄嗟にブラックホークを急上昇させビルから離れる。

もしエリカの並外れた動体視力と反射神経が無ければ2人共機関砲弾を受けていただろう。

上昇させたブラックホークを広場上空で旋回入れながらエリカが屋上を見ると先ほど現れた少女がもう一人を庇う様にしながら両手を上げ抵抗の意志が無いと示していた。

エリカは2人の居る屋上に接近するとブラックホークを一旦ホバリング入れる、もちろん攻撃の意志を見せたら即機関砲を撃てる様にしながら。

少女2人は改めて戦う意志が無い事を示そうと砲座から離れた場所に立つ。

そんな2人を見たエリカは、身振りで下へ降りる様に伝える。

最初は戸惑っていた少女2人は気付いたのか頷いて屋上の端にある階段へ向かう。

「ホシノさんブラックホークを降ろします、対応願います。」

「OKおじさんに任せて。」

ホシノに対応を頼みエリカはブラックホークを広場に着陸させる。

「シロコちゃんは一緒に、セリカちゃんとノノミちゃんは待機ね、先生を守って。」

そう言うとホシノは愛用のオートショットガンを持ち同じくカービン銃を持ったシロコと共にスライドドアを開け広場に降りる。

降りた二人はその場で先ほどの2人が降りて来るのを待つ。

暫くしてビルのドアから出て来た2人のヘルメットを被った少女達、彼女達は両手を上げたままホシノとシロコに近寄って来た。

「カタカタヘルメット団?」

「そうみたいだね・・・用心してシロコちゃん。」

相手が因縁のカタカタヘルメット団と分かったホシノとシロコは警戒度を上げる。

「そこで止まって。」

オートショットガンを向けホシノが指示する。

「分かった。」

少女の1人は言われた通りその場でもう一人の少女と共にその場で止まる。

何でこんな所にヘルメット団何故いたのか考えながらホシノとシロコ2人を観察する。

「2人はどうしてこんな所にいるのかな?」

ホシノがここに彼女達が居る理由を聞こうとした時だった。

ビルの扉を開けて別のヘルメットを被った少女数人が出て来て2人を庇う様に立ち塞がりホシノとシロコを睨んで来る。

「2人に酷い事をしないで下さい。」

「手を出すんなら、私達が相手になります!」

「何だか私達の方が悪者みたいだね。」

「ちょっと不合理。」

ホシノとシロコはそう言うと深い溜息を付くのだった。

「あの・・・どうぞ。」

先程「酷い事をしないで。」と言った少女がおずおずとコーヒーの入った紙コップをホシノとシロコそして先生の前に置く。

ホシノ達と先生は広場に隣接するビルに案内され先程の連中を前にして座って居た。

一方エリカとセリカ、ノノミ、アヤネの4人は警戒の為外で待機している

あの後砲座に居た少女が他の者にこちらが一方的に攻撃したのが原因と説明した結果皆に謝罪され、理由を話すと言われここに案内されたのだ。

「それで君たちは何故こんな所に?皆カタカタヘルメット団だよね。」

先生が目の前に居る7人のヘルメット姿の少女に尋ねる。

「・・・私達はもうヘルメット団に所属していない、逃げ出したんだあそこから。」

その返答に先生とホシノ、シロコは驚きの表情を浮かべると改めて部屋に居る少女達を見る。

「・・・最近あんた達に拠点を潰された時、私達はこれ幸いとヘルメット団を離脱すると宣言して逃げ出した。」

そんな少女達はヘルメット団に裏切り者だと激怒され、引き戻す為執拗に追われているらしい。

何とかその追跡を逃れこの廃墟あったビルに潜んで居た所をビルに接近して来るブラックホークに恐怖を覚え攻撃してしまったとリーダーの少女は説明する。

「攻撃された理由は分かったけど・・・貴女達はどうしてヘルメット団から逃げ出そうなんて考えたんだい?」

ホシノの問いにリーダーの少女は苦々しく答える。

「最近になってヘルメット団はおかしくなってしまった・・・あんた達アビドスにちょっかいを出す様になってから。」

大きな損害を受けても懲りずにアビドスに攻撃を繰り返し、その為多くの団員達は疲弊していった。

「上の連中が何を考えているのか分からない、最悪なのはアビドスの人間を誘拐しそれを差し出し武器類の購入をしようとしやがった。」

前にあったセリカの誘拐事件にそんな裏があった事にホシノとシロコは表情を顰めてしまう。

「だからもう着いて行けないとここに居る連中と話し合って離脱を決意したんだ。」

ソファーに疲れ切った様に座り込み天井を見上げながらリーダーの少女は説明を終える。

部屋に暫しの沈黙が訪れる、元ヘルメット団の少女達は一様に項垂れリーダーの後ろに立って居た。

流石にそれを見てホシノとシロコもこちらを騙しているとは思えなくっていた。

どうすべきか先生は考えていた、いくら敵対していたとは言えこうなった彼女達をほってはおけない。

だが保護する事で更に厄介な事態を招きかけない可能性も考慮しなければならない。

先生が結論を出せない中に事態は更に悪化して行く。

部屋のドアを開けて見張りに就いていたノノミが慌てた様子で駆け込んで来る。

「先生!こちらにヘルメット団の車輌が向かって来ます。」

ノノミから報告を聞いた先生、ホシノとシロコはビルの屋上からこちらに接近して来る車輌群を見ていた。

装輪装甲車やバギーが10台もおり、明らかにここに裏切者が居ると確信している様だった。

「何が何でも私達を捉えて・・・皆への見せしめにしたいと言う訳か。」

リーダーの少女は諦めきった声で呟く。

「先生達は関係ない、すぐここを離れてくれ。」

車輌群を見ている先生やホシノとシロコにリーダーの少女は言う。

「君達はどうするのさ?」

「もちろん戦うさ、このまま捕まる積もりは無いから。」

そう言って部下達を引連れて先程の部屋に戻ろうとするリーダーの少女。

「皆このまま見捨てるかい?」

先生はホシノとシロコ、無線でこれまで聞いて居たエリカ、セリカ、ノノミ、アヤネの4人に尋ねる。

「これで見捨てたらおじさん夢見が悪くなっちゃうね。」

「今回はほっておけない事案。」

『見捨てるなんて選択はしたくはありません先生。」

『皆分かっているの?わざわざ厄介事に首を突っ込む事になるのよ。』

『そう言ってもセリカちゃんも見捨てるなんて出来ないのよね。』

『そ、そんな事・・・』

『先生、確かに助ける義理は無いのかもしれません、でもここで見捨てたら一生後悔します。』

『皆助ける積りだけどセリカは反対するかい?」

『もう分かったわよ・・・私だってこのまま見捨てるなんて嫌よ、今回は仕方なく。』

『もうセリカちゃんは本当に素直じゃないんだから~』

『ホシノ先輩!』

皆の意見を聞き先生は誇らしくなる、誰もこの不条理を捨て置けないと思ってくれた事に。

「・・・一つ提案が有るのだけれど。」

戻ろうとする元ヘルメット団の少女達に先生が話し掛ける。

「提案って一体何をする積もりなの?」

振り向いて聞いてくるリーダーに先生は微笑みつつ答える。

「このまま帰るのは出来ないと皆の意見が一致した、だから手助けをさせて貰えないかな?」

思いがけない答えに少女達はヘルメットで隠された顔を見わせるのだった。

接近して来た10台の車輌群は一旦ビルの手前にある一本道で停止すると車内から武器を持ったヘルメット団達が降りて来る。

「もう逃がさんぞ、裏切った報いを味わせてやる。」

薄ら笑いを浮かべ追ってきたヘルメット団リーダーはそう言うと部下達に指示を出す。

「命令に従わないのなら構わず撃って捉えろ。」

団員達は頷くと車両を置き一本道をビルへ向かって進んで行く、その後をリーダーは追って歩く。

ビル前の広場に到着したヘルメット団は散開して小銃やサブマシンガンをビルに向ける。

「もう逃げられないぞお前ら、大人しく命令に従うなら痛い目に合わないぞ。」

痛みつけるまんまんなリーダーはそう言って見せると、暫く経って元ヘルメット団の面々が広場に出て来る。

「もう私達はヘルメット団から抜けたんだ、あんた達と今後一切関わるつもりは無いわ。」

リーダーが小銃を持ちながらハッキリと言い返す。

「へっそんな事認めた覚えはない、お前達全員永久にヘルメット団員だ。」

嘲笑う様に元ヘルメット団の少女達を見ている追撃側のリーダー、連中を哀れなネズミだと思って。

だがそのネズミだと思っている彼女達の後に自分達にとって天敵いえる者達が居るとは思いもしなかった。

「何度でも言う、もう私達はヘルメット団員じゃ無い。」

きっぱりと元ヘルメット団リーダーが言うと追撃側のリーダーは激怒して言う。

「はん!良い度胸じゃないか、もう慈悲はない、覚悟しろ。」

追撃側のリーダーはそう言うと部下達に撤収を命じて車輌群へ戻って行く。

「後は頼むぜ先生・・・」

それを見送りながら元ヘルメット団リーダーは仲間達に指示を出す。

「先生の言う通りここを離れる、各々の荷物と武器を忘れるな。」

自分の装輪装甲車に戻ったリーダーは乗り込むと無線で指示を出す。

「行くぞ奴らに身の程を知らせてやれ。」

リーダーの指示で装輪装甲車とバギーの一団は先程の広場に狭い道を一列縦隊で走り始めた。

「よし!お前ら一発ぶち込んでやれ。」

前を走行していた車両の乗員が砲塔を旋回させ主砲をビルに向ける。

リーダーが哀れなネズミを潰す快感に酔いしれて叫んだ時だった。

前を走行していたバギーのタイヤが吹き飛ばされ派手に横転する。

それに慌てたリーダーが乗って居た装輪装甲車のドライバーが急ブレーキを踏んだお陰で、リーダーは照準器に顔を激しくぶつける羽目になった。

(走行中はシートベルトは締めましょう、先生との約束です。)

バギーのタイヤを打ち抜いたのは1キロほど離れた場所に居るエリカが放ったアンチマテリアルライフルの弾丸だった。

「次・・・」

照準を後続の装輪装甲車に合わせエンジン部を正確に打ち抜く。

この結果ヘルメット団の車両達は身動きが出来なくなる、それを確認したエリカは操縦席のドアを開けてライフル持って乗り込む。

「先生足止めは出来ました。」

コクピット戻ったエリカは後部キャビン居る先生に結果を伝える。

「ご苦労さんエリカ、アヤネはシロコ達に攻撃開始の連絡を。」

エリカの報告を受けた先生が副操縦席に座るアヤネに連絡をする様に指示する。

「はい先生、シロコさん攻撃を開始して下さい。」

『了解。』

アヤネが通信機を作動させシロコに先生の指示を伝えると、即座に返答が返ってくる。

シロコ達は元ヘルメット団が持っていたハンヴィーに乗り込むとヘルメット団の車列に向かって突入して行く。

そしてブラックホークも離陸するとシロコ同様車列に向かった。

「くそっ!誰なんだこんなふざけた真似をする奴は。」

一方砲塔上のハッチを開け上半身を出し周りを見渡したリーダーが呻く、見える範囲に攻撃してきた者の姿は見えない。

相手が見えない距離から車両を打ち抜く事が出来るのはアンチマテリアルライフル位しか無い。

だが先ほどの連中にライフルを扱える奴は居なかった筈だ、だとしたら別の奴が協力している事になる。

正体不明の敵に圧倒的な戦力で勝てると思っていたリーダーは顔を青くする。

「リ、リーダー!?」

その時だった操縦室上方のハッチから身を乗り出していたドライバーが車列左横を指さして叫ぶ。

叫び声に左側を見たボスはこちらに突進して来るハンヴィーを見て驚愕する。

そして車列の中央に乗り込んで来て止まったハンヴィーからドアを開けてまずシロコが飛び出してくる。

シロコは呆然と立っていた団員に接近すると回し蹴りで持っていた小銃を弾き飛ばしカービン銃で頭に一撃を食らわせる。

「うげっ。」

その一撃に昏倒する団員を見て周りの者達が動揺する中、続いて出て来たノノミがミニガンを呆然としていた連中に向けて射撃する。

「「「うぁぁ!?」」」

射撃を受け3人の団員達がなぎ倒される、いくらヘイローが有るとは言え衝撃までは防げず昏倒させられる。

ノノミに続き飛び出して来たセリカがその正確な照準で残りの団員達を昏倒させてゆく。

「何やっているさっさと撃ち殺せ!」

「おじさんがそんな事させる訳ないでしょ。」

最後にハンヴィーから飛び出して来たホシノが銃撃で団員を昏倒させた後オートショットガンをリーダーに向ける。

「チェックメイトだよ。」

リーダーが気づいた時にはまともに立って居る者は周りに残っていなかった。

「くっそう、砲撃で倒せ!」

『でも味方がいますが!?』

「構うなこのままじゃ全滅だ。」

リーダーの指示で2両の装輪装甲車が砲身を向けて砲撃しようとしたが。

次の瞬間2両共横っ腹からにロケット弾を受け横転し擱座してしまう。

「な、何?」

呆然とするリーダーの前に立つシロコ達の後方にブラックホークが降下してきて機関砲をリーダーに向ける。

シロコは呆然とするリーダーにカービン銃を向けながら近づいて来た。

「久しぶり・・・まあ会いたくもなかったけど。」

「ふ、ふざけやがって!」

腰の拳銃を抜いてシロコに向けたが、シロコは素早くリーダーの懐に入るとストックで銃を叩き落す。

続いて腹に膝蹴りを食らわせて地面に膝を付かせると頭に銃口を突き付ける。

「あいつらに頼まれたのかよ?」

リーダーはそう言いつつ最後のあがきか腰の後にある大型ナイフを引き抜く。

「違う、貴女達のやり方が気に入らないだけ、まあ散々ちょっかいを出された恨みも有る。」

「そうかい・・・だが!」

そう言って大型ナイフを向けようとしたがシロコはそれをカービン銃で受け止めて弾き飛ばすとリーダーの頭に回し蹴りを食らわせる。

「ぐぅぇ!」

衝撃で完全に失神したリーダーをそのままにしてシロコ達は乗って来たハンヴィーに戻るとその場をブラックホークと共に離れて行ったのだった。

「世話になった先生感謝する、アビドス高等学校の皆にも。」

ビルの外に退避していた元ヘルメット団リーダーは戻って来た先生とシロコ達に頭を下げ礼を言う。

「気にしなくても良いよ、連中には色々迷惑を掛けられたからね、それを返しただけだから。」

ほほ笑みつつ先生は答える。

「それで貴女達はこれからどうするの?」

シロコにそう聞かれたリーダーは苦しそうに答える。

「どこにも行く当てなんか無いさ、貴女達に気づかれた以上、ここには居られない。」

「う~んおじさんとして何とかしてあげたいところだけど・・・先生どうにかならないかなぁ?」

この後の彼女達の事を案じてホシノは先生に問い掛ける。

「もちろん何とかしてあげたいのだけど、私の一存では決められないね。」

問い掛けられた先生も苦渋の表情を浮かべ答える、彼としてもこのままにはして置けないとは分かっているのだが。

「それについてですが先生、首席行政官に連絡したところ、緊急措置として彼女達を保護してくれるそうです。」

ブラックホークから出て来たエリカが自分のスマホを見ながら先生に伝えてくる。

「リンが?・・・それは助かるな、後で私も感謝を伝えておくよ。」

「はい、首席行政官もお喜びなると思います。」

先生の言葉にエリカは微笑んで返すと、元ヘルメット団の向いて伝える。

「一旦アビドス高等学校に皆で向かい、その後シャーレ本部へ貴女達をお連れします。」

「その良いのか?私達は・・・」

心配そうに聞いてくるリーダーにエリカは微笑みながら答える。

「もちろんシャーレに着いたら査問会に出頭してもらいます、そこで今までの事を証言してもらいます、処分はそれからです。」

「だろうな・・・分かった貴女に従おう。」

リーダーはそう言って部下達を見ると、彼女達も同意した様で頷いて見せる。

「ねえエリカちゃん、彼女達はその・・・どうなるのかな、その辺おじさんは気になるんだけど。」

眉間にしわを寄せながらホシノが聞いてくる、シロコ、セリカ、ノノミ、アヤネも気になるのかエリカの答えを待つ。

「私からは何とも言えません、ただそんな悪い待遇にはならないと思います、その辺は首席行政官が上手くやってくれますから。」

「そうっか・・・まあエリカちゃんがそう言うならおじさん信じるよ。」

「うん、エリカが保証してくれるなら安心。」

「その・・・上手くやってよね、まあエリカなら大丈夫だと思っているけど。」

「そうですね、今はエリカちゃんを信じましょう皆。」

「はいノノミ先輩。」

ホシノ達はエリカの言葉に一応に安心した表情を浮かべる。

「しかしエリカは余程リンに信頼されているんだな。」

いくらエリカが優秀なシャーレの一員だとしても普通はそんな簡単に首席行政官が彼女の言葉に対応する事はないと先生は知っているからだ。

「そうなんでしょうか?まあ確かに首席行政官からはよく相談されますが。」

「それって凄い事だと思うんだけどおじさんは。」

「うんエリカは思ったより凄い人だった。」

「連邦生徒会の首席行政官よ・・・一体どうやったらそんな人に相談されるのよ。」

「確かにそうですね・・・先生の派遣だけでも凄いのに、首席行政官にもっとも信頼されているエリカさんの支援、何だか怖くなってしまいます。」

「何か裏があるんじゃないかと心配になりますね。」

人差し指を口元に当てて考え込むエリカを見ながらホシノ達は小声で語り合う。

「まあ彼女達の行く末が決まったんだ、それは喜ぶ事だよ、難しい事は先生である私に任せてくれればいいよ。」

先生はホシノ達そう言って安心させる、皆を心配させる事は絶対させないと心の中で誓って。

「それじゃアビドス高等学校に戻ろう、補給物資や彼女達の事もあるから帰ってから忙しくなるな。」

「ええ~おじさんゆったりとしたいのに~」

「先輩は委員長なんだからそんな事言わないの。」

早速だらけるホシノにセリカが突っ込みそれを見た先生、エリカ、シロコ、ノノミ、アヤネが笑う。

こうしてアビドス廃校対策委員会のとある1日は様々な余韻を残し終わったのだった。

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