年末になるにつれて仕事が忙しくなり家に帰ればそのまま寝るという生活になってきているためあまり時間が取れず、頑張っていきます
「ほ、報告ッ!D-03前哨基地に襲撃ッ!敵の正体は不明ッ!繰り返す!敵の襲撃だ!デカグラマトンじゃ…ッ!?…クソッ…通信が!?」
アビドス砂漠、今アビドス廃校対策委員会が拠点としている分校から砂漠化の激しい本校より更に奥。
アビドス高校本校をカイザーPMCの基地に変えたカイザーが砂漠に対デカグラマトン【ビナー】への対策のために用意された対デカグラマトン前哨第三基地、通称D-3前哨基地。
今現在そこは真夜中にも関わらず昼間以上に騒がしく動いていた。
前哨基地ではデカグラマトンが近辺に出現したかのように歩兵部隊、十台の戦車、起動途中のゴリアテやビナーに多大な被害を与える為に開発された、弩級重戦車マウスⅡすら出撃している。
「撃てぇ!撃ちまくれッ!たかがガキどもだ!なら倒せ…かはっ!?」
通信機器が機能せずに大声で指示を出しながらアサルトライフルを射撃していたカイザーPMC所属のオートマターが頭部に被弾し倒れる。
その視線の先では十数名の全身が黒いマントを覆った生徒たちが砂漠を【滑走している】。
そう滑走しているのだ、走っているではなく。
そんな予想外の軌道と同じ身長でありながら訓練で想定した相手の移動速度が違いすぎるため全く弾が当たっていない。
当たってもそれは手に持っていた盾で防がれることや、全く着弾しても怯みすらしてない。
そんな集団から飛来する弾丸に歩兵たちはなすすべなく倒れていく。
「…ゴリアテ起動ッ!歩兵どもは下がれ、カイザーをなめたこと後悔させてやる!」
基地内で起動させていたゴリアテ、並びにミシガンが着任する前に不良たちによるミレニアム・サイエンススクールへの強襲、それを主導していたカイザーがその強襲の裏で撃破したミレニアムの防衛兵器を鹵獲していた為に、製造されていたゴライアスのコピー品。
そのゴライアスの重装型が3機、引き連れられるように基地の正面ゲートから出てくる。
出てくると同時に上部のキャノン砲が対して照準も定めずに放たれる。
対して照準も定めずに放たれた砲弾が戦闘を滑走する大きな箱を2つ担ぐ生徒に着弾し大爆発を起こす。
「や、やったぞ!へへ、カイザーをなめるからそうなるん…だ?」
その爆発を見て前線で当たらない砲弾にイライラしていた戦車を操っていたPMC兵が嬉しそうな声をあげる。
だがそれも直ぐに困惑の声に変わる、なぜか戦車入り口のハッチが開いた音がするのだ。
無意識にその音がしたであろうハッチがある方に目線を向けると。
「任務ご苦労。だがまだ足りんよ。」
どう見てもさっきゴリアテの砲弾が直撃したはずの生徒がそこにいた。
顔こそ初めてみたがその背に特徴的な大きな箱を2つ担いでいる生徒だ。
口元をマスクで隠しながら養豚場の豚をみるかのような目でその手からスルリとなにかが戦車の中に落ちる。
ゴトリッ
そんな嫌な重い金属が倒れたかのような音に、恐る恐る見ると手投げ棒が付いた手榴弾に縄で雑に纏められた缶型の手榴弾が塊のようになってピンが抜かれたまま落ちている。
ガコンッ
と戦車のハッチが閉まる音と同時に轟音と強烈な爆風を感じその兵士は意識を失うこととなる。
「せ、戦車が!?」
もちろんその周辺に展開していた戦車隊にも動揺が広がる。
当たり前だ、さっき殺したと思った生徒がなぜか生きていて一瞬で戦車が潰されたのだから。
もちろんカイザーPMCの戦車程度撃破する生徒は普通にいる。
だが接近されて、なおかつわざわざ手榴弾での撃破なんてされた事例は全くない。
そんな撃破法に目線が釘付けになればもちろん死が迫る。
前方より飛来したロケット砲によって戦車の上部が被弾し装甲の表面が剥がれ、剥がれ落ちた装甲の下にあった脆弱な部分に追加で砲弾が直撃し、今度こそ火花を上げて戦車が撃破される。
不幸の連鎖は続いていく。
ゴリアテが腕部ガトリングをばら撒き、ゴライアスの肩部重ガトリングで弾幕を張るものの、不幸は忍び寄っていく。
あるときは撃破されたカイザーPMCの社員を盾に、戦車の残骸をとあらゆるものを盾にたった十数名という第三基地の総勢を遥かに下回る勢力に食い荒らされていく。
まずゴリアテの右腕が肩の関節から両手にロケット砲を担いだ生徒からの砲の1発がねじ込まれ脱落する。
その次にはその足元を通過する生徒に右足の膝関節に強烈なショットガンが撃ち込まれ、膝関節が爆発し膝をつく。
次はキャノンが、その次はまた右足が今度は人で言う太ももの部分から、次は左腕のガトリング部だけが、次は次は次は。
まるで獲物をいたぶって楽しんでいるかのような狩りにゴリアテはもはや何もすることができない。
腕を脚を装甲を…もぎ取られて崩れ落ちたゴリアテに【わざと】残されたメインカメラが更に後ろの惨状を映し出す。
3機もいた重装備化され、それこそ三大校のトップ生徒の足止めすら可能と上に判断されていたゴライアス3機はその元より重厚に追加装備された装甲が胸部にねじ込まれ、まるで槍で串刺しにされた罪人かのように沈黙していた。
肩の重ガトリングももぎ取られ、頭部センサーの接続口を強引にもぎ取られてねじ込まれており、両腕は脱落し、無事ならは足部だけだ。
ゴライアスは無人機だ。
制御系が幾ら胸部の、串刺しにされている箇所にあるとは言え有人ではない。
だがゴリアテは有人だ。
しかもコックピットはゴライアスが串刺しにされている胸部にあるのだ。
パイロットは恐怖に震える。
幾らゴリアテが分厚い装甲で守られていても抵抗する手段が悉くがもぎ取られ奪われ、自分たちが使いっ走りとして食い物としてきた生徒たちのように、今自分が食い物にされている。
パリンッ
カメラの割れる音がする。
メインカメラが映していたモニターには何も映さなくなってしまった。
機体が揺らされる。
機体の装甲を叩く音がする。
機体の装甲がひしゃげていく音がする。
機体の状態を映すモニターに映るまだ緑色だった胴体部の脇腹が、股部分が、コックピットハッチ付近が…
黄色に赤色にと変わっていく。
そのモニターを見てただただオートマターで機械であるはずの体が震え続ける手を見つめ、気絶した。
「D-3基地の破壊を確認。
帰投するぞ、ミシガン。」
D-3基地の近くにある岩場。
そこで基地を襲撃した犯人が通信機で通信を行う。
通信機器も今では正常に機能し、その通信先はG1ミシガンである。
「あぁ、今トリニティは厳戒態勢だが、ある程度シャーレと繋がりは持っておきたいからな。ナギサ会長に言え、俺も強く関与できんからな。」
通信機器を無理やりきり、話を終わらせる。
その背後には百鬼夜行でよく使われている銃に銃剣取りつけた特徴的な銃を持つ生徒、右手にロケット砲、左腕にマシンガンを持つ生徒、両手に武器を持たないもののその背中に強力な電波障害を起こす機器を背負う生徒。
皆々が特徴的すぎる武器のチョイスをした黒いマントで身を包んでいる十四名の生徒たちが撤退していく。
「カイザー…これまで好き勝手してくれたようだが、通らんよ。それはな。」
最後の一人、G2ナイルも火と黒煙をあげる基地を一瞥し去っていく。
小鳥遊ホシノが対策委員会の前から姿を消す日までにカイザーが保有する対デカグラマトン前哨基地が悉く消されていくこととなる。
それは後日談でも語られない話だが、カイザーPMCは功を焦ることとなり、物語が更に加速する。
もはや正史の物語は無くなり、別の物語が加速し続ける。
アビドスの夜明けは近い。
ゴライアス重装型KP仕様
実は先生就任時にユウカが言っていた風力発電の停止、それを招いた不良たちの襲撃を裏で武器の提供などで主導したカイザーの手により不良たちが撃破したゴライアスを一機鹵獲しており、それを違法コピーした機体。
従来のゴライアス同様に無人機であるものの胸部の装甲増加、肩部に重ガトリングを装備、両腕も3連装グレネードランチャーを搭載など、ミレニアム・サイエンスで使用されているゴライアスとは違い戦闘用に特化されたカスタムが行われている。
対Dゴリアテ
対デカグラマトン用に強化されているゴリアテ。
全身の装甲が販売用に製造されているゴリアテとは違い、装甲素材の見直し、装甲厚の強化などデカグラマトン【ビナー】の攻撃を防ぐために防御面を、主砲であるキャノン砲の火力も高上しており、もちろん対人を一切考えていない火力であり神秘を持つ生徒ですら、一発で殺されてしまうほどのひたすら火力特化モデルを採用している。
ただ防御面も火力面もと取っていった結果通常のゴリアテで使用していたジェネレーターでは動かせず、新たな専用ジェネレーターを採用したため重量問題から通常モデルから機動力が殺されている。
対DのDはデカグラマトンを表している。
レッドガン特殊工作部隊
レッドガンの特殊工作を行う部隊。
元々ルビコンでも歩兵をしていた部隊であり、足に戦車のキャタピラを参考にした無限軌道装置を取りつけた膝まで覆い尽くす大型の特殊シューズと、強力な衝撃を受けると衝撃を受けた瞬間に弾丸を通さないほどに硬化する特殊な布を5枚重ねて形成された黒いマントで身を覆っている。
ただし衝撃などはもろに受けるので耐えきれるかは本人次第でナイルは、武器ボックスを当たる瞬間にバットのように振りかぶったため直撃はしていなかった。
ちなみに今回参加した工作部隊は第一部隊、つまりミシガンの下の部下であり元々は【十三人】の部隊であり、キヴォトスで一人増えている。
G2ナイル
今回土地を有しているアビドスの土地が何度も不良たちに襲撃されるため黒幕探しをしていた苦労人。
謎の通信でティーパーティーは厳戒令を出しているし、今現在の生徒会長百合園セイアは胃痛で倒れて救護され急な生徒会長の代理とは言え変更に、更にティーパーティーは混沌を極めており、その皺寄せの余波を食らっている。
同じくトリニティの自警団をしているレイサもスズミも巡回量を増やしているため少し隈が出来ているがその事件が発生した場合、オペレーターをしているナイルは更にティーパーティーからシャーレとの繋がりを大事にしたいと、普通にシャーレ行っておいで!と言われているため社畜を極めている。
今回はミシガンがアビドス襲撃の裏にカイザーがいること、特にPMCが主犯だと分かったためにミシガンがアビドスにその事を伝えている裏でアビドスの市街地の全域とリゾートの土地一部をアビドスと共同で土地運用をしているため、ストレスが溜まりに溜まったナイルは…弾けた。
背中にロマン大好きミレニアムちゃん作の火力特化こそロマン!ロケットランチャーボックス型とばら撒きこそロマン!装弾数特化のガトリングボックス型の2種を担ぎ、カイザーPMCの対デカグラマトン基地をワクワク焼き討ちしに行った。
ストレスは消し飛んだが翌日スズミがやらかした閃光弾によるクレームとレイサの声の大きさによるクレームの2種にまた胃を痛めることになる。