MCUの世界にイレイナとして転生したけど、開き直って好きなように生きていきたいと思います 作:ちいさな魔女
イレイナです。私達は塔へやって来ました。いえ正確には、塔の入り口前の壁に来てます。
イレイナ「これですね」
トッペマ「やっぱり鍵が必要なのかしら?」
イレイナ「魔法で開けても良いのですが、そんなズルをしたら何が起きるか分かりませんからね」
母がこの町を造る事に関わっているのなら、当然魔法を使ってくる事も対策しているのでしょう。だとすれば、面倒ではありますが、この余興に付き合いましょう。
すると、私は気配を感じて、その方向を向きました。すると、其処には一人の少女が立っていました。頭巾を深々と被り、眼鏡を掛けています。
イレイナ「おや、新しい謎々ですか?」
少女「貴女達は、誰?」
トッペマ「それが、謎?私達は旅人よ。訳あってサロメさんに招待されたけど」
少女「……」
イレイナ「謎ではなく質問だったみたいですね。だとすれば貴女は……人間ですね?」
少女「っ!まさか、貴女は………」
すると、私は物陰に人影を見つけました。せっかく確信したかもしれないというのに。
???「やべっ!」
人影はすぐに去りました。
少女「っ!」
イレイナ「あっ!ちょっと!」
私の静止を振り切り、少女は走り去って行きました。
トッペマ「待って!」
イレイナ「待ってください。追うのは後にしましょう」
トッペマ「でも………アレ?これは……」
トッペマがある物を拾いました。ボロボロになって若干黒ずんでいましたが、それはチケットのようでした。それも、サロメさんの屋敷にあるアロマさんによく似た少女が風船を持って笑っている絵が描かれた、ラインフォード氏の娘への愛が強いチケットです。
トッペマ「これ、観覧車のチケットかしら?」
イレイナ「あの遊園地……いえ、公園にあった観覧車もラインフォード氏が?だとすれば娘さんの為に造ったんでしょうね」
トッペマ「あの子が落としたのかしら?」
イレイナ「そんな風には見えませんでしたが……ヒントがあるかもしれません。行ってみましょう」
さっきの人影と言い、何やらモヤモヤとした気分が晴れませんが、私達は遊園地………否、公園に向かって真っ直ぐ行きました。
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その時、イレイナとトッペマが去った後の物陰で、一人の男が笑っていた。
???「クククッ……引っ掛かりおったな。イレイナ。お前は目障りだ。そろそろ消えてもらうとしよう」
そして、その男は物陰から姿を消した。
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私達は公園前にやって来ました。しかし、其処は常に閉まっていた為、役場に行ってロドニーさんに公園へ入りたい事を説明し、鍵を持ってる方の情報を知りました。
それでマンホールを開けて地下水道に入る事になり、謎の探検家の人を見つけました。話してる内に人間であると確信しました。謎も解きましたが、ホントに何者なんでしょうか?
それはそれとして、公園番の方であるコーエンさんの修理の仕事も手伝い、公園の鍵を開けてくれました。
イレイナ「コーエンさん。ありがとうございました」
コーエン「良いんじゃよ。これがワシの仕事じゃから。この公園は昔は開放しておったんじゃが、この町の連中は公園なんかには見向きもせん。こうして仕事が出来ただけでわしも嬉しいよ。気をつけてな」
こうして、私達はコーエンさんと別れて、公園に入って行きました。
公園に入ると、其処は静けさと寂しさが肌で感じ取れました。あまり手入れされてないのか、サビや苔が建物の至る所に見られます。
トッペマ「寂しい場所ね。アロマって人も来てないのかしら?」
イレイナ「そのようですね。町の人達も入らなかったらしいですし。一先ず、この公園を調べましょう」
私達は公園を調べていきました。
調べていくと、チケットに描かれたアロマさんと同じ絵のポスターが掲示板に飾られていました。
トッペマ「古いポスターね……長い事貼られて、雨に濡れてふやけきった所もあるわ。それに、チケットのアロマさんが描かれてるのって…………」
イレイナ「この公園は、元々ラインフォード氏がアロマさんの為に造られた小規模の遊園地なんでしょうね。でも、アロマさんは奥さんが亡くなられてから一人で来ようとしなかったんですかね?それとも、奥様が亡くなられてから遊園地が造られたんでしょうか?」
トッペマ「哀しい話よね……」
イレイナ「先へ進みましょう」
私達は先を進み、コーエンさんと合流して謎を解き、先に進みました。すると、トッペマがまたしてもメモの切れ端を見つけました。
トッペマ「イレイナ。ノートの切れ端よ」
イレイナ「何が書いてるか楽しみですね」
トッペマ「えっと……『お嬢様は成長するにつれ、この町の秘密に感付き始めておるようじゃ。遊び相手もおらぬこの町で、お嬢様が寂しい思いをする事の無いよう遊園地を造る事を命じられた。やれやれ。これからが大変じゃな』。きっと、アロマさんが奥さんを失った悲しみを癒やしたくて、ラインフォード氏は遊園地を造ったのね」
イレイナ「しかし、アロマさんは来なかった。或いは来ても楽しむ事は無かった………ラインフォード氏も病で一緒に遊べなかったそうですから、尚更寂しかった筈です。町の皆さんが人形なのも気付いて、益々心を閉ざし、唯一頼れるのは人形技師のあの老人だけ。アロマさんは寂しい筈ですよ」
トッペマ「そうよね………寂しい気持ちは分かるもの。続き読むわ………『何ということじゃ!お嬢様一人を残して、ご主人様まで連れて行ってしまわれるとは。運命とはなんと残酷であることか。これからは、ご主人様に代わって、わしがお嬢様を守らなくては』……『連れて行った』に『運命』………恐らく、ラインフォード氏が亡くなった事を示してるのね」
イレイナ「そうですね。あの老人の苦悩が感じ取れますね」
私達は哀しい気分を抱えながら先に進むと、古い水小屋を見掛けました。湖に一つ建っている水小屋の扉には鍵が掛けられており、中に入れません。
イレイナ「後で調べましょう。今は遊園地の探索に集中しましょうか」
私達は先に進み、観覧車に辿り着きました。
イレイナ「では、レベリオ!」
私はレベリオを使い、周囲に怪しい物が無いか確認しました。しかし、特に怪しい要素は見つけられませんでした。しかし、気になる所は見つけられました。
観覧車全体が赤く染まっていました。これは、敵に対しての反応です。そして、私達の背後でも、敵対的人間の反応がありました。
イレイナ「観覧車が敵?まさか、何か細工をされているのでしょうか?」
トッペマ「町の人達がそんな事、するはず無いわよね」
イレイナ「もしそうなら………恐らくは私達を付けてるかもしれない人間ですね。レベリオで見つけましたよ」
私がそう言った後、人が隠れている茂みや木々を指差しました。すると、一瞬ですが紫色のロングコートのような物が翻り、木々の背後へ回り込みました。
イレイナ「出てきてください。逃げも隠れもしませんよ?」
トッペマ「そうよ!私達に何の用なの!?」
私達は隠れた人の方へ歩き出そうとした、その時でした。
突然背後からガタガタと揺れる金属音が響き、後ろへ振り返ると、観覧車が左右に揺れていました。
イレイナ「やはり!」
そして、土台が崩れた後に、観覧車が私達の方へ向かって転がって来ました。
イレイナ「トッペマ、掴まって!『チェンジズ』!」
私は新しく覚えた魔法を使いました。トッペマが私の腕にしがみついた後、私は遠くにあるベンチと私達の位置を入れ替えました。観覧車は私達が先程まで居た場所に置かれたベンチを潰し、私達に向かって来ます。
イレイナ「人の苦労して建てた遊園地を我が物顔で改造するなんて、最低ですね!『チェンジズ』!」
私は入れ替え魔法で対象を入れ替えつつ、観覧車を牽制していきました。
イレイナ「丁度いいですね!さっき通れなかった水小屋を破壊してもらいましょうか!」
トッペマ「ちょ!?それズルくない!?」
イレイナ「魔法を使えば攻略は容易いんですけど、それでは楽しくありませんから!それに、此処までハラハラドキドキするのも旅の醍醐味ですよ!」
そして、私達は水小屋の前まで辿り着きました。観覧車は私達に向かって真っ直ぐ追いかけて来ます。
イレイナ「はい。『チェンジズ』」
私達は近くの岩と位置を入れ替えて、観覧車を水小屋へ叩き付けました。水小屋は観覧車の激突で粉々に砕け、観覧車は湖に落ちて大きな水飛沫を上げました。
イレイナ「ほら。水小屋が開いて………あら?」
私は先程まで水小屋があった場所を見ました。其処には、地下へ繋がる階段がありました。
トッペマ「地下への階段ね」
イレイナ「もしかしたら、塔の鍵があるかもしれません。さあ、行きますよ」
私達は階段を降りる事にしました。
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???「ちっ!失敗したか!」
男はリモコンのアンテナを引っ込めると、リモコンを懐に仕舞い込む。
???「アレほどの魔法を………流石はヴィクトリカの娘なだけあるわい。あの憎き魔女にも劣らん腕前に頭脳、それにずる賢さ………クソ!!思い出すだけでもムシャクシャする!」
拳を握り締めながら、地下へ降りていくイレイナとトッペマを睨みつける。
彼は恨みを晴らしたいのだ。
自分を裏切った憎き魔女に。
しかし、その女は何処へ消えたのか、行方が分からなくなった。しかし、娘のイレイナが居ると知ったのは、S.H.I.E.L.D.壊滅とヒドラの崩壊に関する記事を見てからだ。
それからは彼女を追跡し、この町へ辿り着いたのだ。
???「まあ良いわい。お前の目的の品は私の物だ。クックックックックッ………」
男は二人が見えなくなったのを確認し、自分も地下へ続く階段に向かって歩き出したのだった。
次回は、塔の鍵と屋敷での出来事のダイジェストになります。