MCUの世界にイレイナとして転生したけど、開き直って好きなように生きていきたいと思います 作:ちいさな魔女
カリオストロ伯爵がジョドーからイレイナが来る事を知らされる(というかジョドーに貼られた手紙で知る)のは原作とほぼ同じです。しかし、違う点もあります。
ベルモット:ジン達と会話中。
ジョドー:イレイナの手紙をいつの間にか貼られている。内容は『ロリコン伯爵様へ。指輪を返しに参ります。近日お訪ねします。魔女より』である。
伯爵:イレイナが来る事を知る。対応は原作とほぼ同じ。
イレイナです。私達はあの廃墟となった大公の館に戻って来ました。公の宿や施設はもう使えない以上、大公の館に来て隠れながら宿をするしかありません。
なんとか1週間分の食糧は揃っているので、私達はそれでなんとか食いつないでいます。
野宿ではありません。塵歌壺の中にある自宅で雨風を凌いでいますから。
イレイナ「ふぅ。取り敢えず、今日の朝食はこんなものでしょう」
私は全員分の朝食を作り終えました。ベーコンエッグ、わかめの味噌汁、それからバターを塗ったパン。朝食の完成です。
イレイナ「皆さん、出来ましたよ」
ブルーノ「おおっ、すまんな」
ブルーノさんが私と一緒に、朝食を運んでくれました。
私達はリビングに朝食を運び、テーブルに乗せました。
アロマ「おはようございます」
トッペマ「おはようアロマ。外はまだ平気よ。追手も居ないわ」
イレイナ「見張り、お疲れ様です。トッペマも疲れたでしょう。朝食にしましょうか」
私達は朝食を食べながら、今後どうするのか話し合いました。
トッペマ「イレイナ、どうするの?何時までも此処に居られないと思うわ」
ブルーノ「城に入り込むつもりか?」
イレイナ「勿論。花嫁さんに指輪を返しに行きます。それが終われば、私はこの国から出ていきましょう」
アロマ「でも、相手は国連加盟国です……逃げ切れるかどうか……」
イレイナ「それがどうしました?私は誰にも止められません。それに、城へ入る方法ならば調べてあります。詳しくは朝食の後に説明しましょう」
私達は朝食を食べ終えると、皿を片付けて作戦会議に入りました。テーブルには城から時計塔、大公の館や湖までを全て写した地図を広げています。
イレイナ「伯爵の城には、城へ水を送る水道橋があります。ローマ水道は今も生きているので、此処が浸入ポイントとなります。城は見張りのトッペマから聞いてると想いますが、空からの浸入は難しいでしょう」
トッペマ「空にはドローンが飛んでいたわ。私くらいの大きさと、アリみたいな小さいドローンも飛んでいたわ。どれも城の周りを飛んでるのよ」
それは恐らく、レーザーを装備したドローンでしょう。レーダー機能も備えてるならば、空からの浸入は不可能ですね。
イレイナ「ドローンは恐らく、レーザーとレーダーも備えてます。空からの浸入は不可能ですし、やってもパニックが起きて花嫁さんへの道が絶たれる可能性もあります」
アロマ「地上には、あの影達や衛士達も居ます……中へ入るには本当にローマ水道を通るしか無いんですね」
ブルーノ「ふむ……あの時計塔の先にある湖から城内まで水を引いているのか。凝ったカラクリじゃのう。そしてこの風車が、城内に水を上げている訳じゃな。此処が浸入経路か」
イレイナ「ですが、奴等もその手は読んでる筈です。ですが水道橋に見張りは付けられない以上、罠も仕掛けてる筈です。ですが、リスクは承知ですよ。行くのは少人数で」
私が行くのは確定として、トッペマも浸入には最適でしょう。小柄な分、浸入する事には長けてる筈ですから。
イレイナ「メンバーは私とトッペマ。二人は此処に残って、見張っていてください。私達が脱出の合図を信号弾で送るので、アロマは脱出用のグライダーを合図を送る前に作ってください」
アロマ「分かりました」
イレイナ「動くのは夜です。夜は貴族の方々や権力者を招いたパーティーがありますから、尚更警備に隙が出来ます」
ブルーノ「お嬢様は任せてくれ」
こうして、私達は作戦会議を終えて、準備に入りました。
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その日の夜。
フキ「ったく冗談じゃねえよ!なんで私等が外で待機しなきゃなンねぇんだよ!」
フキが文句を垂れる。
サクラ「仕方ないッスよぉ。パーティー会場に入れるのはあくまで招待客やこの国の衛士さんのみなんスから」
茶色のツーブロックが特徴の乙女サクラはそう言うが、表情は不満そうだ。
彼女達リコリスは、城の外で待機していた。外と言っても、城内に続く道の先にある塔のテラスで待機している。
フキ「まあ、千束とたきなは今別行動してるけど、ホントに此処があのゴート札の震源地なのかよ」
サクラ「あの二人が上手く行けば良いんスけど」
二人の無事を心配するフキ達。その頃、城の水道橋には二人の侵入者が移動していた。
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イレイナです。私達は箒に乗って、水道橋の中を移動しています。水の中を進み、滝に身を任せながら移動しています。潜水スーツに身を包み、酸素ボンベを背負い、口から酸素を補給しています。
しかし、私とトッペマは、その身体はノミよりもっと小さくなっています。その状態で、私達は水の流れに身を任せて移動しています。
これは私がこの前覚えた魔法、『スモウル・ビグダク』の『スモウル』で小さくなっているんです。私とトッペマは小さくなったお陰で、逆に水の圧力を受けにくくなっており、歯車に挟まれそうになっても問題なく移動出来ました。
暫く身を任せながら移動する内に、私達はバケツの中に汲み上げられました。バケツから顔を出して、私達はベンを口から外し、一息付く。
イレイナ「ふう。なんとかなりましたね」
トッペマ「おえ。酔いそう」
イレイナ「泉水に着いたら、少し休みましょうか。人が来ないなら、其処で軽めに夕食を済ませましょう」
私とトッペマは再びベンを口に加えて、バケツの中に飛び込みました。そして、水路を伝っていく内に、マーライオンの口から飛び出して、私達は泉水に出ました。
イレイナ「プハッ。『ビグダク』」
私は顔を出し、呪文を唱えます。私達の身体は元の大きさへ戻り、水面から顔を出しました。周りに人は居ません。
私達は近くの階段に身を潜めると、異空間から荷物の入った鞄を取り出し、そのまま着替え始めました。
トッペマ「それでどうするのよ?」
イレイナ「単純です。見つからないように、でも衛士達を無力化しつつ先へ進みますよ」
私達は廊下を進みながら、見つけた衛士達を眠らせていきました。幸いにも魔法への耐性が無い為か、ラリホー掛ければすぐに眠りました。
廊下を進み続けた後に、とある図書館の中で、私はとある二人の少女を見かけました。この城は女を見かけない筈なのに、女性が居るのは不自然です。何故なら女性は招かれた貴族のパーティー会場にしか居ないはずなのですから。
千束「図書館の中から見つけるなんて難しいよ〜」
たきな「手掛かりは見つかりそうにありませんが…」
しかし、何やらおかしいみたいです。伯爵の手下にしては、コソコソとしてます。
トッペマ「あれ、敵かしら?」
イレイナ「それにしては………通り過ぎましょうか」
私達は物陰に隠れました。そして、『目くらまし術』を使おうとした、その時でした。
千束「見つかったかな?」
たきな「それなら今私達を襲う筈です」
イレイナ&トッペマ「「ッ!!」」
私達の存在に気付いていました。まあ扉の開閉音も漏れてましたし、二人を見かけてから隠れたのでバレますか。
しかし、影達は来ません。やはりあの二人は、関係無い存在なのでしょうか。
千束「其処に隠れてないで出てきてよ」
黄色みがかった白色の髪をボブカットに切り揃えており、左サイドだけ巻き髪と赤いリボンで飾られたアシンメトリーな髪型をした少女が声を上げました。
イレイナ「……敵ではなさそうですね」
私は本棚の陰から出てきました。
イレイナ「初めまして。イレイナです」
千束「どーも。錦木千束です」
たきな「井ノ上たきなです」
トッペマ「トッペマ・マペットよ。貴女達は、見た感じ外に居た赤い制服や黒い制服の女子高生達の仲間よね?」
千束「へぇ〜。トッペマちゃん私達の事が見えてたんだ」
トッペマ「まあね。貴女達は、どうして此処に?」
たきな「申し訳ありませんが、極秘扱いです」
まあ何をしたいのか大方分かりますが。
イレイナ「まあお疲れ様です。ゴート札はこの城の深部にあるでしょうね」
トッペマ「ちょっ!?言って良いの!?」
イレイナ「どうせ二人の狙いはそれでしょうから。私達は花嫁さんに会いに行きますよ。どうせロリコン伯爵の事ですから、王女様をカゴに閉じ込めてるに決まってます」
たきな「花嫁さん………クラリス・ド・カリオストロ王女殿下ですか。何故その方に会いに行くんですか?」
イレイナ「指輪を預かってるので、では失礼します」
千束「あっ、多分だけどさ、城の北側に何処にも繋がってない塔があるし、其処に居るんじゃない?出入りはエレベーターを使ってるか、他の塔から渡り廊下を伸ばして繋げるしか無いね」
イレイナ「情報ありがとうございます」
トッペマ「ありがとう。2人も仕事、頑張ってね」
私達はその場を後にしました。あの二人は確か、ヒドラのインサイト計画の際に、たまたま日本のヒロイン達を見ました。その中に、あの二人の姿もありました。
成る程。日本にもゴート札が流れ込んだから、潜り込んで探るよう命じられたんですね。
かなり闇の深い国ですよ。
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私達は城の屋根を伝って、歩き続けました。
下手に飛べばレーダーに気付かれてしまい、撃ち落とされてしまうでしょう。魔法も万能ではありません。
それに城の方は、居眠りしてた衛士達が騒いでます。浸入がバレるのも時間の問題です。
イレイナ「あれですね」
トッペマ「酷いわね。軟禁同然じゃない」
私達が見たのは、錦木さんの言う通り城の何処にも繋がってない孤立した塔でした。確かに人を隔離したり、お宝を隠すには最適な場所です。下からよじ登ったとしても、斜めな壁が邪魔でしょう。
イレイナ「さて、トッペマ。紙飛行機を折ってくれますか」
トッペマ「紙飛行機?良いけど、届くの?」
イレイナ「届かせます」
トッペマは胸のボタンから紙を一枚取り出すと、そのまま手慣れた手付きで折って紙飛行機を作りました。
そして、トッペマは塔に向かって紙飛行機を飛ばしました。その瞬間に私の背中に飛び移り、しがみつきました。
紙飛行機は空をゆっくりと飛び続けましたが、風が吹きました。紙飛行機の軌道がズレ始めました。
私は杖を向けると、紙飛行機に向けて呪文を放ちました。
イレイナ「『ウィンガーディアム・レビオーサ』」
呪文を唱えた後、紙飛行機は私の思い通りに飛んでいき、塔に向かって風に揺られながらも飛んでいきます。
そして、塔の屋根に到達した瞬間、私は呪文を唱えました。
イレイナ「『チェンジズ』」
私とトッペマは瞬く間に紙飛行機と位置が入れ替わり、塔の屋根に到達しました。
そして、私は塔の屋根を伝っていくと、屋根の一つに窓枠を見つけました。
イレイナ「此処から入れそうですね」
トッペマ「こんな所に出入り口?」
イレイナ「空気の入れ替えでしょう。外から見る限り、窓は開きそうにありませんし」
私は窓枠の中にある扉に手を付けて、そのまま押しました。すると、扉が開いて部屋の中の様子が見えました。月明かりで照らされた部屋は、豪華なカーテン付きのベッドに円形の広々とした部屋、そして窓に座る一人の女性の姿でした。
私は扉から飛び降りて、部屋の中に降り立ちます。トッペマも後に続いて、床に降り立ちます。
クラリス「ッ?どなた?」
イレイナ「お久しぶりです花嫁さん。私はイレイナです。この子は相棒のトッペマです」
トッペマ「どうも。よろしくお願いします」
私達は挨拶を交わしました。王女様とまた会えた私達。さて、指輪を返すとしましょうか。
私の地域……不死身の血族が観れなかった……ぴえん。マモーも出したいのに、あれが無かったら複製人間編やりにくくなっちゃう……。