MCUの世界にイレイナとして転生したけど、開き直って好きなように生きていきたいと思います 作:ちいさな魔女
私は目を覚ました。隣で寝ていたトッペマさんは動いてない。ゼンマイを尾てい骨の位置にある穴に差し込み、ゼンマイを回す。
「……一々ゼンマイを回さなければならないのは不便ですね。ゼンマイが無くても活動出来るようになれば良いのですが、トイ・ストーリーみたいな事が出来れば良いんですけど」
まだ私はそんな儀式のやり方が分からない。スゲーナスゴイデスのトランプを使う手も考えたが、私利私欲でトッペマさんを変える事に変わらない。
「……ふう。おはようイレイナ」
トッペマさんは目を覚まし、ゼンマイを頭にセットする。
「おはようございますトッペマさん。朝ご飯にしましょう」
「ええっ。最も、私は食べる必要が無いけど」
「あっ、そういえば人形でしたね。食べたいという気も起きませんか?」
「そうでもないけど、食べる必要が無いもの。それに、食べても味が分からないのよ」
すると、私はある事を思い浮かんだ。
「スゲーナスゴイデスのトランプを使って良いですか?此れでトッペマさんがご飯を食べられるようにします。後、食事で魔力を補給出来たら良いと思いませんか?」
「またそんな事に………でも、確かに人間の食べ物には興味あったから。でもスゲーナスゴイデスのトランプは……」
「私利私欲に使っても意味ないと言いますが、大抵の願いはそんなものです。要はどのように使いたいかです。私利私欲だとしても、それが人の助けになるなら、叶えるに値しますよ」
「屁理屈ね。でも、ありがとう。使ってみましょう」
トッペマさんは私に、スゲーナスゴイデスのトランプを手渡した…………いえ、もう敬語で良いですね。トッペマさんは私に手渡してくれましたよ。それも、現在残っている全てのトランプ50枚全て。一つはトッペマさんがクレイ・G・マッドに永久に石化させる為に、もう一つは私が金銀財宝を出す為(すぐに消えましたが)に使ってしまいました。
「では、トッペマさんが食事を楽しめますように!食事で魔力を摂取出来ますように!スゲーナスゴイデス!」
私はトランプをトッペマさんに翳しました。すると、トッペマさんの全身が一瞬光に包まれましたが、すぐに光は消えました。
「……なんか今、体が変わった気がするわ。空気の味が、涎とか、味覚が伝わってくる!」
「成功したみたいですね。では食堂へ行きましょう」
「ええっ!」
こうして、私達は食堂へ向かいました。
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「ん〜!美味しい〜!食べ物を食べるってこんなに良い物なのね!」
トッペマさんは食堂で注文した食事を食べ始めました。
私達が食べているのは卵焼き定食です。因みに私は朝だけはパン派です。ご飯かパン、卵焼きに味噌汁、漬け物といった一般的な定食です。
「それに、魔力がみなぎってきたわ!」
「私利私欲と見なされなかったようですね。判定が曖昧な気がしますが」
スゲーナスゴイデスのトランプの力は、正に万能の願望器です。但し、枚数は限られています。
残りは49枚。慎重に使わなくてはいけません。
「ふぅ………ご馳走様。ご飯を食べられるなんて思わなかったわ〜………」
トッペマさんはテーブルに座ります。トッペマさんが普通の椅子に座るとテーブルに手が届かなくなるので、テーブルに座って食事をしています。
「スゲーナスゴイデスのトランプ様々ですね。でも、敵もこれを取り返しに来るのでしょうか」
「………きっと来るわ。クレイ・G・マッドの顔を貴女も知ってるから、チョキリーヌ・ベスタが取り返しに来るかも」
「チョキリーヌ・ベスタは、どんな方ですか?」
「オカマ魔女の手先よ。そして、彼奴等の手下の中で最も性格が悪いの。イレイナも気を付けて」
「聞き忘れたので一応聞きしますが、彼等はどんな魔法を使えますか?」
「「チョキリーヌ・ベスタ!」という詠唱と共にチョキマークの光線を発射したり、チョキマーク入りのバリアを張ったり、さらに飛行することも可能よ。他にも多彩な魔法を駆使する、いわゆる魔法特化の魔女ね。クレイ……いえ、マッドの奴も魔法は使えるけど、実際は肉弾戦がメインの、いわゆる脳筋ね」
朝食を食べ終えた私達は廊下を歩いていますが、浜崎さんだけてなく、フューリーさんやコールソンさんもご一緒してます。
「私達は敵の顔を知ってる。しかし、奴等も既に我々の居場所を感知してる筈だ。襲撃に来るだろう」
私達は出入り口の扉を開けた、その時でした。開けた瞬間に丸い球状の物体が転がり込んで来ました。氷の玉のようにも見えます。
「ッ!!手榴弾!!」
私達は浜崎さんに抱えられ、そのまま背後へ跳ばされました。その瞬間、氷の玉が爆発し、周囲に冷気が放たれた。冷気は周囲の壁を一瞬にして凍らせて、扉の近くに居たスタッフも全身が凍って動けなくなりました。
因みにフューリーさんとコールソンさんは扉を開けて、生き残った数名と共にドアを盾にしていました。
「あら、避けたのね。そのまま凍ってくれれば楽だったのに」
そして、その場に現れたのは褐色肌で憎たらしい程のおっぱいを持つ美魔女でした。
「チョキリーヌ・ベスタ!?どうして此処が!?」
「スゲーナスゴイデスのトランプの魔力を感知したのよ。そしたらこんな立派な建物の中から懐かしい魔力を感じたわ。漸く見つけたわよ。トッペマ・マペット!」
チョキリーヌと名乗った彼女は、トッペマさんを睨みつけました。
「トッペマさんに手出しするなら、私が相手になります」
「ふぅん。アンタが噂の魔女ねぇ?見た所、初心者レベルの魔法しか使えなさそうだけど?」
見抜かれてましたか。咄嗟にトッペマさんの前に出ましたけど、やはりこの女は今の私より強そうです。
「『スカラ』『ピオラ』『チョイキルト』」
私は自身に防御力強化の魔法と素早さ強化、そして身体強化魔法の三つの魔法を掛けて、身体強化を自分に施しました。
「俺も忘れたら困るな!」
後ろから声がしたかと思えば、背中へ服越しに冷たい冷気を感じました。
「『トッペマ・マペット』!」
トッペマさんが私の背後に現れ、魔法で衝撃波を放つ。冷気が吹き飛ばされた後に現れたのは、雪だるまでした。
「ぬぉっ!?トッペマって奴も魔法を使えると聞いていたが、こんなに強かったのか!?」
雪だるまは何か驚いている様子です。表情が変わらないのに驚いてるのが分かります。
「誰!?こんな奴知らないわ!?」
「そいつはマカオ様とジョマ様が新しく配下にした、ス・ノーマン・パーよ」
トッペマさんの疑問に、チョキリーヌが代わりに答えました。トッペマさんの知らない相手とは、驚きました。
私は杖を手にして、チョキリーヌと向き合いました。
「あーあっ!ホントに面倒くせぇなぁ!この俺様が、こんな弱っちい人形の相手をしなきゃなんねぇなんて!」
ス・ノーマンは体から冷気を放ちながら、トッペマさんに向かって歩き出します。
「私は確かに、アンタ達幹部より魔力は下よ!でも、負けるつもりはないわ!」
すると、5つの銃声と共にス・ノーマンの頭に五発の銃弾が直撃しました。撃ったのは、浜崎さんとフューリーさん、コールソンさんのようです。
「援護するわよ。フューリーはイレイナをお願い」
「任せろ。コールソン、お前はマペットと浜崎を援護しろ」
「了解です。フューリー長官」
オカマ魔女達の幹部達との、二度目の戦闘。今度は油断しません。見た限り、チョキリーヌはマッドよりも強そうです。
ス・ノーマンは、トッペマさんやコールソンさん、浜崎さんと遠距離対決をしています。
「私に勝てるとでも?」
「出来る限りはしてみますよ」
「『チョキリーヌ・ベスタ』!」
「『プロテゴ』!」
チョキリーヌがそう唱えた後に、チョキの形にした指から光線を連射しました。私は魔法のバリアで光線を防ぎます。私は氷の矢を生成してチョキリーヌに放ちますが、チョキリーヌはチョキの手から展開したバリアで防ぎます。
「銃弾も通らないとは」
フューリーさんが銃から弾を放ちますが、チョキリーヌのバリアを撃ち抜けません。
「『メラ』!」
私は杖から火の玉を放ち、チョキリーヌを攻撃します。
「そんな弱っちい火球が効くかよ馬鹿!」
チョキリーヌは素手で火球を握り潰してしまいました。
「魔法使えると聞いていたがこの程度――」
「喋り過ぎだ」
フューリーさんがチョキリーヌの頭に発砲して、弾丸がチョキリーヌの頭に命中しました。
チョキリーヌの頭に弾丸は当たりましたが、チョキリーヌは怯むだけで頭に当たった弾は弾かれてしまいました。
「クソがッ!!人間如きが調子に乗ってんじゃねえよ!」
チョキリーヌは切れ始めましたが、油断してないのか体当たりとかパンチとかして来る様子がありません。
中々狡猾ですね。
「倒せるか?」
「時間を稼いでくれればなんとか」
「出来る限りの事はやろう」
メレブの魔法は、改造と進化の余地があります。その中には唱え続ける事で、大魔法に匹敵する威力にまで放てる魔法もあります。
メラチン100連発で灼熱地獄ならば、もっと唱えたらどうなるでしょうね?
トッペマの変化・その1
食事が可能になる。また、食事によって栄養やカロリーを魔力に変換出来るようになる。魔力が枯渇すると、人間で言う空腹状態になる。