ウェンディは至高也
おっぱいは二也
ウェンディには無い也
第一話 ウェンディは天使
突然だが、皆は森の中で泣いている…いや泣きじゃくる女の子に会った事があるだろうか?座り込んで「グランディーネ」と呟きながら涙を流している深い藍色の髪が目立つ少女…いや幼女を前にした6歳男児に出来る事は何か…皆さんには分かるだろうか?
…結論から言えば、恐らく当時の俺の行動は正解だったのだろうと思う。
「どうしたんだ?」
なるべく怖がらせないように、しゃがんで目線を合わせながら極力優しく声をかける。
「ぐすっ…グランディーネが…グランディーネがぁ…」言葉に詰まる暫定幼女に「ゆっくりでいいよ」と声をかければ、少しずつ話してくれた。
要約すると、今まで自分を育ててくれた『グランディーネ』なる竜が姿を消した事で探しても見つからず、メンタルがヤバかったそうな。
…この話を聞いた時、俺は酷く驚いたのを今でも憶えている。
―だって、俺と同じだったから。俺も親同然に慕っていた竜が忽然と姿を消した喪失感と、それを受け入れ切れていない様な、そんな現実味の無さから彷徨っていた所だったから。そんな所に自分と同じ境遇で、しかも自分より小さな存在が居たとなれば誰だって優しくもなるのだろう。
「じゃあ、一緒に来るか?」
だから声をかけた。自分の喪失感を無くす為の打算と少しの同情の為に。しかしその目的は、全て吹っ飛ばされることになる。
「…!うんっ!」
―その花の咲いたような笑顔を見た俺は…
絶対にこの娘の事を守護ろうと誓った。
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快晴の空の元、気持ちよく走る馬車一つ。しかし不機嫌そうな声が響く。
「連合軍の集合場所ってのはまだ着かねぇのかァ?」
気怠げにボヤく、ガラの悪そうな少年。黒髪黒目のツンツンヘアーに鋭い目、身長はおよそ160cm程、日本の袴の様な衣装を身に纏い、腰にはシンプルデザインの刀が見える。THE・普通といった様子の少年。名は『ルクス・セレスト』、本作の主人公である。
「う〜ん、もうすぐ見えて来ると思うから…ね?」
そんな少年を宥めるように優しく言ってくれる少女。深い藍色の髪を腰まで伸ばした美少女。名を『ウェンディ・マーベル』、別にアベンジャーズとは一切関係無い。
「アンタはもう少し落ち着きなさいな」
少し呆れた様子の白猫。吊り目に服着たオシャレツンデレさん。名を『シャルル』、愛を謳ったりはしてない。
そんな二人と一匹の向かう先は闇ギルド『六魔将軍』を打倒するために組まれた魔導士ギルドの連合軍が集まる予定の集合場所。『青い天馬』のマスター、ボブの別荘に向かっていた。
「あ!見えて来たよ!ルクス!」
「おう、やっぱ結構デカいなぁ…」
「別荘を持ってるくらいだもん、きっとお金持ちなんだと思うよ?」
「そーだよなぁ…」
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「なんて、話してる間に着いたわけだがウェンディさん?一応聞くけど何してんの?」
「すぅ…はぁ…!し、深呼吸だよ!」
「いやそうじゃなくて…まぁいいか。ほら開けるぞー」
「まっ、待ってよルクス〜!」
と、扉を開けた先に広がっていたのは…
低身ケツアゴの男に言い寄られては刃を向ける赤髪の女性。何やら睨み合っている金髪の女性とケバい女性。同じく睨み合っている黒髪の男と白髪の男。他の喧嘩腰の男達。正しく
ルクスはそっと、扉を閉じた。
「よし、帰ろう!」
「ええ、そうね」
「ええ!?」
即帰宅の判断を下した俺達に驚くウェンディ。そんなウェンディにどうにか帰宅の説得をしようと口を開いたところで…
「君達も、連合軍のメンバーかな?」
そう、強面のハゲに捕まってしまったのだった…
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あの状況で今更帰るとも言えず、いや別にハゲの顔が怖かったからじゃないが?(一敗)ハゲによって連合軍に連行(激ウマギャグ)され建物の中に入れられる。先着者共は気付いていないが、一緒に戦う仲間なのだから挨拶くらいしようと声をかける。
「ドーモ、ミナ=サン。『化猫の宿』から参りましたルクス・セレストです。気軽にルクスって呼んで下さい。」
打ち合わせ通りなら、この後ウェンディも挨拶するはずなのだが…
「おっ同じく!『化猫の宿』から来ました!ウェンディって言います!よろしくお願いしましゅ!」
時が止まった。『化猫の宿』の二人は顔を赤くして震えていた。片や「か、噛んだ…」と恥ずかしさから、片や同期の痴態の愛らしさと面白さから。他のメンバーはその二人の様子にどう声をかけていいのか分からないといった様子だ。そんな静寂を破ったのは人間では無く一匹の猫。
「はぁ、アンタが過保護だからウェンディはいつまで経ってもコミュ症なのよ。」
諌めるように俺に注意してくるネッコに俺は平謝りするしか無い。実際その通りだし、反論の余地なしってトコロサンだ。
「アタシはシャルル、この子達の保護者みたいなモノよ。」
「おかしくね?」
瞬間、ハッピーに電流走る。
「あー、ゴホン。俺はこんなナリだが一応滅竜魔導士なんだ。だから、戦力として数えてもらって構わない。」
「こっちのさっき噛んだ可哀想な可愛い子ウェンディちゃんはサポートがメインになる。是非仲良くしてやって欲しい。」
少々からかうように俺が言えば、「あぅ…」と更に顔を赤くする。天使かな?
「あぁ、私は『妖精の尻尾』のエルザ・スカーレットだ。よろしく頼む。」
返ってきたのは赤髪の女性の凛とした声。しかし、見渡せば
「そんなにじろじろ見てどうしたんだ?」
「いや、なんでずっと手を握ってるのかな〜って…」
金髪の女性に言われて気付く。確かに手を繋ぐ行為は一見とても不思議に見えるだろう。
「二人はもしかして…そういう関係だったり?」
"そういう関係"とはそういう事だろう。何故聞きづらそうなのかは分からないが、答えて不都合も無いだろうと、口を開く。
「ちっ違「そうだぞ?」…うぇ?」
「え?」
「「「「え?」」」」
『化猫の宿』以外の声が重なる。
「お、俺達って…そういう関係じゃ…無かったのか?」
「え!?そ、その…わ、私は全然嫌じゃ無いんだけど…私達はまだそんな関係じゃない…よ?」
「ぜ、全然…!?そんな事は無いだろ!?もう7年も一緒に居るんだぞ!?」
「い、一緒にいた時間が長くても残念ながらそうはならないんしゃないかなぁ!?」
「この前だって一緒に寝たじゃないか!」
「あれは怖い夢見たからで…!って違うんです!誤解です!」
俺達の会話に圧巻されて何も言えない連合軍の面々に対して弁明するウェンディ。…誤解じゃないだろ!?
「そんな…!俺達は…」
「いいですか皆さん!私達は…」
「家族じゃなかったのか!?」
「恋人同士じゃありません!」
「「え?」」
「はぁ、やっぱりこうなるのね…」
…え?
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その後、よくよく話を聞いてみたら、金髪…ルーシィの質問の意図は、"恋人なのか"という事らしかった。それを"家族"と勘違いした俺が暴走した…という事らしい。…よかったぁ…ウェンディから関係を否定された時は心臓が止まるかと思ったね
んでもって、時間もあまり無いということで作戦会議が始まった。長々と話していたが、要約すれば拠点見つけて不意打ちドーン、撃ち漏らし各個撃破ー!ということだろう。…知らんけど。
しかし、ここで問題が起きる。
「今からアイツらに背中任せるってマジ?」
「大マジよ」
「あはは…」
軽く絶望している俺に現実を突きつけるシャルルと苦笑いのウェンディ。
「って、このままじゃ、はぐれちゃうよ!早く行こ!」
「分かった、分かったから引っ張るなって!」
この時建物の中には俺達以外の気配が3つ有った。一つは
アドバイスあれば言ってクレメンス