ひさしぶり〜!元気してた?私は元気ピンピンよ〜!
…はい、何ダーツさんの口調と原神とスタレとポケモンとリア友のせいで遅れました。許してください
第一話 滅竜魔導士(詐欺?)
「どお、このギルドにも慣れてきた?」
「はい」
「酒場に紅茶があるのは良かったわ」
「『化猫の宿』には無かったからな…わざわざ街まで買いに行かされたこと、まだ覚えてるからな?」
「アンタって意外と根に持つタイプよね…」
「へぇ〜シャルルってそんなに紅茶好きだったんだ〜」
「なんたってウチのシャルルは三度の飯より紅茶…ってぐらいの紅茶好き。いや、紅茶ジャンキーだからな。」
「その言い方やめてくれないかしら?」
いや、片道1時間はかかる街まで紅茶買ってこいは流石に…ねぇ?いつかロールケーキまで食いださんだろうな…
「大変だーーーッ!」
『ゴーン ゴーン』
「鐘の音?」
「この鳴らし方は…!」
「おおっ!」
突然鳴り出した鐘の音に対して混乱する者、歓喜する者。反応は大きく二分していたが、次のナツの一言で混乱は期待へと変わる。
「ギルダーツが帰ってきたァ!」
「あい!」
ギルダーツ、実力者が集まる『妖精の尻尾』で最強の魔導士らしい。なんでも、S級クエストの上のSS級クエストの更に上の10年クエストのそのまた更に上の100年クエストなる物に行っていたらしい。返ってくるのは実に3年ぶりだとか。なるほど、それならこの騒ぎにも納得だな。
「どんな人なんだろうねっ?」
「可愛い(強そうな感じじゃないのか?)」
「ソレこの前もやったでしょアンタ」
ついやっちゃうんだ☆
『マグノリアをギルダーツシフトへ変えます。市民の皆さんは所定の位置へ。繰り返します、マグノリアを―』
「ギルダーツシステムとはなんぞ?」
「外に出て見てれば分かるわよ」
近くに居たミラに言われて外に出た俺が見た光景は、街が真っ二つに割れた光景だった。…ぱーどぅん?
「街が、割れたーーーーーッ!?」
我らがツッコミの祖ルーシィも仰天である。
触れたものを粉々にする魔法を使うが、ボーッとしてて家を粉々にする…らしい。…それなんて災害?
「すごいね!ルクスっ、シャルルっ!」
「えぇ、すごいバカね」
「あぁ、すげぇカッケェよな」
「「は?」」
「変形はロマンだろぉ!?カッコいいだろぉ!?バカとは何だバカとは!」
「そんな事にいくらお金かけたか考えたらバカって言葉が妥当でしょ!?」
その時、ウェンディは街の変形に目を輝かせるルクスの子供らしい姿を見て思った。いつもの頼れる姿もカッコいいけどこういう『カワイイ感じ』もなイイな…と。
そうしている内に一人の男がギルドに入ってきた。オレンジがかった茶色をオールバックで決め、色褪せた黒いローブを纏った偉丈夫。
周りの反応からその男がギルダーツなのは間違い無いだろう。『妖精の尻尾』最強の魔導士、つまりは味方だ。しかしそんな男に俺は恐怖を感じていた。
冗談みたいな魔力量と質、鍛え抜かれた身体と体幹。ハッキリ言おう、俺は、ルクス・セレストはコイツに勝てない。
俺は強い。これが、最近自分に下した評価だ。噂の『妖精女王』にも負ける気はせず、闇ギルド『六魔将軍』の大半を下し、マスターのゼロにはジェラールの助け無しでも自分が万全の状態なら無傷とはいかなくても問題無く勝てたと認識している。
そしてそれは驕りでもなんでも無く、純然たる事実である。
そんなルクスが心から「勝てない」と思ったのは初めてであり、驚愕に値する事だあった。そして何より、自分が勝てないという事は「ギルダーツが本気で殺しに来た時」ウェンディを守り切ることが出来ない事を意味する。
故にルクスは警戒し、観察する。いつ「その時」が来てもいいように、弱点を、自分の勝機を見極める。しかし…
「あ〜…そこの、目つきの悪い坊主。そんなに見つめられちゃ居心地が悪いんだが…何か用があるんなら聞くぞ?」
「…!」
ギルド最強がそんな視線に気づかない訳が無く、あっさりとバレてそれとなく問い詰められる。
「…アンタが本気で殺しに来た時、俺の好きな子を守れるのか考えてたんだ。」
はい、変に嘘ついて訝しまれたり敵対されるよりは良いかとゲロりました。別にビビってねぇし?
※当の"好きな子"はルクスの発言に赤面しているが、割といっぱいいっぱいなルクスは気付いていない。
「へぇ?で、結果はどうだった?」
ギルダーツの目が一瞬で面白いモノを見る目に変わった事に多少警戒を強めながらも俺は答える。
「守り切るのは無理だ。アンタと殺り合っても勝てそうにない。でも…」
俺の本気、『銀河竜』を使ったとしても精々時間稼ぎが関の山だ、魔力切れで死ぬだろう。それでも、
「死んでもウェンディは殺させない。」
明らかに矛盾した言葉。勝てないのに殺させないとか意味が分からないが、これは俺なりの誓いだった。たとえ俺の身に何があろうとウェンディだけは死なせない、殺させない。俺の『原点』とも言えるモノ。
「…戦士としちゃ、上等な『目』だ。よく観察できてる。覚悟もいい、自分の目的がハッキリしてる。」
何故か評価されだす俺。しかし存外褒められているようでなんだか複雑な気分に「だが…」な…る…?
「惚れた女泣かすようじゃ、男としては半人前もいいとこだな。」
「…!」
慌ててギルダーツの視線の先を向けば、いつの間にか服の裾を掴んで、ぷくーっと頬を膨らませ、涙目でこちらを睨むウェンディの姿が目に入る。
「ウェンディ?」
「……」
「いや、今のは例えというか…本当に死ぬ気はあんまり無いというか…」
「………」
「悪かった。俺が悪かったから許してくれ…な?」
心の中で、またウェンディを泣かせたと猛省していると、ギルダーツが口を開く。
「お前さんは、もうちっと先を見た方がいいな。もし自分が犠牲になったとしてその後は?
「…あぁ。」
反論は出来ない。無意味に死ぬ気は無いし、自己犠牲の精神なんてモノは持ち合わせて無いが、ウェンディの為となれば話は別だ。状況がなんであれ、俺の命でウェンディが助かる―なんて場面が来たのなら喜んでこの身を差し出すだろう。
「ま、後は彼女と話つけな。お前さんはまだ子供なんだ、何かあったら周りを頼る事を覚えるんだな。安心ひな、『
「…あぁ。ありがとな、オッサン」
その後、ギルダーツは「あ〜あ、柄にも無く説教こいちまったよ…」とか言って帰っていった。帰り際にナツを呼んでいたが、仲が良いのだろうか?
ウェンディも意外と直ぐに機嫌を直してくれた。曰く、「何度も言うのは可哀想だから」だそうだ。…
拝みながらも3人(2人と1匹)仲良く昼食を済ませ、俺は一人日課の修行へと赴き…本を片手に座り込んで考えている。何を考えているのかといえば俺の『滅竜魔法』についてだ。
そも、『滅竜魔法』とは己の肉体に竜の力を宿し攻撃をする―そういった魔法だ。事実、ナツやガジルはそう戦っている。今まではウェンディが攻撃魔法を使えなかったから疑問には思わなかったが、俺は他の『滅竜魔導士』と相違点が多すぎる。重力は食えないし、肉体に竜の力を宿して攻撃もしない。『銀河竜』こそソレに近いものの、アレは滅竜+重力+天+体で…?
え?『
いや、アレはどういう原理で出来てんの?たまたまジェラールから貰った天体魔法が上手い具合に重力魔法と噛み合った結果だと思うが…何故かそれだと違和感がある。体感だとは天体魔法と重力魔法が噛み合った魔法に滅竜が後から足された感じ…重力✕天体+滅竜ってイメージ…?うぅむ、分からん!
『強くなりたければ己を知れ』。昔、親父に言われた言葉が頭を反芻する。『己を知れ』とは読んだままの意味で、要は自分に出来る事を理解しろという意味…らしい。例えば、竜の親父はその膨大な魔力からあらゆる魔法を使えたし、その体躯はのしかかるだけで人間に致命傷を負わせられる。種族柄でも、俺という個としてもでも、なんでもいいから出来る事を理解しろ…と言われた。
では、俺には何が出来る?刀と素の身体能力を用いた肉弾戦、ずっと使ってきた雷魔法、親父から教えてもらった重力の滅竜魔法(暫定)。…いや、その『滅竜魔法』が本当に『滅竜魔法』か怪しいって話で…うん、分からん。
そもそも俺って人間か?
思い出される過去の俺。腹に穴開けられても戦う人間…人間?あれ?人間って何だ?腹に穴開いてるのに今まで以上の力で戦うのが人間?…御冗談を。
スゥーー…ちょっとゲシュタルト崩壊が起きそうだ…一旦落ち着こう。2、3、5、7…53…
よし。
とりあえず、『滅竜魔法(仮)』が何であれ俺の力である事に変わりは無いって事でファィイナルアンサーッ!
遅れたうえに短めだった事には是非とも目を瞑って頂く方針でお願い致しますっ!