金髪金目、半袖に膝下くらいまでのズボン。
FGOわかる方は子ギル君をイメージしてもらえればいいです。分からない方は子ギルってググって下さい。
衝撃のカミングアウトからしばらくして。
それからもバオウから色々話を聞いて分かったことを、俺の中で整理しておこうと思う。
先ず、何故心が読めるのか。
なんでも、俺の中にバオウが入った時に主従契約なるものが結ばれたらしい。…しかも俺が従側で。何故かはイマイチ分からないが、自分に神格があってかつ俺が幼く力が弱かったからでは?とバオウは推測していた。
次に雷魔法について。
正直これが一番大事なのだが、俺個人で使える事はもう無いのだとか。先ず、魔導士の魔法はテーブルの上に乗った料理のような物らしく、今まで俺はテーブルの上に雷魔法と重力魔法、条件次第で天体が乗っている感じだったのだが、バオウが身体から出ていった時にテーブル毎抉り取る感じで雷魔法を持っていってしまったらしい。
しまった…というのも、これは本人も予期せぬ事態らしく「必ず解決しますのでご安心を」などと言われてしまった。
最終的に俺はテーブル…キャパ毎無くなったため雷魔法を一から覚えても使える事は無いのだとか。テーブルの上に物が無くなれば新しく置けるのと一緒で、
一応、他にも雷魔法を使う手段があるらしいのだが…詳しくは教えてもらえなかった。
「で、俺達はどこに向かってるんだ?」
「コッチの世界のフェアリーテイルですよ」
「…あぁ〜、なる…ほど……?」
まぁ、同じ人間が居るくらいだし同じギルドがあってもおかしくない………かぁ?
「コッチでは魔導士ギルドは存在が罪でして、世界最後の魔導士ギルドのフェアリーテイルは国から狙われ続けています。」
「魔法使えないのに『魔導士ギルド』っておかしくね?」
「それについては何とも…。当人達が名乗っているだけなので。それでですね、国から狙われ続けるフェアリーテイルはギルドの建物毎転移する装置で今出まで逃げ延びて来たんですよ。」
「へぇ〜そりゃスゴイ。」
「なのでフェアリーテイルに向かおうと思ったんですが…ふむ。えーと…もう一人の僕、数秒後にコッチのナツ・ドラグニルと接触します。僕が話を通すのでしばらく黙っていて下さいね。」
「急に辛辣じゃね?」
「気の所為ですよ」
ほんとかな?
「……ター!…ーい!…スター!」
「……あれ?そういえばお前7年前からコッチに来てないんだろ?何で今のフェアリーテイルの場所知ってんだ?」
「あぁ、それはですね…」
と、バオウが疑問に答えようとした時に…
「マスター!マスターー!」
聞き間違いと思ってスルーしていた声が今度ははっきりと聞こえる。魔導四輪に乗ったその姿はナツ・ドラグニルそっくり…てか一緒である。…いや、それよりも………
「マスター…?」
「あはは、では…改めまして。『妖精の尻尾』初代マスター、バオウ・ルクスです。これからよろしくお願いします、もう一人の僕。」
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それからそれから俺達は、バオウを見つけた『妖精の尻尾』最速の男(自称)ナツの魔導四輪に乗り込み情報を交換していた。
「ウェンディが居る場所に向かってる!?」
「おう、コッチのルーシィから頼まれてよ。助けるついでに王都まで乗せてけってな」
「おいおいおい、コッチのナツは随分イケメンだなぁオイ」
「よせよ、言われなくともわかってる」
何この自信、やだイケメン。
「…それにしてもマスター、生きてて良かった。」
「ナツくんも、随分大きくなりましたね。僕は嬉しいですよ。」
「7年も経ったんだ、皆デカくなってるさ。」
う〜ん、やはり小さいとはいえ俺が敬語を使ってる光景には違和感しか感じない…
「よし、そろそろ着くぞ。…って、あれは…」
「ッ!ウェンディッ!」
ウェンディ達が兵士らしき奴らに取り押さえられそうになっているのが見えた。
「悪い、先行く」
「あっ!?おい!」
即座に『銀河竜』から『流星』を発動。即最高速になった俺はナツの魔導四輪を一瞬で追い抜き、ウェンディを取り押さえようとしていた兵士を蹴り飛ばす。直ぐにウェンディへ駆け寄る。
「ルクス!?無事だ「ウェンディ!怪我は!?痛い所とか無いか!?」ひゃっ、だっ大丈夫だからっ!安心して、ね?」
「あぁ、無事みたいだな。良かった…」
俺が慌て過ぎて距離が近かった所為だろう、ほんのり顔が赤くしながらも微笑みながら俺を安心させようとしてくれる。…と、邪魔者が大量に居たんだったな。
俺に後ろから刺しかかってきた兵士の槍を右に躱し、俺の左を通り過ぎた手を掴んで前方へぶん投げる。
「ぐぉ!?」
「な、なんだあのガキ!?」
さて、ここで殺り合ったとして負ける事はまず無いが、増援が来た時中々に面倒だ。そもそも、ここで戦うメリットも薄い…
「ナツ!ルーシィ!猫共!避くぞ!ウェンディ、頼むからじっとしててくれよ」
「え?きゃっ」
ウェンディに一声掛けて抱える。
「あの、ルクス?やっぱり何回やられてもコレ凄く恥ずかしいんだよ?」
「嫌か?」
「…その聞き方はズルいんじゃないかな…」
「ちょっとぉ!何ラブコメしてんのぉ!?」
「猫共って!セットにしないでくれる!?」
「待ってよルクス!あの船が無いと王都に間に合わないよ!」
「大丈夫だ!『足』ならもうある!」
「え?それってどういう…」
ハッピーが言葉を続けようとしたタイミングで、1機の魔導四輪が兵士と俺達との間に割って入る。
「誰が『足』だ誰が。…ったく、乗りな」
「ナイスタイミング!」
即座に全員で車に乗り込み……座席の関係で2人は乗れないので俺はウェンディを横抱き(お姫様抱っこ)したまま、屋根の上に胡座で座っている……魔導四輪は走り出した。
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「えぇ!?エドラスのルクスは神様で『妖精の尻尾』初代マスター!?」
「神様といっても、ルーシィさんの想像している様なモノでは無いと思いますが…」
魔導四輪に入ってすぐ、中で留守番(?)していたバオウに驚いた一行。情報共有がてら事情を説明し、エクスボールも飲ませ、今に至る。
「えと…ルクス?ちょっとだけ離してくれる?」
「また恥ずかしいからか?危ないからダメ」
魔導四輪の屋根に座りながら俺達はそんな会話を交わす。…何故屋根の上に座っているのかといえば、単純にスペースの問題である。前にエドラスのナツとルーシィ、後ろにはナツとバオウ。ナツは酔いでダウンしているため横になっている。すると俺とウェンディの座る場所が無かったため、屋根の上に座ったわけだ。
「大丈夫だよ、姿勢を変えるだけだから。…それに危ないなら、ほら」
ウェンディから手を差し出される。意図を察した俺は直ぐさまその手を取り、万一にもウェンディが落ちないように一挙手一投足に注視する。
そうして、ウェンディが俺の脚の上にお尻を下ろしたのを見てから手を離す。離した手をウェンディのお腹辺りに回して後ろから支える。
「…この姿勢は恥ずかしくないのか?」
「うーん…あんまり?『化猫の宿』に居た頃散々見られてるし…」
「し?」
ウェンディは今度は少し恥ずかしそうに、はにかみながら言った。
「安心するから…」
「…」
やべ、久しぶり(数時間ぶり)のウェンディ過剰摂取で死に至りそう。
「…アイツらっていつもあんな感じなのか?」
「あい…」
「苦労してんだな、お前ら…」
失礼な奴らだな?
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「何これ…」
「意外ですね…独裁国家の統治下っていうから」
「もっとくたびれてる街かと思ったのにね」
あの後、エドラスのナツ…エドナツに王都まで送り届けてもらった(なお、その時エドナツの本性も明らかになったが)俺達は直ぐ王都に入り情報収集に勤しんでいた。…というのも、思ったより楽に王都には入れたのだが…
「ルーシェやシッカと全然違う。遊園地みたい」
「魔力の無駄遣いだわ。全ての国やギルドから魔力を奪ってこの王都に集中させてる」
「国民の人気を得るため」とシャルルは言葉を続けた。それには俺も同じ考えだ。しかし、ソレが無駄とは思わない。王の信頼や人気の無い国なんて統率が執れる訳も無い。そんな国はすぐに滅ぶ。…しかし、みていて気持ちの良いものでは無い事も確かだ。
そのまま王都を歩いていると大勢の声が聞こえた。
「…歓声か?」
「向こうの方からだね」
「パレードでもやってんのかしら」
「ちょっと見に行ってくるか!」
「あいさー!」
「アンタ達…遊びで来たんじゃないわよ」
見てみれば大きな人集りが、何かを囲うようにできていた。人垣を掻き分けて中心にある
「魔水晶…」
「まさかこれが…」
そう、人集りは特大の魔水晶と王の演説によるものだった。
国王の演説は、まぁ要はこれからも魔力を確保するよ。という、支持運動の一環だろう。そして実際あの規模の魔水晶は国民にとってもありがたい話で、だからこそお祭りムードなのだろう。演出として魔水晶をゴミと表現し、実際にゴミのように扱うのもこの場面では効果的に働く。
この王は、エドラスを発展させようと本気であり、またそのためなら他の犠牲を厭わない。
俺も、自分の目的のためなら他者がどうなろうと知った事じゃないし、必要なら手をかける事もするだろう。
同じ穴のムジナとして考えは分かるし、納得もできる。
ナツは怒りで今にも飛び出しそうで、ルーシィも怒りを堪えてナツを抑え、ハッピーは悔しさに歯を食いしばり、シャルルは深く俯いていて表情が伺えないが…なんやかんや優しいヤツだし心を痛めているだろう。
――なら、俺は?
『妖精の尻尾』の、同じギルドの、仲間で家族。そんな奴らがゴミの様な扱いを受けて何を思った?何を考えた?何を感じた?
無論、少なからず不快ではある。警備の数は多いものの、突破できる自信はあるため、俺1人なら間違い無く行っただろう。
しかし…
ナツ程の、我を忘れる程の激情は?
無い。
ルーシィやハッピーのような、涙を流す程の悔しさは?
無い。
他者と自分の想いの強さを比べるなんてのは、凄く傲慢で、意味の無い事だとは分かっている。
しかし思う。この場面でこんな事が考えられるくらいに冷静な俺は、果たして『
「…ウェンディ?」
「…」
考え事をしていた所為か、知らず知らず痛いほど握っていた右拳が、そっと細く柔らかい手で包まれた。
すぅっと、痛みが引いていくのを感じる。どうやら強く握り過ぎて血が出ていたらしい。
「治してくれたのか。ありがとなウェン「ルクスは…」ん?」
「…ルクスは、私が困った時は絶対助けてくれるよね?」
「おう」
「シャルルの為に、わざわざ紅茶を買いに行ったよね?」
「…おう」
「この前だって、連れ去られそうだった女の子を助けたんでしょ?」
「いや、それは放置すると後味悪いってだけで「助けたんてしょ?」………おう」
ウェンディは偶に、自惚れでなければ俺に注意する時などは特に、有無を言わさぬ圧力を出す時がある。…こういう時は大抵、俺の心は見透かされている。
「ルクスは、どうして自分が冷静なのか分かる?」
どうして冷静なのか。やはり「あんまり怒ってないからとかじゃないよ」…そうですか。
「私ね?ルクスがこの場に1人だったら確実にあの王様を狙ってると思うんだよね」
「当たり前だろ?1人なら何の気兼ねも…なく………」
「…分かった?ルクスは自分1人ならナツさんみたいな行動を取るよ。それでも今こうして冷静なのは
そう言うウェンディの表情は、先程までの見るだけで落ち着くような微笑みではなく、少し申し訳無さそうに眉を下げているものだった。それは恐らく、自分の力不足を理解している事と、結果的に俺の行動を阻害した形になったからだろう。…そんな顔をさせるつもりじゃなかったんだがな…
そして、俺はウェンディの言葉を否定はできなかった。それは見事なまでに図星というヤツで、一度気づけば"なるほど"と納得のいく答えであったから。
「…ウェンディ」
「大丈夫。全く落ち込んでないわけじゃないけど、私の中で折り合いはついてるから。」
この「大丈夫」は
大丈夫なのは
ルクス
しれっと全員にエクスボールを配っている。全員魔法を使える状態ではあるが、それでも王国全員を相手にするとナツやルーシィ、ウェンディは足手まといと考えている。
ウェンディ
ルクス限定さとり妖怪でニュータイプ。ルクスが良くない事を考えていると察して、自分の事を置いてメンタルケアに回る女神で天使な嫁。少し不穏な気配がする
ナツ
地味にルクスからの評価が低い男。しかし原作主人公だ、活躍の予定はある。
ルーシィ
ポンコツ
ハッピー
猫
シャルル
猫2