ウェンディ絶対守護る系幼馴染くん   作::REX

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ルクスくんについて色々疑問あるかもだけどその内解消されてくよ(たぶん)


第三話 やっべぇルクスくん強くし過ぎた…

 

 

『六魔将軍』の人達が現れて直ぐ、私はルクスの言葉に従って隠れた。ナツさんとグレイさんが先陣を切って、皆さんがそれに続く形で戦いが始まった。『六魔将軍』はとても強い()()()、連合軍の人達は次々と倒されていった。もちろん、隠れている事に罪悪感はあったけど、不安や恐怖は一切無かった。だってルクスが居るから。どんな事があっても、ルクスが居るからと安心していた。実際、ルクスは4人を相手に優先を保っていた。だからだろうか、突然私に向けて魔法が発動されても動じなかったのは。

 

 

「怖くなかったか?ウェンディ。」

 

 

左腕で私を抱き寄せながら聞いてくれたルクスに私は…

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

「うん。ルクスなら、助けてくれるでしょ?」

そう、当たり前のように言われては苦笑をこぼす他無い。俺は、ブレインの放った魔法からウェンディを守るために、二つの魔法を使用してウェンディを助けていた。

 

 

一つは『鳴神』。雷を身体に纏い、身体能力を上げる事が出来る。特に素早さ等は赤くならないのに三倍以上は余裕である。

 

 

二つ目は『雷切』。雷を剣に纏わせて振るう事で、雷の斬撃を飛ばす技。【生駒旋空みたいなイメージ(by作者)】。今回は雷を纏う段階で止めて刀でも魔法と打ち合えるようにした。

 

 

「で?ここからどうする?」

 

 

一瞬呆けていたブレインが、俺からの問いにハッとする。

…ちなみに、どうやら戦闘不能になった連合軍の仲間も意識が戻って来ていたらしい。

 

 

「…どうするも何も、ここに居る全員で『天空の巫女』をこの手に収めるまでよ。そこの足手まとい(ウェンディ)を庇いながらどこまで戦える〈バチッ〉か…な?」

 

 

発言の途中で膝を着くブレイン。ブレインだけでは無く、他の『六魔将軍』も俺の技『でんじ刃』(刀で薄い雷の斬撃を飛ばす)で全員麻痺になり、膝を着く。が、ミッドナイトだけには当たらなかった。どういう訳か魔法が逸れたのだが…起きてはいないので放置する。

 

 

『動かずに聞いてくれ。』

 

 

突然頭の中にそんな声が聞こえた。疑問に思いはしたが、この声は連合軍のチャラ男Aの声だったはずだと考え、今はとりあえず従う。

 

 

『チャラ男A…僕の名前はビビキだよ。早速だけど、状況の説明をお願いするよ。』

 

 

(これは…心の中で考えた事が伝わるって事でいいのか?)

 

 

『その認識で問題無いよ』

 

 

(おーけー。敵六人中五人は一時的に行動不能、あと2、3分で動けるようになると思う。あと何故かウェンディが狙われているので、その理由を聞き出す所だ。)

 

 

『把握したよ。情報を他の皆にも共有するけど、何か指示…はあるかい?』

 

 

(自分より歳下に指示されるのは抵抗あるか?悪いが指示はあるぞ、「何があっても手を出すな、エルザはウェンディが治せるから安心しろ」以上だ。)

 

 

『…今この場で僕達全員が生きているのは君が戦ってくれたおかげだし、指示には従うよ。でも、君や僕達に危害が加わるような事があればその限りでは無いよ。その事を憶えておいてくれよ。』

 

 

(おう、ありがとな)

 

 

色々疑問に思う所もあったろうに、ソレを飲み込んで指示に従ってくれたヒビキに感謝しつつ、ブレインの喉元に刀を向け告げる。

 

 

「話が長ぇんだよカス。さっさと死ぬか、ウェンディを狙う目的吐いて死ぬか選べや。」

 

 

俺のあんまりと言えばあんまりな態度に、恐らくヒビキに説明を受けている仲間たちにドン引きされた俺は心の中で涙を流した。…別に本気で殺したりはしないのに。心なしか、ヒビキから批難の視線も感じる。しかし俺の傷心を察したのか、腕の中のウェンディが困った様に頭を撫でてくれたので総て赦そう。

 

 

「貴、様に…私は殺せんよ…」

 

 

麻痺の影響で途切れ途切れの声ではあるが、はっきりとそう言った。

 

 

「寝てもねェのに寝言ほざいとんなよ?」

 

 

"それとも、ホントに永眠(寝る)か?"言外にそう伝える。

 

 

 

「ジェラール・フェルナンデス」

 

 

瞬間、俺とウェンディ、連合軍の一部にも動揺が走る。驚きは三つ。ブレインがジェラールを知っていた事、ジェラールと俺達の関係が知られていた事、連合軍の一部もジェラールを知っていた事。どうやら"兄貴"は相当有名らしい。

 

 

「ジェラールの復活。それが『天空の巫女』に望む事だ。居場所を知りたくば、先ずはこの刀を退けてもらおうか。」

 

 

「先にジェラールの居場所を言え。」

 

 

「いいや、刀を退けるのが先だ。立場を考えろよ?私が死んだら貴様がジェラールを見つける事は永劫叶わなくなる。」

 

 

「お前バカか?ここでお前を殺してからゆっくり探せば良いだけの話だ。」

 

 

「いいや、見つけられんよ。何せそういえ魔法だからな。私が解除しない限り解けない、つまり私の協力は必須という事だ。」

 

 

コイツの言葉が嘘と決めつけるのは簡単だ。しかし俺の短慮でウェンディとジェラールが再開出来なくなる…―なんて状況は御免だ。かといって刀を退けるのは憚られる。

 

 

「きゃあぁ!?」

 

 

そんな俺の思考は、シャルルの悲鳴により中断させられる。思わずそちらに振り返ると、地面から生えた緑の手に拘束されていた。即ブレインの魔法と判断した俺は突きつけていた刀で息の根を止めようとするも、突如として刀がありえない方向に曲がる。

 

 

この時点でブレインの殺害を諦めた俺は持っていた刀を放り、ウェンディを左脇に抱え、シャルルを掴んでいる腕に『縮地』と『鳴神』で接近し、その勢いのまま腕に蹴りを放つ。雷を纏った上に超速で接近した慣性も乗せた蹴りはいとも簡単に腕を破壊し、開放されたシャルルは(エーラ)で着地する。

 

 

「これで、対等な交渉が出来るな。」

 

 

平静を装っているものの、ブレインは冷や汗をかいていた。あの時、コブラに心を聞かせ、ミッドナイトを起こさせたことで事なきを得たが、あと少しで死んでいたと思えば冷や汗もかくだろう。

 

 

「こちらからの要求は『天空の巫女』の身柄だ。報酬はジェラールの復活で如何かな?」

 

 

「舐めんな、何が『天空の巫女』の身柄だふざけた事抜かしやがってぶっ殺すぞテメェ」

 

 

静かに?ぶち切れる俺を他所にブレインが続ける。

 

 

「ではどうする?このままでは話が平行線、それは貴様も承知だろう?」

 

 

「そもそも前提が違うんだよド低脳。俺言ったよな?全員まとめてかかって来いやって。そろそろ麻痺も治ってきたろ?改めてもう一回言ってやるよ。全員まとめてかかってこいや、軽く捻ってやるよ」

 

 

その言葉に四方八方から色々な視線を感じる。後ろからの批難と動揺を無視し、横からの心配と信頼には頭を撫でることで応え、前からの怒りには力で返すとしよう。

 

 

「ウェンディ、猫二人もまとめてここから離れるなよ。」

 

 

バレた以上隠れても意味は無い、ならばある程度は近くの方が守りやすい故の判断。心配そうに見つめるウェンディの頭を優しく撫でながら敵を挑発する。

 

 

「武器も無い13歳のガキ相手に舐められて恥ずかしくねぇのか?ん?特に鈍足モヒカン、お前速さがどうとか言ってるけど俺より遅ぇくせに何ほざいてんだ?んん?」

 

 

「『ギアチェンジ レッドゾーン』!」

 

 

文字通り顔面まで真っ赤で突撃してくるバカの動きを見る。正直コイツの魔法が何か俺はまったく分かってない。先ほども魔法を発動していたが、コイツ自身は一切速くなっていないのだ。レーサーから放たれた飛び蹴りを躱しながらガラ空きの腹に雷を流して気絶させる。

 

 

その間に魔力を溜めていたのかホットアイが特大の魔法を放とうとしているのが見えたため『縮地』&『鳴神』で接近。首に手を当て電流を流して気絶…しなかった。恐らく、地面タイプに電気技が効かない理論と同じだろうと当たりをつけ、ならばと足を優しく蹴って転倒させ、仰向けの腹に『鳴神』解除したパンチを一発。白目向いてワンピースのように倒れているホットアイ。

 

 

気絶したホットアイを尻目にコブラへ正面からまた接近、心を聞いて事前に動いた上で逃げれない速度で攻撃するのが正解(脳筋)コチラも雷を流しダウン。

 

 

「開け!双子座のッ゙!?」

 

 

個人的に一番警戒していたエンジェルは鍵を出した瞬間強奪して事なきを得る。

 

 

「『常闇回旋(ダークロンド)』」

 

 

その隙を狙うかの様に放たれた緑のビー厶を右に避け、ミッドナイトを狙おうとした所で後ろから攻撃をモロに喰らう。

 

 

「…ッ!?」

 

 

痛みより先に感じたのは疑問。何故背後からの攻撃が?と。後ろに居る人間の中に撃てそうなヤツは居ないため、消去法で眼の前の二人だ。『常闇回旋』がそういう技と言われては納得するしか無いが、あの威力で曲げれるとすれば相当強み足り得るため可能性は薄い。ならばミッドナイトの魔法か…?

 

 

「ルクスッ!」

 

 

心配で駆け寄ってくるウェンディを目で静止させる。が、結構限界だった。度重なる『鳴神』や『雷切』で魔力も減っていた上、ルクス自身タフネスという点にはあまり自信が無い。そこにデカめの魔法をモロに喰らったとあらば大ダメージは必至であった。

 

 

「ここまでか、『天空の守り人』よ。しかし、よくもまあこれほど一人で暴れたものよ。」

 

 

大ダメージを喰らい、膝を着いたまま動けずに居る俺に忌々しげに吐き捨てるブレイン。

 

 

「さて、遺言はあるかな?」

 

 

しかし確実に鬱憤を晴らした顔で聞いてくるブレインに俺は―

 

 

 

 

 

―笑顔と中指で返事した。

 

 

 

「…ッ!『常闇回旋』!」

 

 

「『モード蒼雷竜』…『蒼鳴神(あおなるかみ)』!」

 

 

まさに一瞬、ちょうど相手の技が当たる直前の瞬間相手の後ろに回り込み電気を流して気絶させる。

 

 

「ッ!」

 

 

気づいたミッドナイトが俺に魔法を向けるが、一瞬で視界の外へ逃げる。ミッドナイトの魔法で分かっていることは三つ。一つ、たぶん魔法と武器両方を曲げれるor操れる。二つ、人間は無理。三つ、視界外も無理。…たぶん。

だったら視界外から見えない攻撃をすれば良いじゃない。

 

 

「『蒼竜の重圧』」

 

 

指定した場所の重力を操る魔法、とりあえず30倍。ミッドナイトは一瞬で倒れ込み、気を失った。…片付いたな

 

 

「さて、皆もう起きても良いぞ〜!それからウェンディはエルザの事治してやれ〜!」

 

 

「天晴見事であったぞルクス殿。そして同時に面目無い…聖十の称号を持つものとしてあまりに情けない結果となってしまった…」

 

 

「メェン…」

 

 

初手でやられたジュラと一夜が揃って謝罪を口にする。

 

 

「軽々しく"気にするな".とは言えないけど、少なくとも俺は許すよ。そもそも逆の立場だったら俺がそちら側になってたかもしれんからな。」

 

 

「かたじけない。」

 

 

「メェン!」

 

 

話していたらエルザの治療も終わったようで、『妖精の尻尾』の面々に感謝されてあたふたしてるウェンディを見て癒やされていると、あちらも気づいたのか慌てて駆け寄ってきて怒りに満ちた表情d…怒りに満ちた表情で!?口を開く。

 

 

「正座」

 

 

「え?」

 

 

「正座!」

 

 

「いぇす、まむ」

 

 

逆らえねぇ…俺は、弱い…!等と心の中で嘆いていると背中から痛みが引いていく。…なるほど治療のためやったかと一人納得。治療が終わったタイミングでお礼を言おうと振り切った所で抱きつかれた。…え?

 

 

「信じて…たよ?信じてはいたけど心配だったの…!」

 

 

泣いている。ウェンディが泣いている。泣かせたのは誰?俺が心配かけたせい…つまり俺がウェンディを泣かせた?また?俺が弱いせいでウェンディを泣かせた?と考えていると…(スパーン!)と頭を叩かれた。見れば背後にはエルザが立っていて、こちらもどこか表情は怒っているようだ。

 

 

「今、自分が不甲斐無いせいでウェンディが泣いていると思ったか?」

 

 

その言葉にドキリとする。

 

 

「だとしたら頭を冷やせ。お前が居なければここで全滅もあり得たんだ。これだけの人間を救った事を誇りに思え。」

 

 

しかしウェンディを泣かせてしまったのは事実だ。

 

 

「ウェンディが泣いているのは心配だったからだ。お前がいくら強くなっても一人で戦っていれば心配はされる、不安にもなる。」

 

 

ならどうしろと

 

 

「お前は一人じゃない。早々にダウンした私が言うのもなんだが、仲間がいただろう?聞けば気が付いた面々にも動くなと指示していた様ではないか。私達はあの程度で死んだりしない。ウェンディだって支援魔法が使えるのだろう?もっと仲間を頼るんだ。」

 

 

ま、あれでは難しいだろうが…と言うエルザの視線の先には喧嘩するナツとグレイと仲裁するルーシィ。

 

 

「助けられた私が偉そうに言って済まなかったな。もう一度改めて言わせてくれ。助けてくれてありがとう。」

 

 

そう真っ直ぐ言われて…

 

 

「…気にしないでくれ。」

 

 

照れ臭くなり目を逸らしたのは仕方ないだろう。      

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

「で、アイツどうするんだ?」

 

 

そう聞いてきたのはリオン。アイツとは今にも逃げようとしているエンジェルの事だろう。

 

 

「そりゃぶん殴って気絶させんだろ」

 

 

過激派ナツが悪びれもせずに言う。

 

 

「縄か何かで縛っておけばいいでしょ…」

 

 

呆れた気味に突っ込むルーシィ。

 

 

「待った待った、ソイツには用があるんだ。」

 

 

「「「用?」」」

 

 

俺以外のほとんどの面子が首を捻る。

 

 

「ああ、俺の兄貴。ジェラール・フェルナンデスの居場所についてだ。」

 

 

その言葉を放った直後、明らかな動揺や怒りの視線を感じる。どうやら、まだ一波乱ありそうだ…と。他人事のように思うのだった…

 

 

 

 

 

 

 

 




今日もウェンディがかわいいね
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