ウェンディ絶対守護る系幼馴染くん   作::REX

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仕事の合間で書いてて内容忘れる男、スパイダーマッ!


第五話 知らんがな

 

「なぁ?まだ着かねぇの?」

 

 

あれからだいたい一時間程歩いた頃だろう、未だに着かない事を疑問に思った俺はエンジェルに聞いてみた。

 

 

「あと数時間は歩くゾ…」

 

 

「おいソレ早く言えやクソビッチ!」

 

 

「クソビッチ!?今エンジェルの事クソビッチって言ったゾ!?」

 

 

「あぁ言ったよ何度でも言ってやるよクソビッチ!だいたい、いい歳して一人称が名前とか恥ずかしくねーの?なァオイ13歳の子供にいいように言われてるおねーさんはどんな気分なんですかー!?」

 

 

言われながらどんどん涙目になっていくエンジェル。この状況はさぞ屈辱的なことだろう。…やべ、ちょっと楽しくなってきた

 

 

「ルクス?」

 

 

「違うんです。」

 

 

「ルクス?」

 

 

「違うんですぅ!」

 

 

「ルクス?」

 

 

「違わないです。あの、歳上に好き勝手言って泣かせて…その、愉悦感?というか何か、その…気持ち良くて…新しい扉が開けそうでつい…はい、すいませんでした。反省してます。」

 

 

「分かればいいよ♪」

 

 

「あ"い"…」

 

 

「ルクスまでハッピーになった!?」

 

 

「つーかウェンディ怖ぇ…」

 

 

「それより目的地まで数時間かかることの方が問題(メェンだい)では無かろうか?」

 

 

「「「流石先生!そこに気づくとは!」」」

 

 

「いや違ぇだろ」

 

 

「言うなグレイ…」

 

 

「エルザが遠い目してる…」

 

 

「ハッ!そうだよ数時間かかるんだよそっちの方が大事だろいい加減にしろ!」

 

 

「「「お前だよ」」」

 

 

こっから数時間歩くのはウェンディの帰りが遅くなるから却下。なので…

 

 

「決めた。全員まとめて俺が運ぶ。」

 

 

「どういう事だ?」

 

 

「俺の魔法だよ。重力を操って、触れてる人とか物を指定の方向に"落とせる"んだよ。ピンと来ねぇんなら速く動ける飛行魔法って認識で良い。」

 

 

「それで全員運べるのか?」

 

 

「大丈夫だ、問題無い(義務)」

 

 

「ならばそれで行こう。で、どうすればいい?私達はお前に触れればいいのか?」

 

 

「それでもいいし、皆で手繋いで輪っかみたいになってもいい…といっても、今回は人数多いし手繋ぐ方がいいかな。」

 

 

「皆聞いていたな?手を繋いで円を作れ。」

 

 

〜手繋ぎ中〜

 

 

「なんか、ブレインと手を繋ぐって不思議な感じだな。」

俺は左にジェミニ(ブレイン)(ガタイがいい強面のおっさん)、右にウェンディ(大天使ウェンディエル)というギャップで風邪引ける構図となっていた。

 

 

「皆手繋いだか?絶対離すなよお前等フリじゃねぇからな?離したらケツに『雷切』の刑たからな?青猫とウェンディ専用小姑型緊急避難用バックパックも俺の肩から肉球離すなよ」

 

 

「ぶっとばすわよアンタ」

 

 

「シャルル落ち着いて!?今のはルクスが悪いけど落ち着いて!?」

 

 

「じゃ、出発。」

 

 

 

 

――――――――少年少女移動中―――――――

 

 

 

 

「着いた…ゾ…」

 

 

「てか…なんで、ナツは平気なのよぉ…乗り物苦手でしょぉ…?」

 

 

「何言ってんだお前、ルクスは仲間だろ?(ドン引き)」

 

 

「こういうのをデジャヴって言うんだよね!」

 

 

突然の出発により一部グロッキーとなっているが、何事も無く目的地へと到着。そこには野ざらしにされて棺桶があった。恐らく魔法がかかった鎖で包まれた"ソレ"は禍々しい雰囲気を醸し出している。

 

 

「こんな所に野ざらしって正気かよお前等。」

 

 

「ここら一帯は『六魔将軍』の誰かの許可が無いと入れない結界が張ってあるんだゾ。」

 

 

「どうでもいいから早くしろやクソビッチ」

 

 

「自分から聞いておいてなんて言い草なのかしら…」

 

 

「分かってるからその呼び方やめるゾ」

 

 

エンジェル(クソビッチ)に声をかければ、反発しながらも俺の意図に従う。ブレイン(ジェミニ)が何か呟いたと思えば鎖が解け、その中身が露となる。

 

 

「…!」

 

 

「ジェラール…!」

 

 

出てきたのは短い青い髪に引き締まった身体、整った顔の右側には赤い模様。身体の所々には水色の鱗模様の様なものが出来てはいたが、間違い無くジェラール・フェルナンデス其の人であった。

 

 

「エーテルナノを浴びてこのような姿になった…らしいゾ」

 

 

って事は、とりあえず楽園の塔ジェラールではある…か。まだ俺達を助けてくれたジェラールじゃないと確定したわけでは無いが、それでも望みは薄そうだ。

 

 

「とりあえず回復はさせよう、頼んだぞウェンディ」

 

 

「うん!任せて!」

 

 

「いや、アレ俺達が殺り合った方のジェラールだろ?回復させて大丈夫なのかよ?」

 

 

「それでも、俺達を助けてくれたジェラールじゃない確証が無いんだ。その確認のために回復はさせる。大丈夫かって質問だが、それも問題無い。ジェラール自身病み上がりの上この人数差。たとえ襲い掛かってきてもこの力関係が崩れることは無い。」

 

 

なんて喋りながら待つこと数分。

 

 

「回復…出来ました…!」

 

 

「おっと…大丈夫か?ウェンディ。」

 

 

「うん、ちょっと疲れただけだから…」

 

 

「おい、アイツしれっと瞬間移動しなかったか?」

 

 

「さっき言っていただろう、『縮地』という歩法だと。」

 

 

「うぅむ…やはり何度見ても美しい洗練された動きであるな、一体どれ程の修練を積んだのか…」

 

 

「そんな凄い技術をなんてこと無い顔しながらウェンディを支えるためだけに使う辺り…なんか、こう…うん…」

 

 

「ルーシィ、語彙力死んでるよ」

 

 

「うるさいわよ猫ちゃん」

 

 

下らない話をしている間に、息を整えたウェンディはゆっくりとジェラールの現状を皆に伝える。

 

 

この時、ルクスに三つの不運が重なった。

 

一つは実戦経験不足故の体力、魔力の管理。アレだけ『鳴神』やら『雷切』で暴れた挙げ句魔力消費の激しい重力魔法で15人と2匹を一度に運ぶ等魔力が無くなるに決まっていた。

 

二つ目は恩人との7年ぶりの再開だったはずが恩人では無いかもという事。ソレは、齢13の子供にはクるものがあった。

 

そして三つ目、一部の仲間の気の緩みに釣られた事。目的地に到着、仲間も談笑している。そんな空気の中少しも気を緩めるな、とは子供には酷だろう。

 

 

不運に不運が重なって、()()が起こった。

 

 

 

「えっと、回復自体はもう済みました。なので、ジェラールはもう少しで目を覚ますと思います。「ッ!ウェンディッ!」きゃっ!」

 

 

突然のウェンディの悲鳴に一斉に目を向ける一行。しかし視界に入ってきた信じ難い光景に一同は言葉を失う。

 

 

「…ごふっ」

 

 

「ルクスッ!」

 

 

「あはは!上手くいったゾ!」

 

 

ウェンディを庇った体勢のルクスの腹を拳で貫くルクス(ジェミニ)の姿があった。    

 

 

「…ッ!エルザ殿!」

 

 

「ああ!」

 

 

「『鳴神』」

 

 

ジュラがジェミニの足下の岩を操り足場を不安定にしてエルザが強襲。連合軍の中でもトップクラスの実力を持つ二人の、即席とは言え上等な連携。しかしジェミニは難なく躱しきり、強襲してきたエルザに超速の蹴りを放つも寸の所でガードされる。

 

 

「うおぉぉぉお!『火竜の鉄拳』!」

 

 

「『アイスメイク 突撃槍』!」

 

 

「『アイスメイク イーグル』!」

 

 

「無駄だ」

 

 

突き出された右拳を左手で掴み、内側に回す。するとナツの体は180度回り、ナツの右腕を腰の後ろ辺りで押さえつける。そのまま氷の造形魔法に対する盾にするが、当たる寸前でナツが体から炎を吹き出す事で向かってきた氷を溶かしながらジェミニに攻撃するも、その時すでに手を放していたジェミニは無傷であった。

 

 

―トン、と

ジェミニが一歩踏み込めばそこを中心に電気の波が広がり、当たった者は身体が麻痺する。それにより、この場に居る連合軍のメンバーは全員が行動を制限された。…一人を除いて

 

 

「王子様参上!」

 

 

「ロキ!?」

 

 

「ダメじゃないかルーシィ、戦闘なら僕達精霊を呼んでくれなきゃ」

 

 

「…ごめん、ちょっと動揺してただけ!もう大丈夫だから!」

 

 

「それなら指示を任せるよオーナー!」

 

 

「あいつら全員やっちゃって!」

 

 

「了解!」

 

 

その時エンジェルは内心舌打ちをしていた。本来ならアリエスを出したい所だが、残り魔力的に無理そうだと。しかしこちらには最強の個(ルクス)が居るから大丈夫だと油断もしていた。

 

 

しかしてそれは、決定的な敗因となる。

 

 

『ルーシィ、聞こえるかい?僕だ、『青い天馬』のヒビキだ。』

 

 

(ヒビキ!?なにコレ?)

 

 

『僕の魔法によるものだよ。まあ、テレパシーが可能程度に思ってくれればいいよ。時間が無い、僕の近くへ来てくれ。』

 

 

(よくわからないけど…行けばいいのね?)

 

 

「ジェミニ!オーナーを狙うゾ!」

 

 

「余所見とは寂しいじゃないか!」

 

 

突然ルーシィが動いた事で不審に思ったエンジェルは念の為と指示を出すが、ロキに阻まれる。

 

 

一方ビビキの元へたどり着いたルーシィは…

 

 

「ルーシィ、手を…」

 

 

「繫ぐの?これでいいかしら…」

 

 

「あぁ、これからキミに一度だけ超魔法の知識を授ける…!」

 

 

瞬間、辺りが無数の星々で埋め尽くされる。

状況によっては見惚れてしまうようなその光景は、エンジェルからすればソレら全てに敵意を向けられていると錯覚を憶えた。

 

 

「天を測り天を開きあまねく全ての星々 その輝きをもって我に姿を示せテトラビブロスよ 我は星々の支配者   アスペクトは完全なり 荒ぶる門を開放せよ」

 

 

星々が動き出す。理性は逃げろと言うが、恐怖か見惚れからか身体は動かない。

 

 

「全天88星…光る!『ウラノ・メトリア』!」

 

 

無数の星々がエンジェルを襲う。精霊魔法の中でも頂点に位置する攻撃魔法を、生身の人間が耐えられるはずも無くエンジェルは気絶し、それによりジェミニも閉門される。閉門される時のジェミニの目がルーシィを見ていたのは気の所為では無いだろう。

いやぁ、それにしても『ウラノメトリア』だったか?綺麗だったなぁ…あの技。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…さて、なんで俺生きてんの?(戦慄)

 

 




アニメと違い、しっかり『ウラノメトリア』で気絶させてるのは以下の違いから。
エンジェル 消耗大
ルーシィ  ほぼ無傷
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