ウェンディ絶対守護る系幼馴染くん   作::REX

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今話よりそこそこオリジナル魔法が登場します。
また今度設定等は出しますので(たぶん)気になった方は見て下さい。


第八話 日付が変わる前に投稿したい!(二敗)

 

 

ウェンディの説得に成功した俺は、他の面子の説得もしなければと思っていたのだが、どうやらゼロを俺が相手する事を認めてくれるらしい。曰く「一人の戦士の覚悟を踏み躙るわけにはいかん」という事らしい。

 

 

しかし、やはり心配もあるようで"基本は受けや逃げに徹するように"とのお言葉も頂いた。ま、そんな気更々無いのだが。

 

 

エルザの『換装』で、安物の刀を強請ったらドチャクソ上等な刀を貸してくれた。曰く、「しっかり返しに来い」だそうだ。「いい女だな、アンタ」なんて言葉を返せば少々照れた様子を見せてくれた。どうやら初心らしい。…なにやら『妖精の尻尾』の面々は珍しい物を見るようにエルザを見たり、勇者を見るように俺を見てきたが、何よりウェンディからの視線が怖かった。なぜ怒っているのかは分からんが、帰ったらゆっくり話そうと思う。

 

 

それはそうと、ナツは大丈夫だろうか?船酔いで死にかけていたが…魔水晶を壊すのはハッピーと一緒に飛んでやるので心配無いそうだが…やはりウェンディに『トロイア(酔い止め魔法)』をかけさせるべきだったか…まぁ、今更考えても後の祭りだろう。

 

 

「さて!そんなこんなでやって参りました!ボス戦(おそらく)ゼロとの戦いだよ!全員(俺一人)集合ーーーッ!」

 

 

「…何やってんだお前」

 

 

「ラスボス(暫定)のクセして冷静にツッコんでくんなや」

 

 

場所は都市の真ん中の一番高い所。開けていて障害物はあまり無い。…この場にはゼロ以外の気配が二つ…"死にかけ"が一つと"人じゃないヤツ"が一つ。…最悪3対1も視野に入るってマジ?流石にそれは聞いてないんですけど?やっべ、腕の1、2本は覚悟しとくかなこりゃ

 

 

「随分風通しの良さそうな腹だなァ?涼しそうで羨ましいぜ。」

 

 

「そんなに羨ましいならお前の鬱陶しい髪切って涼しくしてやるよ。ついでに頭も切って中まで風通るようにするとかどうだ?」

 

 

「ハッ、クソガキが。威勢だけはいいじゃねぇか?」

 

 

「今からそのガキに殺られるんだろ?クソロン毛」

 

 

合図は無い。しかしお互いほぼ同時に踏み込み、俺は上段からの切り下ろし、ゼロは腕を後ろにしたまま上段への回し蹴りを、それぞれ放つ。

 

 

「こっちの刀は結構な業物だがなんで切れねぇんだァ!?」

 

 

「関係無ェよ!刀如きで俺の脚切れるとぁ随分な思い上がりだなァ!」

 

 

拮抗は一瞬。パワー不足で俺は押し負けたので、大きく後ろに飛ぶ。ノータイムで来るゼロからの追撃を刀で流す等して捌く。

 

 

流して、流して、流して、流し切れずに食らう。それをひたすら繰り返す。元々の優れた身体能力と日々の鍛錬で身に着けた剣技。そして今回の実戦で着実に身に着けた実力により『六魔将軍』のギルドマスター、ゼロとも渡り合えてはいた。しかし…

 

 

「しまッ…!」

 

 

「ハッハァ!」

 

 

ゼロの蹴りが左脇腹に入り、大きく吹っ飛ばされる。元々腹に穴が空いてから体力は無くなり、魔力も大して回復していない(そもそも生きてるのが不思議)。コンディションはほぼ最悪と言えるだろう。

 

 

「フン、満身創痍の身体でよくやるぜ。」

 

 

視界がチカチカする。どうやら一瞬意識が飛んでいたらしい。あー、くそ…これが骨折れる感覚か?思ったより痛ぇな…つか、身体が動かん。

 

 

「つってもまぁ、思ったより呆気なかったな。」

 

 

「なに、勝った気に、なってやがる…!」

 

 

「…まだ息があるのは驚きだが、コイツで終いだ。『常闇奇想曲』」

 

 

「…!」

 

 

ゼロの指から魔法が放たれる。俺の視界が光に包まれる寸前、最後に見えたのは飛び込んできた何者かの影だった。

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

 

時を同じくして魔水晶破壊班の六人と二匹はそれぞれ持ち場に着いていた。

 

 

「クッソー!俺もゼロと戦りたかったぞぉー!」

 

 

「仕方ないよ。ルクス言ってたもん。"自分達(テメェら)の家くらい自分達(テメェら)で守る"って。ナツだって同じ事言うでしょ?」

 

 

「けどよぉー」

 

 

『皆、聞こえるかい?六人とも持ち場に着いたようだから、タイミングを測るよ。準備が出来たら教えてくれ。』

 

 

『こっちはいつでもいいぜ!』

 

 

『あたしも何時でもいいわよ!』

 

 

『うむ、早く魔水晶を破壊してルクス殿の援護に行かねば。』

 

 

『私も、大丈夫です…!』

 

 

『ハッピー!ナツの乗り物酔いは大丈夫か!?』

 

 

「あい!オイラが運んでるから問題無いよ!」

 

 

「この魔水晶を壊せばゼロと戦れるんだよな!」

 

 

『ナツくんちょっと待って!?皆同時にじゃないと駄目からね!?』

 

 

「言われなくても分かってるっつーの。」

 

 

『それじゃ皆カウントダウンを始める。0と言ったら破壊してくれ!』

 

 

『5』

 

 

『4』

 

 

『3』

 

 

『2』

 

 

『1』

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

時は少しは遡り、ここは都市中央ルクス対ゼロ。

 

 

光が晴れる。本来魔法を食らうはずだった俺は、目の前の人影によって守られていた。

 

 

「お前は…!」

 

 

「ジェラール?」

 

 

「…っ」

 

 

仰向けに倒れる俺を庇った人影…ジェラール。

 

 

「無事…か?」

 

 

「…お陰様でな。ところでお前、ウェンディって天使知ってる?」

 

 

「…それ今じゃないと駄目か?」

 

 

「最優先だ。」

 

 

「そ、そうか…済まないがここで目覚める以前の記憶が無いんだ。そのウェンディという天使?の事は分からない。」

 

 

「記憶喪失…?だったらお前は何で俺を庇った?」

 

 

「記憶喪失といっても断片的なものらしい。ニルヴァーナがどういった魔法であるかも、それは止めるべきだとも思っている。」

 

 

チラリ、とゼロの方を向けば欠伸する姿が見える。野郎、呑気に持つ気らしい。おいおいおい、アイツ死んだわ。

 

 

「じゃ味方って事でいいんだよな。で、動けそうか?」

 

 

「残念ながら、戦う方法等も忘れてしまったようでな。」

 

 

「えぇ…何しに来たんだよお前…」

 

 

「動けなくとも、魔力を渡すくらいは…出来る…」

 

 

ジェラールはそう言って恐らく全魔力を左手に集中させ、俺に差し出してくる。俺はそれを受けとり…

 

 

「いただきます。」

 

 

「…え?」

 

 

目を点にさせるジェラール。若干驚いてる感じのゼロ。食べる俺。絶妙に締まらない様子が、そこにはあった。

 

 

重力を操る蒼竜の滅竜魔導士として、何故か重力を食べられなかった俺だが、何故だかコレは食える気がしたので食ってみた。

 

 

この時、ルクスに訪れた二つの幸運。一つは、ジェラールが天体魔法の使い手だったことだろう。天体、星、宇宙、重力等、切っても切れない関係の概念達は思いも寄らない相乗効果(シナジー)を生み出した。

 

 

ツンツンだった髪は軽く逆立ち深く濃い紺色に、黒かった目も髪色に近い紺色に所々小さな星が宿っていた。腕や脚には蒼い鱗が現れ、爪は鋭利に、ボロボロの着物からも見え隠れしていることから身体の広範囲が鱗に覆われていることが分かる。腹の穴と、コブラの蛇に噛まれた際抉った腕の一部もいつの間にか完治していた。

 

 

『ドラゴンフォース』

 

 

それは、滅竜魔導士の一つの到達点。ドラゴンと同じ力等と言われている程の魔力を秘める。身体からは鱗のような模様が現れる。二つ目の幸運は正しくコレだろう。"身体から鱗が出る"という肉体の変化に伴ってか、身体から溢れ出る魔力に耐える為か、ともかくソレにより肉体の欠損は無くなったのだ。

 

 

そしてもう一つ、滅竜魔導士は他の魔法を食べるとその属性と自分の属性のハイブリッドの魔法を扱う事が出来たり出来なかったりする。

 

 

今回ルクスの身に宿ったのはその両方。『ドラゴンフォース』かつ、重力と天体のハイブリッド魔法を扱う正真正銘化け物(ドラゴン)が産まれた。

 

 

「う〜ん…重力と天体…なんか良いネーミング無ぇかなぁ?後でウェンディと相談しよ。」

 

 

「ドラゴンフォースか…!」

 

 

…ドラゴンフォース?何ぞやそれは?この鱗の事か?なんか有名な状態なのか。それにしても…

 

 

「よォ、ゼロ?随分ビビってんじゃん?呑気に待ったのは心配だったんじゃねぇの?」

 

 

「…抜かせ、クソガキ。あんま大人を舐めるんじゃねぇぞ。」

 

 

「舐めちゃいねぇよ」

 

 

重力操作+『流星(ミーティア)』による超スピードから繰り出される蹴りがゼロの腹を文字通り抉る。

 

 

「ぐっ!?」

 

 

「腹ブチ抜くつもりだったんだけどな…寸で避けるとかマジ?伊達にギルドマスターじゃないってか?」

 

 

「『常闇奇想曲』ッ!」

 

 

寸分違わす俺の心臓へ向かってくる魔法。蹴りの後人のを見逃さず、あの状況から冷静に心臓を狙える辺り相当強いと思う。しかし…

 

 

「『彗星(コメット)

 

 

右手に天体の魔力が集まっているのを感じながら、そのままゼロの魔法を弾く。すると、ゼロの魔法は一切の抵抗も無く明後日の方向へと飛んでいく。

 

 

その展開をある程度予測していたのか、大して動じずに肉弾戦を仕掛けてくるゼロ。

 

 

大振りの右ストレートをしゃがんで躱し、両手を地面に着いてバネにしながらドロップキックを抉った腹にお見舞いしてやる。

 

 

「ぐぅ…!?」

 

 

ゼロを吹っ飛ばしている内に軽く魔力を練る。ゼロもそれに気付いたのか大技を繰り出そうと魔力を練る。

 

 

「『ジェネシス・ゼロ』、開け!地獄の門!無の旅人よ、その者の魂を、記憶を、存在を食い尽くせェ!」

 

 

「"七つの星の裁きを此処に"『七星ノ太刀』」

 

 

七星剣(グランシャリオ)』の魔力をエルザから借りた刀に練り込み強化していく。刀身は伸び、黄金に光る。

 

 

「消えろ!ゼロの名の下にィ!」

 

 

趣味の悪い触手が俺を引きずり込もうと伸びてくる。俺は『流星』も併用してゼロへ接近しながら言葉を紡ぐ。

 

 

「"七つの星に裁かれよ"『七星連撃(グランシャリオ)』」

 

 

伸びてきた触手の内俺に当たるものだけを斬り伏せながら更に接近。最中、四連撃目で間合いに入る。五連撃目、左腕。六連撃目、右腕。七連撃目、頭を貫こうとして…止まる。

 

 

…約束、守るって言ったもんな。

 

 

ゼロは驚愕の表情のまま気絶していた。両腕とも辛うじて繫ってはいるし、息はあるだろう。あるよな?

 

 

「ふぅ…ジェラール?大丈夫か?」

 

 

「あ、あぁ…お前が魔力を食った時はどうなるかと思ったがな。」

 

 

「なんか食える気がしたんだよ。」

 

 

「ははっ!そうか。何はともあれ、お疲れ様。お前のおかげで『六魔将軍』は全滅した。」

 

 

「…そうだな、お疲れさん。」

 

 

それにしても…と、辺りを見渡す。

 

 

「やっぱり、『化猫の宿』もうすぐで着くな?早くしねーとヤベーぞこりゃ」

 

   

まぁ、ゆーて俺がゼロと戦い出してからそこまで時間経ってねぇからな…

 

 

「…!この魔力は!?」

 

 

「なんだ?どうしたジェラール?」

 

 

ジェラールの見ている方向を見てみればそこには『化猫の宿』を狙うニルヴァーナの砲身があり、魔力が集まり出していた。

 

 

「アイェェェェェェ!?ニルヴァーナナンデ!?ニンジャドウシテ!?」

 

 

「何者かがニルヴァーナを発射させようとしている!?」

 

 

「つっても、ゼロ以外に誰が…」

 

 

等と考えていると…

 

 

「貴様等…よくもここまで我々『六魔将軍』をコケにしてくれたな!?」

 

 

「杖ーーー!?」

 

 

"やせいの しゃべるつえ が あらわれた"

 

 

瞬間、脳裏に蘇る記憶。

 

 

"この場にはゼロ以外の気配が二つ…"死にかけ"が一つと"人じゃないヤツ"が一つ"

 

"人じゃないヤツ"…

 

 

「お前やったんかいぃ!」

 

 

「ニルヴァーナの発射を止めろ!」

 

 

「残念〜!もう止められませ〜ん!あ!私をどうにかした所で無駄ですよ〜!もう発射段階なので、無理でぇ〜す止められませぇ〜〜〜〜ん!」

 

 

「『彗星』」

 

 

右手に集めた魔力で肘から下を剣の様にして、杖に向けて伸ばす。貫かれた杖は喋る暇も無くコマ切れにする。

 

 

「ジェラール、お前はココで待ってろ。それか、アッチの脚の中に居るウェンディっていう天使を助けてやってくれ。」

 

 

「お前はどうするつもりだ!?」

 

 

「決まってるだろ?」

 

 

ウェンディの家と家族を守る為に、

 

 

「止めるんだよ、ニルヴァーナ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




独自解釈というか、私の妄想等多々ありましたが赦せサスケ、これで最後にはならんけど
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