日本はブリティッシュ作戦が起きてから20年、歴史上坂道を急激に転がり落ちていった。ブリティッシュ作戦が行われた直後には東洋世界を支配する超大国の一つだったが、今では風前の灯火のような国だ。
始まりは「大アジア戦争」と呼ばれるソ連軍と中国国民党系レジスタンスの同時攻撃に敗れたことだった。
日立のスキャンダルを機に日本を見限った満州から日本の駒という立場に満足しなかったインドまで、日本が影響力を行使していた国家達の離反は日本の勢力圏を寸断した。
日本が事実上の支配を敷いていたアジア諸国はほとんどが事実上独立し、日本の影響下に置かれている地域は日本の支援なしでは立ち行かない程に脆弱な広東国のみとなった。だが、アジアを含む地球圏全体が地球連邦軍を支配する軍閥「ティターンズ」の攻撃目標となった事で事態は一変した。
東京へのコロニー落としなど地球上への無差別攻撃を実行するティターンズを前に、日本とアジア諸国の勢力争いはティターンズに対する共闘が成立する形で一応の決着をみた。
日本軍はティターンズからの攻撃によって莫大な損害を出したが、戦争は日本を含む世界各国からの連合軍の勝利に終わった。
戦後には地球圏の秩序を維持するのが「インターナショナル」と呼ばれるソ連主導で設立された国際組織であることが確認され、インターナショナルの結成は長く続いた冷戦構造の終結を意味した。
緩やかな世界各国の協調という道を選べば、日本は地球圏での地位を保てるし、アジア諸国も独立を維持できる。
地球圏の勢力図は「インターナショナル」を頂点とする緩やかな連衡へと移行し、もはや日本は国際政治を主導する立場ではなくなった。
日本という国、それ自体も変わらざるを得なかった。
第二次世界大戦時、そして冷戦構造下での日本は「大東亜共栄圏」という構想を唱え、アジア全体に勢力を及ぼそうとした。
だが、結果として陣営間の対立構造は冷戦構造へと発展し、その冷戦に日本は敗れた。国際秩序維持機構としてインターナショナルは各国に対する軍備規制を行い、日本も宇宙軍を中心に軍備を削減した。
しかし、軍需産業の民需産業への転換は技術革新を加速し、結果として日本が国際政治で軍事力から来る発言力を持つ事はなくなったが、それでも日本という国家は一定の影響力を維持した。
今、日本の影響力は低下の一途をたどり、かつての栄光は見る影もない。
それでも、日本は世界に存在している。
どの国の話が読みたい?
-
ドイツ
-
イタリア
-
日本
-
アメリカ
-
イギリス
-
フランス
-
ソ連
-
セツルメント連邦
-
ジオン