今更だけど、わざわざ「スカイブルー」みたいにフルじゃなくて「ブルー」とかで呼ぶようにすれば良かったかな? プリキュアを例にすると「キュアフレンディ」じゃなくて「フレンディ」って呼ばれてるし。
「やああっ!」
「無駄ですよ」
「スカイレッド!」
「ぐっ、ううう……ッ!」
「何故こんなにも力の差を理解出来ないのか。いやはや、私には分かりかねますね」
作戦が失敗してからも、私達は諦めずにコマツールへと挑みました。しかし結果としては、コマツールに一撃も喰らわすことも出来ず、ボロボロな状態で校庭に倒れていました。
立ち上がろうとしても、コマツールからの攻撃によって蓄積したダメージによって身体に力が入らず、出来るのはただ唸り声を出すのみ。
あまりにも圧倒的な強さ。その力の差は私達がいくら頑張ろうとも、気持ちを切り替えようとも、作戦を練ろうとも一切埋まりません。これではこの前戦った時と同じ、何も変わっていません。それでも……
「力なんて、関係無いからです」
「ほう?」
「例え魔法少女としての力が無くとも、私達は貴方に立ち向かいます。この街を、学校を、友達を、大切なモノを守るために!」
「はぁ……何を言うのかと思えば、そんな事ですか。この世は力こそが全て。弱者は喰われ、強者は生き残るのです」
「そんなことはありません!」
「いいえ。弱い貴方が倒れ、強い私が立っている、今の現状がそれを物語っているでしょう?」
コマツールの言う通り私達は弱い。この戦いで私達は一度もコマツールに攻撃を当てられていないのですから、それは変えようのない事実です。
「まだ、だよ。まだ諦めない!」
それでも私達は諦めません。
私達はボロボロな身体に鞭を打って、歯を喰い縛り、生まれたての小鹿のように震える脚を抑えて、ゆっくりと立ち上がります。
「面倒ですね、あぁ実に面倒だ。だからもう、これで確実に動けなくしましょうか」
そんな私達の態度を見て、一つ溜め息をついたコマツールは、上空に黒い槍を出現させます。今まで見たことの無い攻撃。禍々しいオーラを感じる槍は、1本だけだったものが段々と増えていきその数、凡そ100本。いえ、もしかしたら200や300を優に越しているかもしれません。
「まだ……こんなにも力を残してたの!」
「私がいつ、全力で戦っていると言いましたか?」
汗一つ掻かない様子から手加減しているのではと言う想像が現実であった絶望。槍1本1本から今までコマツールの攻撃以上の威力をひしひしと感じる恐怖。アレに1本でも当たれば確実に動けなくなる予感に対する焦り。
私はなんとか身体を動かそうとしますが、身体が限界を迎えたのか膝から崩れ落ちます。そして他のみんなも同じだったのか、誰かが地面へ倒れる音が
「それでは魔法少女のみなさん。さようなら」
コマツールのその言葉と共に槍が私達へと迫ります。
私はどうにかして身体を動かそうとしますが、指1本曲げる力ですら身体には残っていません。ここで動かないと後悔してしまうのに、守りたいモノを守れないのに。
私はもう後悔したくない。これまで何度も後悔を重ねてきました。戦いを眺めるだけで無力さを感じていたペンヨウの気持ちに気付けなかった後悔。怪人となったニワヨウを救えず、浄化する道にしか選べなかった後悔。私1人ではマジュくんを守りきれなかった後悔。
これ以上後悔するようなマネはしたくない。ここで動けなかったらこの街を、学校を、友達を守れなかったと後悔してしまいます。そんな事はしたくない。だから動いてください、私の身体……動いてええええ!!
「え」
そんな私の願いが通じたのか、私の身体は地面から離れます。しかしそれは私自身の意思ではなく、宙へ投げ飛ばされるかのように。
おかしな話です。自分自身の意思で身体は動かしていないのに、コマツールの攻撃による衝撃で吹き飛んだ訳でもないのに、空を飛ぶことなんて出来ないのに。そもそも
私は宙を舞い、後方へと投げ飛ばされる感覚と共に、お腹の辺りに違和感を覚えます。そちらに視線を向けると、見覚えのあるリボンが巻かれていました。
まさかと思い、辺りを見渡すとスカイレッドと
「あ、あああ……ああ!」
理解した。理解してしまった。
先ほど私以外に誰かが地面へと倒れる音が2つしました。ここに居るのは私達4人とコマツールの計5人。コマツールはピンピンとしているので候補から外すとして、残りは4人。そして私を含めると倒れたのは3人となり、1人だけ未だ立ち上がっている誰かが居ることになります。そしてその人物が誰なのかも。
「みんな。後は、頼んだよ……!」
どうしてリボンが巻かれているのか。どうして咲黄ちゃんだけ宙を舞っていないのか。どうして咲黄ちゃんは立ち上がれたのにその場から動いて、攻撃を避けようとしないのか。
それは私達を攻撃から守るため。咲黄ちゃんの『スカイリボン』は、相手に巻き付けて動きを封じたり、巻き付けたリボンを引っ張って地面に叩きつけたり出来ます。ですが、弱点としてこのリボンは咲黄ちゃんの持つステッキから出ているため、巻き付けた状態で咲黄ちゃんがその場から動くような事は出来ません。
だから咲黄ちゃんは動けなかった。例えそこが槍が降り注ぐ危険な場所であろうとも。私達にリボンを巻いて、攻撃が当たらないよう後方へと投げ飛ばすために。
「咲黄ぃぃぃ!」
「咲黄ちゃぁぁぁぁん!」
「駄目えええええ!」
私達は自身を身代わりにした咲黄ちゃんへと必死に叫びます。しかしその叫びとは裏腹に、身体は一切言うことを聞かずに、槍が降らない場所へと落とされます。
待って、待ってください咲黄ちゃん、それは駄目です。身代わりになるなんて。そんな事をしたら部長さんが、お兄さんが悲しみます。だから、だから……
「みんな。引っ込み思案の私と友達になってくれて、ありがとう」
止めて。
私達へと笑顔で振り向く咲黄ちゃんへ、私はそう言葉を掛けます。しかしその言葉は、コマツールの非情とも言える槍の攻撃と共に、掻き消されるのでした。
ニチアサに今回みたいな展開あったら女児泣くかな? いやでも、ハトプリだとプリキュアの目の前で妖精が消滅するシーンがあるって聞くし、それ基準にしたらセーフか。
今回は曇らせ楽しいなぁと思いながら書きました。
お、どうしたんだい? そんな絶望したような顔をして。君達魔法少女は後悔したくないって動いたんでしょ? 諦めたくないって頑張ったんでしょ? それがこの結果だよ。君達が望んだ結果だよ? だからほら、笑えよ。
それはそれとして、書いてて普通に泣きそうになった。身代わりになるなんて駄目だよ咲黄……その展開にしたのは私だけど、そんな事したらマホ達が悲しむでしょうが! 悲しむ展開にしたの私だけど!
【第二回】好きなキャラアンケート
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超能 力男
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マホ・ツカエール/スカイブルー
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赤元 勇子/スカイレッド
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長神 咲黄/スカイイエロー
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恋路浜 緑/スカイグリーン
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ペンヨウ(マホの妖精)
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ライヨウ(勇子の妖精)
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フクヨウ(咲黄の妖精)
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クラヨウ(緑の妖精)
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アクロコ
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リュウ/スリュウ・コマツール
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アヤイト・コマツール
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ワルインダーの総帥
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草加 ラン
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力学 心(ガク先輩)
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陸上部の部長