【完結】俺のクラスメイトが魔法少女な件   作:のろとり

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 初期設定の総帥:世界征服だー! え、理由? この世界を手中に収めたいから。それ以外の理由は必要?

 現在のワタカラ:スリュウの為に私は世界を手に入れる。誰が敵に回ろうとも、全てはスリュウが平和に暮らすために!

 初登場時(初期)はニチアサ知識無さすぎて、悪い奴と言えば世界征服ぐらいのフワフワした設定だったのに、再登場辺りからブラコンすぎて世界を敵に回す人になった。


第百二十七話 私の過去が知れ渡るな件だ

 かつての私は、ある平和な村で生まれた平凡な村娘だった。時代も時代、それこそ何万年も前の話だったのもあったが、人との交流が少なかったりお金の概念が存在しなかったのもあり、決して裕福とは言えない暮らしであった。

 

「義姉さン、口調ガ……」

 

「悪いな。ずっと此方で喋るようにしていたから、どうにもクセが抜けないんだ。スリュウはさっきの喋り方の方が好きか?」

 

「どっちも好きですヨ」

 

「…………そうか」

 

 話を戻そう。

 

 その頃の私は世界を、もっと言えば村の外を何も知らなかった。まだ5歳になったばかりなのもあって、外は危険だと言われていたからな。純粋な心を持っていたあの頃はそれに素直に従っていた。

 

 そんなある日、私の村を『厄災』が襲った。

 ……ふむ。厄災と聞いてピンと来るような反応をしているとなると、スリュウから厄災と言う単語程度は聞いた事があるのか。だが、厄災が何を指すのかまでは知らないだろう? 実は私が元気パワーを欲した理由もそれに関連している。

 

 厄災とは、まるでこの世の終わりを現実にしたような事象だ。雲が渦を巻いて空に風が、雷が、火がある一点へと集中し、それらが光の矢のような星として降り注ぐんだ。

 

「えっと、それって……」

 

「それ以上の事は私にも分からない。あくまで見たものをそのまま喋っているだけだからな」

 

 話が上手く伝わらなかったのか、若しくは具体性に書ける説明だからもう少し分かりやすく説明が欲しかったのか。イエロー(咲黄)がオドオドした様子で聞いてくるが、私にはこれ以上の説明は不可能だ。

 

 記憶力には自信があるのだがな……あぁでも、他に語れる所とすれば私の村だけを狙ったかのような落ち方だったな。とは言っても、厄災自体が人工的に引き起こされたモノなのか、自然現象なのかも分からないから、本当に狙って落ちたのかは不明だがな。

 

 そして厄災が降り注いだ瞬間に私は意識を失い……目が覚めたら、何もかもが無くなっていた。家が、畑が、井戸が。まるで村なんて最初から何も無かったかのように更地と化していた。

 

 ボロボロな身体を引き摺って私は村があった場所を必死に走り回った。だが私以外に生き残った人間、いや生物は存在しなかった。偶然にも生き延びた事を喜ぶ余裕があれば良かったのだがな、あの時の私にそんな考えは無かった。

 

 誰も居ない、村が消滅した。幻だと信じたい光景(悪夢)を前に呆然としていると、私の村の近くに居たと言う旅人が、村があった場所に訪れてきた。それが村が消滅した私の親代わりとなった人物であり、後にワルインダーの側近として近くに居てくれたコマツールだった。

 

 私はコマツールに何があったのか泣きながら話すと、コマツールは厄災について調べていたようで、行く宛が無いなら一緒に旅をしないか誘われたんだ。

 

 私はもう二度と厄災が起こらないよう、どうして厄災が発生したのか調べようと思い、コマツールの旅に動向する事にした。

 

「じゃあ義姉さんが僕を拾ったのハ」

 

「その旅の道中の事だ」

 

 何も成果が見出だせない状態で旅を続ける中、私は偶然にも私と同じように厄災から生き延びたスリュウと出会った。

 

 覚えてないかもしれないがなスリュウ、拾った時のお前は中々に酷い状態だったんだ。目は虚を向いており、此方の言葉には反応を示さない。まるで生きる屍だった。

 

 時が経つに連れて少しずつ元気を取り戻していったスリュウだが、今にも私の脳裏にはあの時の姿が焼き付いている。もっと早く気付けていれば辛い思いはさせなかったのかもしれない、もっと早くその場に着いていればスリュウの家族も助けられたかもしれない、とな。

 

 そして私は強く決心した。私のように厄災によって全てを失ったスリュウにはもう辛い思いはさせたくないと、幸せで平和な暮らしをさせたいと。

 

 その為なら私は、多くの人間を巻き込む結果になっても、恩人のコマツールや私自身が犠牲になろうが、原因を見つけてスリュウが二度と厄災の被害に合わないようしようと決意した。

 

 だが……そこから旅を続けようとも、厄災については何も分からなかった。元々スリュウを発見したのも、コマツールから厄災の後を見つけたと報告されたのが切っ掛けでな。発生する前やその前降り、原因などは一切分からなかった。

 

 私は怖かった。次の厄災はいつ起こる? 規模は? 被害は? そもそも厄災とは何だ? 私はまた家族を失うのか? そう考えると夜も眠れなかった。

 

 そんなある日、私は閃いたのだ。厄災は事象である以上は発生する原因がある。だが世界中を歩いても何も掴めないのなら、世界を征服……つまりは何もかもを支配して、厄災すらもその手中に収めて二度と起こらないようにしようとな。

 

「でもペンヨウ達の国を襲ったのと、その世界征服にどんな関係があるセイ?」

 

「世界征服をする。つまりはたった1人の人間によって世界がコントロールされるのは、この世の理を乱すのと同じだ」

 

「この世の理……あ、あー完全に理解したセイ。あれセイね、分かってるセイ」

 

「…………そうか」

 

 理解してない反応に見えたのだが、本人がそこまで言うのなら信じるとしよう。

 

 この世の理を乱すと魔法少女が現れる。これは伝承に存在する邪神が世界を滅ぼそうとした時と同じだ。どんな理由があろうとも、私の世界征服と言う目的を達成するのは理を乱すのと同列であり、魔法少女と敵対するのは確実だった。

 

 だから私は魔法少女が誕生しないよう、つまりは妖精の力を扱える存在が出現しないように、妖精国に先手を打つことにしたのだ。

 

 貴様ら妖精が私の事をどう思おうが構わん。実際に恨まれるような行動をしている自覚はある。だが、それでも……それでも私はスリュウに平和に暮らしてほしかったのだ。もう二度と厄災に怯えること無くな。

 

 その為には汚名を被ろうとも、その暮らしの中に私が入れなくとも、どんな犠牲を出そうとも構わないと思っていた。

 

「なんデ、僕に言ってくれなかったんですカ? 言ってくれればもっと力になれたかもしれないのニ」

 

「これは我が儘だ。スリュウが平和に暮らしてほしいと言う私のな。お前は何も知らずに、ただ守られているだけで良かったんだが……スリュウ、お前はいつの間にか動いていた」

 

「…………義姉さんの行動が怪しくテ、コマツール様に事情を聞きましタ。そしたら義姉さんが世界征服をすると聞いテ、僕もそれに協力しようとしましタ」

 

 スリュウが世界征服を手伝うと言って止められなかった私も悪いが、コマツールが余計な事を吹き込んでいたのか。

 

 誰を犠牲にしてもスリュウが平和に暮らせるように。そう思っていたが、いざコマツール(親代わり)が居なくなると寂しくなるものだな。魔法少女との戦いで消えてしまったようだが、後で墓ぐらいは作るとしよう。

 

「私はあえて冷たく厳しい行動をとることによって、幹部として動くスリュウを諦めさせようとしたが……どうやら、失敗だったようだな」

 

 魔法少女を排除出来る場面を見逃した事を攻めた、甘い心を持っていては付け狙われると厳しく言葉を放った、過去(トラウマ)を刺激した、自分自身を厳しく律する為に「義姉さん」ではなく「総帥」と呼ぶようさせた。

 

 スリュウを引き離そうと、ワルインダーとは無関係の存在にさせようとしたが、それでもスリュウは私に付いてきてくれた。幹部を止める事にしてもスリュウは私をまだ義姉さん(家族)と呼んでくれた。

 

「すまないなスリュウ。私はお前に負担ばかり掛けていたようだ」

 

「義姉さんが頑張りすぎなだけですヨ」

 

 あぁ、やっぱりお前は私の自慢の義弟だ。

 私は労いの言葉を掛けてくるスリュウ(義弟)を、汚れてしまった両手で優しく抱き締めるのであった。




 よく「次回何書こうかなぁ」と悩んでいますが、珍しく内容は既に決まってます。楽しみ。

【第二回】好きなキャラアンケート

  • 超能 力男
  • マホ・ツカエール/スカイブルー
  • 赤元 勇子/スカイレッド
  • 長神 咲黄/スカイイエロー
  • 恋路浜 緑/スカイグリーン
  • ペンヨウ(マホの妖精)
  • ライヨウ(勇子の妖精)
  • フクヨウ(咲黄の妖精)
  • クラヨウ(緑の妖精)
  • アクロコ
  • リュウ/スリュウ・コマツール
  • アヤイト・コマツール
  • ワルインダーの総帥
  • 草加 ラン
  • 力学 心(ガク先輩)
  • 陸上部の部長
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