魔法少女:Lv.50
ワタカラ:Lv.55
リュウ:Lv.5
アクロコ:Lv.15
ガク先輩、力男(一般人):Lv.1
ラン、部長:Lv.50
コマツールの姿ver:Lv.80
ハメツールの姿ver:Lv.500(レイドボス用のステータス)
「ッ……」
「もう終わりか? 魔法少女」
ハメツールのたった1回の攻撃によりワルインダーのアジトは完全に壊れて瓦礫の山と化しており、ガク先輩から貰った通信機は当たりどころが悪かったのか、壊れて砂嵐のみを発するだけの機械となってしまいました。
幸いにも全員生きては居るようですが、リュウさんとワタカラはアジト内ではありますが遠くに吹き飛ばされ、私達はその場から動けない程のダメージを負ってしまいました。
「うぐぐ」
「立って、お願い……!」
「ここで終わるわけには、いかないわ……!」
手加減していながらも、かつてコマツールと名乗っていた頃とは比べ物にならない強さ。まさに邪神と呼ぶのに相応しいですが、それでも勇子ちゃん達は諦めない心を胸に立ち上がろうとします。
「私の、私達のこれまでは……いったい? うあ、あああ……ああ!!」
そんな中、私はひたすらに呆然としていました。
自分の人生が誰かに操作されていた。その事実に言葉に出来ない恐怖で身体が縮こませ、自分の意志何処から操られていたのか、もしかして自分自身の持っている自我ですら、最初から作られた存在に過ぎないのかと、終わりの見えない自問自答で繰り返し続けます。
「マホ、しっかりするセイ!」
「ペン……ヨウ?」
自分の世界に永遠に閉じ籠ろうとしていた最中、ペンヨウが私の頭を叩いたり揺さぶったりして意識を外に向けさせようとしてきます。
目の前ですらマトモに見れない私の視界にペンヨウは飛んできて、うっすらとですが私の目に光を取り戻します。
「マホは別の世界に行って何をしてきたセイ。どうやって勇子と友達になったセイ? どうやってペンヨウと学校で再開出来たセイ? 力男の家で遊ぶようになった理由は何セイ?」
私が、勇子ちゃん達の世界に行ってしてきた事……?
勇子ちゃんと友達になったのは別世界に来た時、ウロウロと街をさ迷っていたら優しく声を掛けてくれた事が切っ掛けでした。それは私やペンヨウではなく、何も知らない勇子ちゃん自らが動いたからです。
喧嘩してしまったペンヨウと仲直り出来たのは、力男さんがペンヨウを保護していて再開出来るよう気遣ってくれたから。それは魔法少女関係無く、優しい性格をしている力男さん自らが動いたからです。
力男さんのお家で遊ぶようになった切っ掛けは、ペンヨウが1匹で勝手に行動していたから。けれどよくお邪魔するようになったのは、力男さんのお家で遊ぶのが楽しいと思ったからです。
それはどれもこれも、偶然が絡んだ自分達の意志です。もしこの世界に来た当初に勇子ちゃんと会えなかったら、もし力男さんがペンヨウと会わなかったら、もし力男さんが家ではなく外で遊ぼうと提案していたら……有り得たかもしれない可能性、そこにあるのはハメツールの意志ではなく、私達自身の意思です。
「それらは全部、自分で選んで……ッ!」
「そうセイ! それはマホが全部自分で選んだ道セイ!」
ペンヨウの言う通りです。
ハメツールによって動きを誘導されていた部分があるのは、もう変えようの無い事実です。ですがそれは全てでは無いです。私が、私達がこれまで選んできた道には少なくとも、自分自身で選んだモノがあります。だから今からは、その時と同じように……私自身の道を切り開きます!
「ありがとうございますペンヨウ。お陰で立ち直れました」
「気にすることはないセイ! それより、無理してないセイ?」
「正直に言うと無理はしていますね。ただ……ここで無理をしないと明日が来ないと言うなら、私は幾らでも無理をします!」
啖呵を切ると共に私はゆっくりと身体を起こします。
先ほどのように力が湧き出てくる感覚はありません。それはきっと、ワタカラが動けなくなり制御を失った元気パワーの吸収をハメツールが乗っ取っており、もう魔法世界にも勇子ちゃん達の世界にも、願いを叶えるほどの元気パワーが残っていない事を示唆しているのでしょう。
ですが元気パワーの有無は関係ありません。明日を笑うため、平和な日常を過ごすために、私は何度でもハメツールに挑み続けます!
「はああああ! 『スカイアタック』ッ!」
私はハメツールへパンチを当てます。
しかしハメツールの身体には傷一つ付けることは敵わず、ハメツールが腕を振るうだけで私は後方に吹き飛ばされています。
「『スカイバリア』……うわぁ!」
「やはり貴様ら魔法少女は厄介極まりない。諦めずに何度も立ち向かい我に挑んでくる……かつての魔法少女もそうであった」
吹き飛ばされた私を助けようと、勇子ちゃんは……いえ、スカイレッドは立ち上がりバリアを展開します。ですが疲労しているのに加えて、ハメツールの力はかなりのモノで一瞬にしてバリアが破られてしまいます。
ですがスカイレッドは私を身体で受け止めて、ゴロゴロと地面を転がります。そして全身が痛むのは私もスカイレッドも同じですが、肩を貸し合いもう一度立ち上がります。
「『スカイリボン』ッ!」
「諦めずに魔法少女は戦い続け……5匹目の妖精の力によって5人目の魔法少女が誕生した。5人揃った魔法少女は強い。それはかつて魔法少女に封印された我自身が身を持って体験している」
けれどハメツールからすれば、その強固なリボンも紙切れ同然なのでしょう。ただ前に歩くだけでビリビリと音を立ててリボンが破れ、切れ端が床へと落ちます。
「『スカイハンマー』ッ!」
「だから対策をした。5人目が現れないよう身体を保てる妖精の数を4匹にし、そして貴様らに「5人目が居れば勝てる」と言う餌をばら蒔き、その希望を摘み取り絶望を与えようとした」
「しかし……予想外だった。まさか力を失った筈の妖精が復活しているとはな。だがイレギュラーは既に排除した。貴様らに勝ち目は無い」
1人1人の技どころか、みんなで協力しても絶体にハメツールには敵わないと察した私達は目を合わせ、ステッキを構えて最後の頼みの綱を使います。
「「「「『スカイファインフラッシュ』ッ!」」」」
数々の怪人を浄化してきた技。
威力も然ることながら、元気パワーが弱点のハメツールは効果絶大。ですが浄化技は体力を大きく使うため連発は出来ません。正直言って、この一発を撃つのですらギリギリの状態です。もしこれで倒れなければ打つ手は……
「我は昔の我を苦しめた魔法少女の絶望を見たいと言うのに、どうしてこうも希望を持てるのか不思議で仕方ない」
「これでも駄目なの!?」
「まだです!」
全力の浄化技を受けつつも、身体が少し焦げる程度で済んでいるハメツールの姿に驚きの声を出すスカイレッドですが、ここで歩みを止めるわけにはいきません。
正直に言えば私達の全力が通じない以上、ハメツールには打つ手はもうありません。
ですが打つ手は
「貴様らは何故こうも諦めが悪い。もしや元気パワーに希望を見出だしているのか? 魔法少女の考える事は分からない……が、万が一に備えよう」
私達の諦めない理由が元気パワーだと勘違いしたのか、ハメツールは指を鳴らすとワタカラが集めた元気パワーの塊をその場から消します。
いえ、正確には別の空間に移動させたと言った方が正しいですね。その光景をハメツールがコマツールと名乗っていた頃に、私は一度見ています。
あれは4人一緒にハメツールと初めて戦った時、第三者の乱入がするのを嫌ったハメツールは謎の空間に私達を引き摺り混みました。そしてそこから出る条件は、私達かハメツールが倒れるかと言っていました……結局はそれ以外の方法、ハメツール自身が空間を解除すると言う方法で脱出しました。
ですが今回、あの空間にあるのは元気パワーの塊のみ。私達の力では空間に接触する事が出来ませんので、元気パワーを取り戻す為には、ハメツールを倒して空間を
「これで貴様らの願いが通じて力が増す、と言う希望は潰した。もう諦め」
「諦めません! 私達に迎える明日がある限り、諦めるなんて事は絶体にしません!」
ですが、結局はハメツールを倒す理由が一つ増えたに過ぎません。元気パワーを取り戻すにしても、明日を迎えるにしても、その為の方法としてハメツールを倒すしかないのは変わりません。
私達の諦めない姿勢を見たのか、ハメツールは面倒そうに溜め息を付きます。
「明日を迎える、か。はぁ……アクロコがこの場に居れば、貴様らの心を簡単に折れたか?」
「…………?」
何故ここでアクロコの名前が出てくるのか、私には皆目検討も付きませんでした。
アクロコと言えばワルインダーの元幹部であり、私達と最後の決戦をした後にハメツールによって川に流されました。その後はランさんが拾って、力男さんのお家で居候する事になりましたが……その後の経緯をハメツールが知っているとは思えません。
仮に知っていたとしても、アクロコがこの場に居るのと私達の心を折ると言う話に繋がりが見えません。そもそもとして、ハメツール自身がアクロコの命を取ろうとしていました。それなのにこの場に居ればとは、どういう意味でしょうか。
「訳が分からない、と言う顔をしているな。知らないのなら聞かせてやろう」
「ッ! 聞いたら駄目ライ!」
ライヨウが突如として慌てだしますが、ハメツールはニヤリと頬を吊り上げます。それはまるで今から喋る言葉を聞いた私達の反応を楽しむかのように、あからさまに余裕な態度を出してハメツールは口を開きます。
「アクロコは妖精国の王だ。記憶を失い我の操り人形と化して、自身の国民を、国を滅ぼして……
「「…………え?」」
その言葉に、直接アクロコと戦った事のある私と私と勇子ちゃんは困惑の言葉を小さく呟き、最後の戦いの後に生きたいと必死に踠くアクロコの姿を思い出します。
最期は嫌だと、生きたいと懇願しながらも川に突き落とされる光景がフラッシュバックし、あの時助けられなかった後悔と、どうしてアクロコが妖精だと気付けなかったのだと言う自身の負い目から、短い内に何度も折れては直っていたメンタルがとうとう粉々に砕けてしまい、思わず身体中の力が抜けて握っていたステッキを落とすのでした。
本当ならもっと書きたかったですが、書く時間無い&本編長くなるので次回に分割です。シリアスめっちゃ続く……!
【味方陣営の現在の状況】
~魔法世界~
・魔法少女→疲労困憊&身体ボロボロ。メンタル復活したと思ったら、アクロコと交流の深い(初期から魔法少女してた)マホと勇子に更なる追い討ち発動
・ワタカラ&リュウ→アジト内と言えど遠くに吹き飛ばされた。ワタカラは生きてるけど身体貫かれてるし、リュウは戦闘力殆ど無い
~もう一つの世界~
・科学部待機組→通信機壊れた。ガク先輩、力男、アクロコが該当。戦闘力は殆ど無い
・陸上部→大会の為遠出中。魔法少女並に強いけど、今の状況全く把握出来てない
~ハメツールの状況~
体力満タン。ピンピンしてる。弱点の元気パワー喰らってるけど実力差ありすぎて殆どダメージ受けてない。奪った元気パワーを異空間に閉まってパワーアップイベント防ぐ。魔法少女に精神攻撃して絶望を楽しむ。めっちゃ舐めプした状態で魔法少女圧倒してる。
作者から魔法少女に一言:頑張って勝ってください
【第二回】好きなキャラアンケート
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超能 力男
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マホ・ツカエール/スカイブルー
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赤元 勇子/スカイレッド
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長神 咲黄/スカイイエロー
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恋路浜 緑/スカイグリーン
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ペンヨウ(マホの妖精)
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ライヨウ(勇子の妖精)
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フクヨウ(咲黄の妖精)
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クラヨウ(緑の妖精)
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アクロコ
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リュウ/スリュウ・コマツール
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アヤイト・コマツール
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ワルインダーの総帥
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草加 ラン
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力学 心(ガク先輩)
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陸上部の部長