【完結】俺のクラスメイトが魔法少女な件   作:のろとり

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 今回の作業用BGM:ラジオ体操のうた

 書いてる時間が夜なのは内緒にしてくだちい。
 この曲を聞くと頭を抱えたくなると言うわけだす。
 個人的には大阪編も好きだけど、イタリア編の100点めにゅ~を何度も取った猛者でも生き残るのが精一杯なあの絶望感が好きなのだす……GANTZの表記って大体こんな感じで良いのかな?


第百三十六話 魔法少女の強い思いが導く奇跡な件です

「まさか貴様が生きていたとはな。となると……なるほどな。考えが読めた」

 

「ハメツール……!」

 

 ハメツールはアクロコが生きている事に少し驚いた反応を見せますが、それも一瞬で今度は考えが読めたなど意味の分からない事を口にします。

 

 アクロコが生きているのは、力男さんが匿っていた為知らないのも納得出来ます。ハメツールからすれば警戒する相手は私達(魔法少女)であり、それ以外の存在は警戒にすら値しないと思ってるでしょうから。

 

 ですが、考えが読めたとはいったい……?

 私が立ち上がったのはつい先程の出来事であり、作戦なんて考える暇などありませんでした。それなのに考えが読めたと言うのは、誰かが策を企てていて、それがハメツールに知られたと考えて良いでしょう。となると……まさか!

 

「ハメツール! 力男さんはどうしたのですか!」

 

「力男? あぁ、我に歯向かってきた人間か。安心しろ、奴なら生きている。我が貴様らもろとも世界を消滅させるまでの間だがな」

 

 つまりは私達がハメツールをどうにかしなければ、生きている力男さんも私達も世界と一緒に消えてしまうのですか。結局は戦う理由も何もかも最初と一緒ってことですね。

 

「ハメツーーーーール!」

 

 自身の目的や人生、何もかもを駒として操られていた事に対する怒りからか、ワタカラは私達に何も言わずハメツールへと特攻を仕掛けます。

 

 私達を苦しめたワタカラの攻撃。消耗しているとは言えど、その威力はマトモに喰らえば立っているのが困難になるほどの強大なモノなのでしょう。

 

「邪魔だ」

 

「ぐわあ!」

 

「義姉サ……うわァ!」

 

 ハメツール相手で無ければ、の話になりますが。

 ワタカラの一撃を虫を払うように遠くへ吹き飛ばし、近くに居たリュウさんはそれに巻き込まれ、ワタカラと一緒にこの場から離れてしまいました。

 

「あの人間は大方、ワタカラが魔法少女に覚醒する可能性に賭けたのだろうが……居なくなればその可能性も途絶える。これで貴様は独りだ、魔法少女」

 

 本当にそうでしょうか。

 私は力男さんの行動にある疑問を浮かべます。

 

 今の私達ではハメツールを倒すのが厳しい、もっと言えば不可能なのが現実です。そしてそんなハメツールを倒す為には新たな魔法少女が居なければと考えるのも分かります。

 ですが力男さん、そしてガク先輩が会った事も無いワタカラを信頼して全てを託す。所謂、運任せの行動にでるでしょうか。何か大事な事を見落としているような……

 

「まだセイ!」

 

「ハメツール、お前の野望はワニャア達が防ぐワニ!」

 

「たかが妖精と我の駒が我に敵うと思っているのか」

 

 私が頭を回している間もハメツールの動きが止まることはありません。

 立っているだけで精一杯で、動く力も殆ど残っていない私を守るようにペンヨウとアクロコが私の目の前に立ちますが、ハメツールはそれを横に凪払い、2匹を瓦礫の山へと衝突させます。

 

「ペンヨウ! アクロコ!」

 

「これで今度こそ貴様は独り」

 

「まだ……セイ」

 

「ワニャア達はまだ、戦えるワニ」

 

 私は咄嗟に2匹の元へ駆け寄ろうとしましたが、それよりも先に2匹はボロボロな身体ながらも、絶望(ハメツール)に屈する事無く立ち上がろうとします。

 

「諦めが悪いな。何故何度も立ち上がれる」

 

「友達だからセイ」

 

 友達だから。

 それは私達が今まで紡いできた日常の証。苦しい事や辛い事、悲しい事や喧嘩をした事もありました。それでも友達が支えてくれたから、友達が居たから、友達が一緒ならとここまで来れました。

 

「友達だから、マホになんか出来ないセイ」

 

「困っているから、手を差し伸べるワニ」

 

 ハメツールを倒せず、日常を守る事が出来ずに困っている私達の為に2匹は立ち上がります。何度絶望を抱こうとも、その胸に『守りたい』と。誰かを『助けたい』と言う強い気持ちを抱く限り。

 

「「だから最後まで」」

 

 2匹の言葉が重なります。

 ただ事の顛末を眺めるだけの妖精(存在)ではなく、何か力になりたいと身体を張ってでも、それを成し遂げようとする妖精(友達)になるために。

 

「「諦めたら駄目セイー!(諦めたら駄目ワニー!)」」

 

 瞬間、2匹の身体が輝き始めます。

 2匹の思いに答えるかのように。

 私達が魔法少女になった時のように。

 ライヨウ達が妖精としての姿を現した時のように。

 

「これは……!?」

 

 その輝きに反応するかのように、私のポケットが光ります。私は急いでポケットに入れている、その中に入っている光るモノを取り出します。

 それは皆さんと夏祭りに行った時、引いてしまった大凶でした。

 

『ガクちゃんパイセン何してるんだ?』

 

『いやなに。私の運を少し分けようと思ってね、こうやって念じてパワーを与えてるのさ』

 

 思い出すのはランちゃんとガク先輩のやり取り。

 本来なら悪いおみくじを引いた場合は神社に結ぶようですが、ガク先輩が大凶を引いた私を元気付けようと、運を分け与えると言って皆さんと一緒にこのおみくじを祈るように持っていました。

 

 あの時は私を気遣ってくれたと思っていましたが、たった今ここにきてその行動の真意が分かりました。これは戦えないガク先輩からのプレゼントであったと。皆さんき運分けると招じて、おみくじに皆さんの元気パワーを凝縮させたのだと。

 

 かつてガク先輩は言いました。魔法少女の力は妖精から元気パワーを借りているのだと。

 かつてハメツールは言いました。妖精が居なければ魔法少女に変身出来ないと。

 かつて私は考えました。魔法少女になる為には強い思いが必要なのだと。

 

 元気パワー、妖精、強い思い。

 この3つが今この場に揃いました。それが示すのは何か、誰かが言わずとも魔法少女について知っている私は察します。

 

「忌々しい光め!」

 

 そしてそれはハメツールも同じです。

 ハメツールはペンヨウとアクロコのそれ(・・)を防ごうと、2匹を押し潰そうとします。私は2匹を守ろうと前に一歩、脚を出しますが上手く力が入らずその場に崩れ落ちてしまいます。

 

「あと少し、あともう少しですのに……!」

 

 崩れ落ちた身体を必死に動かし、僅かながも身体を前に前進させます。ですがそのスピードは遅く、ハメツールの行動に間に合いません。

 

「ここは、この一瞬だけは俺に任せろ」

 

「え、あれ。力男さん!?」

 

 私が2匹の場所まで辿り告げず、せめてもとして、右腕だけを前に伸ばすような姿勢で居ると、突如として私のすぐ近くに力男さんが現れました。

 

 どうやってこの場に現れたのでしょう。それにここは任せろなんて、何か凄い策があるのでしょうか。私はちょっとしたワクワクを胸に抱きながら、力男さんの行動に期待をします。

 

「ッ! そこか……居ない!?」

 

 しかしその期待とは裏腹に、力男さんは一切動く事はありませんでした。ですが突如としてハメツールは2匹が居る場所とは全く別の場所を押し潰しました。まるでそこに2匹が居ると勘違いしたかのように。

 

「おいおい、どうした邪神野郎。あ、もしかしてだけど、アクロコ達がテレポートするなんて幻聴でも聞こえた?」

 

「貴様、我を騙したな!」

 

「さぁ。何の事やら」

 

 ハメツールの突然の行動に私は頭を捻りますが、力男さんの言葉を聞いて全てを納得します。

 私がハメツールに消されそうになった直前に聞こえた声。てっきりアレは幻聴だと思っていましたが、力男さんが何かしたのでしょう。そしてその何かを今度はハメツールにもした。そんなところでしょうか。

 

「それより、たかが人間なのかに構って良いのかい? 邪神様よぉ!」

 

「しまっ━━━」

 

 その言葉が全て発される前に、2匹の全身を包む光は一層強くなり、形を変えます。

 アクロコの光は形こそは大きく変えないものの、頭に王冠のようなモノを作り出し背中にヒラヒラなマントを形成させます。それはまるで王様を彷彿とされるかのように。

 ペンヨウの光は形を大きく変えます。妖精としての原型を留める事はなく手足は伸び、身長も私も同じぐらいまで伸びます。そしてその身にフリフリな衣装を纏っていきます。それはまるで魔法少女を彷彿とさせるかのように。

 

「妖精ワニヨウ。妖精の王として、国をメチャクチャにしたお前を倒すワニ!」

 

「スカイフェアリー。マホ達の友として、一緒に戦うセイ!」

 

 たった2匹━━━いえ、1匹と1人の新たな姿。

 悪の道に落とされても、そこから這い上がり元の姿を取り戻したアクロコ改めワニヨウ。

 絶望を味わいながらも、そこから立ち上がり魔法少女の資格を手に入れたペンヨウ改めスカイフェアリー。

 

 私はその1匹と1人の姿が、今までのどんな希望()よりも光り輝いて見えるのでした。




 はい、アクロコが妖精化&ペンヨウが魔法少女化です。
 おみくじに元気パワーが残ってる理由とか、アクロコが妖精に戻れた理由とか。その辺りの説明は次回に持ち越しです。メタ的な話をするとマホ視点だと説明出来ないので。
 本当は無理にでも今回説明しようと思ったけど、魔法少女が誕生だー! ってシーンの後にベラベラ説明載せたら感動が崩れると思ったので。


━今回の邪神の心境━
邪神「魔法少女の存在だけ警戒すれば、人間や妖精なんか対したこと無い。勝ったなガハハ」
ラン「学校の帰り道で邪神より先にアクロコ拾いました。これでアクロコ生存ルート入ります」
力男「アクロコを匿う事にしました。これでマホ達と和解して、ペンヨウ&アクロコのタッグルートに入ります」
アクロコ「力男に拾われました。ここで穏やかな日常を手に入れた事で、妖精覚醒ルートに入ります」
ペンヨウ「マホと喧嘩したシーンの後で力男に拾われました。これで精神が強くなる事により、強い思いを獲得。魔法少女覚醒ルートに入ります」
ガク「元気パワーをマホくんに預けます。これで5人目の魔法少女誕生ルートに入ります」
ペンヨウ&アクロコ「必須条件を全てクリア。これにて5人目の魔法少女と新たな妖精誕生です」
邪神「?????」

 本編の内容纏めると大体こんな感じ。見下してたただの人間(自称一般人)と妖精に計画メチャクチャにされた邪神でした。

【第二回】好きなキャラアンケート

  • 超能 力男
  • マホ・ツカエール/スカイブルー
  • 赤元 勇子/スカイレッド
  • 長神 咲黄/スカイイエロー
  • 恋路浜 緑/スカイグリーン
  • ペンヨウ(マホの妖精)
  • ライヨウ(勇子の妖精)
  • フクヨウ(咲黄の妖精)
  • クラヨウ(緑の妖精)
  • アクロコ
  • リュウ/スリュウ・コマツール
  • アヤイト・コマツール
  • ワルインダーの総帥
  • 草加 ラン
  • 力学 心(ガク先輩)
  • 陸上部の部長
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