【完結】俺のクラスメイトが魔法少女な件   作:のろとり

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 ラスボス倒した、バトル終わった、じゃあどんなタイトル付けようかな~と悩みに悩んで、今回の話の内容が一目見ただけで分かるメタいタイトルになりました。


第百四十一話 俺達のギャグパートが帰ってきたな件

「まぁ何はともあれ、一件落着じゃないよ!?

 

「急にどうした勇子」

 

「どうしたじゃないよ!? さっきのペンヨウ

浮かしたのって何!?」

 

 奪われた元気パワーを解放し、世界が元通りとなり一段落した所で、勇子が俺がペンヨウに対して使ったサイコキネシスについて突っ込んできた。

 

「ん、これ? 超能力」

 

「へぇ、超能力なんだ~って簡単に流されないよ!?」

 

 チッ、やっぱり駄目か。

 俺は高い高いして遊んでいたペンヨウを抱っこして床に座らせ、バツの悪そうな顔をして超能力の存在を知って目をキラキラさせるマホ達を見る。

 

「力男。その超能力で未来予知出来るかしら?」

 

「無理」

 

「私の未来の王子様を探す旅の終わりはまだ見えないのね……!」

 

 俺の使える超能力に未来予知は含まれていない。

 てか未来予知が使えたなら、邪神の存在や策略なんかもっと早い段階から見破ってる。

 見破れなかったからこそ、ボロボロになってまで邪神相手に時間稼いだり、アクロコが妖精としての力を取り戻したり、ペンヨウが魔法少女に覚醒する可能性に掛けたんだ。

 

 つーかどんな未来予知の使い方だよ。もっとこう……宝くじの1等の番号を当てるとか、未来の結婚相手を探すとかって、いやそうか。未来の王子様=未来の結婚相手か。これが通常運転過ぎてそんな当たり前の事にすら気付かなかった。

 

「力男くんってテレパシー使えるの?」

 

「使えるけど、それがどうした?」

 

「じゃ、じゃあさお兄ちゃんの心を読んで好きなタイプを━━━」

 

「自分でどうにかしろ」

 

 部長の好きなタイプは咲黄だから安心しろ。

 少なくとも幼少の頃の話とは言えど、咲黄が怪我しそうになる度に突然現れたり、魔法少女の正体を隠す為━━━ガク先輩がどう部長を説得したか、どこまで魔法少女について話したか俺は知らないが━━━にフリフリ衣装着て街中を出歩く時点で超能力使わなくても分かる。お前らはもう相思相愛だよ。

 

 中々自信が持てない性格なのは分かるが、魔法少女になって戦う行動力や、誰かを励ましたりと行動力や心の強さはあるんだし、少しぐらい自信を持っても……いや駄目だ。その行動力と心の強さが変な方向行って、法律を変えてでも部長と結婚しそうだ。やっぱりそのままで居てくれ。

 

「超能力使えるって事は……ハッ! もしかして私が今腹ペコなのもバレてる!?」

 

「ここ来る前に朝飯食ったよなぁ!?」

 

 朝から色々あったけど、時間で言うならまだ昼前だからな! 魔法世界に来る前に、沢山お握り食ったのを忘れたのか勇子!

 

 そもそも俺の超能力は別に常時発動型じゃないから。逐一テレパシー使って相手の考え読んでる訳じゃないから、勇子自身が言わない限り腹ペコだってのは知らなかったな。別に知らなくて良い情報だけどさ。

 

「じゃ、じゃあ私達の秘密を知っていたのも超能力があったからですか!?」

 

「半分くらいはお前らがボロ出してたぞ」

 

 魔法少女に関する秘密知った原因を全部俺の超能力に押し付けるな。

 最初はテレパシーで魔法世界や魔法少女の存在を知って、事あるごとにテレパシー使って情報仕入れたり、桃太郎の如く川に流されてたワニヨウから話を聞いたり、転校してきたリュウにテレパシー使ったり、空から降ってきたペンヨウに話を聞いたり……あれ。よく思い返すと、マホ達がボロ出してた部分もあるけど、秘密知った大半の方がテレパシー(超能力)が原因のような……ま、まぁこれ以上は考えないようにするか。

 

「力男さン。もしかしてですガ、僕が学校に潜入した時モ」

 

「全部知ってた。知ってた上で、アクロコ匿ってたりしたから、どう動こうか悩んでた」

 

 あの時変に行動しなくて本当に正解だったな。

 もし動いてたら、邪神にワニヨウが生きてる事知られて「自分の管理外に元とは言え、妖精が居るのは恐ろしい」って理由で家に突撃されてた可能性あるし。

 

(つまり私がスリュウが大好きなのも、貴様にはバレていたのか)

 

(自分で言ってるじゃねーか)

 

 うん、ワタカラはもう置いとこう。

 俺別に邪神なら兎も角、ワタカラとは殆ど関わりが無いけど通信機越しに聞いた過去と今テレパシーで聞いた内容で分かった。こいつブラコンだ、しかも重度のブラコン。

 

 過去が過去なだけに、リュウに執着する理由は分かる。大切な義弟を守ろうと行動した結果なのも分かる。けどそれで世界を敵に回す判断をするのは、邪神に唆されたとは言えブラコンとしか表せねぇよ。え、なに。俺の周りに居る兄弟姉妹ってブラコン&シスコンしか居ないの?

 

「つーかさ、一つ気になること聞いて良い?」

 

 俺の超能力について色々反応している所悪いが、と心の中で付けて俺はマホ達にある質問をする。

 本当ならもっと早くから聞くべきだったと思うけど、もう現在進行形で起きてるから止められないだろうし、元気パワーの解放や超能力の話で聞くに聞けなかったからな。

 

「なんですか?」

 

「邪神が居なくなったって事はさ……このアジトを支えられる奴も居ないって事だよな?」

 

『…………あっ』

 

 全員の声が重なる。

 元々、このアジトは邪神が自身の力によって宙に浮かべていたのだ。一度、コマツールとして消滅したと見せかけた時はその力を解き、アジトは墜落した。

 そして邪神として再度姿を現した時に再び宙に浮かべさせたが、マホ達の手によって邪神は完全に消滅。邪神の存在も力も何もかも無くなったのだ。つまり何が言いたいか、簡潔に纏めると……。

 

『うわあああああ!!!』

 

 俺達、アジトごと墜落します。

 アジトに居る全員が叫び声をあげながら、重力に逆らいパラシュート無しスカイダイビングをする。当然の話だが、アジトも一緒に落ちてるので落下地点━━━誰も居ない森だから、人は巻き込まれないだろうが━━━は折角元気パワーで元通りになったのに、早速大惨事となるだろう。

 

 ま、その大惨事な光景見る前に俺ら全員、このまま落下してこの世界のシミになるけどねHAHAHA……いや笑ってる場合じゃねぇ!

 

「おい勇子、バリア展開してアジト支えられるか!?」

 

「この大きさは流石に無理ー!」

 

 勇子のバリアでアジトを支える。それなら俺らもアジトも、そして落下地点の森もセーフと思ったが、流石に城レベルの建物一つ支える程のバリアは出せないようだ。

 

「なら咲黄、アジトをリボンで縛って持ち上げるのは!?」

 

「そ、そんな力無いよ~」

 

 邪神の動きすらも封じる耐久性のリボンならと思ったが、そもそもの前提として縛った所でそれを持ち上げるパワーが無いようだ。ならそのパワー担当に頼むか。

 

「緑、アジトをそのパワーで支えてくれ!」

 

「力男は私の事をゴリラか何かだと思ってるのかしら!?」

 

 いやごめんて。

 違う、違うんだよ……咲黄がリボンでアジト全体を縛って、それを緑が持ち上げたり支えたりするのを想像したんだよ。決してゴリラとは思ってないんだよ。

 ただそれが無理って事は、ハンマーを軽々振り回す緑でもアジトを支えたりするような力は無いのか。ならもう全て無傷なのは諦めるか。

 

「じゃあマホ! アジトを粉々に砕けるか!?」

 

「砕く前に墜落します!」

 

 まぁそらそうか。

 マホのパンチ力なら、アジトを粉々にして被害を抑える方面の事を考えてみたが、いくらパンチ力があってもアジトを粉々にするよりも先に墜落が先のようだ。

 つーか仮に粉々に出来たとしても、俺達の命が助からなきゃ意味がねぇ! やべぇ、焦りすぎて頭が回らない。「俺達の命<周りの被害」で考えてた。こうなったら最終手段だ!

 

「ペンヨウ! なんかこう、グワッーとやってブワッーとして、上手い具合になんやかんやしてくれ!」

 

「ペンヨウだけ指示がフワフワ過ぎないセイか!?」

 

 チクショウ駄目か!

 ペンヨウの元気パワーでどうにかしてもらおうと思ったが、正確な願いが決まってないので無理っぽい。そもそも無意識に近い力だし、それを叶えるための元気パワーが足りてるかは別の話だ。

 

「おい力男。さっきの浮かす力、今も使えるか」

 

「出来るけど出力が足りねぇ!」

 

 ワタカラが俺の超能力を頼ってきたが、それでどうにか出来るなら最初からどうにかしてる。モノ一つだけ浮かべるってルールには反してないが、こんな重いモノ持てる訳ねぇだろ!

 俺の超能力はゲーム的に例えると、MPは大量に余ってるが初級技しか使えないのと同じだ。そんな超能力でどうにかしろってのは、ラスボスを短い時間制限付きで倒してくださいって言っているようなモノだ。要するに無理。

 

「力男さン! 移動する力は使えますカ!」

 

「移動範囲に制限がある! 建物にせよ、俺らにせよ範囲的にちょっと厳しいぞ!」

 

 建物を移動させるとしたら、それを何処に移動させるか。俺達が移動するとしたら、右も左も知らないこの世界の何処に移動するのか。

 

 そもそもとして、移動範囲は視界内or俺の知ってる場所(範囲制限あり)なのだ。この魔法世界の事は何も知らないし、ここからではアジトを移動させた先に人が居るかの確認も出来ないし、仮に移動先に人が居たらぺちゃんこにされるから下手に使えない。なお、人の位置を調べる千里眼は顔+名前を知っている場合でないと使えない。

 

 一応ここにいる全員を移動されるのは可能だが、問題としては何処に移動させるかなんだよな。もう一つの世界は範囲外だから移動出来ないし、俺が魔法世界で知ってる場所はこのアジトとここに来た場所の二つだけど。

 

「僕達全員をアジトが落ちるよりも先ニ、魔法世界に来る時に潜った空間に入れる事は出来ますカ!?」

 

「!? 分かった!」

 

 なるほど。アジトこそは墜落の衝撃でボロボロになるだろうが、空間に入れば俺達の命自体は助かる。現在進行形で落下中だが、その衝撃はサイコキネシスで和らげれば良いか。

 

「全員、一塊になれ!」

 

 俺はテレポートを使う為、全員に一塊に固まるように叫んだ。バラバラなら1人1人しか対象にならないが、固まってる状態なら全員がテレポートの範囲内になる。

 

「『テレポート』」

 

 俺は全員が固まるのを確認すると、アジトが墜落するよりも先にテレポートを使う。アジトが墜落してからゆっくりとテレポート使って、安全に着地するのも手の一つだけど、万が一アジトが粉々になって空間が埋もれる、もしくは世界が渡れない状態になったら帰れなくなるからな。

 

「だあああああ!!」

 

 俺は全員で空間に飛び込むと、団子状態になりながら見覚えのある場所━━━科学部の部室へと戻ってきた。チラリと外を確認するが、雲一つ無い明るい空色をしているため、此方の世界にも元気パワーは戻ってきたのだろう。

 

「なんとか戻ってくれたか」

 

「ふむ。色々とあったようだが……ひとまずは、おかえりと言うべきかね?」

 

「お、おう。ただいま、ガク先輩」

 

 俺が魔法世界に行ってから、まだ1時間どころか30分も経っていない。

 それなのにも関わらず、いつもの口調で話し掛けてくるガク先輩に、俺は懐かしさと謎の安心感を覚えるのであった。




 この落下しながらギャーギャー騒ぐシーンがずっとやりたかった……! 具体的に言うと、ラスボス戦書いてる時から。

【第二回】好きなキャラアンケート

  • 超能 力男
  • マホ・ツカエール/スカイブルー
  • 赤元 勇子/スカイレッド
  • 長神 咲黄/スカイイエロー
  • 恋路浜 緑/スカイグリーン
  • ペンヨウ(マホの妖精)
  • ライヨウ(勇子の妖精)
  • フクヨウ(咲黄の妖精)
  • クラヨウ(緑の妖精)
  • アクロコ
  • リュウ/スリュウ・コマツール
  • アヤイト・コマツール
  • ワルインダーの総帥
  • 草加 ラン
  • 力学 心(ガク先輩)
  • 陸上部の部長
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