今更ながら、本編でダイエット回をすれば良かったかなぁと思ったり。
番外編のネタストックが溶けていくんじゃ~! まぁ本編内で書けなかった日常やオマケ感覚の話なので、そこまで長く……悪い言い方をすればダラダラと書くつもりはないですが。多分全20話無い辺りで終わるかと。
力男の秘密:毎年、前世の命日になったら
緑の秘密:実は可愛いものが好きで、自室にぬいぐるみが沢山飾ってある。
ランの秘密:時折肝試しの時に会った幽霊と並走している。
ガク先輩の秘密:学校に幽霊が居る事に勘付いている。
幽霊の秘密:動く人体模型の怪談話を聞いて、
「ガク先輩!」
「ふむ。なにかね? 勇子くん」
「何故か全然体重が減らないんだけど!?」
私は珍しく朝早くから学校に来て、科学部の机を両手でバシンバシンと叩きながらガク先輩へと抗議する。
内容は
だけど体重が減る所か、少しずつ増えてきて……最初の頃は「まだかなぁ。効果まだかなぁ」と思ってた。思ってたんだよ!
でも、でも1ヶ月経っても痩せないんだよ!
昨日の夜に「流石におかしいなぁ」と思って体重を測ったら、言葉に出来ないぐらい太っちゃってたし! どうなってるのガク先輩!
「ん? あぁそうか。まだ伝えていなかったね」
「何を?」
「君に渡したあの薬に痩せる効果なんて無いのさ」
「えー!?」
「そもそも、私は痩せるなんてフレーズの怪しい薬に手は出さないようにと忠告したつもりだったのだがね……話を聞かなかったのは君自身の問題だろう?」
「うっ。それは、その……」
そうえばと、私は痩せる薬を貰った時の事を思い出す。
なんか「簡単に痩せるって言うのは詐欺の手口」とかなんとか言っていたような……うぅ。じゃあ単に私が早とちりしただけってこと!? 恥ずかしくて顔から火が出そうだよ~!
「で、でもガク先輩なら痩せる薬ぐらい作れないの!?」
「作れるならとっくに君に渡しているさ」
「た、確かに……!」
「一応
「それって同じじゃないの?」
「全然違うモノさ」
私の疑問にガク先輩は否定で返す。
うーん。痩せると体重が減るんだし、体重が減ると痩せるのは一緒じゃないのかな? 意味としては足し算みたいに
「ふむ。ここで言う「痩せる」とは、ウエストが引き締まるのを指すのは分かるかい?」
「それぐらい分かってるよ! えっへん!」
「一方で私が指す体重が減る、と言うのは文字通りのモノさ」
「えっと…………?」
頭の良いガク先輩の言葉に付いていけてる。もしかして私天才! と思った矢先、文字通りの意味が分からなくて言葉を詰まらせる。
言葉の意味はちゃんと分かるんだよ! 分かるんだけど、ガク先輩が何を言いたいのかちょっと難しくてね。うーんと、体重が減るのは文字通りってどういうこと?
「ふむ。あまりピンと来てないようだね」
「うぐっ」
図星を付かれて私は言葉を洩らす。
もしかして私の心読まれたのかな。でもガク先輩は力男くんみたいに超能力が使える訳じゃないから、単に顔に出ちゃってただけだと思う。
「勇子くんにも分かりやすく話すと、痩せる=脂肪を減らす。そして体重を減らす=筋肉や骨を削ると言えば伝わるかね?」
「じゃ、じゃあその体重を減らす薬を飲んだら」
「勇子くんが今想像している通り、身長が縮んだり筋力が弱まるのさ。漫画で言うと名探偵コ●ンが良い例だね」
「ひえっ」
さ、流石に身体が小学生ぐらい小さくなるのは勘弁かなぁ。
私はスリムになりたいけど、その体重が減る薬を飲んだらスリームじゃなくてスモールになっちゃうよ。
「それでも良いのなら、君にその薬を渡すが」
「遠慮します!」
「それが賢い判断さ。実際、私も実験としてチキンの骨で試さなければどうなっていたか……」
ガク先輩でも駄目だったかぁと、私は落ち込みながらトボトボと教室へ向かうのであった。
「うーん。どうしよう……」
教室に戻ってから一日中ウエストを細くする方法を考えたけど、良い内容が思い付かない! あー、何処かに一瞬で簡単に痩せれる方法って無いのかなぁ~!
「どうした勇子ちゃん! 悩み事か!」
「あ、ランちゃん!」
そう私が悩みながら放課後の廊下を歩いていると、ジャージ姿のランちゃんが声を掛けてきた。あぁ、そうえばランちゃん今日も部活なんだっけ。
体重の話をするのはちょっと恥ずかしいけど、ランちゃんなら誰にも言わないだろうし、何か解決法を考えてくれるかも!
私は周りをキョロキョロと見渡して、誰も居ないのを確認してからボソリとランちゃんに悩んでいる事を話す。
「実はその……少し、体重が」
「りんご三個分になったのか?」
「なってないよ!?」
それどこのマスコット!?
私は白い猫でも無いし、耳に赤いリボンも付けてないよ!
それぐらい軽かったらダイエットに悩む必要も無いのかなぁとうっすら考えながら、ランちゃんに最近お腹周りが気になっているのを話す。
「なるほど。つまり勇子ちゃんは痩せたいのか」
「うん。出来れば簡単に!」
「無いぞそんなの」
「分かってるけど。分かってるけどぉ!」
スンと真顔で正論を叩きつけられて、ハートに槍が刺さったような感覚と共に胸を抑えて痛みに耐える。うぅ、まさかランちゃんがこうも真正面から正論をぶつけてくるなんて……。
「そんなに落ち込むなって勇子ちゃん。もし良かったら、オレが痩せるの手伝うぜ!」
「え、良いの!?」
「ああ!」
シクシクと落ち込んでいると、ランちゃんが私の肩をポンと叩いてグッと親指を立てて痩せるのを手伝うと言ってくれた。
私は涙目になっていた目を擦り、ちょっとした悪ふざけのような感覚でランちゃんに敬礼をする。
「ランちゃん教官! まずは何をすれば良いですか!」
「まずはジャージに着替える!」
「うん!」
「次にこの紙にサインする!」
「うん!」
「そして校庭に向かう!」
「うん……うん?」
「それじゃあ今から陸上部の部活体験だ!」
「いやちょっと待って!?」
さっきまで私廊下に居たじゃん! 制服だったじゃん! いつの間にかジャージに着替えてて陸上部に来てるんだけど!? ダイエットの話は何処行ったの!?
「ランちゃん教官! 私、部活の体験するなんて言ってないよ!?」
「でもサインしただろ? 体験入部するって」
「え? あっ……」
そうえば、ランちゃんに紙にサインするよう言われたような……。もしかしてアレって、体験入部の申請書だったの!? 何も確認してなかった!
「大丈夫大丈夫。オレが色々教えるからさ!」
「不安だなぁ」
私はマホちゃんやランちゃんと違ってそこまで運動得意じゃないからなぁ。
魔法少女に変身したら付いていけるかもしれないけど、ライヨウは魔法世界に居るし、魔法少女の事は秘密だからランちゃんの前だと変身出来ないんだよね。うぅ、最後まで付いていけるかなぁ?
いや、弱気になっちゃいけないよね! ここで弱気になってたら、私のダイエットに協力してくれているランちゃんに失礼だからね! よーし、頑張っていくぞー!
「まずは準備運動として
「早速嫌な予感が当たった!」
ごめん無理! それは頑張れない!
それはもう準備運動って言わないよ!? 最初からそんなに動いたらヘトヘトになっちゃう……と言うより準備運動じゃなくてもそんな距離走れないよ!?
「よーし。行くぞー!」
「ちょっと待ってランちゃん! 私そこまで走れないって、力が強い!」
私はランちゃんを説得しようとするけど、ランちゃんは聞く耳を持たずに私の両肩を掴んでズルズルとグラウンドへと押していく。私は抵抗しようとするけど、ランちゃんの力が強くて前に進む以外の行動が出来ない。
ヘルプ、誰か助けて! 私を
「おーいラン」
「ん? おお力男か! 陸上部入る?」
「入らねぇよ」
その私の願いが通じたのか。授業が終わって帰った筈の力男くんが陸上部に顔を出してきた。一瞬、「力男くん。いつの間にか陸上部に入部してたのかな?」と思ったけど、二人のやり取りを見るに違うようだね。
「力男くん助けて! このままだと脚が棒になる!」
「あれ、勇子? 陸上部に入部したのか?」
「違うよ!?」
私はもっと軽いメニューしてもらえるよう、力男くんにランちゃんの説得を頼もうとしたけど、それよりも先に力男くんの勘違いに反射的に突っ込む。
「勇子ちゃんは体験入部だ! そして力男も今から体験入部だ!」
「しないからな?」
「え~……じゃあこれにサイン」
「しないからな?」
「それで何か用事か?」
「おっとそうだった。ほれ、忘れ物」
力男くんはそう言ってランちゃんにしわくちゃなプリントを渡した。
少し内容が気になったので、私の肩から手を話しているランちゃんの背後からプリントを覗いてみると、それは今日のHRで配られた授業参観に関するモノだった。ランちゃん、もうボロボロにしたんだね……。
「あ、存在忘れてた」
「いや忘れるなよ。てか来るか来ないかは知らんが、取り敢えず親には見せとけよ。それじゃあ俺は帰るから」
「ちょっと待ったー!」
用が終わったと言わんばかりに、私達に背を向けて帰ろうとする力男くんの手首を掴んで動きを止めさせる。
逃がさないよ! いや、状況を何一つ知らない力男くんに言うのはおかしいって自分でも分かってるけど、このまま帰さないよ。少し私達に付き合ってもらうよ!
「どうした?」
「力男くんも一緒にみちづ……陸上部を体験しようよ!」
「お前今道連れって言った?」
「言ってないよ」
「俺の目を見て言ってみろ」
「ごめん力男くん。急な眠気に襲われて目が開かない」
「嘘が下手すぎるだろ」
力男くんの問い詰めに私は思いっきり目をつむり、顔を反らして誤魔化す。大丈夫、目を逸らしていれば大丈夫!
心を読まれない限り、私がダイエットしようとランちゃんに協力を頼んだら、陸上部に体験入部させられてメニューのキツさから力男くんを巻き込もうとしてるなんて、バレないバレない!
「はぁ……分かった分かった。じゃあ俺にじゃん拳で勝ったら今日だけ体験入部する」
「よし乗った。行け勇子ちゃん! ランは ゆうこちゃんを くりだした▼」
「ここで私!?」
てっきりランちゃんがじゃん拳すると思ってたんだけど!?
力男くんを陸上部に誘ったのは私とランちゃんだけど、今の話に乗ったのはランちゃんだから、ランちゃん自身がじゃん拳すると思ったんだけどなぁ。まぁここで私が勝てば問題無いね!
よし。ここは「最初はグー」って掛け声に合わせてグーを出そう! ふっふっふっ。まさか力男くんも最初から手を変えない作戦には気付かないだろうね!
「「最初はグー……じゃん拳、ポイ!」」
掛け声と共に私はグー、力男くんはパーを出す。
あ、負けちゃった。力男くん強いなぁ。そうえば力男くんがじゃん拳で負けてる所って見たこと無いような……何か必勝法でもあるのかな?
「相手の出す手が分かる俺に勝てるとでも思っていたのか?」
「ハッ! ま、まさか!」
私の心を読んだね力男くん!
今更ながら私は力男くんにテレパシーでじゃん拳で出す手を見破られていた事に気が付いた。ズルいズルいと心の中で抗議するも、もう私にはテレパシーを使っていないのか、力男くんは何も反応しない。
「次はランだな。掛かってこい!」
「地元では『自称・負けなしのランちゃん』と言われてきたオレに勝てるとでも?」
「お前の地元ここだろ。てか自称なのかよ」
「「最初はグー……じゃん拳、ポイ!」」
心が読まれてるなら、ランちゃんでも勝てないんじゃ……。
不安を覚えながら二人のじゃん拳を見届け、ランちゃんはパー、力男くんはグーを出してランちゃんの勝ちとなった。
「え?」
意外な結果に私は目を丸くする。
もしかして力男くんがわざと負けたのかと思って表情を見るけど、その表情はまるで確信してた結果がひっくり返されたような……もっと言えば、負けた事自体に驚いているような表情だった。
「こうしてオレの異名は守られたのだった! ハッーハッハッハッ!」
「ランちゃん凄い!」
「ふっ。力男が出す手を目で確認した瞬間に、勝てる手を出せば楽勝だぜ!」
「それズルくね?」
力男くんも人の事言えないと思うよ。
「よっしゃ。それじゃあフルマラソン走るぞー!」
「出来る訳ねぇだろ」
「そう簡単に諦めてたら何も出来ないぞ力男!」
「まだ準備運動すらしてないんだが?」
「何言ってんだ。フルマラソンが準備運動さ!」
「お前が何を言ってるんだ」
ランちゃんは未だに
よーし。運動を頑張って、ダイエットを成功させるぞ~! えいえい、おー!
そうして私のダイエットもとい、陸上部の体験入部が幕を開けるのであった。
「ところで勇子。勇子が陸上部に体験とは言え入部するなんて珍しいな。何かあったか?」
「え? あー……それはその、世界平和の為!」
「何がどうなったら世界平和に!?」
【オマケ~今日の力男~】
(授業参観かぁ。俺の親は来れるかな?)
(勇子お前、ダイエットの為に陸上部来たのかよ……。取り敢えずテレパシー使ったのは黙っておくか)
(俺の手を確認した瞬間に手を変えるなんてチートだチート! いや、俺もテレパシー使ったから人の事言えないか)
(ダイエットを誤魔化したいのは分かったが、もう少しマシな言い訳は無かったのか!?)
Q.超能力相手にじゃん拳で勝つ方法を教えてください
A.驚異的な反射神経で相手の手を確認し、テレパシーと相手の反射神経が追い付かないレベルの速さで勝てる手を出す
この話書いてる時に「そういや私のキャラ達、化粧の話を一切話題にしないなぁ。まぁ私は化粧の事何一つ分からんから書けねぇけど」とぼんやり考えた結果、ランが力男に別人ドッキリする話を思い付いた。
具体的にはランがマホ達の力を借りて別人レベルに変装。そのまま力男に話しかけて反応を楽しむって内容。まぁ、ランは怪しさ満載のお嬢様言葉使ってボロを出すだろうし、力男は超能力を使わずとも速攻で見破る展開が容易に想像ついたのでボツですが。
一番好きな章は?
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第六.五章
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番外編