【完結】俺のクラスメイトが魔法少女な件   作:のろとり

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 今夜は妖精周りの設定を考え中です。まぁ8割近くは埋まってるので、細かい所の詰め合わせぐらいですがね。

 てか妖精が住んでた場所とか、妖精の持つ力(魔法少女の変身能力)は考え付いたけど、ライヨウをどう喋らすかずっと悩んでる。もはや喋らせないのもありか?


第十七話 俺のクラスメイトがメンタルブレイクな件

「仙豆だ、食え」

 

「枝豆じゃねぇか」

 

 ランの冗談を受け流しつつ、俺たち4人は屋上で昼食を取ることにした。事の発端となった勇子は未だに落ち込んでおり、昼食をカバンから取り出したは良いが未だにボーッとしている。

 

 なぁラン、今から真面目な話をするんだ。お前も分かっている、分かっているはずだから、枝豆持った箸で俺の口元まで運んでくるんじゃねぇ! 分かった、食えば良いんだろ食えば。まったく……旨いじゃねぇか。

 

「ねぇ勇子ちゃん。なんだか今日は元気が無いみたいだけど、何かあったの?」

 

「……うん。詳しいことは言えないけど、色々とあってね」

 

 こんな状態になっても、いやこんな状態だからこそだろうか。勇子はここに居るメンバーの誰にも魔法少女の事は喋っていない。

 

 前までは秘密と言われてたからだろうが、今は戦いに無関係の俺たちを巻き込みたくないのだろう。何があったのか詳しくは知らないが、アクロコの件がトラウマになってるのか、強敵と戦う重圧からか、それとも別の理由か。なんにせよ、今の勇子は魔法少女として戦うことは出来ないだろう。

 

「私は強くなったつもりでいたけど、歯が立たないって言うのかな。自分の今までが通用しない人が出てきて、私この先頑張れるのかなって」

 

「分かる分かる。オレもやっと基礎が出来た~と思ったら、応用で躓くからな!」

 

「それ勉強だよな。強さとは何一つ関係ないよな?」

 

「でも歯が立たないぞ」

 

「ぐっ、いやまぁ使い方はあってるけどさ」

 

「2人ともふざけないの。今は勇子ちゃんの話を聞いてるんだから」

 

「おう、分かったか力男」

 

「お前も言われてんだよ」

 

 少し真面目に話を聞いたかと思ったら、すぐちゃかしやがって……本人なりに場の空気を暖めようとしたのかもしれないが、責任を俺に擦り付けないでくれ。

 

 とは言ったものの、ランのようにふとしたことで躓くのも事実だ。ただ、勇子のそれは普通のとは比べ物にならないほどに辛いモノである。だからな、うん。シリアス怖そうとしないでくれラン。

 

「えっと、それが理由で落ち込んじゃってるの?」

 

「うん。マホちゃんもそれが原因で今日は学校に来てなくて」

 

「もしかして2人とも、意外にもセロリメンタルなのか?」

 

「センチメンタルな。野菜のようなメンタルってなんだよ」

 

「例え茎のようにポッキリと心が折れても、すぐに成長が出来る強い心を持ってる人間の事」

 

「き、聞いたことねぇ……!」

 

 あとその例えだとまだ成長する段階まで来てないから、心が折れてる状態だから。いや、勇子とマホの二人なら心が折れても頑張ってるって信じて……いや、ランの事だからそこまで考えてないな。

 

「なぁ勇子、俺たちでマホの見舞いに行って励ました方が良いか? それともプレッシャーになるか?」

 

「多分、マホちゃんは私以上に気にしてると思うの。だから、何か言うのは」

 

「そっ、か。分かった」

 

 勇子も勇子だが、マホの方も中々に重症だな。話せば楽になるって言えば誤解が生まれそうだが、誰にも言えない状況は酷だ。俺は日常生活で役に立つ程度の小さな力だから、別に使わなくても不自由無く生きていけるが、魔法少女はそうではない。

 

 負けは許されず、戦う度に勝つことを強要される。2人の態度を見る限り、それを口に出したり、気付いてるような素振りは無い。しかし無意識の内に重圧となっているだろう。

 

「……勇子ちゃん、私が何か力になれることは無い?」

 

「咲黄ちゃん?」

 

 だから、今の勇子に必要なのは手を差し伸べてくれる人間だ。しかもただ手を差し伸べてくれる人間ではない。マホのように秘密を共有している人間や、俺の魔法少女を続けられるよう相手の反応を気にする人間相手の薄っぺらい言葉でも、ランのように一人でなんでも出来そうな力を持っている誰でもない。

 

「私、勇子ちゃんの力になりたい。引っ込み思案の私と話してくれて、友達になってくれた子の力に!」

 

 事情を知らずとも、思惑があるわけでも、力があるわけでもない。引っ込み思案で人見知りだが、それでも人の力になりたい、長神の持つ「優しさ」こそが勇子を救える人間だ。

 

「きっとお兄ちゃんならそうしたから」

 

「お兄ちゃん? 確か咲黄ちゃんのお兄ちゃんって」

 

「ランちゃんと同じ陸上部。いつも部活の事しか考えていなくて、自分を基準としてるから人と合わせるのが苦手だけど、真っ直ぐで人を気遣える強い思いを持った人」

 

 そうえばと、体験入部した時を思い出す。ランと同じように人間を超越している人だったが、無理はしないようにと気を遣ってくれたり、合わないなら他の部活を見るのを進めたりしていた。あの見た目からは想像出来ないが、その気遣いは妹の長神と似ている部分だろう。

 

「強い……思い……」

 

(あの時の私と同じだ。マホちゃんを、誰かを助けたいって言う魔法少女になった時の私と同じ、強い思い)

 

「部長は凄い人だな。勉強が出来なくて妹の咲黄ちゃん毎回泣きついてるけど、新入部員が無理してないか見守ったり、何か悩みを抱えてたら一緒に解決しようとする人だな。テストの度に咲黄ちゃんに泣きついてるけど!」

 

「褒めてるんだよな、それ褒めてるんだよな!?」

 

 え、なに。何か部長に恨みでもあるの? てか2m越えムキムキマッチョマンの兄が妹に泣きついてるの想像すると、ズレてはいるけど頼れる先輩って感じだったから、なんかイメージ壊れるな。

 

「まぁ、その……なんだ。勇子は誰かに協力してもらうことを覚えときな。この前の勉強会でもそうだっただろ? マホにも相談せずに、そんな風に1人で思い続けてもいつかは折れちまう。けどもっと複数で纏まれば?」

 

「纏めて折れる!」

 

「そうそう、ランの言う通り纏めて折るんじゃねぇよ!?

 

 人が良いこと言おうとしたのに横から入ってくんな! つーか纏めて折ってどうすんだよ、これは耐えるパターンだから。自分1人だと耐えきれないけど、周りに仲間が居れば折れずに頑張れるってパターンだから!

 

「ぷっ、ふふ」

 

「ゆ、勇子ちゃん?」

 

「ふふふ、ははは!」

 

 ランの横やりに突っ込んでいると、突然勇子が吹いた。そして笑いのツボは収まることはなく、勇子は腹を抱えて大口で笑い始めた。

 

(私、なんで今まで1人で抱えてたんだろ。マホちゃんも私と同じように悔しい思いをしてたのに、相談もせず1人で悩んで周りに迷惑かけて……うん、そうだね。私1人で戦うのは無理だね!)

 

 涙が出るほど爆笑した勇子の表情には、さっきのように曇っていなかった。あるのは太陽のように明るい、いつも通りの元気な表情であった。

 

「なんか吹っ切れたな」

 

「踊って良い?」

 

「踊んな」

 

 吹っ切れたって部分に反応するな。それに今踊ったらホコリが舞うから、そんなところで飯食いたいと思うほど俺の精神は太くないから。

 

「みんなありがとう。お陰で元気になったよ!」

 

(1人で無理なら2人で、2人でも無理なら3人や4人で! 例え相手が強くても、みんなが居れば怖くないね!)

 

 姿を見ていないマホの事が気がかりであったが、勇子がこの調子なら大丈夫だろう。きっと勇子に触発されて元気を取り戻すだろうと、根拠は無いが今の勇子を見ているとそんな気持ちになるのであった。




 ランを書くときはネタ台詞を入れるor言葉を飛ばすイメージにしてます。今回の例で言うと

「なんか吹っ切れたな」
「「(吹っ切れた」って曲に躍りがあったな)踊って良い?」
「踊んな」

 って感じですね。ところでランの言動について分かる人いますか? 私は分からないです、意味不明です。書くたびに「コイツどうやって喋るんだろ」って悩んでます。

好きな登場人物は誰?

  • 超能 力男
  • マホ・ツカエール/スカイブルー
  • 赤元 勇子/スカイレッド
  • 草加 ラン
  • 長神 咲黄
  • ペンヨウ
  • ライヨウ
  • アクロコ
  • 陸上部の部長
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