まほプリ2が来年あると聞きました。まほプリってなんかこう、あれでしょ。魔法使いが出てくるんでしょ(フワフワ知識)
『謎の集団短期記憶喪失、か』
あれは5月の頭、GWが終わった辺りだったか。私は最近、この街で噂の集団記憶喪失について調べていた。信憑性の無い噂程度で片付けることも可能だったが、あまりにも大勢の人物が一部の記憶を失っているようでね、少し気になったのさ。
『ただの酔っぱらい集団と思ったが、時間帯は夕方を中心に男女子ども問わず発生している。特に怪我した様子も盗られた物も無いか……不思議なものだ、少し脚を運ぶとしよう』
記憶喪失の人間は全員、その場に倒れるようにして眠っていたようで、最初は薬品を嗅がされたとも疑ったが、何もされてない点と、もしそうなら大量の薬品を運んだ痕跡が残るだろうから、その線も無い。
なら害は無いモノか、それとも別の目的があるのか考えてね。どちらにせよ、その時は情報が足りなくてね。幸いにも集団記憶喪失はこの街のみで起こっているようだから、街を散策すれば何か掴めると思ったのさ。
『ふむ、私は確か……』
そんなある日、毎日の散策が項を奏したのか私は無事に記憶喪失になった……む、なにかねその目は。まるで変質者を見るような目をしているが。
ん? あぁ、記憶を失ったのに何も思わないのかって話か。元々私は記憶喪失が起こる原因を探っていたからね。原因が分からない以上、対策を講じるのは不可能に近い。だから特段思うところは無いさ。それどころか、散策が無駄にならなくて安心していたさ。
『記憶が無い、つまりは私も集団記憶喪の被害者となった訳か』
その場に倒れていた私は身体を起こして周りを見渡す。幸いにも私は最初の方に目が覚めたようで、辺りにはまだ倒れていた人物が居た。
私は医学の知識が無い素人だが、多少は原因の究明に役立つだろうと、倒れている人物を何人か調べた。結果としては脈に問題は無いし、毒を取り込まれて肌が変色している様子も無かった。あの時は外部から見ただけでは分からない薬物を投与された可能性も考えていたが、今となっては関係無い事だな。
『さて、記憶喪失前の私は何か残してるかね?』
そうして私は無事に記憶喪失となり原因究明を諦めた、なんて事なら君達を魔法少女とは断定しないさ。実際、この時の私は魔法少女のまの時も知らなかったからね。
あの時の私は記憶喪失になる前提で動いていたのさ。原因不明な以上、防ぎようが無い。ならその原因を知れば良い、実に単純で簡単な答えさ。
『ボイスレコーダー、動画、メモ、写真か。何か有意義な情報を手に入れてくれれば助かるが』
私は帰宅して、予め持ち歩いていた機材の確認を始めた。記憶喪失はどのように起こるのか、唐突に発生してその場に倒れるのか、それとも眠くなるように倒れるのか。特に前者の場合どうこうする暇が無いから、ボイスレコーダーと動画は常に付けた状態で散策していたさ。
『メモは何も書かれていない。写真は数枚しか撮れていないし、ブレていて何が写っているか分からないな』
私はまずメモと写真を調べたが足掛かりは何も無かった。まぁこの2つは記録が残っていれば有難い程度だったから、あまり気にしてないがね。
記録が無いのは残念程度には思ったが、逆に言えば記録を撮る暇も無いほど、唐突な出来事があったと捉えられる。それにまだ後2つも残っているから、落ち込むのはそれが確認してからでも遅くはない。そして私はボイスレコーダーを確認した。
『魔法少女? 怪人? 常識的に考えると馬鹿馬鹿しいな。有り得ない……と言いたいが、
私から離れた場所で戦っていたのか、音を殆ど拾えていなかったが、辛うじて魔法少女と怪人の2つは拾えていてね、私は不可思議な現象が起きていると仮説を建てたのさ。
え、そんな簡単に受けていれてる理由は何かって? こう見えても私は『
次に私は動画を確認した。レンズ部分を地面に接触されていて何も撮れてないのも覚悟していたが、記憶喪失前の私は倒れる前に、ちゃんとカメラを立てていれたようだった。
『あの制服、私の学校か。見覚えが無い顔となると1年生なのだろうが、何をするつもりだ?』
そこに映っていたのは下校中と思われるマホくんと勇子くんだった。咲黄くんや緑くんの姿は見えなかったから、この時の2人は別行動、もしくはまだ魔法少女になっていなかったのかもしれないな。
『ほう、変身か。それにしても動物はなんだ、ペンギンやライオンをモチーフとしているように見えるが……気になるな』
映像を見て私は驚いた。謎の集団記憶の原因を究明していた筈が、いつの間にか魔法少女と怪人との戦いになっていたからね。
これは予想だが、相手は慎重で狡猾なのだろうな。元気パワーとやらを奪っているのを見られたくなく、建物が壊れても修復して何事も無かったようにする。わざわざそこまでして、何が目的なのか……おっと、話が逸れてしまったな。
『む、カメラの範囲外に行ってしまった。この後が気になるが、私の目を覚ました声が聞こえるとなると終わってしまったか。だが大きな収穫だ、私の研究のためにも、もっと調べるとしよう』
私は映像を確認していたが、戦いが始まると君達はカメラの範囲外へと行ってしまってね。恐らくだが、私のような一般人を巻き込まないようにしてくれたのだろうな。
そうして摩訶不思議な現象に遭遇した私は、次の日も変わらず街へ散策に出た。ふむ、その顔はなにかね。まるで幽霊以上に恐ろしい存在を見たような表情であるが。
どうしてまた散策しに行ったのかって? それは単純に、こんな面白い事を見逃すわけにはいかないからね。それに、私の研究テーマに合う出来事が起きてるのに見逃すわけにはいかなさいさ。
とは言っても、毎回戦いの場に遭遇するわけではないから、その辺りはただの運だけどね。私が咲黄くんや緑くんが魔法少女だと知っているのも、そうやって何回も戦いの場を見ていたのが理由さ。
「話はここまでだ」
「私達の変身や戦い、見られてたんですね」
「記憶が無くなっても記録には残るんだね。気を付けないと」
私のような一般人だから良かったものの、もし記録がインターネット上に出回る事態になればどうなっていたことか。尤も、この街にそんな事をする人物が居るとは思っていないがね。
「正直言うとまだ貴方の事は疑ってるけど、事情を話してくれたからね。今は信じることにするわ」
「それで構わないさ。特段急いで答えを出す話では無いからね」
信頼は時間を掛けて積み上げていくものだ。しかし一瞬にして崩れていくものだから、私自身の立ち回りも注意するとしよう。目の前に
「ところで、魔法少女名も含めてもう一度自己紹介を頼めるかい? 一部カメラに写ってない部分もあってね、顔や名前が合ってるか確認しておきたいんだ。例の妖精達も含めてね」
一応映像とボイスレコーダーで確認済みだが、自己紹介は大事だからね。それに万が一間違えていたら相手に失礼なのもある。まぁ1番は妖精とやらを間近で見たいからだが。
「それではまず私から。私の名前はマホ・ツカエール、魔法少女の時はスカイブルーと名乗っています。こっちが」
「ペンヨウは妖精のペンヨウセイ、よろしくセイ!」
映像で確認した通り、ペンギンのような見た目をしているな。本来ペンギンは飛べない筈だが、これも妖精とやらの力だろうか。それとも、妖精と言う種族全体のモノなのか。
「次は私! 私は赤元 勇子、またの名をスカイレッドだよ! こっちはライヨウ。お爺ちゃんって言ったら怒るから注意だよ!」
「たった5000歳のライヨウを年寄り扱いするなライ」
寿命は人間のそれとは比べ物にならないのか。私から見ればそれほど歳をとっているように見えないが、若作りをしているのか、見た目がそれほど変わらない種族なのか。私の研究テーマとは異なるが、解析すれば若さの秘訣を知れるかもしれないな。
「じゃ、じゃあ次は私がするよ。私は長神 咲黄、魔法少女の時はスカイイエローだよ。それでこっちはフクヨウ」
「ぼくの名前はフクヨウ、こう見えても妖精国の王様フク」
フクロウか。とても王には見えない、むしろ言葉遣いが幼く感じるので王子の方が近そうだ。それにしても、鳥類なのに羽根では飛ばないようだ、羽根一つ動かさずに空を飛んでいることから、飛べるのは妖精と言う種族の特徴なのだろう。
「最後は私ね。恋路浜 緑、魔法少女の時はスカイグリーンって名乗ってるわ。そしてこれはクラゲよ」
「クラゲ違うクラ、クラヨウはクラヨウクラ。ちゃんと紹介するクラ」
緑くんが手に乗せている事から、毒は持っていないのだろうが、クラゲが地上でも生きれるとは驚きだな。やはり妖精は私の持つ常識とは違う存在なのだろう、良い実験台になりそうだ。
「自己紹介ありがとう。だからちょっと実験に協力してくれないかね?」
「前後の言葉が噛み合ってないセイよ。あと実験は嫌セイ」
「悲しくはあるが、まぁ今は良いだろう」
「
「気のせいさ。それで最初の話に戻すが、この部室で過ごすのはどうだい? なに、ただより高いモノは無いから安心したまえ」
「過ごす過ごす! ありがとうガク先輩!」
元々は実験に最適で使っても文句を言われなさそうな旧理科室を占領、もとい適当に書いたレポートで部活の実績を作って譲ってもらっただけだから、愛着自体は持っているが、私が認めた相手の出入り程度は許すさ。
それに、マホくん達も秘密を共有出来る人間が居ることも、肩の力を抜いて休める場所があると言うのは、精神的に気が休まるだろう。
この部室に来る人間と言えば力男くんぐらいだが、既にマホくん達が魔法少女であることを知っているから誤差のようなモノだろう。一緒に行動していない所を見るに、超能力で一方的に知ったのだろうがね。
「構わないさ。ほれ、部室の鍵だ。念のため言っておくが、戸締まりはちゃんとしてくれよ」
「やったああああああ……あ?」
勇子くんに鍵を渡すと共に、私はライヨウを掴んで間近で観察をする。ふむ、まるでぬいぐるみを触っているようだ。喋る事と飛ぶことさえ無ければ、手作りのぬいぐるみと言っても誤魔化せそうだ。尤も、縫い目が無い部分に違和感も持たれるかもしれないがね。
それにしてもなにかね、そんな驚いた表情をして。私は「ただより高いものは無い」とは言ったが、この部屋をただで貸すとは一言も言っていないさ。素直なのは尊敬する部分であるが、相手の交換条件を聞かずに行動するのは控えた方が良いと思うぞ。
安心したまえ、君達の正体を言いふらすような真似はしないさ。ただ、妖精の諸君を調べさせてもらうだけさ。あぁ、言葉を撤回するのも無理な話だ。私は君達と合流した時から、既にボイスレコーダーを録音していたから、取り消すなんて無理な話さ。
君達は涼しくて人気の無い場所を借りる、私は常識の通用しない
……ふむ、マホくん達が魔法少女であることを知っている理由を話して、最低限の信頼を積み上げたと思ったが、何故だか距離を取られてしまった。信頼が一瞬で崩れ去ってしまったな、立ち回りに注意しようと思ってすぐに失敗してしまうとは。私もまだまだだな。
ガク先輩の「私は一般人」や「何故か信頼が崩れた」って台詞を出す度に、内心で「は?」って思いながら書いてました。お前のような一般人が居るかよ。
前回話したガク先輩回をやりたかった理由を箇条書きで載せておきますね。
・咲黄と緑の魔法少女名を出しておきたかった
・一言も喋ってない&出番の無かったフクヨウ&クラヨウを登場させたかった
・新キャラ入れてキャラのアンケート取りたかったから
一番下の理由が大きいです。ただ、章開始してからアンケートするには未登場のキャラや名前があるので、ガク先輩に名乗るシーンを使って一気に登場させました。
人気キャラは人気キャラで良いんですが、あまり票が無いキャラは「もう少し深掘りした方が良いかな」って言う指標になるので、アンケートは凄い重要です。
【第二回】好きなキャラアンケート
-
超能 力男
-
マホ・ツカエール/スカイブルー
-
赤元 勇子/スカイレッド
-
長神 咲黄/スカイイエロー
-
恋路浜 緑/スカイグリーン
-
ペンヨウ(マホの妖精)
-
ライヨウ(勇子の妖精)
-
フクヨウ(咲黄の妖精)
-
クラヨウ(緑の妖精)
-
アクロコ
-
リュウ/スリュウ・コマツール
-
アヤイト・コマツール
-
ワルインダーの総帥
-
草加 ラン
-
力学 心(ガク先輩)
-
陸上部の部長