リアスVSシーグヴァイラも今話で終わりです。
相変わらずバトルシーンを書くのに苦戦しております。
『グレモリーチーム、見事アガレスチームの「兵士」を全員撃破しました!!
これでアガレスチームは残り4人、塔は残り一つとなりました!!!』
リアスたちがアガレスの『兵士』を全員倒したことで数の不利は無くなった。
既に塔の位置は判明しているから、探索役としての役割は果たしているが、それでもここで数的有利を築けたのはデカイ。
『なるほどね。グレモリーが「草原」に布陣したのは、眷属が戦いやすくするためと敵の動きをコントロールするためだったのね。やるじゃない♪』
『? ロイガン様。「眷属を戦いやすくするため」というのは分かりますが、「敵をコントロールする」とはいったいどういうことでしょうか?』
『それはね、わざと相手にいつも通りの戦い方が出来るようお膳立てしたってことよ。
ほら、『森』や『山』に布陣すると戦いにくいせいで、敵が慎重に立ち回る可能性があるじゃない?
だから、普段通りに戦える状況にして相手の油断を誘ったってわけよ。
おまけに味方の数の方が多ければ、奇策を持って攻めてくることも無いわ』
『っ、なるほど! 敢えて双方にとって戦いやすい地形を選んだのは、アガレスの「兵士」達の動きや思考を誘導し読みやすくするためだったのですね!!』
『そういうこと♪ やっぱり若い子って伸びる時は伸びるのね~~~~。あのグレモリーのお姫様、前回の試合の時とは全然別人じゃない』
おおおおおおおおおおおおお....................!!!
ロイガンの解説によりリアスの考えを理解した観客が驚きと感心の声を上げている。
当然だ、前回のシトリー戦では終始ソーナに振り回されていたからな。それが蓋を開けてみれば、ここまで成長していたんだ。
この試合を見ている誰もが『リアス』という存在を認めたはずだ。
「バ、バカな............こんなことが....................!」
「まさか、あのリアス姫がここまで....................!」
「マズイぞ、このままでは我々のやったことが裏目になる!!」
「そうなれば、逆に我らの立場が........................!」
大王派の貴族達もリアスの成長を目の当たりにして、狼狽している。自分達の策略が逆に自分達の首を締めているんだ、『人を呪わば穴二つ』ってな。ざまぁみやがれ♪
『グレモリー家の次期当主』という肩書きを失ったことで、リアスはようやく念願だった『リアス個人』としての評価を得ることが出来たんだ............................皮肉なことだけどな。
『さて、無事に防衛に成功したグレモリーチーム。これで数は6対4と逆転しました。アガレスチーム、非常に厳しい状況と言えます。
ロイガン様、これからの戦いはどうなるでしょうか?』
『そうね、アガレスのお嬢ちゃんがグレモリーの騎士くんと赤龍帝くんの攻撃を捌ききれるかどうかに尽きるわね。
見たところ、グレモリーのお姫様たちはずいぶん消耗しているみたいだから助けには行けそうにない。
もし、アガレスチームが赤龍帝くんたちを倒せたのなら、この試合はまだ分からないわ』
ロイガンの言う通り、リアス達は防衛に成功したものの決して楽に勝てたわけじゃあない。
リアスは『全把握の力』を連続で使っていたみたいだし、白音は『仙狸モード』になったことで体力が底をつきかけているだろう。
朱乃にいたっては結界を維持し続けなければならないから、あの場から動けない。
唯一無事と言えるのがギャスパーだが、ここでギャスパーだけイッセーたちの下へ向かわせて撃破されようものなら、防衛戦が更に厳しくなる。
リアスもそれが分かっているからか、イッセーたちの下へは向かわず休息を取っている。
そうだ、それでいい。ここで敵を倒した勢いに任せて、このままイッセーたちと合流しても、時間が掛かる上に消耗した状態じゃあ敵の的になるだけだ。
それよりも今は疲労した身体を休めて、イッセーたちが倒された場合に備えて待機していた方がいい。
リアスのヤツ、ちゃんと冷静でいるな。攻撃的な性格だったお前が『守り』を覚えたか............................リアス、お前は間違いなく成長した。
『そして、そのグレモリーの騎士と赤龍帝ですが........................ここまで快進撃を続けてきた二人、シーグヴァイラ選手とその眷属に苦戦を強いられています!』
リアスたちの姿を映していた中央のモニターの映像が切り替わり、今度はイッセーたちの戦っている様子が映し出される。
司会者の言う通り、守りを固めたアガレスに手こずっているイッセーと木場。
木場はシーグヴァイラが張っている結界を壊せず、最後の塔を破壊に行けない。
今の木場の聖魔剣ならシーグヴァイラの結界ぐらい壊せそうだが、僧侶2人が結界を内側から強化している。
そのため、木場の聖魔剣を凌ぐ強度になっている。あの結界を壊すのは容易じゃないぞ。
そしてイッセーの方だが...................................
『いや~~~~、それにしても驚きましたね。まさか、シーグヴァイラ選手の「女王」が【ドラゴン】だったとは!』
『「ズメイ」。東欧のドラゴンの中でも特に珍しい部類に入る種族ね。人の姿になったりする他、天候を操ったり洪水を起こすといった伝説があるわ』
三つの頭を持った翼ある竜『ズメイ』。俺も初めて見るぜ。まさか、こんな所でお目にかかれるとはな。
アガレスの『女王』はイッセーと一対一、戦闘開始と共に竜の姿に変わった。
そして伝説の通り、あの『女王』は嵐を呼び天候を操りながら戦っている。
イッセーの攻撃を風の障壁で防ぎつつ、隙を見て雷と炎で攻撃。特に厄介なのが風の障壁だ。かなり強固な障壁らしく、『禁手』状態のイッセーの攻撃ですら打ち破ることが出来ない。
『しかし、赤龍帝は何故「あの力」を使わないのでしょうか? これまでの戦いでは、すぐに「昇格」してパワーアップしてましたよね?』
『たぶん、使いたくても使えないんじゃないかしら? あれほどの力なんですもの、使うには何かリスクがあるんだと思うわ』
「ふむ....................赤龍帝の小僧、苦戦しておるのう」
「まぁ、所詮は急ごしらえのパワーアップじゃ。短期戦ならともかく、このような長期戦になれば化けの皮が剥がれるのも当然じゃな」
「ええ、アザゼルも『体力の消耗が激しい』と言っていましたからね。そもそも長期戦には不向きなんでしょう」
............................言いたい放題言ってくれやがって。
だが、実際は解説や神々が言っていることは正しい。『龍昇格』は1回使うだけでも体力をゴッソリ持っていく大技だ。
そのため、本来ならエンドゲーム................止めの一押しに使うのが正しいんだが、この試合では初っ端から使っていた。
いや、使わざるを得なかったんだ。人数で圧倒的な不利であるグレモリーチーム、しかも今回のルールで更に窮地に立たされたリアスたちが優位を築くには短期決戦を仕掛けて一気に敵を倒すしかなかった。
そうしなければ、数の差がジワジワと効いてきてジリ貧になっていたからな。
ただ、そのためにイッセーは体力を大きく消耗することとなってしまった。普段から鍛えているとはいえ、『龍昇格』の連続使用はかなりの負担のはずだ。
それにアガレスの『女王』があれほどだとも思わなかった。他の眷属と比べて、明らかにレベルが違う。
グラシャラボラス家との試合は不戦勝だったからな。そのせいで詳しい情報が手に入らなかった。
ここに来て前半に飛ばしていたツケが回ってきたか........................シーグヴァイラ・アガレスもそのことに気づいたのか、ここに来ても焦ることなくじっくりと腰を据えて戦えているのは大したもんだ。
普通なら慌てるか諦めるかしてもおかしくない状況だってのに。
試合の流れはリアス優勢だが、ここでイッセーたちが倒されたら一気に引っくり返される可能性もある。
木場はともかく、イッセーが勝つにはやはり『龍駒昇格』しかないだろう。
だが、ここまでの戦いでの消耗具合を考えると、使えるのはあと一回ってところか。
『いつ』『どの駒』に昇格するか見極めねえとな。
............................気張れよ、二人とも....................!
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
「でやぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっ!!!!」
『無駄です!』
ブオォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!
バシィィィィィィィィィッッッッ!!!!
「くっ....................!」
ダメか........................何度やっても、あの風のバリアみたいなモノを突破できない!
それにしても驚いたぜ。まさか、アリヴィアンさんの正体がドラゴンだったなんてな。
ドラゴンの気配がしたから、てっきりドラゴン系の神器かと思ったらドラゴンそのものって................................『悪魔』で『ドラゴン』で『女王』とか、タンニーンのおっさんかよ。
もちろんタンニーンのおっさんの方がずっと強いんだろうけど、アリヴィアンさんも強い。
ここまで『女王』の駒の力を引き出している相手は初めてだ。
今まで倒してきたアガレス眷属たちは、どれも『悪魔の駒』の力を使いこなせていないヤツらばかりだった。
でも、アリヴィアンさんは違う。『女王』の駒の力を完璧に引き出している。
しかもドラゴンだから、俺の『禁手』の力がほぼ相殺されている上に常に飛んでいるから、嫌が追うでも空中戦を強いられている。
こんなことなら、もっと空中戦の訓練をやっておくべきだったぜ。『女王』の力を引き出した相手がここまで厄介とはな。
アリヴィアンさんに勝つには『龍昇格』しかない。でもどれに『昇格』すればいい?
使えるのがあと一回だから、失敗は許されない。
『悪魔』で『ドラゴン』なら『龍騎士』のドラゴンクローが効くだろうけど、果たして当てられるかどうか。
本体に当てられれば倒せると思うけど、あの風のバリアを貫けるかどうかが分からない。
それに雷で広範囲に攻撃されれば『龍騎士』のスピードでも躱しきれない。
あの雷撃は恐らくドラゴンクローのシールドでも防ぎきれないだろう。
『龍騎士』の下がった防御力を『鉄塊』で補っても大ダメージは避けられない。下手をするとそのまま撃破される可能性がある。
かといって『龍戦車』では、風のバリアを貫けても『女王』のスピードは捉えられない。『龍戦車』じゃあ『剃』は連続で使えないからな。
となると、残るは『龍僧侶』か............................確かに『龍僧侶』なら『あの技』が使える。『あの技』なら風のバリアごとアリヴィアンさんを倒せるだろう。
しかし『あの技』は撃つまでに時間が掛かる、その間は完全な無防備。その隙をアリヴィアンさんが見逃してくれるはずがない。
俺がどうすればいいか考えてると、ふと木場の姿が目に入った。アイツもアイツでシーグヴァイラさんが張った結界に苦戦しているようだった。
........................................よし、いったん木場と合流しよう。お互いに手詰まりみたいだし、何より俺の頭じゃ良い考えが浮かばないからな!
「木場!」
「一誠君!? どうしたんだい?」
「いや、俺一人じゃどうしようもない状態でな。そっちはどうよ?」
「........................悔しいけど、こっちも似たような状況だよ」
やっぱりか。木場の作る剣も修行でだいぶ強固になったけど、さすがに『王』と『僧侶』2人の結界を破壊するにはパワー不足だ。
俺が木場と合流したのを確認するとアリヴィアンさんも結界の上空に待機している、いったん仕切り直しだな。
「なぁ、木場。何か良い案は無いか?」
「そうだね、まずは現状を簡単にまとめようか。まずこのまま持久戦に持ち込まれると、こっちが不利になっていずれ撃破される」
........................だろうな。こっちはあちこち走り回っている上に連戦に次ぐ連戦。おまけに俺は『龍昇格』で体力を消耗しまくっている。
「次に僕はあの結界を破るだけの力が無い。修行のおかげで剣自体の精度は上がったけど、それでもあの三人掛りの結界は破壊出来そうにない。
こんなことなら『結界破り』の魔剣を作れるようにしておけば良かったよ」
木場が珍しく無い物ねだりをしているあたり、本当に追い詰められてんだな。
まぁ、俺も『こんなことならもっと空中戦の修行をしてくべきだった』って後悔してるところなんだがな。
「俺の方もアリヴィアンさんの風のバリアを突破できないで困ってる。『龍昇格』の一撃を当てることが出来れば倒せそうなんだが、その一撃が遠い。
『龍騎士』じゃあ広範囲攻撃で落とされるし、『龍戦車』じゃあスピード負けだ」
「................................『龍僧侶』なら?」
やっぱり木場も同じ考えに至ったか。確かに一番可能性がありそうなのが、『龍僧侶』なんだよなぁ。
「木場の言う通り、『龍僧侶』の『あの技』なら風のバリアごとアリヴィアンさんを倒せると思う。でも、力を溜めている間の隙を突かれるのがオチだな」
『龍僧侶』の状態でのみ放つことが出来る今の俺の最大火力の必殺技。決まれば間違いなくアリヴィアンさんを倒せるだろう。
でも、溜めに時間が掛かるうえにその間は完全に無防備状態。そのうえ1日1発しか撃てないときている。
正直、今のこの状況ではとても撃てるような技じゃない。
「そうか............................っ、そういえば一誠君って、他にも新しい技を作ってなかった?」
「ん? ああ、歴代の先輩たちに協力してもらってな。でも、アリヴィアンさんに通用するような技は無いぞ?」
「アリヴィアンさんには、ね。僕にちょっと考えがあるんだけど聞いてくれる?」
「え? まぁ、聞く分には全然問題ないけど........................」
完全に八方塞がりだった俺は木場の考えとやらを聞いたわけだが、内容を聞いてびっくりした!
あの冷静で慎重な木場から、こんな大胆な作戦を聞くとは思わなかったからだ。
そういえば何だかんだでコイツも結構、無鉄砲なところがあったんだったな。コカビエルの時もそうだったし。
でもこのまま小競合いを続けても状況は好転しない。なら、ここは木場の考えに賭けてみるしかないか!
「よっし! じゃあ、いっちょ勝負に出るとするか!」
「うん! 頼むよ、一誠君!!」
俺は木場に『頼まれた物』を渡し、毎度お馴染み『龍昇格』のための儀式に入る!
思い出せ....................部長と寝る時のことを! 部長は寝る時は裸なんだが、俺と一緒に寝るようになってからは俺を興奮させるため、たまにスケスケのネグリジェなどセクシーな衣装を着る。
裸の部長もいいが、セクシー衣装に身を包んだ部長は裸とは別の魅力がある。
そんな部長のおっぱいを目で楽しみ、触って楽しみ、最後に包まれて楽しむ........................正にこの世の極楽浄土とはこのことよ!
俺の脳裏に部長のおっぱいに包まれた時の感触が蘇ってきた!
「爆発しろ、俺の煩悩! 妄想MAX!! 『龍駒昇格
龍僧侶 ドラゴニックビショップ 』!!!」
『Promotion Dragonic Bishop!!!』
ドゴォォォォォォォォォォォッッッッ!!!!
バサァッ! ジャキィンッジャキィンッ!! ガシャッガシャッガシャァンッッ!!!
『龍駒昇格』すると俺の『龍闘気』が爆発を起こす!
背中にある翼が巨大化し胸部が変形、さらには両腕にキャノン砲が取り付けられる!!
『なっ! あの姿は!?』
「な、何なの、アレ!?」
「鎧が................変化した!?」
「........................素敵............」
『龍駒昇格』により鎧が変化した俺の姿に驚くアガレス眷属。 でも何でかシーグヴァイラさんだけはウットリしている............................何でだろう?
そんなどうでもいいことを考えてると木場が一気に距離を詰めて、アリヴィアンさんに斬りかかった!
「ハァッ!」
『っ、フォーメーションを変えてきましたか!? でも、無駄です!!』
迫り来る木場にも一切取り乱すことなく、すぐさま風のバリアで木場の攻撃を防ごうとするアリヴィアンさん。
しかし............................................
「切り裂け、『ストライクエアー』!」
ビュゥゥゥゥゥゥゥ............................
『な、私の風の障壁が!?』
木場が持った剣がアリヴィアンさんの風のバリアを切り裂いた!
あの剣は『禁手』の聖魔剣ではなく通常の『魔剣創造』で作り出した『風を切り裂く魔剣』だ。
木場は『火を消す魔剣』や『光を喰らう魔剣』を作れるがアレもそのバリエーションの一つだ。
今までの木場では、あの魔剣を作ったとしてもアリヴィアンさんのバリアを切れるほどの頑丈な剣は作れなかっただろう。
でも、修行により『魔剣創造』自体の精度を上げたことにより魔剣の強度も上がったんだ。
そしてアリヴィアンさんに接敵した木場は、もう一つの剣でアリヴィアンさんの身体を切りつける!
ザシュッッッッッ!!!
『ガアッッッ!!! そ、その剣は!?』
「ええ、これは『聖剣アスカロン』。『聖剣』と『龍殺し』の力を持つこの剣なら貴方にダメージを与えられる!」
『くぅっ!』
そう、あのアスカロンは俺が木場に頼まれて渡した物だ。
木場は魔剣だけじゃなく聖剣も扱えるからな、今のこの状況なら俺が持っているよりも木場が持っていた方がいい。
木場は纏わりつくようにアリヴィアンさんから離れず、風を切り裂きながらアスカロンで攻撃を続けている。
アリヴィアンさんも距離が近すぎるため、雷も炎も使えない。風で吹き飛ばして距離を取ろうとしても魔剣で切り裂かれる。
木場が時間を稼いでくれている、今のうちにあの結界を何とかしないとな!
俺はシーグヴァイラさんたちに突っ込み結界に触れる!
「無駄です! 如何に力を上げたとしても、私たち三人で作った結界は破れません!!」
「そいつはどうかな! 『武装破壊 エンハンスドブレイク』!!」
パリィィィィィィィィィィンッッッッ!!!
俺が『僧侶』で底上げされた魔力を結界に流し込むと、結界はガラスが砕けるような音を立てて粉々になった!
これが俺の新技『武装破壊 エンハンスドブレイク』。『洋服破壊』を歴代の先輩たちと一緒に改良した技だ。
『洋服破壊』は衣服しか破壊できなかったのに対して、この技は武器や防具、加護や呪いなどまで破壊することが出来る。
要するに『肉体を物理的・魔術的に纏ったり覆ったりしている何かを破壊する』技というわけだ。
ただ、あくまで『洋服破壊』の改良技なので女性にしか使えないのが欠点だけどな。
「そ、そんな!?」
「私たちの結界が!!」
「落ち着きなさい! もう一度結界を張り直すのよ!!」
三人で力を合わせて作った結界が壊されたことで取り乱すアガレスの『僧侶』、しかしシーグヴァイラさんは冷静に二人をまとめようとする。
だが、いくら何でもすぐに結界を張り直すことは出来ないはずだ! このまま畳み掛ける!!
「おっと、そうはいかねえ! ドラゴンレーザーッッッッ!!」
ドシュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥンッッッッ!!!!!
「「キャアーーーーーーーーー!!!!」」
「くぅっ!」
『シーグヴァイラ・アガレスの僧侶二名、撃破』
両腕のキャノン砲から放たれた極太のピームに飲み込まれた二人の『僧侶』はそのまま撃破された。
しかしシーグヴァイラさんは咄嗟に回避したか、流石だな。
だが、厄介な結界は消えた! シーグヴァイラさんだけでは、あれだけの結界は作れないはずだ!!
『っ、シーグヴァイラ様!』
「アリヴィアン!」
木場と戦っていたアリヴィアンさんがシーグヴァイラさんを守るため、地上に降り立つ。
今度はアリヴィアンさんと一緒に結界を張るつもりだ。
木場の予想通り、『僧侶』二人が撃破されたことでアリヴィアンさんは『王』であるシーグヴァイラさんの守りに回った。
よし、アリヴィアンさんが守りに専念している今なら使える!
「やるぞ、ドライグ!!!」
カシャッカシャッカシャッ! キュィィィンッッッ!!!
『BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost........................』
鎧の胸部分が開き、レーザー砲のような砲身が出てくると数えきれないくらいのコール音が鳴り響く!
倍加によるエネルギーが胸の砲身にどんどん集まっていき、巨大なエネルギーの球体が生まれる!
『なっ、このエネルギーは!?』
「なに!? いったい何をするつもりなの!?」
『BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost!!!』
倍加のコール音が止まりエネルギーのチャージが完了した!! いくぜぇぇぇぇっっっっ、これが俺の最大火力!!!
「くらいやがれ! ロンギヌス・スマッシャァァァァァァァァァッッッッ!!!!」
ドシュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥンッッッッ!!!!
「なっ、大きすぎるっ!!!」
『っ、シーグヴァイラ様!!!』
ドッゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォンッッッッッ!!!!
レーザー砲から放たれた超巨大なエネルギーが結界ごとシーグヴァイラさんとアリヴィアンさんを飲み込み凄まじい爆発が起こった!
爆発と共に巻き起こった大量の爆煙と粉塵が天へと昇り、まるでミサイルが何発も落ちてきたかのようになっている。
そうしてしばらくすると煙が薄れていき、煙の向こうから影が見えた。
「アリヴィアン、アリヴィアン! しっかりして、アリヴィアン!!」
傷だらけとなり地面に伏すアリヴィアンさんをシーグヴァイラさんが心配しながら寄り添っていた。
そして........................................
パァァァァァァァァァァ............................
『シーグヴァイラ・アガレスの女王、撃破』
撃破コールが流れ、アリヴィアンさんの身体が粒子となって消えていった。
アリヴィアンさん、自分の身と引き換えにシーグヴァイラさんを守ったのか....................................。
あの時、俺の砲撃が放たれた瞬間に防御も回避も不可能と判断したアリヴィアンさんは咄嗟にシーグヴァイラさんを守る体勢に入った。
その巨体を生かして、シーグヴァイラさんに覆い被さることで自分を盾にしたんだ。
そのおかげでシーグヴァイラさんはほぼ無傷だったが、アリヴィアンさんは俺の砲撃をモロに受けることとなった。
あの一瞬で『王』だけは守るなんてな........................大した人だ。尊敬するぜ、アリヴィアンさん。
でも、これはレーティングゲーム。情けで勝利は譲れないんだ!
「................................あとは貴方一人です。降参しますか?」
それでも身を呈して主を守ったアリヴィアンさんに敬意を表して、俺はシーグヴァイラさんに尋ねた。
ここで彼女を撃破すれば、アリヴィアンさんの行為が無駄になってしまう。
しかし、彼女はゆっくりと立ちあがり俺を見据えた。驚くべきことにその瞳には揺るがない闘志が宿っていた。
「愚問ですね。眷属たちが私の勝利のために必死になって戦ったと言うのに、どうして主である私が諦められましょうか。私一人でも最後まで戦い抜いてみせます」
「っ.......................本気なんですね?」
「当然です。アナタ方にとっては憎むべき相手かもしれませんが、私にとっては大切な眷属なのですから。
余計な気遣いは不要です。アナタも眷属なら主のために力を尽くしなさい、赤龍帝!」
............................凄い人だ。彼女は『本気』だ、この状況でも『本気』で俺たちを倒すつもりでいる。
俺はこの人に部長と同じように『王』としての姿を見た。
アリヴィアンさんやあのイケ好かない眷属たちが慕っていたのも頷ける。
出来ることなら、彼女の『本気』に応えて全力で戦いたい!
でも........................................................
ピシピシピシピシ........................ドカァァァァァン!!!
「ッッッッ!? そ、そんな、塔が........................!」
塔はコアを破壊しなければ壊せない。だから俺の砲撃を受けても無事だったが、その塔がいきなり砕けたことに驚くシーグヴァイラさん。
塔が砕け、舞い上がる砂煙の中から現れたのは........................木場だった。
「グ、グレモリーの『騎士』!? 塔を破壊したのはアナタですか!? でも、いつのまに!?」
「一誠君の砲撃で大量の粉塵が巻き起こっていましたからね、こっそり塔へ侵入するのは簡単でしたよ。
元々、一誠君が敵の注意を引き付けている間に僕が塔を壊す作戦でしたからね」
「っ、あの砲撃は....................私たちの注意を塔から逸らすための布石、だったのですね........................」
『シーグヴァイラ・アガレスの塔が全て破壊されたことを確認しました。現時点をもってレーティングゲームを終了します。
勝者、リアス・グレモリー』
塔が全て破壊され、ゲーム終了のアナウンスが流れたことで座り込んでしまうシーグヴァイラさん。
最後まで勝つつもりだった彼女も、さすがに負けを認めるしかない。
俺たちも勝つには勝ったが............................色々と課題が残る試合だったな。
結局シーグヴァイラさんは撃破出来なかったし、アリヴィアンさんにも一対一で勝てたわけじゃないからな。
でもまぁ、こっちは一人も撃破されることなく勝利したんだ。部長の言った通り『完全勝利』と言えるだろう。
試合の反省については後にするとして、今はとりあえず無事勝てたことを喜ぶとするか!
俺は『禁手』を解除すると木場の方に向かっていき、ハイタッチをした!
『龍僧侶』の姿は【デジモン】のインペリアルドラモンFMでボジトロンレーザーが両手に付いているイメージです。
ムゲンドラモンやカオスドラモンも考えたんですけど、原作読んだ第一印象がインペリアルドラモンでしたので。
胸からロンギヌススマッシャー撃つ姿なんかは【ディアボロモンの逆襲】の時の『ギガデス』みたいに撃ってます。
ちなみにあくまで姿のイメージの話であって、実際の戦闘力とは関係ありません。
さて、長かった前編も次話で終わる予定です。
それでは皆さん、次回で♪
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