深紅の武人が住くD×D   作:あさやん&あさやん

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ようやく匙VSサイラオーグまで来れました。

ただ、今までグレモリーにスポットが当たっていたため、呂布の解説の中でこれまでのシトリーの修行を紹介しているのでテンポは悪いかもです............................。




第百五十一話

 

 

 

俺が『禁手』になると体から黒い炎が薄く広がり、オーロラのように周囲を包み込む!!!

 

これは『仕込み』だ、師匠からは周囲の地形や環境などを利用して戦うことを教わった。

だが、周囲に何も無ければ自分で有利な環境を作れとも教わったからな。

 

 

 

「ほう、中々幻想的な光景ではないか。察するにこの黒く輝く炎、ただの炎ではないな?」

 

「まぁ、そんなところですよ。どんな力があるのかは、『仕上げを御覧じろ』ってヤツです♪」

 

「そうか、では....................楽しみさせてもらおう!!!」

 

 

獅子の鎧を纏ったサイラオーグさんが突っ込んできて、拳を振りかざす!!!

 

兵藤との戦いでも感じたが、改めて見ると凄えオーラの量だ。たぶん総量だけで言えば、俺やヴァーリ以上............................けど、問題無え!!!

 

 

「シッ!!!」

 

バキィッ!!!

 

「ぐうっ!?」

 

俺はサイラオーグさんの拳が繰り出されるよりも先に、左ジャブを叩き込む!

 

攻撃する瞬間に俺の拳が胸に入ったことで、サイラオーグさんの動きは一瞬止まった。

 

これは師匠の『絶対攻撃』を参考にしたものだ。相手が攻撃する瞬間を先読みして、こっちが一歩先に攻撃を叩き込めば相手はどうしても一瞬動きが止まる。

 

俺の攻撃は触れるだけで相手に呪いを与えられるからな、パワーではなく攻撃のスピードを突き詰めたってわけだ。

 

そのために厳しい修行の合間を見て、師匠からボクシングとキックボクシングを教わった!

 

俺のジャブをカウンター気味に食らったサイラオーグさん。悪いがまだまだ、これからだぜ!!!

 

 

シュッシュッシュッシュッ........................!!!

 

ガガガガガガガガガガガッッッッ................!!!!

 

「ぬっ、ぐっ、ぐうっ!!!」

 

俺のジャブが思った以上の威力だったのか、サイラオーグさんは腕でガードの体勢に入る。

 

拳に『武装色の覇気』を纏った上、チャクラを『凝』で集中させてるからな。

ジャブとはいえ生身で受けたら、余裕で骨が折れるぐらいの威力はある。

 

それにガードされても問題無い、俺の拳はガードの上から相手を削る!!

ボクシングの拳もパワーではなく、スピードを切り詰めた『相手を削るための拳』だからな!!!

 

 

「ぬうっ....................ハアアアアアアアアアアアアッッッッ!!!」

 

しかし俺の拳の威力に慣れたのか、サイラオーグさんはジャブを食らいながら俺に拳を繰り出してきた!!!

 

サイラオーグさんの拳は『若手No.1』の威力を誇る。実際この目で見ても、大抵の悪魔なら一撃で倒せるほどの威力とオーラの量だ。

 

けど............................全く恐くねえ!!!!

 

 

ヒュッ、ブゥゥゥンッッッ!!!

 

バシイイイイイイイイイイン!!!

 

「ッッッッッッッッ!? ごふぉあっ!!!」

 

 

俺はサイラオーグさんの剛拳を躱しつつ、ショートアッパーを決める!!

攻撃を躱されたサイラオーグさんは防御の体勢を解いていたため、俺の拳をまともに食らった!!!

 

俺のアッパーをカウンターで顎に食らったサイラオーグさんは、さすがに身体をよろめかせる。

俺は空かさず再びジャブの連打を浴びせた!!!

 

 

「ぬううううっっっ、ぐううううっっ!!!!」

 

 

再度ガードを固めるサイラオーグさん。だがショートアッパーによるカウンターが余程効いたのか、今度はガードをするだけだった。

 

残念だけどサイラオーグさん、貴方の拳は読めちまうんですよ。

 

 

サイラオーグさんの拳はパワー・オーラ量・スピード、どれをとっても『必殺』の破壊力を誇る。

俺でもまともに受ければダメージは免れないだろう........................でも、決して恐い拳じゃあない!!

 

当たれば『必殺』の拳も、まともに当たらなかったら意味が無い。そしてサイラオーグさんには、その『必殺の拳』を確実に当てる『技術』が無い。

 

俺たちは師匠から、相手の動きを読む方法として『見聞色の覇気』。更には相手の予備動作からも動きを先読みする技術を教わった。

 

 

パワーもスピードも自身を上回っている相手からの攻撃は、見てから反応してたんじゃ躱せない。

それに対応するには、相手の攻撃の予備動作を察知する必要がある。

 

拳を繰り出すなら、拳の前に腕が動く。そして腕が動く前に肩が動き、肩が動く前に腰が動く。

 

蹴りを繰り出すなら、足の前に膝が動く。そして膝が動く前に太ももが動き、太ももが動く前に腰が動く。

 

そうやって相手の身体全体を見て動きを先読みすれば、『見聞色の覇気』の効果も上がる!

 

 

さらにサイラオーグさんはまだオーラの動き....................『流』がぎこちない。

 

身体の必要な箇所に必要な分のオーラやチャクラを集中する『凝』。それを攻撃や防御の瞬間に咄嗟に行うのが『流』だ。

 

『流』はオーラを使った戦闘技術における基本であり、奥義でもあると師匠は言っていた。

 

俺たちシトリーもまだまだだけど、サイラオーグさんは俺たち以上に『流』が肉体の動きと合っていない。

だからオーラの動きを読めば、どんな攻撃を仕掛けてくるのか更に読みやすくなる。

 

 

サイラオーグさん、いくらパワー・スピード・オーラ量が俺たちより上でも............................『技術』が伴っていない攻撃は対処がしやすいんですよ、実際俺たちシトリーもそうでしたからね。

 

けど俺たちシトリーは、その『技術』まで極めた人の拳や蹴りを死ぬほど受けてきたんだっ!!!

 

 

 

サイラオーグさんの拳は『一撃必殺』、だが俺は逆に『一撃必殺』は狙わず手数でサイラオーグさんを攻めまくった!!!!

 

 

 

 

 

 

□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

 

 

 

 

 

 

シトリーVSバアルのレーティングゲーム。その最終戦、俺たちの目の前では両チームのエースによる一騎討ちが行われている。

 

 

 

しかし、その内容は観客たちの予想に全く反した内容だった。

 

なぜなら................................匙がサイラオーグを圧倒していたからだ。

 

 

 

『な、な、な、何と言うことでしょーーーーーーーーう!!!!

あの、『若手最強』と言われ、今まで多くのプレイヤーをその拳で沈めてきたサイラオーグ選手!

しかし、ソーナ・シトリー選手の眷属である匙元士郎選手に手も足も出ません!!! こ、こんな、こんなことがあるのでしょうか!!!!』

 

『匙選手の手数優先のジャブ攻撃。サイラオーグ選手はガードしつつも、合間に拳や蹴りを繰り出しています。

本来なら、その攻撃で大概の相手は倒されてしまうのでしょうが............................匙選手には全く当たっていません。

それどころか躱すと同時にカウンターを叩き込むことで、確実にサイラオーグ選手は消耗していっています』

 

 

司会者と解説のディハウザーも今の試合の光景を見て不思議に思っている。

それどころか、いつも修行の様子を見ていたレイヴェルですら驚いているくらいだ。

 

俺としては、サイラオーグの強さも匙の強さも知っているから特に驚くことはないんだけどね。

それに巡たちもサイラオーグを追い込んでいたわけだし。

 

まぁ、あれは四人がかりだったから皆も理解と納得がしやすかったのかもしれない。

でも匙は消耗しているとはいえ、『若手No1』と呼ばれるサイラオーグを相手にタイマンで押している。

 

俺の目から見ても、サイラオーグと匙はほぼ同じくらいの強さだ。だが、両者の間には決定的な違いがある。

 

 

『し、しかし........................実際にこの目で見ても信じられません。サイラオーグ選手の拳や蹴りの威力が凄まじいことは誰もが知っていること。

それなのに何故、こうも圧倒されているのでしょうか?』

 

『ええ、私も驚いています。呂布殿、何故このような結果となっているのでしょうか?』

 

 

もはや解説ではなく一観客のような気分で試合を見ていると、ディハウザーが尋ねてきた。

 

正直言って、もう喋りたくないんだけど........................やっぱり最後まで解説しないといけないよね。

 

 

『この状況は....................身体能力・技術・経験の三つの違いから....................来るものだ』

 

『身体能力・技術・経験、ですか? それはいったいどういうことなのでしょうか』

 

『まず身体能力................即ちパワー・スピード・タフネスは....................サイラオーグの方が上だ。

そして今回で言えば................オーラの総量も....................サイラオーグの方が多い』

 

サイラオーグの方が体格が良いからね。あの強靭な肉体から生み出される力とオーラこそ、サイラオーグが『若手No1』と呼ばれる由縁だ。

 

『だが勝負は....................身体能力だけで決まるものではない........................身体能力を活かすには........................「技術」が必要だ』

 

『「技術」、ですか? 恐れ入りますが、その「技術」というのは具体的にどのようなものでしょうか?』

 

『色々とあるが....................この戦いではオーラによる「攻撃」と「防御」の技術が................重要だな』

 

俺はそう言うと、オーラや魔力を使って肉弾戦を行う場合の『技術』の大切さを解説した。

 

 

まず大前提として、どれだけオーラや魔力の量が多くても、それを扱う技術が伴っていなければ意味が無い。

どれだけデカい貯水タンクがあっても、それを活かす施設や機能が無ければ水を利用することは出来ないのと同じだ

 

次に肉弾戦だが、全身をオーラで纏った場合を『攻防力50』の状態とする。これが最も基本的な状態だ。

相手が生身であれば、この状態で殴っても相手に大ダメージを与えることが出来る。

 

サイラオーグが今までの戦いをほぼ一撃で決めてきたのは、これが理由だろう。

 

しかし互いがこの状態の場合、そのまま殴り合ってもオーラの量に余程大きな差が無い限りは決定的なダメージを与えることは出来ない。

 

だから、殴ったり殴られたりする箇所にオーラを集中させる必要がある。

 

例えば拳にオーラを集中させて、攻防力『60』にしたとする。そうすると身体全体を覆っていたオーラの攻防力は『40』となるわけだ。

 

そうして攻防力を『60』にした拳で『攻防力50』で守っている相手の身体を殴れば、その超過分だけ相手にダメージを与えられる。

 

逆に相手のオーラによる攻撃をガードする場合は、相手の攻撃箇所を覆っているオーラよりも多くオーラを集中させて受ければダメージは無い。

 

この攻防力の移動をどれだけ瞬時に行えるか、これがオーラによる『近接戦』の基本的な技術だ。

 

 

『匙は攻撃する時................攻撃箇所にオーラを集中させ................一時的にサイラオーグが全身に纏っているオーラよりも....................強いオーラで攻撃している』

 

『な、なるほど、だから軽いジャブでもサイラオーグ選手にダメージが入っているんですね』

 

『ん....................互いにオーラを使って殴り合う場合................重要なのは身体能力やオーラの総量ではなく....................オーラの放出量だ』

 

『オーラの放出量。つまりオーラをどれだけ蓄えているのかではなく、どれだけ扱えるかということですね』

 

流石はレーティングゲームの『皇帝』、俺の解説なんかでもちゃんと理解して補足してくれるなんて。

 

シトリーの皆に教えた時は、ソーナと椿姫以外はなかなか理解してくれなくて大変だったよ。

 

 

『ですが呂布殿、匙選手はサイラオーグ選手の攻撃を躱すどころかカウンターまで決めています。アレもオーラの技術から来るものなのでしょうか?』

 

俺がシトリーとの修行を思い返していると、ディハウザーがまたもや尋ねてくる。

別に気にはしてないけど、そういうのって司会者の仕事なんじゃないの?

 

あまり見ないよ? 解説が解説に質問するって....................まぁ、減るもんじゃないし答えるけどさぁ。

 

 

『ん....................オーラの動きと言うのは正直................身体が力んでいると....................その箇所にどうしてもオーラが集まってしまう。

そのオーラの動きを見れば....................相手の動きをある程度....................先読みできる』

 

『っ、なるほど。匙選手がサイラオーグ選手の攻撃を躱し続けることが出来るのは、そのオーラの動きを読んでいるからなのですね!!!』

 

『ええ。パワーが勝っていても当たらなければ意味が無い。スピードがあっても先読みされては意味が無い。

高いオーラや魔力があっても、活かせなければ意味が無い。まさしく基本的な技術の大切さを思い知らされる試合と言えましょう!!!』

 

俺が解説すると司会者とディハウザーはようやく納得がいったみたいで興奮している。

観客も驚きの声を上げているが........................アレは驚きと言うよりも感心の声かな?

 

もっとも、匙はオーラの動きだけじゃなく身体そのものの動きや『見聞色の覇気』も使って先読みしているんだろう。

 

けど、身体の動きはともかく『覇気』については説明がしにくいからな~~~。

 

................................悪いけど、ここは黙っておこう。

 

 

『では呂布殿。「技術」については分かりましたが、「経験」から来る差というのは何なのでしょうか?』

 

皆が『技術』の大切さを理解してくれたところで、今度は司会者が『経験』について聞いてきた。

 

う~~~ん、何か今日一日で一年分くらい喋ったかもしれない。この試合が終わったら、しばらく何も喋んなくなっちゃうかも。

 

 

『「技術」というのは........................「経験」の積み重ねだ。サイラオーグは....................オーラを使える者同士の....................近接戦闘の経験が無い。

だからオーラを使った技術戦になると........................遅れを取ってしまう』

 

『っ........................確かに。サイラオーグ選手もトレーニングは欠かさず行ってきましたが、オーラを扱える者は彼の周りにはいませんでした』

 

『一方で匙は....................俺も含めて....................周りにオーラを扱える者たちと....................常に切磋琢磨していた。

だから................オーラを使って戦う相手の対処法も....................身に付いている』

 

 

もっと言うと、サイラオーグが今まで戦ってきた相手は『魔力』を使って戦う若手悪魔がほとんど。

『オーラ』と『魔力』で肉弾戦のガチンコバトルをやった場合、両者の間に大きな開きがなければ『オーラ』に分がある。

 

つまり、サイラオーグが今まで戦ってきた相手と言うのは『魔力メインで、技術を伴わない相手』。早い話が『格下相手』だったということだ。

 

だから『オーラ』や身体能力によるゴリ押しでも勝ててきた。しかし、そんな戦い方で勝てるのは『技術』を持っていない『格下』だけ。

言っちゃ悪いが、『技術』と『経験』を有する同格以上の相手にはそんな戦い方は通用しない。

 

別にサイラオーグをバカにするつもりは無いが、修行と言うのは『同格以上の相手』と一緒にやらないと本当にただ『身体を鍛えるだけ』になってしまう。

 

まぁ、『悪魔』っていうのは『魔力』が売りだからね~~~。『同格以上のオーラの使い手』というのは、まず見つからないから仕方ないっちゃあ仕方ないかもしれない。

 

 

『結論を言うと....................身体能力はサイラオーグが少し上....................しかし『技術』と『経験』は................匙が圧倒的に上回っている。

だから目の前の光景は........................至極当然と言える』

 

「「「「「....................................」」」」」

 

俺の解説を終えると司会者にディハウザー、そして観客たちが静まり返る。

たぶん今までの自分たちの常識が覆されていて、言葉を失っているんだろう。

 

 

『「技術」も「経験」も....................「努力」以外では..........................養うことは出来ない』

 

 

今の悪魔社会ってのは、持って生まれた『魔力』や『血統能力』がステータスだからね。

でもそれが通じるのは『悪魔社会の中』だけだ。

 

これからは色んな勢力と協力していかなきゃいけないんだから、『魔力』や『血統能力』以外の『強さ』にも目を向けないとダメなんじゃない?

 

表の世界同様、今や裏の世界も『国際社会』な時代なんだからさ。

 

 

『生まれ持った才能だけでどうにかなるのは........................「格下」相手だけ。

言ってみれば........................「弱い者いじめ」ぐらいしか........................出来ることが無い』

 

 

国際社会ってのは、互いに得意としていることを出し合って成長していくものだ。

なら、色んな勢力から『自分たちに必要な強さ』を学んでいかないと。

 

もうどの勢力も単独では存続できないんだから、組めるところはちゃんと組んでいこうよ。

 

 

『何故、他種族より才能で劣る....................「人間」という種が....................神や悪魔という強大な存在よりも....................繁栄することが出来たか』

 

 

そろそろ喋るのに疲れてきた俺は、最後に一言添えて口を閉ざすことにした。

 

 

『それは、この世界において』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『「努力」は「才能」を........................凌駕するからだ』

 

 

 

 

 

俺が解説を一通り終える............................しかし、何故か観客たちから拍手が巻き起こった。Why?

 

 

 

 

 

□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

 

 

 

 

 

 

呂布の話を聞いた観客たち........................転生悪魔や一般悪魔たちは涙を流しながら、拍手をしていた。

 

サイラオーグ・バアルと匙元士郎はまだ戦っている最中だと言うのに。もはや、どっちが試合の主役なのかが分からないほどだ。

 

 

 

だが、VIPルームにいる貴族どもを見ると全員揃って、血の気が引いている。

 

無理もない。世界最強たる『深紅の武人』に自分たちが今まで拘っていたものを、真っ向から否定されたんだからな。

 

そんな貴族悪魔たちを見て、神々も大笑いしている。一応、神の権能などについても否定されていたんだが........................まぁ、相手が呂布だからな。

 

実際に努力で神すらも超えてしまった呂布になら、そう言われても仕方ないと思っているんだろう。

 

イリナたちは目を爛々に輝かせている。アーシアにいたっては身体中からハートが飛んでいるのが見える。

 

だが、気持ちは分かる。かく言う俺ですら............................興奮と歓喜で身体が震えているんだからな!!!

 

 

 

かつて神々が生物を作り、その中で最も知恵をつけた人間を神々は管理した。

信仰を糧とするため神々は人間を増やし、数を増やした人類によりやがて神代は終わる。

 

そうして西暦を経て、『人間』は地上で最も栄えた種となった。

 

『人間』は糧を増やし、種を増やし、文明を発展させ、種を繁栄させていった。

これは決して、持って生まれた能力に固執していては出来ない偉業。

 

現に生まれながらの才能や能力に拘っている超常や異形の存在は、人間という種がいなければ存続できないほど衰退していった。

 

人間と言う種の寿命は短い....................だからこそ、『心身』を鍛え、『技術』を磨き、『経験』を積み重ねる。

そうして得た物を後世に残してきたからこそ、ここまで繁栄することが出来たのだ。

 

人類の歴史とは『努力と研鑽』の積み重ねに他ならない。

 

血を介さぬ技術と経験の継承、命の連鎖....................即ち『努力と研鑽』こそが人間が持つ本当の『強さ』!!

 

その『強さ』は決して、神や悪魔に劣るものではない。そういった努力と研鑽を積み重ね、『人間の強さと可能性』を極めた存在こそが【呂布奉先】なのだ!!!

 

 

 

そうだ、呂布........................よくぞ言ってくれた! 俺たちがずっと言いたかったことを!!

長きに渡り超常や異形種に虐げられてきた俺たち『人間』が言いたかったことを............................!!!

 

この神々や貴族悪魔どもが集まる場において、俺たち『人間』の代表たる呂布が言ってくれたのだ!!!

 

これほど嬉しいことが他にあろうか! これほど心が晴れやかになることがあるものか!!

 

俺はこの場で立ち上がり、VIPルームにいる全ての神々や悪魔に大声で言ってやりたかった!!!

 

 

どうだ、見たか! アレが『呂布奉先』なんだ、アレが『深紅の武人』なんだ、アレが『世界最強』の存在なんだ!!

 

アレが............................俺の『親友』なんだっ!!!

 

俺たち『人間』は、神々や悪魔に負けないぐらいの『強さ』を持っているんだ!!!

 

その『強さ』の象徴こそが、呂布奉先!! お前たちが『深紅の武人』と畏れ称える男なんだ!!!!

 

 

そう声を大にして、俺たち人間を『糧』としか見ていない連中に叫んでやりたかった........................!!!!

 

 

 

呂布の一言に心身が痺れた俺は、嬉しさのあまり................................人知れず涙を流していた。

 

 

 






シトリーVSバアルではシトリーの成長に焦点を当てています。

そのため、どうしてもサイラオーグには消耗してもらう必要がありました。

ただそのせいで、匙が有利に戦えてしまうというやむを得ない展開になってしまいます。

それでは皆さん、次回で♪
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