深紅の武人が住くD×D   作:あさやん&あさやん

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今話は駒王学園の学園祭が終わったあたりの出来事で、【作者が書きたかった話】パート2です。

アーシアに関するエピソードですが、久しぶりにネタに振り切ったギャグパートになります。




第百六十四話

 

 

 

 

「ふぇ~~~~、何だか難しい機械がたくさんありますね~~~~」

「ええ、アレは『神の子を見張る者』の全データが集まる場所。謂わば『頭脳』とも呼ぶべき場所ですもの」

「へぇ、どうりで部屋にいる人たちも研究者みたいな恰好をしてるんですね」

 

「わたし、『神の子を見張る者』には初めて来ましたわ」

「俺もだよ、ここが堕天使の総本山かぁ~~~~」

 

俺、オーフィス、アーシア、レイヴェル、匙、一誠は朱乃の案内で現在『神の子を見張る者』に来ていた。

 

理由はアザゼルから匙と一誠の神器を調べたいという打診があり、ついでに俺の意見も聞きたいと言われたからだ。

 

 

本当はアーシア&オーフィスと一緒に出掛ける予定だったんだが、アザゼル側の都合が今日しか合わなかったため仕方なしに今日になってしまった。

 

アーシアとオーフィスには別で埋め合わせをするよう約束をしたが、アーシアは『お忙しい方ですから、仕方ありませんよ♪』とにこやかに笑って許可してくれた。アーシアたん、マジで天使!

 

そんなわけでアーシアとオーフィスの予定が空いてしまったため、それなら一緒に行くかと思った俺はアーシアとオーフィスも連れてきたというわけだ。

 

レイヴェルは毎度おなじみ俺の秘書。朱乃は子供の頃からバラキエルさんに連れられて『神の子を見張る者』にはよく来ていたということで案内役をお願いした。

 

 

そんなわけで朱乃に案内してもらいながら、今はアザゼルのいる部屋まで歩いている最中。その途中で空中通路の下にある巨大なコンピューター群に驚く面々。通路の窓から見る景色は前世での工場見学を思い出させる。

 

そうして子どもの頃の思い出もそこそこに、引き続き朱乃に案内してもらうと予期せぬ人たちと出くわした。

 

 

「ほう、これは面白い組み合わせだな」

「ヴァーリ、おまえ今日は『神の子を見張る者』に来てたのか」

「ああ、『定期的に身体と神器の調子を健診するように』とアザゼルがうるさくてね」

 

「朱乃、どうしてここに?」

「あら、父様。今日はアザゼル先生に呼ばれて来たのです。ちょうど皆さんをご案内しているところですわ」

 

「アザゼルに? って、そちらにいらっしゃるのは『深紅の武人』と『無限の龍神』じゃないですか! アザゼルはいったい何を考えているんだ!!!」

 

 

十字路から出てきたのはヴァーリとバラキエルさん、あと何か知らない堕天使。俺はともかく、オーフィスを連れてきたのは俺なんだけどね。

 

まぁ、アザゼルが無理強いしなければ俺もオーフィスを連れてくることもなかった。だから結局、悪いのはアザゼルってことになる........................そういうことにしておこう♪

 

 

「シェムハザ様、アザゼル先生はどちらにいらっしゃるんですか?」

 

「アザゼルならファーブニルと一緒に奥の専用ルームにいますよ。私も一緒に行きましょう、今度という今度は許しません!」

 

シェムハザと呼ばれる堕天使が怒髪天を衝くといった感じで怒っている。シェムハザって、確か堕天使の副総督だっけ? よく覚えていないけど、原作ではアザゼルに振り回されていたイメージがある。

 

やっぱり中間管理職ってのは、いつの時代もどこの組織でも貧乏くじだよね~~~。

 

っというわけで、怒れるシェムハザ。そしてアザゼルとシェムハザの仲裁役にバラキエルさん、あと『何だか面白そう』という理由でヴァーリも連れて奥にあるというアザゼル専用の研究ルームへと向かった。

 

 

 

そうしてやってきましたアザゼル専用ルーム。目の前には『ゴゴゴゴゴ!』という効果音が相応しい重厚な扉があった。この仰々しい感じ、RPGの魔王の城にでも出てきそうだな。

 

「ひぇ~~~~、デッカイ扉だなぁ。それに何だか物凄く頑丈そうだし」

 

「アザゼルが作った試作品や危険な実験から施設を守るために、『神の子を見張る者』でも一番頑丈に作られているんですよ」

 

「まったく、アザゼルのせいで『神の子を見張る者』の建物を何回作り直したことか。しかも作り直す際は必ず、アザゼルが『自分の部屋から作る』と真っ先に言い出すのだからな............................」

 

匙の感想にシェムハザが答えながら扉の解除コードを入力していく。バラキエルさんまで愚痴っているあたり、相当な回数作り直しているんだろう。

 

そう言えば【BLEACH】で涅マユリが『研究者は研究材料を保管するため、どこよりも頑丈な部屋を真っ先に作る』って言ってたな。

 

つまり、『バカと天才は紙一重』と言うように『アザゼルと涅マユリは紙一重』だったということか。こりゃあ新発見!

 

シェムハザが解除コードを入力すると巨大な扉がこれまたデカい音を出しながらゆっくりと開いていく。

 

 

中を見るとドラゴンでも入れられそうなカプセルの中に不気味な液体が入っている。さらにはそんなのが広い部屋に所狭しと並んでいた。

 

悪の科学者ばりの研究室の有様にアーシアは怯えて、俺の腕にしがみついてくる................................さらには、そんなアーシアを見た朱乃が『好機到来!』と言わんばかりに反対の腕にしがみついてきた。

 

そしてアーシアと手を繋いでいたオーフィスが俺の背中によじ登ってきて、もはや止まり木のようになってしまう俺。ぶっちゃけ、歩きにくい。

 

一誠たちは俺たちのことを見慣れた光景と思いスルーしてくるが、シェムハザとバラキエルさんは呆気に取られてしまう。どうかお気になさらずに。

 

そんなマッドサイエンティストもかくやな部屋を抜けて、再び馬鹿デカい扉をくぐると............................東京ドームぐらいあるんじゃないかと思うほどの広い部屋に出た。

 

 

「お~~~う、来たのか。わざわざここまで来てもらって悪かったなぁ♪」

 

部屋には言葉とは裏腹に全く悪く思っていなさそうなアザゼルと............................デッカい金ぴかなドラゴンが佇んでいた。

 

「アレは................................」

 

「ファーブニル」

 

「ああ。五大龍王の一角、『黄金龍君(ギガンティス・ドラゴン) ファーブニル』。アザゼルが契約しているドラゴンさ」

 

「龍王!? ってことはタンニーンのおっさんと同格なのかよ!?」

 

「うわ~~~、キラキラして綺麗ですね~~~」

 

「流石は財宝を集める伝説を持ったドラゴンですわね」

 

ふ~~~ん、アレが『龍王ファーブニル』かぁ............................またの名を『おパンツドラゴン』。原作では自身と契約したアーシアに対価としてパンツを強請ったことで、アーシアの精神をズタボロにしてくれた張本人。

 

まぁ、この世界ではそんなこともないだろう。なにせ現在アーシアとは契約していないし、護衛にはフェンリルたちを付けているからな。

 

それなのにアーシアのパンツを強請るようなら............................ね?

 

 

「アザゼル!! 『深紅の武人』と『無限の龍神』を呼び寄せるなんて、いったい何を考えているのですか!!!」

 

「な、何だよ、シェムハザ。俺は別にオーフィスのことなんて........................って、オーフィスゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!! 何でお前がここに来てんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

「我、アーシアと一緒」

 

「アーシア! どうしてお前まで来てんだ!!」

 

「えっと、呂布さんに誘われて........................す、すみません! もしかして、お邪魔だったでしょうか!?」

 

アザゼルが物凄い剣幕でまくし立てたことにより、アーシアが泣きそうになってしまう。

 

おうこら、アザゼル。ウチのアーシアちゃんを泣かせようとはいい度胸じゃねえの................................どうやら戦争をお望みのようだな。

 

 

「い、いや、別に邪魔ってわけじゃない。そう、邪魔じゃあない................................だからフェンリルたちを抑えてくれ! そんでもって呂布とオーフィスは殺気を向けてくんな!! お前らに睨まれると生きた心地がしねえんだよ!!!」

 

アーシアが泣かされそうになっているのを見て、フェンリル・スコル・ハティが即座に臨戦態勢。俺とオーフィスはいつでも殺れるように睨んでいるとアザゼルが冷や汗を流しまくっている。

 

その後アーシアも落ち着いたということで、とりあえずアザゼルの首はそのままにしておくことにする。

どうにか命を取り留めたアザゼルは、俺がアーシアとオーフィスを連れてきたことについて尋ねてきた。

 

 

「ハァッ、ハァッ、ハァッ、り、呂布、何でアーシアとオーフィスを連れてきたんだ?」

 

「今日はアーシアとオーフィスを連れて........................出かける予定だった............................その穴埋めだ」

 

「っ、しまったぁぁぁぁぁぁぁぁ!! 呂布の予定も確認するべきだったぁぁぁぁぁぁぁぁ!!! よりにもよってアーシアが先約だったのかよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」

 

俺がアーシア&オーフィスと一緒に出掛ける予定だったことを知ったアザゼルは頭を抱えて後悔しだした。

 

まったく、人の予定も聞かないで一方的に呼び寄せるからだ。アーシアの一言が無かったら来なかったんだからな。感謝されこそすれ、文句を言われる筋合いは無い。

 

 

「ぐすっ、や、やっぱり私は、いない方がっ................................」

 

「「「........................................................」」」

 

「そんなことないぞ、アーシア! 居てくれて構わない、むしろ大歓迎だ!! だから、フェンリルたちを鎮めてくれ!!!

あとオーフィスはシャドーボクシングを止めろ!!! 呂布も無言で方天画戟を取り出すな!!!!」

 

懲りないアザゼルを滅するべく準備をする俺たち。けど朱乃が今日の晩御飯は俺たちの好物を作ってくれるというので、ひとまずアザゼルの命は預けたままにしておいた。

 

 

「ぜぇっ、ぜぇっ、ぜぇっ............................ちきしょう。誰だ、呂布とオーフィスを同時に日本に送り込んできたヤツは! おかげでこっちは寿命が縮むどころの騒ぎじゃねえぞ!!」

 

九死に一生を得たアザゼルは肩で息をしながら愚痴を溢す。仕方ないじゃん、アーシアを連れてくるならオーフィスも一緒じゃないと可哀想でしょうが。

 

あんなに仲が良い二人を離れ離れにするとか出来るわけないじゃん。そんな血も涙も無いことを考えてるから、アザゼルは未だに独り身なんだよ。

 

 

「あ、あの~~~、アザゼル先生。今日俺たちが呼ばれた理由って何なんですか?」

 

「おっと、そうだったな。実は進化した神器がお前たちにどんな影響を及ぼしているのか調べたくってな。ちょうどヴァーリの定期健診もあったしな、この際まとめて調べようと思ったんだよ」

 

「へぇ~~~~、じゃあ師匠を呼んだ理由は何なんですか?」

 

「呂布なら、俺たちじゃあ見つけられないことまで気づけると思ったんだよ。まぁ............................一部余計なヤツまで来ちまったみたいだがな」

 

「うぅぅぅぅ、やっぱり私は「よく来てくれたな、アーシア! 『神の子を見張る者』一同、諸手を挙げて歓迎するぜ!!!」そうなんですか? えへへ、ありがとうございます♪」

 

アーシアの顔に陰りが見えた瞬間に動き出そうとする俺たちだったが、俺たちよりも先にアザゼルが動いて宥めてしまった............................ちっ、アザゼルめ。段々と反応が早くなってきたな。

 

 

アザゼルを仕留めきれないことを残念に思いつつ、一誠たちの健診に協力することにした俺。

 

一応、一誠と匙については常日頃から見ているけどアザゼルたちが詳しく調べてくれると言うなら越したことはない。

 

アザゼルが色んな怪しい器具やら装置で三人の身体を調べていき、最後に俺が『エイトセンシズ』を使って確認するという流れで健診は進んでいった。

 

その結果、一誠と匙については問題なし。ただヴァーリについては、アルビオンの『龍闘気』と自身の『悪魔の魔力』に微妙なズレを発見した。

 

あまりにも微弱なズレだったため、アザゼルの機材を使っても発見できなかったようだ。

普通に神器を使う分には問題ないけど、『龍闘気』と『悪魔の魔力』を最大出力で使うとこのズレが大きくなり何が起こるか分からない。

 

そんなわけで渋るヴァーリを説得し、俺は『エイトセンシズ』を使ってそのズレを矯正してあげた。

矯正後、ヴァーリが『禁手』になって軽く動くと『以前より力に一体感が生まれた気がする』と実感していた。

 

そうしてやることも終わり、何だかんだで健診にはかなりの時間が掛ったため俺たちは引き上げることにする。

 

 

「あ~~~、ちょっと待ってくれ呂布。ちょいとコレを見てくれないか?」

 

ところが、帰ろうとするとアザゼルに『待った』をかけられた。さっさと帰りたい俺だったが、何やらアザゼルが懐から金色の槍を取り出し見せてくる。

 

「................................これは?」

 

「コレは『堕天龍の槍 ダウンフォールアナザースピア』。俺が作った人工神器だ」

 

「人工神器!? これが!?」

「駒王学園での会談の時に聞いてはいたけど、本当にあったんだな」

 

あぁ、何か見覚えがあると思ったらコレがアザゼルが愛用している人工神器かぁ。原作ではこの槍についている宝玉にファーブニルの魂を封じて力を取り出していたんだよね。

 

「コイツであそこにいるファーブニルの力を引き出して使うんだけどよ~~~、どうにも出力が安定しないんだ。

本来なら、俺自身の力にファーブニルの力を反映させられるはずなんだけどなぁ........................お前なら何か分からねえか?」

 

『何か』って、何でそこで俺に聞いてくるのかが逆に分からないんだけど...........................まぁ、いいか。断っても粘られそうだし、調べるだけ調べて分からなかったらそれまでってことで良いよね。

 

俺は『エイトセンシズ』や『仙術チャクラ』を使って、槍とファーブニルの繋がりを見ようとする................................けれど、副総督のシェムハザがアザゼルを諫めに掛かった。

 

 

「待ちなさい、アザゼル! 呂布殿にそんなことをさせて良いわけないでしょうが!! 神々からの警告を忘れたのですかっ!!!」

 

「そう怒るなよ、シェムハザ。別に『開発に協力しろ』だなんて言ってないだろ? ただ呂布に俺の作ったものを見てもらって、感想をもらうだけさ」

 

「それを『協力』と言うんですよ! アナタは堕天使を滅ぼしたいのですかっ!!!」

 

「細けえこと言うなよ。何も分からなかったら、それで諦めるから良いじゃねえか」

 

「良いわけないでしょ!!!」

 

悪びれないアザゼルに怒り心頭のシェムハザ。本当に苦労させられてんだなぁ、胃薬かお腹に優しい食べ物でも差し入れてあげようかね。

 

このままだといつまで経っても帰れないので、とっとと終わらせよう。俺は槍とファーブニルの繋がりを『エイトセンシズ』と『仙術チャクラ』で確認。

 

 

するとファーブニルと人工神器のシンクロ率が低いと言うか、人工神器に流れてくる力が不安定なことが分かった。どうやらファーブニル自身が力を貸すことに、あまり乗り気ではないらしい。

 

例えば『赤龍帝の籠手』は魂が神器に完全に封じられているため、所有者の力量次第とはなるがドライグの力を余すことなく引き出す仕様となっている。『白龍皇の光翼』や『黒龍王の手甲』も同様。

 

しかし、この人工神器はファーブニルの魂を完全に封じているわけではない。この槍はファーブニルの力を取り出す、謂わば受信装置のようなもの。

 

そのため、いくらファーブニルから力を取り出そうとしても、ファーブニル自身がその気にならないと力を完全には引き出せない。

 

一応、最低限の力を引き出すためのパスは出来ているから、全く引き出せないわけじゃあない。

ただ、結局のところファーブニルの『やる気』に左右されるために出力にムラが出てしまうというわけだ。

 

だから、『アザゼルの力』に『ファーブニルの力』を上乗せして反映させようにも『ファーブニルの力』が不安定なためにシンクロ率が低下。力もコントロールが出来ないといったところか。

 

 

とりあえず原因は分かったので、シェムハザの説教を聞き流しているアザゼルに槍を返して教えてあげる。

 

シェムハザの話は聞かないのに俺の話を聞くとは、随分と都合のよろしい耳だこと。

 

 

「なるほどな~~~。要は魂が封じられていない分、出力がファーブニルのやる気依存になるってわけかぁ。となると、ファーブニルのやる気をどうやって出させるか。または別の何かで出力を補強するか............................」

 

アザゼルは原因が分かったことについては喜ぶが、今度はその解決策について考え出してしまう。シェムハザも呆れて果ててお疲れの様子、まだまだシェムハザの苦悩は続きそうだ。

 

でもこれ以上はアザゼルがやることなので、俺はそろそろお暇しようとする...............................あれ? アーシアの姿が見えない。どこ行ったんだ?

 

 

 

「うわ~~~、この首飾り、とってもキレイですね~~~~♪」

 

『ん、おれ様の宝物。でも気に入ったなら、アーシアたんにあげる』

 

「ダ、ダメですよ、ファーブニルさんの大事な宝物なんですから。それに私はこうして、ファーブニルさんとお友達になれただけで十分です♪」

 

 

辺りを見渡すと、アーシアがファーブニルと談笑していた。どうやら知らない間に仲良くなったらしい。

せっかく友達になったところ悪いけど、そろそろ帰るから戻っておいで。

 

「あのファーブニルが自分の宝を渡そうとするとはな」

「自分が集めた財宝を奪おうとする者は、誰であれ容赦はしないという言い伝えだったのですけどね」

 

「アーシア................................帰るぞ」

 

「あ、はい、呂布さん! それじゃあファーブニルさん、これで失礼します。またたくさんお話してくださいね♪」

 

ファーブニルに別れを告げたアーシアはパタパタと走ってくる。そんな可愛らしいアーシアと入れ替わる形でアザゼルがファーブニルに近づいていった。

 

 

「なぁ、ファーブニル。どうやったらお前はやる気を出してくれるんだ? 俺との契約に何か不満でもあるのか?」

 

『................................お宝が欲しい』

 

「お宝? 俺のコレクションを大量にくれてやっただろ。まだ何か欲しいってのか?」

 

アザゼルがファーブニルのやる気を出してもらうよう交渉するが、ファーブニルは今まで貰った物では満足しないらしい。

 

何が欲しいのかアザゼルが尋ねると、ファーブニルがアーシアの方を見ながら答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『アーシアたんの......................おパンティが欲しい』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

瞬間............................この場にいる【全員】が動いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

 

 

 

 

 

 

 

 

 

拝啓。天国にいる爺ちゃん、お元気ですか? 天国はどんなところですか?

 

爺ちゃんみたいなエロの伝道師でも暖かく迎え入れてくれるような場所でしょうか? もしそうなら、【今すぐ】俺も行ってみたいです。

 

 

え、俺ですか? 俺は今........................................

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

地獄にいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「止めろ止めろ止めろ止めろ止めろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!! コイツら、目がマジだっっっっ!!!! シェムハザ、今すぐ全堕天使を招集しろ!! このままじゃ俺達もろとも『神の子を見張る者』が消滅しちまう!!!!!」

 

「無理ですよ! 今しがた建物内にいる堕天使が全員失神したという報告が来たところです!!!」

 

「くっそっっっ、日頃の運動不足が祟ったか!? おい、ヴァーリ!! 少しでいいからこっちを手伝え!!!」

 

「出来るかっ! 俺一人でフェンリルたちを抑えているんだぞ!! そっちで何とかしろっ!!!」

 

「ちっくしょぉぉぉぉぉぉっっっっ!!! 朱乃、絶対にオーフィスを離すなっ!!!! そいつに暴れられたら、もう終わりだ!!!!」

 

「オーフィスちゃん。晩御飯にデザートをつけてあげますので、大人しくしていてくださいね?」

 

「....................................仕方ない」

 

 

 

ファーブニルの爆弾発言........................いや、核兵器さながらの『滅びの呪文』に一瞬で動いた俺たち。

もはや頭で考えるよりも先に身体が勝手に反応し、恐怖や危機感なんてものは後からやって来た。

 

それもそのはず、ファーブニルのドストレートなセクハラ発言が........................『世界最恐』の集団の怒りを買ったからだっ!!!!

 

俺、匙、ヴァーリは即座に『禁手』となり、この場にいる全員が最善最速の行動を各々で取った!!

 

 

ヴァーリはフェンリル、スコル、ハティを抑えに回る。一対三の状況なのに、あの三匹を抑え込めているのは流石と言わざるを得ない。

 

朱乃さんはオーフィスを後ろから抱きしめ、食い止めてくれている。オーフィスは朱乃さんの作るご飯を気に入っているからな。

あんな風にお願いされれば、無理矢理引き剥がすようなことはしないだろう。

 

当のアーシアさんは恥ずかしさのあまり気絶、今はレイヴェルが介抱している。純真無垢なアーシアさんでは、あのセクハラ発言に脳が耐えられなかったようだ。

 

 

そして俺、匙、アザゼル先生、バラキエルさん、シェムハザさんは................................荒れ狂う呂布さんに全力でしがみついていたっ!!!!!

 

 

 

「ぬおおおおおおおおおおおおおおおお、全然止まんねえええええええええええええ!!!!!」

 

「師匠ーーーーーー!!! 落ち着いてくださいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」

 

「呂布殿、お願いですから怒りを鎮めて下さい!!! 殺気だけで死者が出てしまいます!!!!」

 

「ま、まるで無人の野を行くが如く、全く我らを意に介していないっ!!!」

 

 

「おい、レイヴェル!! さっさとアーシアを目覚めさせろ!!! つーーーか叩き起こせっ!!!!」

 

「そんなの呂布様の怒りが増すだけですわっ!!! 普通に起こすしかありません!!!

アーシア様、お願いですから起きてくださいましっ!! でないとこの場に屍山血河が築かれてしまいます!!!!」

 

 

『ゲスに会うてはゲスを斬り、変態に会うてはその変態をも撃つ!!!』と言わんばかりにガチギレする呂布さん。

この人に『大義名分』など無いのさ、アーシアさんを脅かす存在は有無を言わさず滅するのみ。

 

 

ああ........................呂布さんこそが、『地獄』だったのか。

 

 

今や堕天使の総本山たる『神の子を見張る者』は、世界で一番危険な場所と化していた................................。

 

五大龍王のくせに気に入った女の子の下着が欲しいとか、考えることがストーカーのソレじゃねえかっ!!! 俺だって、まだ『そこまで』の領域には至ってねえぞ!!!

 

 

 

その後、呂布さんがファーブニルにトドメを刺す瞬間というギリギリのタイミングで目覚めたアーシアさんにより、どうにか事態は収拾した。

 

流石の呂布さんもアーシアさんに『大事なお友達なんですぅ!』と泣いて頼まれたら、矛を納めるしかなかったようだ。

 

あんな変態ですら『友達』と言えるアーシアさんの心の清らかさには、感心を超えて尊敬の念すら覚えてしまう。

 

 

 

ちなみに自身の命を救ってくれたファーブニルはアーシアさんにとても感謝しており、彼女の助力もあってアザゼル先生の人工神器に進んで協力するようになったそうだ。

まぁ、呂布さんの影がちらついて断ったら命が無いとも思ったんだろう。

 

 

クロウさんの件もそうだったけど、やっぱりドラゴンを従えるのは『力尽く』が一番なんだろうなぁ............................。

 

 

 






個人的にはアーシアとファーブニルのコンビは外せないと思いましたので、書いてみました!

アーシアメインについては、ここでひとまず終了。ただ他にも書きたい話があるので【幕間II】はまだ続きます。

それでは皆さん、次回で♪
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