タマモ回は今話で終わりです。これでメインヒロイン回は概ね終了ですかね。
「キィエヤァァァァァァァァァァァァァッッッッッッッ!!!!!」
コヤンスカヤの影から巨大な爪が出現し襲い掛かってくるが、『見聞色の覇気』で先読みし回避。
さっきは九本の尻尾を槍のように扱ってきたり、終いには熱線を放ってきていたが............................もう攻撃方法が完全にFGOの『闇のコヤンスカヤ』だよ!
だってホントに別人なのかって思うくらい同じなんだもん! そのうち宝具でも撃ってくるんじゃないかとヒヤヒヤしてるよ!!
「おのれぇぇぇ! さっきからちょこまかと逃げ回りおってぇぇぇぇ............................少しは攻撃したらどうなんじゃ!!!」
俺が二時間ほど防御と回避に専念していることにイライラしているコヤンスカヤ。
そんなの仕方ないじゃん、タマモの身体を傷つけるわけにはいかないんだからさぁ。そのため、どうしても攻撃する時はコヤンスカヤを捕まえてブンブン振り回したり、投げ飛ばすだけに留めているんだが............................どうやらそれがお気に召さないみたいだ。
「お前が戦う理由と........................俺が戦う理由は別だ」
「ふん、あの小娘のことを気に掛けているのか。それだけの力を持ちながら、何とももったいないことよ」
そりゃあどうも。けど、これだけ攻撃しまくっているのに息一つ乱さないそちらも大概だけどね。
「あの小娘のことを待っておるのじゃろうが、無駄なことよ。必死になって抵抗しているが、妾に呑みこまれるのも時間の問題じゃ」
「....................タマモは....................必ず戻ってくる」
俺はコヤンスカヤの相手をしながら、常に『エイトセンシズ』でタマモのチャクラを観測していた。
向こうも一進一退と言った状況で、互いのチャクラを奪い合っているみたいだ。修行の成果が出ていることは喜ばしいが................................そろそろタマモのチャクラの方が限界を迎えそうになっている。
やはり経験の差が出ているというか、タマモは仙術が扱えるようになってから日が浅い。長期戦になるとジリジリと実力の差が如実に現れてしまう。
残りの仙術チャクラの量から考えても、そう長くは保たない。こりゃあ、こっちからも助けに行った方が良さそうだな。
そのためにはコヤンスカヤの動きを止めないといけないんだが、どうしたらいいか....................................ん? 動きを止める?
あぁーーーーーーーーー!!!!! そうだよ、何もバカ正直にガチンコバトルに付き合う必要無いんだよ! 動きを止めちゃえば良いんだから!!!
単純なことに気づかず、おあつらえ向きな技のことをド忘れしていた俺はすぐにチャクラを練り上げる!
「縛道の六十三、『鎖条鎖縛 さじょうさばく』!!!」
ジャラジャラジャラジャラジャラジャラッッッッッ!!!!
「なっ!? こ、これは!?」
俺の後ろから光の鎖が放たれ、コヤンスカヤをグルグル巻きにする。コヤンスカヤは力づくで鎖を解こうとするがビクともしない!
鎖で縛られ身動きを封じられたコヤンスカヤ。俺はこの隙を逃さず更に追撃! 土遁の術でコヤンスカヤの後ろに巨大な石柱を二本建てる!!
「縛道の三十七、『吊星 つりぼし』!」
ブシュンッブシュンッブシュンッ! ブゥゥゥゥン!!
コヤンスカヤの後ろにある石柱の間に巨大なハンモックのような膜が形成される!
ブォンッッッ!!!
「! うおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
俺は鎖で縛ったコヤンスカヤを吊星の膜までぶん投げ、すかさず更なる縛道をコヤンスカヤに叩き込む!
「縛道の三十、『嘴突三閃 しとつさんせん』!」
バシュンッ! グサササッッッ!!!
「っ、ぐうぅぅぅぅぅっっっ!!!!」
「雷鳴の馬車、糸車の間隙、光もて此を六に別つ。縛道の六十一、『六杖光牢 りくじょうこうろう』!!!」
ブゥン、シャシャシャシャァァァァン!!!!
「ッッッッッ!? ガァッッッッ!!!!」
三角形状に展開された光の嘴がコヤンスカヤへと放たれて肩と腰に刺さる、三点に刺さった嘴により上半身の動きが封じられた。
最後に六つの光の帯がコヤンスカヤを中心に収束し、彼女は完全に身動きが出来なくなった。
これぞ【BLEACH】のオサレ技の代名詞である『鬼道』! この『鬼道』の詠唱に心奪われた読者は数知れず。
ちなみに『鎖条鎖縛』からの『六条光牢』は【BLEACH】で『浦原喜助』が使っていたコンボで、中々に使い勝手が良い。
さらにここへ縛道を重ね掛けしまくると、神様連中ですら動きを封じることが出来るという封殺コンボとなる。
ホンット~~~に、最初からコレをやっておけば良かったな。最近使ってなかったから、すっかり忘れてたよ。
「ぐうぅぅぅぅ、がああああああああああああっっっっっっっっ!!!!!」
コヤンスカヤが頭を振り回して術を解こうとするが、全く解ける気配が無い。
そりゃあそうだ、とりあえず思い付く限りの縛道を重ね掛けしたうえ、完全詠唱版の『六条光牢』を力任せに放ったからね。たぶん一週間ぐらいはそのまま縛られたままになると思うよ?
でも今はとりあえず、彼女が動けない間にタマモの援護をしないとな。
ダァンッッッ!!! ガシィッ!!!
「ッ、ガァッッッ!!!」
俺は術に縛られているコヤンスカヤに急接近し頭を鷲掴み。そのまま『エイトセンシズ』を発動させつつ、『仙術チャクラ』を流し込む!!!
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
「光、炎よ!」
ビィィィィィィィィィィィィィィッッッッッ!!!!!
「くっ、『仙法・螺旋風盾 せんぽう・らせんふうじゅん』!!!!」
ジジジジジジジジジッッッッッ!!!!
初代様の尾から放たれた黒い熱線を円盤状に広げた『螺旋丸』で防ぐ! しかし、続けて初代様が尾を槍のように突き刺してきた!!
「貫け!!!」
ガガガガガガガガガガガガガガガガッッッッッ!!!!!!
ドゴォォォォォォォォンッッッッッ!!!!!
「きゃあっ!!!」
九本もの尾の槍によって盾は破壊されてしまい、ワタクシは吹き飛ばされてしまう! その瞬間に身体からチャクラが抜き取られてしまった!!!
だが、初代様は一切手を緩めず追撃をしてくる!!!
「闇の型の獣よ、荒れ!!!」
ガァァァァァッッッッ!!!!
「っ、くっ!!!」
ワタクシがいたところの地面から黒い獣の頭が現れ、ワタクシを喰らおうとする! 何とか間一髪で躱すも、初代様は攻め手を緩めない!!
「切り裂け」
ズシャンッズシャァンッッ!!!!
初代様の足元から今度は獣のような黒い手が出てきて、切り裂かんと襲ってくる!
ですが『仙術』が扱えるワタクシの危険感知と回避能力は広いし速い。再びギリギリで黒い爪を躱しつつ、今度はこちらから初代様へ反撃する!!!
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
ドガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガッッッッッッッッッ!!!!!!
ワタクシが蹴りを繰り出すと初代様は尾を束ねて蹴りを防ぐ。しかしワタクシは一発だけではなく、乱打のように何発も蹴りつける!
「『仙法・螺旋双丸』!!!!」
「ぬぅぅぅぅぅぅ、がああああああああああああっっっっ!!!!」
ギュオオオオオオオオオンッッッッッ!!!!
ドガガガガガガガガガガァァァァァァァァァンッッッッッッッ!!!!!!!
両手による『仙法・螺旋丸』を尾のガードの上から叩き込んだことで、初代様が吹っ飛んでいく! その隙に今度はワタクシが初代様からチャクラを奪う。
これで初代様の尾五本分のチャクラを奪うことが出来た。けどさっきからこれの繰り返し。
四本~五本の間を互いに行ったり来たりしていて、それ以上は奪えていない。
それにそろそろこちらも限界............................ワタクシの仙術チャクラが底を尽きかけている。
たぶん撃てて、あと大技一発分ぐらい。けれど、そんな術を当てられるような隙は無い。
どうすれば........................................................
「おのれぇぇぇ、小娘ごときがぁぁぁぁぁぁぁ!!! もう許さん!! 跡形も無く消し飛ばしてくれようぞ!!!」
怒り狂った初代様は九本ある尾の先からエネルギーを放ち、集束させていく!!!
いけない!! あれだけの巨大な質量を持った『妖力』、今のワタクシのチャクラだけじゃ防ぎきれない!!!
「逃がさんっ!!! くたばるがよい!!!!」
少しでも距離を取ろうと、初代様に背を向けてその場を離れるが集束し終わった『妖力砲』がワタクシに向けられる!
ダメ、間に合わない.................呂布殿........................!!!!
ジャララララララララララララッッッッッッッ!!!!
ガキィィィィィィィンッッッッッ!!!!!
「なっ!? これは....................................!!!!」
『妖力砲』が放たれようとした瞬間、四方八方から鎖が現れて初代様を捕える!!!
鎖に捕えられたことで初代様は身動きが出来ず、『妖力砲』も消え去った!!!
あの鎖は............................間違いない、最初会ったときに初代様を縛っていた鎖! つまりこの鎖は呂布殿の................................!!!
『そうか........................なら存分にやれ....................危なくなったら....................必ず助ける。
それから....................「こっち」のことは....................心配するな』
っ~~~~~、呂布殿、感謝いたしますわ!!!!
ギュイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイインッッッッッ!!!!
ギィンッギィンッギィンッギィンッギィィィィィィィィィィンッッッッッ!!!!!!
「!!!!!!!!!!!!!!!」
ワタクシは全ての仙術チャクラを使い、巨大な『螺旋丸』を九つ生成。さらに九つの螺旋丸を大きな球体で包み込む!
球体の中で回り続ける九つの巨大な『螺旋丸』を見て、初代様も只事ではないと理解し言葉を失う。
呂布殿が作っていただいたこの好機、逃すわけにはいきません!!!!
行きますわよ、初代様。これが最後っ!!!!!
「『仙法・極大九花繚乱 せんぽう・きょくだいきゅうかりょうらん』!!!!」
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおっっっっっ!!!!!!」
ギュオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッッッッッ!!!!!
ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガッッッッッッッッッッ!!!!
ガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリッッッッッッ!!!!!!
『仙法・極大九花繚乱』。今のワタクシが出せる最大の術。球体の中で九つの『螺旋丸』が乱回転を起こし、相手を乱気流の渦の中に閉じ込め吹き飛ばす。
呂布殿の鎖により動きを封じられた初代様は、ワタクシの術をまともに受けて吹き飛んでいく................................はずだったが、鎖により固定されているため遠くまでは吹き飛ばすことが出来なかった。
いや、むしろ鎖で固定されて吹き飛ぶことが出来なかったために却ってダメージが大きい。現に初代様は地面に倒れ伏してピクリとも動かない。
っ、こうしてはいられない!! 今のうちにチャクラを奪えるだけ奪わないと!!!
ギュイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ................................................。
ワタクシはチャクラの管を通して初代様のチャクラを取り出していく。そして........................................
ピカァァァァァァァァァァァァァァァァァァッッッッッッ....................................!!!
初代様から九本分の尾のチャクラを引っ張り出したことで、ワタクシの身体が急に光り出した!!!
ピンク掛かった茶髪は完全なピンク色となり、青い着物も白い巫女装束に煌びやかな細工が施されている。
そして何より............................今まで一本だった尾が九本に増えていた! かつてないほどの『力』を感じるけど、不思議と危険や恐怖は感じなかった。これがワタクシのものとなった初代様のチャクラ............................!!!!
「くうぅぅぅぅぅっっっっ!!! よくも、よくもよくもよくもよくもよくもっっっっ!!!! よくも妾をこんな目にぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!」
初代様がフラつきながら立ち上がるが、その姿はガリガリに痩せ細っていた。たぶん尾九本分のチャクラを奪われたためだろう。
「小娘がぁぁぁぁぁぁぁぁ!!! 妾を本気で怒らせたなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっっっ!!!!!!!」
目玉が飛び出そうなぐらい頬がこけているが、それでもワタクシを睨みつけながら怨嗟を振りまく。初代様の怒りと憎しみが黒い瘴気となって、天へと昇っていき................................巨大な黒い隕石を生み出した!!!!!!
「っっっっっっ!!!! まだ、これほどの力を残しているなんて................................!!!!!」
「死いぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃねえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっっっっっっ!!!!!!!」
都市一つ軽く滅ぼせるであろう巨大な隕石がワタクシに向かって迫ってくる! 今のワタクシにコレを防ぐだけの術は無い!!!
「っ....................................どうやら、『ここまで』のようですわね」
「はーっはっはっはっはっはっはっ!!!! とうとう観念したかっ!!!! だが、もう遅い! このまま「またお会いしましょう、初代様」ッッッッッッ!?」
ガシャンッガシャンッガシャンッガシャンッガシャンッガシャンッガシャァァァァァンッッッッッ!!!!!!
「こ、これは........................妾を閉じ込めていた................................!!!!」
「『鍵』というのは開けるためだけにあるわけではございません。こうして『開いていた』封印を『閉じる』ためにもあるのです」
ワタクシは呂布殿から預かった『鍵』を使うと、消えたはずの巨大な檻が再び現れて初代様を閉じ込める。
さらに檻が閉じると鎖によって、初代様は身動きが出来なくなってしまった。
「それでは初代様、次にお会いするまで.......................ごきげんよう♪」
「おのれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!! 覚えておれよぉぉぉぉぉぉぉぉ、タマモォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!」
満面の笑みを浮かべるワタクシに対し、初代様は檻の中で恨みや憎しみと言った負の感情を滾らせながらワタクシの名を叫んでいた。
「フフフ♪ ようやく、ワタクシの『名前』を呼んでくださいましたね♪」
たとえ憎しみや怒りから来るものだったとしても............................『自分の名前』を呼んでくれたことを嬉しく思い、呂布殿の下へと戻ることにした。
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
キィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ............................!!!!
タマモの下までチャクラを送ってから暫くすると、突然タマモの身体が激しく発光しだした!!!!
目も開けていられないほどの光が治まるとそこには............................先ほどまで邪悪な姿とは真逆の、清廉な気配を漂わせた女性が立っていた。
「ふふふ♪ お待たせいたしました、呂布殿。タマモ、ただいま貴方様の下へ戻りました♪」
俺を『呂布殿』と呼ぶあたり、この女性が『タマモ』であることは間違いない。それにしてもピンク色の髪に純白の巫女装束、そして後ろに見える九つの尾。
そう、その神々しさすら感じる姿はまさしく............................................
【光のコヤンスカヤ】だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!
『闇のコヤンスカヤ』がいたから『光のコヤンスカヤ』もいるんじゃないかと思ったけど、マジでいたよ!!!!
いや、正確にはFGOのコヤンスカヤとは違うってのは分かりきってはいるんだけどさぁ............................ここまで瓜二つとか偶然にしては出来過ぎじゃない!?
「あ、あのぅ、呂布殿? どうかされましたか? もしかして変だったでしょうか、この姿........................?」
タマモが『光のコヤンスカヤ』になったことに驚いていると、当人が不安気に尋ねてくる。
別に変ってわけじゃないんだけど、その姿でしおらしくされると調子が狂ってしまう。
「いや、変じゃない........................あまりにも様変わりしたから........................驚いていた」
「そ、そうなんですの? それは良かったですわ♪ ところで、そのぅ............................呂布殿から見て、この姿をどう思いますか////////////////」
『光のコヤンスカヤ』のコスプレをしたタマモが頬を赤らめながら、手をモジモジとさせている。
何か雰囲気変わったよね。前まではこんなに表情が豊かではなかったのに........................まぁ、感情表現が豊かになったというのは良いことだと思うよ。やっぱり『タマモ』は陽気であってこそだからね♪
「....................凄く綺麗で................素敵だと思う」
「ミコッ!!! あ、ありがとう、ございます................................///////////」
ありゃりゃ、今度は頬だけではなくお顔まで真っ赤になっちゃったよ。それどころか顔から湯気まで出して、沸騰しそうになっている。
そりゃあ『闇のコヤンスカヤ』よりも『光のコヤンスカヤ』の方がずっと良いからね。FGOで『闇のコヤンスカヤ』が出てきた時は、ガチでビビったもんだ。
とりあえず、無事に試練を乗り越えられて良かった良かった♪ これで俺の初仕事も無事終了だね。
「ハーッハッハッハッハッハッ! しばらく見ないうちに随分と仲良くなったようではないか、んん?」
「あ、天照様!? それに他の神々まで............................!」
仕事が終わったことに喜んでいると後ろから天照や他の神たちもゾロゾロとやってきた。グラニも一緒にいるあたり、どうやら結界は解いたらしい。
「タマモよ、よくぞ『初代玉藻の前』の力を従えた。見事じゃ」
「い、いえ、とんでもないことでございます。それに........................これはワタクシ一人の力で成し遂げたことではありません。
呂布殿のご協力、そして天照様のご配慮の賜物でございます。ワタクシ一人では、今も過去に縛られたまま生きていたことでしょう」
天照に褒められたことを喜びながらも、少し顔を伏せてしまうタマモ。謙虚だね~~~、やっぱり『闇のコヤンスカヤ』よりもコッチの方が断然良いわ。
そしてそんなタマモを見て天照は満足そうに頷くと、俺の方を向いて礼を言ってきた。
「呂布よ。此度の任務、ご苦労じゃったな。やはり其方に任せて正解じゃったわ、タマモの主として礼を言うぞ」
「気にするな....................これも仕事だ....................それに........................タマモのためでもある」
「ミコッッッ///////////////」
「ふっ、そうか。まっこと、おぬしは大したヤツじゃ........................そしてタマモよ、すまなかったな」
「あ、天照様!?」
俺が『仕事だしタマモのためだから、しゃーない』みたいに答えると何か納得した顔を浮かべ、次いでタマモに頭を下げた。
最高神が頭を下げたことにタマモだけではなく、周りの神たちも驚いてしまう。
「そなたを高天ヶ原に連れてきたのは妾じゃ。しかし、そなたがこの地で周りの者からどのように扱われているか知りながら、妾は何もせなんだ」
「天照様....................................」
「そなたの主でありながら、妾は周りの目ばかりを気にして................................部下であるそなたを守ってやれなかった。最高神として情けない限りじゃ」
「........................................」
天照が話し終えると他の神たちも何も言えず、周囲は静まり返った............................そしてタマモが柔らかな微笑みを浮かべる。
「................................頭を上げてください、天照様」
「タマモ................................」
「確かに、高天ヶ原にてワタクシへの風当たりが強かったのは事実ですわ。ですが、それはワタクシの自業自得によるもの。
また、天照様が余計な軋轢を生まないようにワタクシを黙殺されたのも仕方のないことです」
「........................................」
「ですが、それでも............................天照様は呂布殿を遣わしてくださいました。そして呂布殿の助けがあり、『タマモ』はこうしていられるのです。
ここまで気を遣っていただいたことに、むしろワタクシの方が謝らなければならないくらいです。ワタクシの為にご心労をお掛けし、申し訳ございませんでした」
天照はタマモに対して何もしてやれなかったこと。タマモは天照の手を煩わせたことにそれぞれ負い目があったようだ。
だが、お互いに今まで言えなかったことを吐き出せてスッキリした顔をしている。
「ふっ、さようか............................呂布よ、『初代玉藻の前の力』が暴走する可能性は無いということで間違いないのか?」
天照自身、何かが吹っ切れたみたいで俺に確認してくるが................................う~~~~ん、『可能性が無い』と言えばそうでもないんだよね~~~~。
俺は『初代玉藻の前のチャクラ』がどういうものなのかを天照とタマモに説明してあげる。
・『初代玉藻の前のチャクラ』と『タマモ自身のチャクラ』は別であること。
・『初代のチャクラ』を使う場合は、『タマモ自身のチャクラ』を棚上げしないといけないこと。
・棚上げした『タマモ自身のチャクラ』は初代玉藻の前によって少しずつ奪われてしまうこと。
・『タマモ自身のチャクラ』が無くなったら、『タマモ』の意思も無くなってしまうこと。
・『初代のチャクラ』が無くなったら、今回のように『チャクラによる綱引き』で初代からチャクラを引き剥がさないといけないこと。
これらの問題、『初代のチャクラは用法と扱いに気を付けてね』と注意すると二人は納得してくれたみたいで頷いた。
「なるほどのう。つまりタマモは初代の力の使い方を覚えつつ、事あるごとに初代から力を奪わないといけないということか」
「ええ。どうやら初代様とは、長いお付き合いになりそうですわ」
「完全に和解するまでは........................緊急時や修行以外では........................あまり使わないようにしろ。
念のため....................尾三本分のチャクラを消費したら........................今日みたいにチャクラを奪いに行け」
「承知いたしました、呂布殿♪」
「ふむう。じゃがタマモが気を付けてさえいれば、暴走することは無いということじゃな」
「ん、ただ....................天照の方でも....................気に掛けてやってくれ」
「うむ、無論じゃ。さて....................................」
『初代玉藻の前のチャクラ』について説明し終わると、身を翻し高天ヶ原全域に届く声で話した。
『日ノ本の最高神として命ずる。玉藻の前、もといタマモは己に宿りし「初代玉藻の前」の力を制御することに成功した。以後、タマモに非礼を働くことは妾が許さん。これは最高神としての決定じゃ』
「っ................................天照様っ!」
「おぬしらも聞こえたな! 今日よりタマモは我らが同胞じゃ、軽々しく扱うことは断じてならん!! 努々このことを忘れるな!!!」
「「「「応!!!」」」」
「っ~~~~~~~~!!!!」
天照の号令にこの場にいた神たちも即答、両手で顔を覆いながら泣き崩れるタマモ。
こうしてタマモが高天ヶ原の一員として認められ、俺は無事任務完了ということで『蒼天の紅旗』に帰ることにした。
◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️
............................とまぁ、タマモとの出会いはこんな感じ。あの時は大変だったなぁ~~~~。
その後も日本神話群の依頼で高天ヶ原へ来るたびに、タマモの様子を見に行った俺。
話を聞くと天照の計らいで『タマモについては心配ない』と日本全国の妖怪たちに通達が行き、タマモ自身も妖怪の里へお詫びしに行ったとのこと。
今では天照の眷属として、神々と妖怪たちの間を取り持つ調停役。謂わば高天ヶ原で働く妖怪の親善大使みたいな仕事をしているそうだ。
それでも俺が高天ヶ原に来た時は俺の世話役として面倒を見てくれるってんだから、ありがたいもんだよ。
身体壊さなきゃいいんだけどね............................タマモに聞いても『好きでやっていますので♪』としか答えてくれないし。
「タマモ........................もう俺がいなくても........................問題ないんじゃないのか?」
「ええ。ただ、呂布殿がいらしているのに会わせないと初代様が拗ねてしまいますので............................」
あれからタマモは何度も初代と『チャクラの綱引き』で互いにチャクラを奪い合った。
その結果、初代とは和解........................とまでは言わないけど、それなりに仲良くなったらしい。
ただ、封印されていて暇だという理由から今でも『チャクラの綱引き』はやっている模様。
しかも俺がいる場合は『必ず連れてこい』と強請っているんだとか。
まったく、どこまで戦闘民族なんだか、あのコヤンスカヤは........................................。
「ふふふ♪ 初代様『も』呂布殿のことが気に入ってらっしゃるということですわ。
ささっ、遅くならないうちに終わらせてしまいましょう♪」
昔とは別人のように明るく笑うタマモを見て『今が楽しいのならいいか』と思いつつ、二人の『チャクラの綱引き』を手伝う俺だった....................................。
よくよく考えたら【BLEACH】の技を一切使ってなかったな~~~、と思い出したので思い付く限りの『鬼道』を出してみました。
ちなみに『鬼道』の中でも『五柱鉄貫』『六杖光牢』『千手皎天汰炮』『黒棺』は詠唱込みで作者のお気に入りです。
あと『仙法・極大九花繚乱』は【NARUTO】のナルトが使った『惑星螺旋丸』を大型にしたようなものです。
それでは皆さん、次回で♪
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