アーシア編は次で終わると思います
スゥ、スゥ........
スヤァ........
夜遅くの丘の岩屋に寝息が2つ
1つは汚れを知らない可憐な聖女のもの、もう1つは純真無垢な小さな女の子のもの
そんな二人が暖かそうなパンダに包まれ、気持ちよさそうに寝ている・・・・・・・・・
尊い!!!!!!
え、何この光景!?あんな可愛らしい女の子二人が身を寄せ合いながら寝ている光景なんて、いくら金を積んでも見れるもんじゃあない!!陳宮はコアラの子供のようにアーシアに抱きつき、アーシアは陳宮を抱き寄せるようにして寝ている・・・・・あぁ、心が洗われるようだ・・・いくらでも見ていられる............
SF映画のように地上のすべてが汚染され、人が住めなくなったとしても、ココだけは大丈夫のような気がする........
しかし・・・・・・・・
この聖域を汚そうとするクズがいるんだよなぁ・・・・
俺は立ちあがり、グラニを呼ぶ
「グラニ」
『はっ』
「ここを頼む」
『御意!』
さあて、地上のゴミを廃除してきましょうかね~
俺が岩屋を出ると同時にグラニが結界を張る、そして・・・
「................出てこい........」
「・・・・・おやおや、バレてしまったかい....フフ」
岩の陰からひょろっとした男が出てきた
緑掛った黒髪、金糸をあしらった黒装束、そして胡散臭さこの上ない笑った顔・・・・そう、ゲスドラもといディオドラ・アスタロトだ
「一応気配は消していたつもりだったんだけど、よく分かったね」
当たり前じゃ、こちとら天使を守るために『セブン・センシズ』で強化した『仙術』+感知結界忍術+『見聞色』の覇気+『円』で蟻が入る隙間も無いぐらいに警戒網を広げてたんだよ!
「ああ、誤解しないでほしい。僕は君たちと争うつもりは無いんだ。僕の用件はただ一つ、アーシア・アルジェントを渡してほしい」
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僕の計画どおり、アーシア・アルジェントは教会を追われた。後は僕が『彼女が追放される原因となった罪悪感』と『助けてくれた恩返し』ということで眷属として迎え入れれば完璧だ
フフ、いつものことながら・・・信じていたものに裏切られ傷心の聖職者の女をモノにするのは堪らないな。何度もやってきたことだけど、止められない・・・ああ、早くアーシアを僕の眷属にしないと............
しかし、妙な二人組がアーシアを連れていってしまった
チッ、面倒だな。まぁ良い、僕とアーシアの関係を説明すれば納得するだろう。それに僕は現魔王の血縁でアスタロト家の次期当主だ、そんな僕に歯向かう人間なんか居やしない
僕は気配を消し、三人に接触する機会を伺う。そして夜も遅くなり、明かりが消える。しばらくすると全員寝たのか静かになる。
これなら、アーシアだけを拐っても良いかもしれないな。あの二人は始末して、アーシアには二人が僕にアーシアを託してくれたことにすれば・・・・・
そんなことを考えていると、フードを被った男が出てきてこっちに向かってきた・・・・
「................出てこい........」
まさか、僕の存在に気付いたのか!?っっ仕方ない....
「・・・・・おやおや、バレてしまったかい....フフ」
僕は余裕を見せながら出ていく。あくまで敵意が無いように振る舞わないとね
「一応気配は消していたつもりだったんだけど、よく分かったね」
気配を消していた僕のことに気付いたことは気になるけど、今はどうでもいい
「ああ、誤解しないでほしい。僕は君たちと争うつもりは無いんだ。僕の用件はただ一つ、アーシア・アルジェントを渡してほしい」
「............断る」
チィ、人間風情がっ!大人しく言うことを聞いていれば見逃すことも考えてやったものを・・・!
「・・・そう言わないで話を聞いて欲しい。実は彼女が治した悪魔というのは僕のことでね............僕を治したせいで、彼女が教会を追放されたと聞いて会いに≪黙れ≫・・・!」
男がいきなり僕の言葉を遮る....その瞬間、僕に強烈な殺気が叩きつけられる!
これは・・・・いったい?!
「................貴様と.......話すことは無い........知りたいことは........全て知っている............自作自演の........ゲスが........!」
ッッッ!!全て知っている?!自作自演!?
コイツ、まさか僕のことを・・・・・!!
そう思った瞬間、顔を掴まれ身体に浮遊感が漂った後に強烈なGに襲われる
「ッグアァァァァァァッッ!!」
僕は男に顔を掴まれながら、空を飛んでいく・・・そして・・・・・
ドゴォォォォォォォォォン!!!
僕は地面に叩きつけられた・・・・・その衝撃により頭から血を流す
「ッッッ、ガァッ、ハア、ハア、ここは・・・・?!」
どうやら森の中のようだ・・・・!アイツは!?
「........あそこだと........二人が起きる........お前の....断末魔は........うるさそうだからな........」
上を見ると男が戟を持って下りてきた
「ッッッッ!よくも・・・・この僕にっ・・・こんな真似を!!後悔させてやる!!!」
僕は魔方陣を敷き眷属たちを全員呼び出す、その数十四体。フフッハハハハハ、それなりに強いみたいだが所詮は人間。これだけの数ならば・・・・・
「殺せ!僕の顔に傷を付けたこの身の程知らずを!!!」
僕の号令で眷属たちが戦闘態勢に入る
≪寝てろ≫
ゾワッ!!
バタン、バタン、バタン、バタン、バタン
まただ、さっきも感じたこの威圧感!いや、今度はさっきよりも強い・・・・僕の眷属たちが全員倒れていった・・・・
マズイ、とにかくここは一旦退いて『バシュッ』ドタァン
・・・・・・あれ・・・・僕はどうして地面に倒れているんだ?早く逃げないと・・・・でも足が動かない、まるで動かし方を忘れたみたいだ・・・・
僕は足に目を向けると・・・・・・・足が無くなっていた
「ッギャァァァァッッ!!ナンデ、ナンデ僕の足が!?」
オカシイ、オカシイ、オカシイ!さっきまであった足がいきなり無くなるなんて!!それに足が無くなったというのに全然痛みが無い!
いや、そんなことよりとにかくここから逃げないと『バシュッ』ドタン
イタッ!まただ、また僕は地面に倒れた。今度はいったい・・・・・・今度は腕が無くなっていた
「ギィャァァァァ!!!今度はウデが、ウデがぁぁぁぁ」
いったい僕の身体に何が起こっているのか!?どうしていきなり手足が無くなるのか、まるで分からないがとにかく逃げないと・・・・だが僕の身体は虫のようにその場でもがくだけで一向に進まない........
「............手足は........消し飛ばした........痛みは無いはず............」
何とか顔を振り向けると男が戟を持って近づいてきた・・・・ようやく理解した、僕の手足を消し去ったのはこの男だ・・・・・
「ま、待て!僕が誰だか分かっているのか!?アスタロト家の次期当主で魔王の『グサ』・・・へ?」
男はまったく話を聞かず僕の胸に戟を刺した・・・・だけどこれまでと同じく痛みを感じない................
「..........貴様の罪を........数えろ............生きている間に............貴様が出来ることは............それだけだ........」
「いっ、いったい何を言っているんだ、貴様は!?僕はただ悪魔らしく自分の欲望に忠実に・・・・・」
僕は何とか弁明をしようとする。だが・・・それも無駄に終わる・・・・・
「ギィャァァァァァァァァァァ!!!!
イタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイ
突然僕の身体に強烈な痛みが走る!全身の骨や肉がノコギリで少しずつ削られているようだ!頭の中は血管が一本一本引きちぎられているみたいだ!!!
僕はあまりの痛みに暴れ出しそうになるが、手足が無いので見苦しくもがいているだけだ
だが、地獄はそこで終わりじゃなかった・・・・・
ボコッボコッボコッボコッ!ジュワァァァァ
「ギャァァァァァァァァ!アツイアツイアツイ!!」
今度は全身の血液が沸騰するかのように身体が熱くなる!僕の身体もあちこちがマグマのようにボコボコ煮えたぎっている!!
そこで僕は初めて理解した・・・・・・・
あぁ・・・・・これが僕の罪か・・・・・・
僕はあまりの苦しみにとうとう意識を手放した
ゲス・即・斬、完了!!