今話では、頑張ってグロイシーンを出してみました........................でも、まだ足りない! もっと! もっと絶望をぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!
魔王様たちを無事に救出した俺たちグレモリーは、サーゼクス様や眷属の方々と一緒に首都リリスへとやって来た。
目的は敵情視察と............................囚われているグレイフィアさんを助け出すため。何でグレイフィアさんだけが連れていかれたのかは分からないけど、敵が『純粋悪魔』を『化け物』に変えていると知った以上、一刻も早く救出しないと!
そうしてリリスに到着したわけなんだが............................街の中は不気味なくらいに静まり返り、出歩いている人は誰一人いなかった。
この街には何度か部長に連れられて来たことがあったけど、その時は『流石は首都!』って感じで多くの人が行き交う活気のある街だった。
それが今ではまるでゴーストタウン。反乱軍や大王派たちの同時クーデターが起こったとはいえ、ここまで静かになるなんて............................................。
「リリスがこんなに静まり返るだなんて、以前からは全く想像も出来なかったわ................................」
「ああ。この街にいる貴族たちは全員、大王派や『禍の団』に連れていかれたと聞いている。ただ、一般悪魔や転生悪魔たちまでいないのは妙だな」
俺たちはサーゼクス様の眷属であるマグレガーさんの不可視化の魔術で、姿を見えないようにしてもらい潜入した。
けれど、あまりにも街が静かな上に誰も出歩いていないということを不審に思い、今は街の中にある無人の建物を拝借し仮拠点として使っている。
「お兄様、このままグレイフィアを探すのですか?」
「いや、この静けさは異様だ、迂闊に動き回るのは危険過ぎる。まずは偵察に出ている者たちが帰って来るのを待とう」
グレモリーからは白音ちゃんとギャスパー。サーゼクス様の眷属からはマグレガーさんとスルトさん、そしてベオウルフさんが街や政府中枢の建物付近を情報偵察に行っている。
グレイフィアさんがどこに囚われているか分からない以上、それらしい建物を虱潰しに探すしかない。しかし、不可視化の魔術があるとはいえ、あまり動き回ると敵に見つかるリスクがあるからな。
ある程度候補を絞らないと、アチコチ探し回ることになって救出の難易度が上がっちまう。それにサーゼクス様は街の静けさに何やら危機感を抱いているようだ。
「ふい~~~~、ま~~~~ったく! いったい、どうなっていやがるんだ? 貴族どころか民家にすら誰にもいねえなんてよ~~~~」
「五月蠅いですよ、スルト。我々は潜入しているのですから静かにしてください」
街の様子からグレイフィアさんの救出に不安を感じていると、偵察に出ていたメンバーが帰ってきた。スルトさんは帰って来るなり大声を出すが、マグレガーさんに諫められている。
「白音、ギャスパー、おかえりなさい。何かトラブルとかは無かった?」
「は、はい! 魔王様の眷属方のおかげで、特に問題はありませんでした」
「バッチリです」
部長が偵察に出ていた二人を労うとギャスパーも白音ちゃんも無事に偵察を終えたみたいだ。とりあえず何事も無く皆が帰って来てくれたことに安堵しつつ、すぐに偵察組からの報告を聞くことにする。
「みんな、偵察ご苦労だったね。さっそくだが、キミたちが集めた情報を聞かせてもらおう。まずはリアスの眷属たちからお願いできるかな?」
サーゼクス様が白音ちゃんとギャスパーの報告から聞こうとすると、ギャスパーは例のごとく緊張しまくってしまう。
この状態じゃあまともに報告を聞けそうにないということで、白音ちゃんがギャスパーの分まで報告することになった。
「私とギャーくんは街にある民家や貴族の屋敷を中心に調べました。ですが、どの建物にも残っている人はおらず、まるで神隠しにでもあったかのように住民が一斉にいなくなっていました」
「ふむ。やはり貴族だけではなく、市民も全員どこかに連れていかれたというわけか........................ありがとう。では、スルトたちの報告を聞くとしよう」
貴族については『化け物』に利用するとして、転生悪魔とかの一般市民まで連れて行く理由ってのは何なんだ? まさか、『化け物』の餌ってわけじゃないよな................................。
どうにも嫌な予感が拭えない俺だが、憶測でしかないのでひとまずスルトさんたちの報告を聞くことにする。
「あいよ。俺たちはマグレガーに不可視化の魔術を掛けてもらい、政府中枢付近を調べた」
「ですが、生憎グレイフィア殿の居場所は分かりませんでした。どうやら建物の中心部分か地下に囚われているものと予想します」
「ただ、それとは別に気になることがあったんですよね」
「? 気になること?」
「はい。グレイフィア殿を見つけることは出来ませんでしたが、地下に連れていかれる住民たちを見つけました」
「っ、本当か!?」
白音ちゃんの報告では住民は誰もいなかったということだったが、都市中央の地下に連れていかれたのか............................でも、気になることって住民が地下へと連れていかれたことか?
「はい。そしてその住民を先導していたのは大王派や『禍の団』と思われる連中、しかし周囲を取り巻いていたのが....................................」
「........................................見たことも無い『魔物』だったんだよ」
「「「「「!!!!!!!!!!!!!!!!」」」」」
スルトさんの一言で俺たちは一斉に驚く! 『魔物』って、例の『化け物』のことか!? しかも住民を先導していたってことは、それなりの知恵があるってことかよ!!!
「................................その『魔物』の特徴は?」
「見た目は『目の無いカマキリ』みたいでしたね。でも気味の悪い金切り声で人語を話しているところを見ると、それなりに知性はあるのだと思います」
「大王派や『禍の団』の連中が魔物に指示を出していたところを見るに、どうやら労働力として扱っているみたいだな」
「ただ問題は、その魔物の数がとにかく多いということです。建物の中心に行けば行くほど魔物の数は増え、更には翼を生やして空を飛んでいるヤツまでいます」
つまり魔物は奴らにとっての労働力であり、戦力でもあるってことか。しかも建物の中心を付近に警備を厚くしているのであれば、いくら不可視化の術を掛けてもらっても侵入は難しい。
住民たちのことも気に掛かるけど............................でも、せめてグレイフィアさんがどこにいるのか分からないと俺たちも動きようがないぞ!?
「................................建物内部への潜入は出来そうか?」
「難しいですね。潜入までは何とかなりそうですが、グレイフィア殿の居場所が分からなければ、当ても無く建物内を彷徨うこととなります。そうなれば、間違いなく敵に見つかるでしょう」
「それにあの警戒網だ。何度も出たり入ったりは出来そうにねえ、潜入するなら一発勝負になると思うぜ?」
「....................................そうか」
グレイフィアさんの居場所を調べるために内部調査は出来ないってことか。潜入したら最後、グレイフィアさんを助け出すまで外には出られない。
だけど、居場所が分からないと建物内をくまなく探すこととなり敵に見つかってしまう................................クソッ! 八方塞がりじゃねえかっ!!!!
何も打開策が浮かばない俺たちは、途方に暮れてしまう。こうしている間にも、グレイフィアさんが危険な目に遭っているかもしれないというのに何も出来ないでいる。
いったい、どうすりゃいいんだ................................。
コンコン
「「「「「ッッッッッッッッッッッッ!?」」」」」
俺たちが手をこまねいていると不意に玄関のドアがノックされた!!! 救出メンバーは全員この部屋にいる、誰かが後からやってくることは有り得ない。
じゃあ、いったい誰が....................................まさか、敵に見つかったのか!?
俺たちに緊張が走り、すぐにでも動けるように警戒をMAXにする!!
................................しかし、一向にドアが開く様子は無い。そして俺たちが不審に思っていると、ドアの隙間から手紙が入ってきた!
差し込まれた手紙はポトリと地面に落ち、外にいる何者かが去っていく音が聞こえる。念のため俺たちは少し間を置き、マグレガーさんが手紙を拾い上げた。
特に魔術的なトラップのようなものは仕掛けられていないと判断したマグレガーさんは、手紙をサーゼクス様に渡す。
手紙を受け取ったサーゼクス様は中身を確認すると、途端に驚きの表情へと変わった!!!
「っ、これは............................グレイフィアの幽閉場所か!!!」
「「「「「っっっっっっっっっっ!!!!!」」」」」
サーゼクス様の一言で驚愕する俺たち! サーゼクス様は手紙の中身をテーブルに広げる。どうやら手紙の中身は建物の見取り図で、確かにグレイフィアさんの居場所に印が付けられていた!!!
「この地図によると、グレイフィアは建物中央にある迎賓の間にいるようだ」
建物の中央、化け物どもがウヨウヨいる場所の真っ只中じゃねえか................................本当にこの地図、信じていいのかよ。
「....................................信用して良いのでしょうか? もしこれが敵の罠だった場合、私たちは敵に包囲されてしまいます」
俺が疑念を感じているように、皆もこの情報を疑っているようだ。無理もない、一度しかない突入チャンスなんだ。慎重すぎるぐらいが丁度いい。
「....................................確かに罠の可能性はある。だが、その可能性は限りなく低いと見るよ、リアス」
「? どうしてでしょうか?」
「これが敵からもたらされた物だとしたら、こんな回りくどいことをする理由が無い。こちらの居場所を把握しているのなら、我々はとっくに敵に包囲されているだろうからね」
「っ、それは、そうかもしれませんが................................」
部長が罠の可能性を示唆するが、サーゼクス様は逆に罠の可能性を否定する。
確かに敵の方が圧倒的に数が多いんだから、わざわざ罠に掛ける必要は無い。軍勢を差し向けて一気に包囲してしまえばいいだけだ。
レーティングゲームの時と同じで、『圧倒的有利な状況で敵が奇策を用いる可能性は低い』。
つまり、この手紙は敵から送られてきたものではないってことだ................................じゃあ、誰が送って来たんだ?
「敵から送られてきたので無ければ、少なくともグレイフィアに関しては信用していいと思う。もちろん『誰が』送ってきたのかは気になるが、今は重要じゃない」
「そうですね。それにこの地図には建物内部を徘徊している見張りの位置なども記載されています。これだけ分かれば、作戦も練りやすい」
「それにしても、建物内部には化け物はいないみたいですね」
「ああ。つまり突入さえしちまえば、警戒するのは大王派や『禍の団』だけってことだ」
「流石にあんな不気味な連中が建物の中を徘徊しているのは、気味が悪すぎますからねぇ。敵さんも同じことを考えたんじゃないでしょうか?」
手紙にはグレイフィアさんの居場所だけではなく、敵の情報についてもある程度記載されていた。他に方法があるわけじゃないし、ここはサーゼクス様の言う通りにするしかないな。
俺たちは手紙に記載されている情報を元に、グレイフィアさんの救出作戦について綿密に話し合った....................................。
一誠たちが地図と睨み合いながら作戦を話し合っている頃、首都から離れていく黒い影が一つ............................................。
「あの人たち、ちゃんと動いてくれるかな~~~。リーダーからは情報提供だけで、お手伝いまではしなくていいって言われているけど....................................」
黒い影の正体は、薄紫色の髪をした女の子であった。背格好はどう見ても小学生低学年ぐらい、しかしその服装は普通とは掛け離れていた。
年頃の女の子ならまず着ないであろう黒いボディースーツに身を包んでいる姿は、背徳感極まりない。日本の街中でこんな姿で歩けば補導待ったなしだろう。
そんな色々な意味で危ない女の子は首都を脱けだし、木の枝から枝へと移りながら森を疾走していた。しかし首都を出てから走りっぱなしであったため、丈夫そうな木の枝で一休みする。
「手紙は渡してきてくれましたか、ジャックちゃん」
「ッッッッッッ!!!!」
不意に声を掛けられた女の子は、すぐさま飛び退き臨戦態勢に入る。その雰囲気や立ち振る舞いは服装以上に年頃には似つかわしくないものを感じさせた。
「あっ、周泰お姉ちゃん! うん! お姉ちゃんに言われた通り、ちゃんと渡してきたよ♪」
だが『ジャック』と呼ばれた女の子は声の主を確認するや、すぐに警戒を解くと今度は年頃相応の笑顔を見せる。
その変わり身の早さたるや、事情を知らない人が見れば二重人格を疑ってしまうほどだ。
「そうですか、ご苦労様です。確認しますが、姿は見られていませんね?」
「もっちろん! 渡す時も離れる時も、誰にも見られてないよ♪」
「ふふっ♪ 流石は私たちの妹分です。お姉ちゃんも鼻が高いですよ♪」
「んふふ~~~~~♪」
この和気あいあいとしたやり取りだけを見れば、仲睦まじい姉妹の『それ』なのだが............................生憎、二人は一般人ではなく『蒼天の紅旗』。しかもその隠密部隊であるため、普通などとは縁遠い存在であった。
「先ほどリーダーから連絡がありました。『そろそろ動きそうだから、戻って来てくれ』だそうです」
「ホントッ!? やった! 久しぶりに『お母さん』に会えるんだね♪」
周泰の言葉に大喜びするジャック。そんなジャックを微笑ましく見ながら、周泰は予め用意していた通信機で合図を送ると二人が霧に包まれる。
二人を覆い隠した霧が晴れると............................文字通り、二人の姿が消えていた。
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「ぎゃああああああああああああああああああああああっっっっっっっっっっ!!!!!!」
「いや、いや、いや................................いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっっっ!!!!!!」
「お願いします! 子供だけは、子供だけは....................................やめてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!」
「おかーーーーさん! おかーーーーさん!! たすけっ『グチャ、ベチャ、ゴキャ』っっっっっっっ!!!!!!」
「っ................................これは............................いったい................................」
地獄....................................私の目の前で行われている光景が何なのかと聞かれたら、それ以外の言葉は出てこないだろう。
ユーグリットに連れられ、地下へとやって来た私が見たものは....................................怖気が走るほど悍ましい宴だった。
人間大の大きさのカマキリのような怪物たちによって、無残に殺されていく市民。もはや老若男女の関係など無く、広大な地下空間には市民たちの悲鳴がこだまして止むことは無い。
目の前で我が子が嬲り殺されるところを見させられている親。あるいはその逆に、自分の親が目の前で殺されていく様を見させられている子ども。
親子だけじゃない、恋人・兄弟・友人........................自分にとって大切な者の死を目の当たりにした衝撃に耐えられず、中には心が壊れてしまう者までいるほどだ。
怪物たちも殺すことを楽しんでいるのか、首を刎ねるのではなく体を何度も両手の鎌で突き刺すことで死ぬまでの反応を楽しんでいる。
中にはわざと逃がして追い回し、手足を少しずつ切り飛ばしていく輩さえいた。
だが....................................惨劇はこれだけでは無かった。
ズズズズズ........................グチャ、ネチャ、グチャ、ミチミチミチミチッ!!!
「あ....................あ....................あ....................そんな........................................」
怪物によって殺されると、地面から真っ黒な泥がにじみ出てきて死体に纏わりついていく。泥は死体を包み込み球体状、『繭』や『卵』のような形に形成される。
『キィヤアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッッッッ!!!!!!!!』
黒い繭はすぐに内側から破られ、中からは同様の魔物が生まれる。そうして生まれた魔物は、殺される側から今度は殺す側へと回り市民を虐殺していく。
「いや....................いや....................ハハッ、これは夢よ............そう、こんなことあるわけが『グチャ、ベチャ、ゴキャ』っ~~~~~~~~~!!!!!」
目の前で我が子を殺され、醜い化け物に変えられる。そして今度は我が子であった化け物に自分が殺され、醜い化け物に変えられる。
親子に限らず、自分の大切な人がそのような目に遭い、最後は自分も化け物に成り果てる................................これを『地獄』と言わずに何と言うのかっ!!!!!
「ひゃーーーーはっはっはっ♪ いや~~~~、ここはホンッットーーーーに賑やかで活気に溢れてるねぇ。いつまでも見てられるよ♪」
「ッッッッッッ!!! リゼヴィムゥ................................!!!!」
私が目の前の地獄に吐き気を催していると、この地獄の宴の主催者であるリゼヴィムがやってきた!
ここまで悪辣非道な真似が出来るこの者はもはや『悪魔』ですらない!! 『悪魔』の形をした『ナニカ』だっ!!!
「そんな恐い顔しなさんなってグレイフィアちゃ~~~ん。せっかくユーグリットくんのお願いで、この『新生悪魔』の繁殖場に連れてきてあげたんだからさ♪」
「っ、『新生悪魔』............................?」
アザゼルからは『新造悪魔』については聞いていたが、『新生悪魔』などという存在については報告に無かった。『新生悪魔』? あんな悍ましい化け物が新しい悪魔の形だとでも言うの?
「そっ♪ 『新造悪魔』についてはグレイフィアちゃんも知ってるでしょ? 京都でキミたちが戦った相手さ。あの『新生悪魔』はその時集めたデータやら何やらを基に改良したモノなのさ☆」
「っ、改良........................................」
「そうそう☆ 従来通りの形で作ろうとすると、どうしても能力や特性なんかも既存の悪魔と大差無くなっちゃうんだよね~~~~。
そこで、ロキちんとそこにいるユーグリットくんが閃いてくれたってわけさ☆ 優秀な弟を持って、グレイフィアちゃんも鼻高々でしょう!」
ッ、ユーグリットが!? なら、あの化け物たちを最初に生み出したのはユーグリットだと言うの!? ユーグリット、アナタはどこまで....................................!!!!!
「そこまで褒められることではありませんよ。元々悪魔の問題点として抱えていた『種の繁栄』。これを解決すべく研究を続けた結果、ある結論へと至りました。あの姿は、その研究の結果というだけのことです」
「? ある結論?」
「ええ。そもそも生殖能力の低い悪魔が、人間と同じような方法で種を増やそうとしていることが間違いだったのです。
ならば、『単為生殖』にしてしまえばいい。そうすれば『悪魔』という種が衰退することは無い」
「!!!!!!!!!!!!!!!」
なっ!? た、『単為生殖』!? そんなことが................................でも、それなら何故あのような悍ましいマネををする必要があるのか!!!
「『単為生殖』が出来るのなら、あのようなことをする必要は無いでしょう! すぐに止めさせなさい!!」
あのように命を弄び、殺し合いをさせるこの者たちに怒りを露わにする私だが、リゼヴィムもユーグリットも眉一つ動かすことはない。
「ちっちっちっ。残念だけど、そうはいかないのよコレが☆」
「っ、どういうことですか................................」
「『新生悪魔』はあの『泥』によって取り込んだ者を素体にして生まれます。ただ現状、素体を生きたまま取り込むことで『新生悪魔』に出来るのは『純粋悪魔』のみなのです。
転生悪魔やその子どもなどの『混ざり物』を『新生悪魔』にするには、あのように『死体』を使わないといけないのですよ」
「し、死体を....................................!!!!」
なんて悍ましい考えなの!? 『悪魔』という種を増やすために他者を殺して、その死体を弄ぶなんて............................狂っている、この二人は狂っている!!!
私はこの瞬間、リゼヴィムだけではなくユーグリットに対する僅かばかりの情すらも捨て去った!!!
このようなことを平然と行うばかりか、嬉々としているこの二人を生かしておくわけにはいかない!!!!
「まぁまぁ、そう恐い顔しないでよ☆ こんなことするのも『今だけ』なんだからさ♪」
「今だけ? そんな世迷言を信じられると思っているのですか?」
「本当ですよ、姉上。あの『泥』の研究は現在も進んでいます。今はまだ『新生悪魔』の生成に制限がありますが、研究が進めばあらゆる生物を生きたまま取り込み『新生悪魔』とすることが可能です」
「さらにさらに! 飲食などの栄養接種の必要も無くなるという優れもの♪ 他にも『すぺっしゃるな能力』が多数搭載されておりま~~~す♪☆」
「なっ........................それは、本当なのですか............................!?」
「ホントホント☆ 丁度良い『研究材料』が手に入ってね♪ ロキちんの協力もあって研究が飛躍的に進んだんだよ☆」
あらゆる生物を『単為生殖が可能な悪魔』に造り替えることが出来る、そんな世界のバランスを脅かすようなことが可能だと言うの!?
けど、もしそんなことが可能だとしたら、途轍もない脅威となる! 間違いなく、他の神話群や勢力が黙っているはずがない!!!!
『丁度良い研究材料』というのも気にはなるが、今はそんなことはどうでもいい!! こんなことは止めさせないと!!!!
「すぐにこんなことは止めなさい! もしこのことが神々に知られれば、各神話群は総力を上げて『悪魔』を滅ぼしに掛かります!!
いえ、各神話群だけではありません。同盟を結んでいる天使や堕天使も攻め込んできます!!!」
聖書陣営の同盟は『種の存続が危ぶまれている』からこそ成立したのだ。それなのに悪魔が単為生殖出来るようになってしまえば同盟は破棄、天使と堕天使も各神話群と協力して悪魔を討ち滅ぼそうとするはず!!!
私はこれが世界中の勢力を巻き込んでの大戦になる危険性を説く! しかし............................この二人の異常性は私の考えを遥かに上回っていたことを思い知る。
「....................................それが?」
「............................え............................?」
私の制止をモノともしないどころか、『何故そんなことを言うのか?』と言わんばかりに首を傾げるリゼヴィム。
ユーグリットも似たようなものであり、何故か私だけ気が狂ってしまったかのように錯覚してしまうほどだった。
「それがどうしたってのさ。『戦争』? 良いじゃん良いじゃん! やっぱり『悪魔』ならそれぐらいド派手に欲望のまま生きないとね♪」
「ご心配には及びませんよ、姉上。もし戦争になったとしても、我らが負けることはありません。なにせこちらは『無限』に悪魔を増やせるうえ、天使や堕天使............いいえ、神すらも『悪魔』に変えて操ることが出来るのですから」
............................この二人は何を言っているのだろう........................世界中の勢力が悪魔を滅ぼさんがために戦争を仕掛けてくるかもしれないというのに................................。
それなのにこの二人は、まるで大きな祭りやイベントを楽しむ子供のように喜んでいる............................こんな、こんな者たちに『悪魔』は支配されると言うの?
私とサーゼクスが必死になって守り、盛り立てようとしたものが............................こんな狂った連中の為に台無しにされるなんて................................。
私はもう、目の前の二人が自分の理解を超えた『ナニカ』................『世界の異物』としか思えなくなった。そしてここまで事態が深刻化していることに絶望し、力無く両膝を着いてしまう。
「まぁまぁそう落ち込まないで、グレイフィアちゃ~ん☆ 今からとっておきの『イイモン』を見せてあげるからSA♪」
「............................................................」
そう下卑た笑い声で話しかけてくるリゼヴィムは、放心気味の私を連れて『とある場所』へと向かっていく。
これ以上何を見せるつもりなのかと絶望する私は、『ソレ』を見て思い知らされた。
【真の絶望】には『底』など無いのだと言うことを............................................。
久しぶりに出てきました【Fate】キャラ♪ その名も『ジャック・ザ・リッパー』!
何かこう『幸せな世界線のジャック』というのを出してみたくなったんですよね。そんなわけで、ちゃんと『お母さん』役のキャラも出します!
あとは『宝具をどうするか』ですが、流石にFGOの性能だと使い勝手が悪いので、色々調整したいと思います。
それに強い女性がたくさんいる『D×D』の世界で、あの性能はメタ過ぎますしねwww
それでは皆さん、次回で♪
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