深紅の武人が住くD×D   作:あさやん&あさやん

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『そろそろ新作の構想を』と考えているのですが、仕事の合間やたまの休みに隙を見て書いてる状態なので、なかなか今作が進まない..............。

少なくとも今作については、今年中に完結させるのは無理でしょうwww




第百八十三話

 

 

 

 

赤みのかかった黒い冥界の空が地平線の向こうからドンドンとドス黒く染まっていく。それに合わせて、地上からは黒い泥の波が押し寄せてくるのが見えた。

 

 

空を埋め尽くすほどの『新生悪魔』、そして地上を呑み込む『リリスの泥』。この二つをこのままにしておけば、間違いなく冥界どころか『世界の脅威』となる!!!

 

『禍の団』によってもたらされた迫りくる災いに、『悪魔』『天使』『堕天使』が一つとなる。三勢力から集められた精鋭は既に戦闘態勢に入っていた。

 

 

 

 

今回の作戦は、まず空中要塞に布陣した防衛部隊で『新生悪魔』の大群の出鼻を挫く。そうして十分な数を減らした後に、『神器チーム』と俺たち『シトリー』の遊撃部隊が白兵戦を仕掛ける。

 

その後、タイミングを見てサーゼクス様とその眷属たち。そして兵藤とヴァーリの突撃部隊が敵の戦線を突破してリゼヴィムやユーグリット。

そして『リリス』といった敵の親玉共を倒すというのが大まかな流れだ。

 

 

 

「障壁準備! 防衛システムも起動させろ!! それから投石器の用意だ!!」

 

「遊撃部隊も出撃準備、すぐに出番だよ~~~」

 

新生悪魔と泥が近づいてくるのを見て、総指揮であるアジュカ様が指示を出す! 俺たちも参謀であるファルビウム様の指示で、いつでも出られるように準備をする!! 

 

ちなみに遊撃部隊の指揮は、ファルビウム様の推薦により我らが会長が取ることになっている。若手悪魔の新人戦で活躍したこともあってか、三勢力のトップからも反対はされなかった。

 

 

ファルビウム様に言われて俺たちの準備も整ったというところで、『新生悪魔』より先行していた泥が空中島の崖下まで迫ってきた!!!

 

 

 

「今だ! 魔術障壁展開!!!」

 

 

キィィィィィィィィィィィンッッッッッッ!!!!!

 

 

シュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ..........................

 

 

 

アジュカ様が合図すると、空中島の前方に大量の魔術式が盾のように立ちはだかり、津波のように押し寄せてくる泥をシャットアウトした!!!

 

さらに魔術式にぶつかった泥は地面に展開された巨大な魔方陣によって呑み込まれていく!!!

 

 

これはアジュカ様が独自に組み上げた魔術式で、島の前方に展開された魔方陣は見ての通り盾の役割を果たす。

そして地面に展開された巨大な魔方陣が、盾によって堰き止められた泥をレーティングゲームで利用する使い捨ての異空間へと飛ばすという算段だ。

 

なんとアジュカ様はこの限られた時間内で空中島そのものを媒介にし、島を広大な術式都市に変えてしまったのだ! そのため二つの魔方陣は空中島が完全に壊されない限り、消えることはない。

 

これでここより先には泥が行かなくなったわけだが................それにしても、こんな短時間でこんな凄い魔術式を組み上げちまうなんてなぁ。さすがはサーゼクス様と同じく『超越者』として数えられる御方だ!!!

 

 

「気を引き締めて~~~。地上の泥の次は新生悪魔が空から攻め込んでくるよ。防衛部隊は大丈夫~~~~」

 

「無論だ! 防衛部隊、打ち方用意っ!!!」

 

アジュカ様に続き、参謀のファルビウム様が指示を出すと前線のいたるところに魔方陣が展開される! 大きさとしては一軒家ぐらいで、展開をしているのは悪魔・天使・堕天使の皆さんだ。

 

 

「っ、放てぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」

 

 

前線指揮官である『熾天使ウリエル』様の号令で魔方陣や投石器から巨大な岩や氷が大量に放たれる!!! 新生悪魔たちも家一つ圧し潰せるような大きさの岩や氷を雨あられのごとく受けて、地上へと落下していく!!!

 

さらには地上へと落下した新生悪魔たちへ島の下部から、またしても巨大な岩や氷が降り注ぐ! 新生悪魔たちは上空から落ちてくる岩や氷に次々と圧し潰されていった!!

 

 

「よーーーーし! 新生悪魔たちにダメージを与えられているぞ!! このまま攻撃の手を緩めるなっ!!!」

 

 

おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっっっっっっっ.................!!!!!

 

 

ウリエル様が檄を飛ばすと投石器や魔方陣で攻撃している皆の士気が上がる! 絨毯爆撃のように攻撃を続け、新生悪魔たちを一切近づけさせない!! やっぱり会長の読み通りだったな♪

 

 

そう、この攻撃方法は会長の発案によるものだ。新生悪魔には従来の悪魔の魔力や天使・堕天使の光の力が通用しない..............ならば魔力などで直接攻撃するのではなく、『魔力で生み出したもの』で攻撃してはどうかと会長が提案した。

 

先ほどから放っている岩や氷は魔力で生み出したものだが、攻撃そのものには魔力が通っているわけじゃない。あくまで作る時と飛ばす時に魔力を使っているだけだ。

 

これなら魔力で直接攻撃をしているわけじゃないから、新生悪魔にもダメージを与えられるんじゃないかと会長は考えたわけだ。

 

そして見ての通り、狙いは的中! 空を飛んでいる新生悪魔たちはどんどん落とされていき、地上に落ちたヤツらも圧殺されていっている!!

 

 

さすがは俺たちの会長! ダテに毎日師匠相手に訓練で頭を悩まされてはいない!! あの人には一度見せた技や戦法は二度と通用しないからな~~~。

 

そのため、会長は実戦訓練のたびに作戦を一から考えさせられて苦しんでいるというわけだ...............でもその甲斐あってか、会長は誰よりも『考える力』を鍛えられた!!

 

それにこんぐらいの手を咄嗟に思いつけなきゃ、まともに訓練なんか出来やしない。これなら俺たちの負担もかなり楽になるぜ!!!

 

 

 

「敵が散開して来たよ~~~。遊撃部隊、準備はいい~~~?」

 

「「「「はいっっっ!!!!」」」」

 

 

固まっていると狙い撃ちにされると気づいた新生悪魔たちは散らばり、しかも正面からではなく回り込んで攻め込んでくる!

どうやら新生悪魔たちに指示を出している指揮官がいるみたいだな。

 

けど、この展開もファルビウム様が予想してくれていた! 緊張感を感じさせないファルビウム様の言葉に遊撃部隊である俺たちが勢いよく返事をする!!

 

「じゃあ遊撃部隊、出撃~~~。でも無茶はしないで、危なくなったら戻ってくるんだよ~~~~」

 

最後まで力が抜けそうな号令で、俺たちシトリーチームと神器チームが回り込んでくる新生悪魔たちの迎撃に向かう。もちろん俺は既に『禁手』になっているし、副会長を除く『禁手』になれる他のメンバーも同様だ。

 

 

「いくぜ、化け物どもおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」

 

ドゴォォンッッッ!!!!!

 

 

真っ先に敵に向かっていった俺は、その勢いのまま思いっきり殴りつける! 俺の拳をくらった新生悪魔は頭部が吹っ飛ばされ、そのまま霧散していった!!

いくら新生悪魔とはいえ、『生物』である以上『頭』を潰されれば死ぬと思ったぜ!!!

 

周りを見ると皆も同じように頭部を集中的に狙い始めていた。その中でも特筆すべきは......................

 

 

 

「たあああああああああああっっっっっ!!!!!!」

 

バキィッ!!! シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥ....................。

 

 

「はあっ!!!!」

 

ザシュッ!!! シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥ....................。

 

 

 

『覇気』と『チャクラ』を纏った仁村の蹴りが敵の頭部を吹っ飛ばし、同様の方法で薙刀を強化させた副会長の一撃が敵の頭部を切り落とす!

 

 

「≪氷槍百蓮華 ひそうひゃくれんげ≫!!!!」

 

グササササササササササッッッッッッ!!!!!

 

 

会長のチャクラによって作り出した大量の氷の槍が新生悪魔を貫き、氷漬けにするとその身体は粉々に砕けていった!

 

 

「思った通り...........『魔力』はダメでも『チャクラ』は通じるようですね。それに『武装色の覇気』も新生悪魔の耐性を貫けるようです」

 

会長の言う通り、新生悪魔が無効にできるのはあくまで『魔力』のみ。魔力とオーラを合わせた『チャクラ』や魔力に頼らない『覇気』ならヤツらにダメージを与えられる!!

 

あの沈みきっていた会議室の空気の中、このことに気づいた会長は凄え! ますます惚れ直しちまったぜ!! そして、『チャクラ』や『覇気』を教えてくれた師匠にはとにかく感謝だ!!!

 

 

「やるな、シトリー! 大したものだ、俺も負けてはおれんなっ!!!」

 

バゴオオオオオオオオオオオオオオオンッッッッッッ!!!!!

 

 

レグルスを纏ったサイラオーグさんは俺たちシトリーの戦いを褒めながら、一撃で新生悪魔を20~30匹ぐらいまとめて吹っ飛ばした!

 

っ、なんつーーーーパワーだ、俺たちと戦った時とは段違いじゃねえか!!!

 

サイラオーグさんは元々『魔力』が使えない、そのためずっと『オーラ』で戦ってたからな。この人なら新生悪魔の耐性なんか関係ないだろう。

しかも最近じゃあ師匠に教わった訓練メニューをこなしているそうだし.............こりゃあ、次に戦ったら勝てないかもしれないな。

 

周りを見ると他の皆も『禁手』になって敵をどんどん撃破していっている。特にデュリオさんの天候を操る神滅具やラヴィニアさんの吹雪が凄い、広範囲攻撃で100匹単位の敵を殲滅していた!!!

 

あれが天界の切り札である『ジョーカー』とヴァーリの姉貴分かぁ。その名に恥じない強さだ、特にこういった多勢の敵を倒すのにはもってこいの能力だな。

 

 

 

 

「流石にこれだけ多いと『反射の鏡』でもすぐに溜まりますね。『禁手化』!!!」

 

唯一『禁手』になっていなかった副会長も敵の攻撃を『反射』させまくった結果、『禁手』になる!

 

副会長の神器は鏡で敵の攻撃を『吸収』したり『反射』させたりすることで『学習ゲージ』を溜め、ゲージが一定量に達すると『禁手』になれるという俺たちとは少し毛色が違った神器となっている。

 

本来なら『反射』よりも『吸収』の方がゲージは溜まりやすいんだけど、物理攻撃は『吸収』が出来ない。

でもこれだけ大量に敵がいれば『反射の鏡』でも、すぐにゲージが溜まるって寸法だ!

 

しかも会長が分析した限り、『新生悪魔』ってのは全部同じ方法で同じ構造で作られている。いわゆる『群衆個体』なのではないのか?って言っていて、アジュカ様やアザゼル先生もこれには同じ意見だった。

 

つまり『新生悪魔』は全て身体の構造が同じで、当然『魔力』も同じ。副会長の『禁手』で魔物を作れば他の新生悪魔も軒並み封じれるってわけだ。

 

そのため所々で敵の魔力弾を『吸収』したりもしていた。流石は副会長、抜け目が無いぜ!!

 

 

 

副会長の『禁手』は【忘郷の茶会 ノスタルジア・マッドティーパーティー】。【相手の『力』に耐性を持った魔獣を生み出す】という能力だ。

条件は厳しいけど、一度発動してしまえば相手を確実に封殺できる。

 

それに修行の結果、最大で10体の魔物を生み出すことが出来るようになったからな。前線を張っている俺たちへ状況を見ながら護衛につければ、戦線はだいぶ安定する!

 

俺の予想通り、副会長は魔物の1体を会長につけて、残りは他の前線メンバーをいつでも護れるように周りを滞空させている。これで心置きなく攻撃に専念できるぜ!!!

 

 

 

「椿姫の『禁手』が解放されました、攻めるなら今です! デュリオさん、ラヴィニアさん!! お願いします!!!」

 

 

「ホイホイ、お任せあれ!」

「ヴァーくんのために、お姉ちゃん頑張るのですよ~~~~♪」

 

 

ズガガガガガガガガガガガガガガガァァァァァァァァァァァァンッッッッッッッッッ!!!!!!!

 

ゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッッッッッッ、ピキピキピキピキピキッッッッッッ!!!!!!

 

 

 

会長の合図により、広範囲攻撃を得意とするデュリオさんとラヴィニアさんが敵が迫ってくる方向へ大火力の一撃をブチかます!

二人の攻撃によって、空を黒く埋め尽くしていた新生悪魔の大群が一時的に消え去った!!

 

会長はこの機を逃さないよう、サーゼクス様たちへ通信を入れる!!!

 

 

「サーゼクス様、道が開けました!!!」

 

『ありがとう、ソーナ! キミたちの奮闘、決して無駄にはしない!! 行くぞ、みんな!!!!』

 

「「「「はいっ!!!!!」」」」

 

 

リゼヴィムやリリスへ向かうための道が開いたことを確認したサーゼクス様たち突撃部隊は、猛スピードで一直線に飛んでいく! その傍には兵藤とヴァーリの姿もあった。

 

 

 

...................兵藤................死ぬんじゃねえぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふん、コウモリどもが..................小賢しい知恵で立ち回りおって」

 

 

「「「「「!!!!!!!!!!!!!」」」」」

 

 

俺たちが声に反応して上を向くと、そこには北欧の悪神『ロキ』が傲岸不遜な態度で腕を組んでいた!!!!

 

「悪神ロキ................アナタがこの新生悪魔たちの指揮官、ということですか」

 

「だったらどうしたというのだ。どのみち貴様たちが死ぬことに変わりはない」

 

会長が睨みつけながら尋ねるも、ロキは軽く流して全く相手にしようとしない。っ、このヤロウ、師匠を目にした時なんかは震えてビビりまくってたくせにっ.................!

 

 

「光栄に思うがいい。下等な人間とコウモリが、この北欧の神たる我に殺される栄誉に授かれるのだからなっ!!!!!!」

 

 

ロキが両手を上げると、恐らく北欧独自の魔術式が曼荼羅のように展開される! 大量に展開された魔方陣からは炎や風、雷といった様々な属性の攻撃が飛んできた!!

 

さすがに腐っても北欧の神ってことか、まともにくらったら全員無事じゃ済まないな。防衛組も正面の新生悪魔の相手で手一杯だし、何よりコイツをサーゼクス様たちのところへ行かせるわけにはいかない。

 

 

 

 

俺たちは新生悪魔の相手をしつつ、悪神ロキとの戦いまで強いられることとなった...................!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

 

 

 

 

 

 

 

 

俺はサーゼクス・ルシファーとその眷属たち、そして兵藤一誠と共に新生悪魔の大群の中を突っ切っていた! 俺と兵藤一誠の『龍闘気』の砲弾が敵を蹴散らして道を切り開く!!

 

 

目指すは敵陣の一番奥、そこにヤツがいる! 俺の『見聞色の覇気』でも既にヤツの気配は捉えている!!!

 

アザゼルに連れられて冥界まで来たが、まさかこのような好機を得られるとは.....................待っていろ、リゼヴィム!!

貴様には返しても返しきれない借りが、腐るほどあるのだからなっ!!!!

 

サーゼクス・ルシファーに無理を言ってこの突撃部隊に参加したのも、ヤツを倒すためだ。クロウ・クルワッハとの修行でヤツを倒すための手札は全て揃った、あとはヤツを始末するだけ!

 

 

「イッセーくん、ヴァーリくん。改めて礼を言わせてくれ。キミたちがいなければ、こうして敵の大群を突破するなんてことは出来なかった...................本当に、ありがとう」

 

俺は来るべきリゼヴィムとの戦いを考えているとサーゼクス・ルシファーからお礼を言われた。周りの眷属たちも、どこか清々しく笑っている。

 

 

「そ、そんな、御礼なんていいですよ! 俺の方こそ、サーゼクス様にはたくさん迷惑を掛けたんですから..............だから、少しでもお返しさせてください!!!」

 

 

サーゼクス・ルシファーの言葉に兵藤一誠は慌てふためきながら、手をバタバタとさせている。恐らく『迷惑』というのは、日本で発動させた『覇龍』のことだろう。

 

俺はその場にいなかったから詳しくは知らないが、相当危なかったらしいな。聞いた話によると『聖書陣営』と日本神話群との戦争勃発の一歩手前までいっていたんだとか。

 

コカビエルの一件に加えて『覇龍』の暴走............よく日本神話群も矛を納めたものだ。何でも呂布が間に入ったとアザゼルからは聞いているが................。

 

まぁ何にせよ、兵藤一誠にとってはサーゼクス・ルシファーに恩があるかもしれないが、生憎俺は俺の目的に同行しているのでね。俺としては、先の約束を守ってくれればそれで良い。

 

 

「気にするな、サーゼクス・ルシファー。それよりも、話していた通り..............リゼヴィムは俺と兵藤一誠がもらう。構わないな?」

 

会議の場でサーゼクス・ルシファーとグレイフィア・ルキフグスがユーグリット、眷属たちは周りの新生悪魔の掃討。

そして護衛として付いていく俺と兵藤一誠でリゼヴィムを受け持つことになった。

 

本来なら俺一人で戦いたいところなんだが、どうやら兵藤一誠にもリゼヴィムには色々と思うところがあるらしい。

何でも両親が人質に取られて、それが『覇龍』を発動させるきっかけになったんだとか。

 

確かに兵藤一誠も、呂布に言われてリゼヴィム対策の修行をこなしてきたからな。ここは呂布の顔を立てて、俺も共闘を受け入れたというわけだ。

 

 

「ああ、構わない。ただ、本当に大丈夫なのかい? 知っているとは思うが、あの者には『神器無効化』があるんだよ?」

 

「大丈夫です、サーゼクス様! 呂布さんに言われて、俺もヴァーリもアイツを倒すための修行を積んできましたから!!

アイツにはお二人の邪魔はさせないので、安心して任せてください!!!」

 

「そうか、呂布殿が...............わかった。では、リゼヴィムについては任せるよ」

 

リゼヴィムの能力を心配したサーゼクス・ルシファーだが、兵藤一誠の自信に満ちた発言で俺たちにリゼヴィムを任せてくれた。

 

ありがたい。これで心置きなく思いっきりやれる.................っと、見えてきたな!

 

 

 

 

 

「おんや~~~~~? これは皆さんお揃いで☆ よくここまで来たな、魔王ルシファーとして歓迎しよう..............なんちゃってね☆」

 

 

俺たちの姿を確認するや癇に障る口調に反吐が出そうになる。『ルシファー』の息子であるくせに威厳など全く無い、こんなヤツが『ルシファー』を名乗っていいわけがない。

所詮、大王派も『禍の団』も血筋しか見ていないというわけか。

 

下を見ると、地上には俺に似た薄黒い銀色の髪を垂らした女性がいた。羊のような角、黒いドレス、金色の蛇の装飾、底が知れない禍々しさ.............あれが『リリス』か。

 

 

よく考えたら、彼女は俺の曾祖母にあたるんだよな............何だか微妙な気分だ。

 

 

数少ない肉親に出会えたことを喜ぶべきか、それとも忌むべき敵と見なすべきなのか..............そんな複雑な気持ちを抱いていると、銀髪の男性がサーゼクス・ルシファーたちに近づいていく。

 

 

「来たのですね..................姉さん」

 

「ユーグリット、もはや何も言いません。冥界のため、『悪魔』のため...............アナタを倒します!」

 

「っ〜~~~~、そうですか.................どうやら、私が知っている姉はかつての大戦で死んだようです。今目の前にいるのは姉の姿をした『ナニカ』、偽物は排除しなくてはなりません!!!」

 

「ユーグリットよ、ここにいるグレイフィアは紛れもなく本物だ。それでもキミが今のグレイフィアを見ようとせず、あくまで昔のグレイフィアに想いを寄せるというのであればそれもいいだろう。

ならば私も許しは請わない、憎んでくれて構わない。だが、冥界の未来と愛する妻のために...............キミを滅ぼす!」

 

 

ユーグリットがこの場を離れると二人はユーグリットを追いかけていき、やがて戦闘が始まった。ルシファー眷属の者たちは三人の戦いに邪魔が入らないよう、周りの新生悪魔を倒していっている。

 

新生悪魔に従来の悪魔の魔力は通用しない。だが、さすがに魔王の眷属ともなれば『魔力』に頼らない戦い方をある程度持ち合わせているみたいだな。

 

 

「ヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッ♪ 大変だねぇ、シスコンを拗らせた弟を持つとさ☆ ボクちゃん涙がチョチョ切れちゃうよ♪」

 

「他人の心配をしている場合か、リゼヴィム。ここがキサマの墓場になるというのに」

 

「プーーーーーーー! うひゃひゃひゃひゃひゃひゃ♪ 何そのジョーク、ヴァーリきゅんてばいつの間にそんな冗談のセンスを磨いちゃったわけ?」

 

俺と兵藤一誠が既に臨戦態勢に入っているというのに、コイツは未だに余裕や油断を通り越して俺たちを舐め腐っている。つくづくイライラさせられるヤツだ.................!

 

 

「しばらく会わない間に忘れちゃったの? おじいちゃんには『無敵』の能力があるんだよ? キミたちが持つ神器の力なんか、スペシャルなボクちゃんには一切通用しないってーーーーーの♪」

 

思った通り、リゼヴィムは自身が持つ『神器無効化』に対して絶対な自信を持っているようだな..................ふっ、哀れなヤツだ。

生まれてこの方、自己の研鑽などロクにやってこなかったヤツがよくもここまで思い上がれたものだ。

 

『傲慢』は『ルシファー』の代名詞だが、コイツのはただの【悪ガキのワガママ】だ。改めて思うよ...............コイツに『ルシファー』を名乗る資格は無いっ!!!!

 

『傲慢』とは【確固たる己の現れ】だ。天と地に向かい合い、他者からどう思われようとも決して曲げず、揺るがず...............誰よりも世界に対して『己自身』を示してこそのモノだ!!!

 

ソレを履き違え、ただ自分勝手な子どもの悪戯で悦に入っているコイツはもはや『ルシファー』ではないっ!!!!

 

 

 

「そうか...........ならば、よく見ておけ。これが『真のルシファー』の在り方だ」

 

 

ゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッッッッッッッッッッ!!!!!!

 

 

「!!!!!!!!!!!!」

 

 

「っ、こ、これは、『龍闘気』!? いや、俺の『龍闘気』とは少し感じが違う! それに、京都で見た時とは桁違いの出力だっ!!!」

 

 

俺は『俺自身の覇気』『アルビオンの龍闘気』『ルシファーの魔力』を引き出し、己の中で混ぜ合わせて解放する!!!

俺の身体から白と黒が折り混ざった銀色のオーラが周囲に迸った!!!!

 

その異様な光景に、さっきまで薄ら笑いを浮かべていたリゼヴィムの顔が驚愕に染まる。『龍闘気』を知っている兵藤一誠ですら、自身の『龍闘気』とのあまりの違いに立ち尽くすしかなかった。

 

 

戦場のど真ん中で突っ立っている二人を尻目に、俺は意識を集中させ『力』を制御するための呪文を詠唱する....................。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

≪我目覚めるは己が極限を体現せし魔龍皇≫

 

 

≪往くは天龍の極み、至るは魔の深淵≫

 

 

≪祝福よりもなお白き存在(もの)よ、 暁よりもなお眩き存在(もの)よ≫

 

 

≪悠久たる覇の理をも降し、黎明たる王位へと至らん≫

 

 

≪我ここに汝らに願う、我ここに汝らに誓う≫

 

 

≪我と汝らが力もて、我らにただ窮極をも超越せし一条の栄光を与えんことを≫

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<<Dragonic Luciferion Drive(ドラゴニック・ルシフェリオン・ドライブ)>>!!!!!

 

 

 

 

 

 






ソーナの≪氷槍百蓮華 ひそうひゃくれんげささ≫は『聖闘士星矢』の水鏡から持ってきました。氷の槍を百発叩き込むというのは『小宇宙』が無くても使えると思ったので。

ヴァーリの新形態も出てきましたが詳しくは次回で。今作ではオーフィスの力を得てませんので、その補填です。

それでは皆さん、次回で♪
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