深紅の武人が住くD×D   作:あさやん&あさやん

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グレモリー視点は控えるつもりでしたが、何だかんだで一誠視点が多くなっているような気がします。

原作も基本的には一誠視点で話が進んでいましたので、ここは原作主人公や原作の作り的に仕方ないと思うことにします。

実際、原作のように一誠視点の方が話を進めやすいんですよね.................。




第百八十五話

 

 

 

「だららららららららららららぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっっっっ!!!!!!」

 

 

ガガガガガガガガガガガガガガガガッッッッッッッ!!!!!!!

 

バキャッ!ドゴッ!ドガッ!バキッ!ドコッ!ベキッ!ゴキ!ッバギッ!ドカッ!バゴォッッッッ...................!!!!!!

 

 

「はああああああああああああああああああっっっっっっっ!!!!!」

 

 

ドドドドドドドドドドドドドドドドドドッッッッッッッ!!!!!!

 

ドガガガガガガガガガガガガガガガガガガァッッッッッ!!!!!

 

 

俺とヴァーリの怒涛のラッシュにリゼヴィムは成す術無く殴られまくっていた! 顔は真っ赤に腫れあがり、鼻や口からは血が大量に流れている!!

 

「ぶほぁっ!!! っ~~~~~おいおいおい、年寄りを痛めつけて楽しいかよ? まったく、最近の若いモンはなっちゃいねえ..............なぁっっっ!!!!」

 

ドシュゥンッッッ!!!! ドシュゥゥゥゥンッッッッッッ!!!!!!

 

俺たちに殴り飛ばされたリゼヴィムは血を吐きつつ、ぶつくさ文句を言いながら両手から特大の魔力弾を放ってきた!

 

 

『≪Penetrate≫!!!』

フッ.............!

 

 

『≪Reflect≫!!!』

キィィィィンッッッッ、バシュュゥゥゥゥゥゥンッッッッッッッ!!!!!!

 

 

「ッッッッッッッ!!!!! なぁっ!? ぐわああああああああああああああっっっっっっ!!!!!!」

 

ドゴオオオオオオオオオオオオオンッッッッッッッ...................。

 

 

リゼヴィムの魔力弾を俺は『透過』で躱し、ヴァーリは『反射』の能力でそのまま跳ね返す。自分の魔力弾をモロにくらったリゼヴィムはボロボロになって、顔だけじゃなく身体中から血を流していた。

 

 

「っ、がはっ!!! っ~~~~~、なんで............何で、こんなことがっ..............!!!!」

 

「言ったはずだ、お前の能力は見抜いているとな。もはやキサマの『神器無効化』など、俺たちにとっては何の脅威でもない」

 

「この半年間、俺たちはテメエを倒す修行をひたすらに積んできたんだ。テメエに言われた通り、『魔王を倒すためにレベルを上げてきた』ってわけだ」

 

「っ~~~~~~~~~!!!!!」

 

自慢の『神器無効化』も『魔力』も通用しないと分かり、声にならない声を上げようとしているリゼヴィム。そしてそんなリゼヴィムの様子に変化が現れた!!!

 

 

「ッッッッッッッ、グハァッッッ!!!! な、なんだ、これは.................ッ、ゴハァッ!?」

 

突然、リゼヴィムは口から大量の血を吐き出す。自分の身体の変化に驚きながらも、吐血が止むことはない..............どうやら『効き始めた』みたいだな。

 

 

「ふっ、ようやく効果が現れたようだな。実戦で使うのが初めてだからか、効果が出るのに時間が掛かってしまった」

 

「ッ、ゴホッゴホッ!!! て、てめえ.........ヴァーリィィィィィ、いったい、ゴハァッ! な、なにを.............しやがった.................!!!!」

 

「なに、兵藤一誠がドライグの能力を目覚めさせたように、俺もアルビオンの能力を目覚めさせたというだけのことさ」

 

「なっ!? ア、アルビオンの、能力、だとぉ.............ガハァッ!!!!」

 

「あまり興奮すると能力の回りが早くなるぞ............『減少』の能力がな」

 

「げ、『減少』...............!?」

 

そう、これこそがアルビオンの封じられていた能力の一つ『減少』だ。これはあらゆる有機物の性能や機能を減衰させる力らしい。

 

 

元々アルビオンが持っていたのは『半減』ではなく、『減少』と『反射』だった。しかし、アルビオン自身が『減少』の能力を嫌ったことにより能力が変質。『減少』から『半減』と『吸収』になったという。

 

だから『白龍皇の光翼』の能力は『半減』と『吸収』になったわけなんだが、クロウさんとの修行により『反射』を解放。

さらにはアルビオンとの対話により、ヴァーリは『半減』と『吸収』から元の『減少』の能力へと回帰することに成功した。

 

今やヴァーリは『白龍皇の光翼』............いや、『アルビオン』のポテンシャルを100%引き出せていると言っても過言ではない。

まさに過去・現在・未来において『最強の白龍皇』と呼ぶに相応しい。

 

呂布さんの協力によって俺とドライグの繋がりが深くなったように、ヴァーリは己の力でアルビオンに『自分自身』を認めさせたんだ................かつて嫌って捨てた能力を復活させるほどに。

 

 

「キサマが感じている苦痛は、『減少』により内臓や神経。さらには筋組織や血管など、身体の至る箇所の機能が低下したことによるものだ。

このままいけば、いずれ呼吸すらままならなくなるだろう」

 

「バ、バカなっ!? 俺には『神器無効化』があるんだぞ!! なんで『白龍皇の光翼』の能力が、直接俺の身体に作用してんだっ!?」

 

「言ったはずだ。キサマの『神器無効化』は身体の表面をバリアのように覆っているに過ぎないと。俺の拳でキサマの『神器無効化』を貫き、身体の内部に『減少』の能力を叩き込んだ。

さしもの『神器無効化』も体内から能力を発動されては、無効には出来ないというわけさ」

 

「ッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!」

 

 

ヴァーリの言葉にリゼヴィムはガタガタと身体を震わせている。『減少』による弱体化によるものか、それともヴァーリの『覇気』によるものかは分からない.............いずれにしてもコイツにはもう成す術が無い。それはコイツ自身がよく分かっているんだろう。

 

だが、それでも.............俺はコイツを許すわけにはいかねえ! テメエは他人の大事なものをキズつけ過ぎた!! テメエが死ぬには十分過ぎる理由だっ!!!!!

 

 

 

「終わりだ、リゼヴィム。死んであの世で後悔しやがれっ!!!!!!」

 

 

 

『BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost................!!!!!!』

 

 

 

ギュイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイインッッッッッッッッッッッッ!!!!!!

 

ガガガガガッ................ギュオオオオオオオオオオオオオオオオッッッッッッッッッ!!!!!!

 

 

俺は倍加を限界まで重ね掛けし、両手に『龍闘気』を集める! さらに両手を合わせることで二つのエネルギーを一つにする!!

合わさった強大なエネルギーは俺の身体の10倍ぐらいの大きさにまで膨れ上がった!!!

 

 

「安心しろ、『ルシファー』の名は俺が継いでやる。キサマには荷が重過ぎたようだからな」

 

ヴァーリも右手に白銀に輝く『光』、左手に銀黒色に淀む『闇』のエネルギーを集め、俺のように一つに合わせる!!!

 

しかし、それを見たリゼヴィムは信じられないものでも見たかのように声を張り上げた。

 

 

「なっ.............バカなっ!? 『光』と『闇』............『聖』と『魔』の魔力を一つにしただと!? それは、親父のっ.................!」

 

「そう、これこそが『悪光魔耀 あっこうまよう』。初代ルシファーのみが可能としていた『聖』と『魔』の力を融合させる能力だ」

 

「!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

「今でこそ聖書の神の死により、『聖魔剣』のようなイレギュラーが発生したりもしているが...............本来なら『聖』と『魔』は相反するもの。それゆえに決して混じり合うことはない。

唯一の例外は『聖魔槍 ブリューナク』ぐらいなものだ。しかし、初代ルシファーだけはその相反する力を自由に融合させる能力を有していた」

 

 

ブゥゥゥゥン...............ギュイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイインッッッッッッッッ!!!!!!!!

 

 

「光栄に思うがいい。『ルシファー』ならぬキサマを『初代ルシファー』の技をもって葬ってやるんだ。

もっとも、コレには『ルシファーの魔力』だけではなく『俺の覇気』と『アルビオンの龍闘気』も混ざっているがな」

 

ヴァーリが合体させたエネルギーは外側が黒、中心部分は白く輝くエネルギーの球体となり、その大きさは俺のとほぼ同じくらい。

しかし俺のエネルギーが『龍闘気』だけなのに対して、ヴァーリのは『人間』『悪魔』『龍』の力の複合技。そのため内在しているエネルギーの質は段違いだ。

 

 

俺の真紅のエネルギー、ヴァーリの黒白に光るエネルギーを目にしてリゼヴィムは愕然となりながら立ち尽くしている。

 

言っとくが、今さら後悔したって遅えんだよっ!!!!!

 

 

奇しくも発射準備が整った俺とヴァーリの声が重なる!!!

 

 

 

 

「「キサマは選択を間違えた」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

≪クリムゾン・スマッシャー≫!!!!!

 

≪デモニック・スマッシャー≫!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドシュウウウウウウウウウウウウウウウウンッッッッッッッ!!!!!!

 

 

「っーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」

 

 

ドゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンッッッッッッッ!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺とヴァーリが放った砲撃は一つとなってリゼヴィムを吞み込む! 砲撃は地上にぶつかった瞬間に大爆発を起こし、地上を覆っている泥もまとめて吹き飛ばす!! さらには地上にいた『新生悪魔』たちまでも消滅させていた!!!

 

リゼヴィムをぶっ飛ばし、泥を吹き飛ばし、そして『新生悪魔』も倒す! まさに一石三鳥ってもんだぜ!!

 

 

吞み込まれる瞬間にリゼヴィムが叫んでいたが、アイツの断末魔なんか聞くに堪えないからな、放っておこう。

それに地上の泥を一掃してもまた泥が溢れてくる。やっぱり大本である『リリス』を倒さないとダメか。

 

しかし、俺たちの砲撃によって出来た地上のクレーターに泥が流れ込んでいくところで、何かが飛び出してきた!

 

 

アレは..............リゼヴィム!!! あのヤロウ、まだ生きてやがったのか! しぶといヤツだっ!!!

 

 

泥から脱け出したリゼヴィムはフラフラと飛びながらリリスの下へ向かっていく。見ると十二枚あった翼も全く残っておらず、『新生悪魔』に支えられてどうにか飛んでいるという状態だ。

 

俺とヴァーリはリゼヴィムにトドメを刺すべく、すぐさまヤツを追いかける!

 

 

 

 

 

リゼヴィムに追いついた俺たちだが、リゼヴィムは俺たちに構うことなくリリスに力無く手を伸ばしていた。

 

「っ、まだだ.............まだ、母が............母さんが、いる..............!」

 

リリスが? リゼヴィムのヤツ、この期に及んでリリスに何をさせるつもりだ?

 

 

「母さん! 俺を...........俺に力をくれ! あのクソガキ共に負けない力を!! 『神器無効化』なんてゴミじゃなく、アイツらをブチ殺せる力をっ!!! 『悪魔の母』たる母さんなら出来るだろう!?」

 

コイツ! 自分の能力が俺たちに通じなかったからって、今度は母親に力を強請るのかよ!! どこまでふざけたヤロウなんだ!!!

 

 

「ふん、無様だな。自分じゃ勝てないから母親に頼るか................つくづく度し難いヤツだ」

 

「うるせぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!! 見てろ、テメエらなんざ母さんの力さえあれば、すぐにブッ殺してやるからなぁぁぁぁぁぁ!!!!!

さあ、母さん。俺たち親子の力であの生意気なクソガキ共を八つ裂きにしてやろう!!!!」

 

 

リゼヴィムの情けない姿をヴァーリがなじるが、リゼヴィムはあくまでリリスに頼ろうとする。俺の目から見ても、今のコイツは見るに堪えない。

こんなヤツがテロリストの親玉として各勢力に喧嘩を仕掛けてるってんだから、本当に腹立たしい限りだ。

 

 

 

『........................................』

 

 

 

「............母さん? 何で黙ってんだよ................早く俺に新しい力をくれよ! 親父のように『聖』と『魔』を合わせられるような力を!!

そうすれば、俺は親父みたいな魔王に............『真のルシファー』になれるっ!!! そのためにアンタを作ったんだからさぁ!!!!」

 

「..............なるほどな。リリスの『悪魔を生み出し造り替える能力』、いざとなったらその力で『自分の身体そのものを造り替えて』強化するつもりだったのか。

しかもルシファーの象徴たる『悪光魔耀』を手に入れるために自分の母親まで作り出してしまうとは..................醜悪さもここまで極まると滑稽だな」

 

 

なっ!? コイツ、あれだけ多くの悪魔を犠牲にしておいて...........冥界もこんなにメチャクチャにしておいて.............その目的が自分を強くするためだっていうのか!!! そのために大王派や他の純粋悪魔を使って『リリス』を作り出した!?

 

どこまで自分勝手で..............どこまで命を弄べば気が済むつもりだっ!!!!!

 

俺がリゼヴィムの性根の腐り具合に反吐が出そうになっていると................リリスが空を見上げて、咆哮を上げた!!!!

 

 

 

≪Ahaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!!!!!!!!!!≫

 

 

ビイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイインッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!

 

 

 

っ、何てバカデカい声で叫んでやがるんだ! まるで音の壁が目で見えるようだ!! リリスの大咆哮が鎧越しでも俺の身体中に衝撃が走ってくる!!!

 

しばらくすると咆哮も収まり、俺たちはようやく身動きが可能となった。

 

 

 

しかし

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

グサッッッッ!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「..............................は?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

咆哮が止んだ瞬間、俺の目に映ったのは..................

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『新生悪魔』の鎌のような腕に貫かれている、リゼヴィムの姿だった!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「っ、がふぁっ!!! こ、これは............いったい..............!?」

 

 

リゼヴィムも自分の身に起こったことが信じられないようだった...............いや、何が起こったのかさえ理解できていないのかもしれない!!

かくいう俺とヴァーリも目の前にある状況を把握するので精一杯だった!!!

 

 

『母、オマエ、イラナイ。オマエ、イラナイ。イラナイ..................ヒャーーハハハハハハハハハハッッッッッッ!!!!!』

 

『『『『『ヒャーーハハハハハハハハハハハハハハハハハッッッッッッッッッッッ!!!!!!!』』』』』

 

 

リゼヴィムを刺している『新生悪魔』がまるでテレビで編集されたような甲高い声で笑い出すと、周囲を飛んでいる新生悪魔たちも一斉に大声で笑い出す!!

縦横無尽から聞こえてくる気味の悪い声に包まれて、こっちの頭までどうにかなりそうだった!!!

 

 

な............何なんだよ、この状況..............いったい、何が起こってるっていうんだよっ!?

 

 

俺だけじゃなくヴァーリまで目の前で起こっている状況が理解できない中、リゼヴィムが血を吐きながらリリスを見据える。

 

 

「がはぁっ! っ、ぐうぅっ................そういう、ことかよ。『今のアンタ』にとっては、コイツらが..............コイツら『だけ』がっ、子ども...............【リリン】ってことかよ。

コイツらさえいれば...............おれのこと、なんか...................」

 

 

グサッ! グサッ! グサッ! グサッ! グサッ! グサッ! グサッ! グサッ! グサッ! グサッ! グサッ! グサッッッッッ!!!!!!

 

 

リゼヴィムは瀕死の重傷を負いながら、最後の力を振り絞ってリリスへ手を伸ばすが................『気安く触れるな』と言わんばかりに四方八方から押し寄せた新生悪魔たちによって、メッタ刺しにされてしまう!!!

 

そのまま息絶えたリゼヴィムは、まるでゴミでも捨てるかのように新生悪魔たちによって地上の泥へと落とされていった...................。

 

 

 

 

ドクンッッッッ!!!!!!!

 

 

 

 

 

しかしリゼヴィムが泥に沈んだ瞬間、急に泥の大地が鳴動し始めた! ドクンドクンと心臓のように脈打つ泥はまるで大地そのものが生きているかのようだった!!!

 

 

ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド...........................

 

 

さらに泥は脈打ちながら、今度はリリスへと集まっていく!!! 泥はリリスを中心にどんどん集まっていき、その勢いは空まで届きそうだ!!!!

 

 

「イッセーくん! ヴァーリくん!」

 

「ッ、サーゼクス様! それにグレイフィアさんや眷属の皆まで..................」

 

「ここは危険だ! すぐに空中要塞まで避難するんだっ!!!」

 

「っ、はいっ!!!!」

 

サーゼクス様たちが来たってことは、ユーグリットを倒したってことだ。俺たちはとにかく、サーゼクス様の指示に従って皆のいる空中要塞まで退避することにした!!

 

 

ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド...........................

 

 

地上全体に広がっていた泥がビデオの逆回しのように戻っていっている。泥が消えた地上は草一本すら生えていない灰色の荒地となっていた..................まるで地上の栄養素が全部あの泥に吸いつくされたみたいだ。

 

道中にいた新生悪魔たちを蹴散らしながら空中要塞まで戻ってきた俺たちだが、そこでは匙たち遊撃部隊がロキや新生悪魔と戦っていた!

 

 

 

「匙、会長!!!」

 

「兵藤!? 無事だったのか!!」

「兵藤くん、無事で何よりです! ですが、これはいったい...............!?」

 

「わかりません! いきなり新生悪魔たちがリゼヴィムを殺して泥に沈めたら、こんなことに............」

 

俺は見たままのことをそのまま会長に伝える。自分で言っていても何でこんなことになっているのかさっぱりだ!!!

 

だが、俺の話を聞いて真っ先に反応を返してきたのはロキだった!!

 

 

「クックックックッ、ハーッハッハッハッハッハッハッ!!!! どうやら我が作った『リリス』は【進化】したようだなっ!!! ハーッハッハッハッハッハッハッ!!!!!」

 

「【進化】? どういう意味だ、悪神ロキッ!!!!」

 

ロキが発した意味深な言葉にサーゼクス様が疑問を投げかける。

 

【進化】って、そんな機能まで持ってやがんのかよ。つーか、何がどう【進化】したっていうんだ!?

 

 

「クックックックッ、我は『リリス』を作る際に『ある機能』を備えさせていた。だが、その機能を完全に作動させるためには『リリス』と『ルシファー』の純粋なる因子...................つまりはリゼヴィムを『リリス』が取り込む必要があったのさ!!

だからリゼヴィムが瀕死になったら殺して、取り込むようプログラムしておいたのよっ!!!」

 

「「「「「ッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!」」」」」

 

なっ、じゃあ、コイツはハナからリゼヴィムを裏切るつもりだったってことか!? コイツらに仲間意識があるだなんて思っちゃいなかったが、こうも簡単に.............しかもリリスに吸収させるだなんて!!!!

 

 

「ロキよ、その『ある機能』とはいったい何なんだ!?」

 

「ククククク、新しい生物を作り出す以上、従来の生物を凌駕する機能を持っているべきであろう。そのためには自らを【進化】させ、【再生】し、【増殖】する!

即ち【自己進化】【自己再生】【自己増殖】!! それこそが、我の求めた『新しい生物』なのだ!!!」

 

【自己進化】【自己再生】【自己増殖】!? 何だよ、ソレ.............そんなモンを生み出して、いったい何がしたいんだよコイツは!!!!

 

 

「『人間』のように短命な存在ではない! 『悪魔』のように繁殖力が低いわけでもない! 自らを再生させ、自らの分身たる子を産み、自らを進化させる完全な生命体『リリス』。

そして生物の寿命という概念すら無く、個にして独立し、永遠に種を存続できる生命体。それこそが『新生悪魔』..........否、『超人類 リリン』とでも呼ぶべき存在だ!!!」

 

「超、人類........................」

 

「リリン.........リリスが産み出したということで、洒落でも利かせているつもりかっ!!!」

 

「っ、そんなものを生み出してどうするつもりだ! 各神話群に戦争でも仕掛けるつもりか!?」

 

ゲラゲラと下品な笑いを撒き散らすロキへサーゼクス様が更に問いかけた。だが、ロキはサーゼクス様をまるで下等で低能なものを見るかの如く見下してくる。

 

 

「戦争? ふん、所詮はコウモリよな。我は『神』だぞ? そんな『無益な争い』という低俗な考えでリゼヴィムと組むわけが無かろう」

 

「なら、何のためにっ....................!」

 

 

「ふっ、決まっている.....................」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「神たる我が、『全て』を支配するためだ!!!!」

 

 

「「「「「っっっっっっっっっっっ!!!!!!」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サーゼクス様の問いにロキは食い気味に答える! その目は血走り、狂気に満ちていた!!

 

『全てを支配する』って、いったい..................。

 

 

「神も、悪魔も、天使も.............全ての超常・異形種は『人間』から生み出される『感情エネルギー』によって生かされている。

言わば『人間』という種がいなければ、我らは存続が出来ないのだ!! まったく不愉快極まりない、不完全な『人間』なぞに生かされていると考えるだけで反吐が出る思いだっ!!!!」

 

ロキは怒りとも憎しみともつかない、嫌悪や忌避とも取れない。そんな耐えがたい何かを思い浮かべるかのように顔を歪める!!!

 

コイツにとって『人間』ってのは、そこまで拒絶するべきものなのかよ!!!!

 

 

「だから我が新たに生み出すのよ! 『人間』に代わる新たな存在をなぁ!!!!」

 

「っ..............そうか。貴殿の目的は『人間』を滅ぼし、新たなる霊長類としてリリスから生まれる『超人類 リリン』を台頭させること」

 

「そして、『超人類 リリン』によって生まれる感情エネルギーを独占。自身が世界の頂点に君臨し支配する、というわけですか」

 

「いかにも! 不完全で不出来な人間に代わり、我が作った『リリン』が新たなる人類となる。そうなれば、全ての超常・異業種は戦うまでのなく我の前に跪くことになるだろう。

もはや国や民族ごとの『神話』という垣根は無くなり、世界は我の作る『神話』によって統一される!!!」

 

 

コイツ...........今いる『人間』を滅ぼして、あの化け物たちを新しい『人間』にするっていうのかよ! しかも、神様たちとは戦いたくないから『人間』の方を滅ぼすって................。

 

狂っていやがる! 神様たちには勝てないから、弱い『人間』を殺して神様や魔王様を支配するとか、どう考えてもまともじゃねえ!!

こんなの卑怯者.........いいや、『負け犬』の発想じゃねえか!! こんなヤツのために学校の皆や、俺の両親が滅ぼされてたまるかっ!!!!!

 

 

「ロキィィィィィィィッッッッッ!!!!!」

 

「ふっ、吠えるなトカゲ。もはやキサマ如きがいくら吠えたところで何も変わらん................見よ! 周囲の生物や有機物を取り込み、自らを進化させた『超人類リリンの母』の誕生だっ!!!!!」

 

 

ロキが指を差す方を見ると、泥は固まり巨大な塔のようにそびえ立っていた。

 

しかも泥はギチギチに中身が詰まっているのか、あちこちが赤く脈打っていて鳴動していて、まるであの塔そのものが孵化寸前の『繭』か『卵』に思えてしまう。

 

 

やがて赤く脈打つ塔は、その鼓動を静かに止めた。だが、次の瞬間...................

 

 

 

 

ドッパアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

『Ohooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooo!!!!!!!!!!』

 

 

 

 

 

泥の塔は大きな音を響かせながら、弾けて消え去る。その中から現れたのは..................山のように巨大な『リリス』そのものだった................。

 

 

 






ルシファーの固有能力である『悪光魔耀 あっこうまよう』は原作で名前は出てきましたが、どんな能力かは解説されてなかったので作者のオリジナルとなっています。

それでは皆さん、次回で♪
感想・高評価もいただけると作者が喜び、励みになります!

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