深紅の武人が住くD×D   作:あさやん&あさやん

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【ノーマルエンド】のトライヘキサ戦、決着です。そして次話が【ノーマルエンド】の最終話となります。






第二百話

 

 

 

 

『そう。最初は大きく、正確な動作を..................心掛けろ。慣れてきたら..................少しずつ..................小さくしていけ』

 

『小さく、か? それは具体的にどうやればいいんだ?』

 

『雑巾を絞るように..................筋肉を足先から..................腕や手へ順番に..................絞り上げていく』

 

『なるほど、そう言われるとイメージがしやすいな』

 

『これが全ての基本..................完璧に出来るようになれば..................どんな体勢からも..................攻撃と防御が出来る』

 

『確かにな。ありがとう、呂布。早速やってみるよ!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ちょっとリーダー、それに呂布さん! は、速すぎますって! 俺たちチャクラによる滝登りは初めてなんですから!! しかも足を使わず手だけで登れなんて無茶ですって!!!』

 

『何を言っている。教育担当が急遽所用で出られなくなったから、せっかく俺と呂布が代わりにキミたちを鍛えようと来たんじゃないか。

手を抜いてしまえば教育担当に申し訳が立たないからな、ビシバシいくぞ』

 

『そうは言っても、もう、チャクラが切れかかっていて..................何でお二人は、そんなに、ピンピンしてるん、ですかっ!?』

 

『それを教えたら訓練にならないだろう? 何のために俺と呂布が先導して見せていると思っているんだ、自分で考えたまえ』

 

『そ、そんな〜〜〜〜〜』

 

 

『..................チャクラは掌でなく..................指先に集中させろ。その方が..................吸着力が強く..................消耗も少ない』

 

『っ..................! た、確かに! あ、ありがとうございます、呂布さん!!』

 

『..................ハァ、呂布。ダメじゃないか、簡単にコツを教えたら。こういうことは自分で考えさせないと身にならないだろう?』

 

『その分..................訓練の量を..................増やせばいい』

 

『ああ、なるほど。そういう考え方もアリか』

 

『っ、ちょ、ちょっと二人とも!? 今、不穏な言葉が聞こえてきたんですけどアババババババババ..................!』

 

『やれやれ、集中力を切らすからだ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『あーーーーーーー! 私の剣、刃こぼれしてるーーーーー! ショックなんだけどーーーーーー!!』

 

『訓練に集中しないからだぞ、孫策。覇気をちゃんと纏っていれば刃こぼれなんかしないはずだ。僅かなキズも己の恥だと思え』

 

『ぶーーー! 曹操ってば、何だか周瑜に似てきたわよね! 特に説教くさいところ!!』

 

『お生憎様、その周瑜から許可が出ているんだよ。「孫策が訓練に集中しないようだったら容赦はしなくていい」ってね。頼もしい幼馴染みじゃないか♪』

 

『うげ! 周瑜ったらもう! 曹操までお目付役にするなんて..................あ〜〜〜っ、もう! 今日の訓練はオシマイ! こんな日は酒でも飲まなきゃやってられないわ!!』

 

『ダメだよ。今日中に覇気を会得させるよう周瑜から頼まれている。そのためにわざわざ呂布まで駆り出したんだからね』

 

『いーーーや! 今日はもうやる気無くなっちゃった! 絶対にやらない!!』

 

『..................ハァ、孫策の気まぐれは相変わらずだな。周瑜が苦労するわけだ。これから部隊長になるというのに......................そうは思わないか、呂布』

 

 

『..................孫策』

 

『ん? 何よ呂布。言っとくけど、いくら呂布でも『覇気を完璧に会得できたら、神々から貰った酒をやる』ッ..................マジ?』

 

『コクン』

 

『絶対よ! 絶対だからね!!!』

 

『コクン』

 

『やったーーーーーー♪ 呂布だーーーい好き♪ ホラ曹操! 何をボケッとしてるのよ! 早く訓練の続きをするわよ!!!』

 

『..................流石は呂布。あの孫策を手玉にとるか』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

走馬灯のように脳裏をよぎるのは、呂布と過ごした日々..................どうしてこんな縁起でもないことを思い出すのだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やめろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!! 呂布ううううううううううううううううう!!!!!」

 

 

 

 

上空に映る戦いを見て、ある者はトライヘキサが倒されていく様に歓喜し、またある者は呂布の強さに畏怖と危機感を感じている.....................しかし唯一、呂布の『禁手』について知っている俺は必死に叫んでいた。

 

 

剣を振れば触手が消し飛び、戟を振れば肉体に穴が開く。そうしてトライヘキサを蹴散らしながら『コア』まで突き進む呂布の姿に皆が見とれている。

 

だがそんな呂布の戦う様を見て、俺は喉が潰れんばかりに呂布へ今すぐ止めるよう叫んだ!!!

 

 

頼むっ、呂布.................やめてくれ、これ以上そんな力を使ってしまえば................キミは....................!

 

 

声も想いも届くはずがないと分かっていながらも願わずにはいられない!

 

あれほど呂布に『禁手』を使わせないよう手を尽くしていたというのに....................!

 

 

巨大な矢を放った呂布は明らかにエネルギーが枯渇していた。間違いなく限界の状態だったはずなんだ!

 

それなのに今はエネルギーが全快している............いや、それどころかあれほどの火力で攻撃を続けているというのに一向に火力が落ちることがない。

 

恐らく『禁手』の能力により、『並行世界』からエネルギーを抽出しているんだ。

それも一つじゃない、無限に存在するであろう複数の世界から同時に!!!

 

だからこそ、あれだけ巨大なトライヘキサをいとも簡単に消し飛ばせているんだ!!!

 

しかも神々が6つに分けたはずの『サブコア』まで呼び戻している。たぶん『サブコア』もろとも『メインコア』もまとめて破壊するつもりだ。

 

 

確かにこのままいけば、確実にトライヘキサは屠られるだろう。

 

 

だがトライヘキサを倒したとしても、あんなに『世界の法則』を歪めまくったら、ロジックエラーが生じて......................呂布はもうこの世界には居られない!!!

 

 

頭をぐしゃぐしゃにしながら苦悶の表情を浮かべる俺に、ゲオルクをはじめ皆が不審に思い尋ねてくる。

 

 

「お、おい、曹操。どうしたんだ、いきなり叫んだりして......................」

 

「そうですよ、リーダー。それに、何でそんな顔してるんですか? もうすぐトライヘキサを倒せるっていうのに「それがダメなんだ!!!!」っ、リ、リーダー....................?」

 

 

理不尽なことだと分かっていながらも、あまりにも楽観的過ぎる『蒼天の紅旗』メンバーについ声を荒げてしまう。

先ほどまで喜んでいたメンバーも、滅多に見ない俺の取り乱しように声を失っていた。

 

 

「曹操、お前は『アレ』について何か知っているのか?」

 

「っ.................ああ。アレは、呂布の『禁手』だ」

 

 

「「「「「!!!!!!!!!!!!!!」」」」」

 

 

俺の言葉にメンバー全員が驚愕する。今まで呂布の『禁手』については話題になりこそすれ、誰も確認したことが無いのだからな。俺ですら昨晩初めて知ったぐらいだ。

 

「っ、り、呂布の、『禁手』、だと!? アレが....................!?」

 

「そうだ。しかもただの『禁手』じゃない。須佐能乎によってその性能が極大化された『禁手』だ...................」

 

 

「「「「「...................................」」」」」

 

 

初めて目にする『禁手』ばかりか、『須佐能乎』と併用することで通常時を遥かに上回る能力となっているという事実に皆が一斉に静まり返る。

 

「そうか.....................それで、呂布の『禁手』というのはいったいどんな能力なんだ?」

 

「っ、そうだな。言ってみれば........................」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「【世界の法則】を歪め、破壊し、作り変え.......................意図的に『奇跡』を起こす能力だ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【この戦いが終われば、呂布はいなくなる】。事ここに至ってはもはやどうしようもない現実に、俺は墓の中まで持っていくと誓った秘密を皆に打ち明けた。

 

 

 

 

 

 

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ドガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガッッッッッッッッッッッッ......................!!!!

 

 

 

トライヘキサの『本体』を跡形もなく消し去ったことにより、残すは『コア』のみ。さっきは倒せなかったが、7つのコアが一つになった今なら全て同時に破壊できる。

 

残された時間はもう無い、でもどうにか間に合った!!! あとはこの一撃を放てば終わる、この戦いが...................これまでの戦いがっ!!!

 

 

俺は手に持った戟を『弓』に、剣を『矢』に変えて矢にエネルギーを込める!!! 『この状態』の俺が扱えるエネルギーに上限は無い、正真正銘ほぼ無限にエネルギーを込めることが出来る。

 

もっとも、あまりエネルギーを込めるとこの次元の狭間どころか現実世界そのものが消滅しかねないため注意しないといけない。まったく、厄介な『禁手』だよホント!!

 

矢にエネルギーを込めていく最中、俺はこの世界に転生してからのことを思い返していた。走馬灯なんて縁起でも無いが、転生してから本当に色々なことがあったな。

 

 

 

神様に転生させてもらい、気が付いたら子供の姿で中東の砂漠地帯にいた。自身に『神器』が宿っていることにも気づいた俺はあてもなく彷徨いながら、あちこちを放浪する日々が始まった。

 

悪党を懲らしめては金銭を巻き上げ路銀の足しにする。さらには助けた人に感謝され、お礼に食事をご馳走になったりと前世からは全く想像もできないほどエキセントリックな暮らし。

 

 

やがて米が恋しくなった俺は日本へと向かい、姫島親子に出会う。ご飯欲しさに二人を助けた俺は原作改変をしてしまった........................無論、後悔はしていない。あの時の俺にとって、ご飯は何よりも優先されるべき事項だったからな。

 

結局ご飯にはありつけなかったため、姫島家族と分かれた俺は駒王町でまたもや原作改変。だがアレは仕方が無い、食べ物を粗末にするヤツは罰して当然だ。

 

 

それからは世界中を巡っては美味しいものを食べて、温泉を楽しむ毎日。これだけ聞けば幸せなことこの上ないのだが、路銀稼ぎで悪党を締め上げていくうちにどうやら俺の名前が広まってしまったらしい。

 

マフィアやヤクザといった人間から、悪魔や堕天使といった異形の存在まで選り取りみどり深緑。

それこそ博物館を作って展示できるぐらいまで俺を襲ってきた..................まぁ、全員返り討ちにしたけどね。あの時は『やっぱりこの世界は物騒なんだな~~~』と思ったもんだ。

 

 

そんな美味しいものと温泉を楽しみつつ、襲ってくる連中を返り討ちにする旅を続けた俺は、ある日アイルランドにいた。

写真で見たアイルランドのシチューが美味しそうだったので、是非とも食べてみたいと思ったからだ。

 

シチューをはじめとする本場アイルランドの煮込み料理を堪能し、食休めがてら散歩をしていたら..................野生の邪龍に勝負を挑まれた。

 

ソイツの名は『クロウ・クルワッハ』、原作で一誠とヴァーリの二人がかりでも勝てなかった最強の邪龍だ。

 

何でも武者修行で世界中を放浪しているらしく、底知れない強さを秘めた俺を見て『是非とも戦いたい』と言ってきたのだ。

食後の運動に丁度いいと思った俺は、クロウからの挑戦を受けたのだが...........................それが良くなかった。

 

15分ほどクロウからの攻撃を躱し、お腹もこなれたところでワンパンで倒したのだが、そのせいでクロウに目の敵にされてしまった。

それからは事あるごとに俺に挑んでくる始末、厄介なヤツに気に入られてしまったものだ。ポケモンでもこんなに偏屈な懐き方をするヤツはいないぞ?

 

しかもクロウが去った後で、俺たちの戦いの気配を感じとったアイルランドの『光の神 ルー』までやってきたからね。

まぁルー自身は話してみると気の良いヤツだったし、釣りが上手なので釣った魚をご馳走してくれたりしたから良いんだけどさ。

 

 

ルーと仲良くなり、暫くの間ケルト神群に世話になった俺だったが.......................ある日、ヴァルハラの神々のお招きを受けた。どうやら俺のことを知ったオーディンやトールが興味を持ったらしい。

 

一応、正式な招待であったため『無下に断ることは出来ない』とルーから言われた俺は、今度はアースガルズへと足を運ぶことにした。

北欧にはまだ行ったことがなかったし、丁度良い申し出でもあったからね。

 

ヴァルハラへとやってきた俺をオーディンとヴァルキリーが出迎えてくれて、ひと通り案内された後にトールたち武闘派の神々と手合わせをしてほしいと頼まれた。

 

『この世界には脳筋しかいないのか?』と思いながらも、武闘派連中全員を叩きのめした俺だったが....................何故かオーディンや他の神々、そしてヴァルキリーが大はしゃぎして物凄く歓待されてしまった。

 

特にヴァルキリーたちが俺を見る目がヤバかったのは、今でも覚えている。

 

まるでどっかの優勝パレードみたいにヴァルハラは大盛り上がり。美味しいものもたくさん用意してくれたので、俺はヴァルハラのおもてなしを満喫したのだが.........................その夜、事件が起こった。

 

 

 

宴の最中でトイレに行こうとしたら、急に空間が歪んで俺はロキの研究所に転移させられていた。どうやらロキは俺のことを研究し、実験体として利用したかったらしい。

 

まだ食べていないご馳走があったのに、それを邪魔してくれたことで俺は大激怒。

長ったらしい講釈を述べているロキをボコボコにし、研究所も吹き飛ばしてやった。後悔はしていない!!!

 

人の食事を邪魔した罪を死を持って贖わせようとしたところで、オーディンたちがやって来た。俺がロキを殺そうとしているのを見て、慌てて止めに入ってくる。

 

神が死ぬのは流石にマズイみたいで、ヴァルハラの神が総出で謝ってきた。さらにはロキの研究成果や宝物庫にあるものを全てくれるっていうから、貰えるものは全部貰って溜飲を下げることにした。

 

山のように積みあがった金銀財宝から希少鉱石まで盛りだくさんだったからね。しかもロキの研究所地下の一番奥にいた神喰狼(フェンリル)まで譲ってくれた。

 

正直、神喰狼たちについてはオーディンたちにも手に余る存在だったらしく、俺が『欲しい』と言うと『従えられるなら』という条件で俺のペットにすることにした。

 

最初は物凄く睨んできたけど、『覇王色の覇気』をぶつけたら三匹ともお腹を見せて即座に服従のポーズを取った。

あの時のオーディンたちは、顎が外れるんじゃないかとこっちが心配するぐらい唖然としていたな~~~。

 

さすがにこのまま連れ歩くには大きすぎるということで、ロキの宝物の中にあった『グレイプニル』を首輪代わりにするとフェンリルは鹿ぐらい、スコルとハティは大型犬ぐらいの大きさまで縮む。

手ごろな大きさになった三匹は俺の作った異空間で飼うことにした。

 

 

そうしてロキを返り討ちにして慰謝料もタンマリ貰ったのだが、歓待という空気では無くなったため俺はケルト神群に戻ることにした。

戻ってくるとルーから『面倒事に巻き込んですまなかった』と謝罪され、お詫びに『聖魔槍 ブリューナク』を渡された。別にルーが悪いわけじゃないのにね、律儀な神様だ。

 

ところが俺がブリューナクを手に取ると、ロキからかっぱらってきた『神滅剣 レーヴァテイン』と『魔帝剣 グラム』が共鳴してブリューナクと一つになり『戟』へと姿を変えた!!!

 

『戟』の形はまさしく『恋姫夢想』で出てきた『呂布奉先(真名は恋 れん)』が持っていた『方天画戟』そのものだった。

これには俺もルーもビックリ、俺の見た目が『恋 れん』であるとはいえ偶然にしては出来過ぎだろ。

 

でもまぁ、たぶんこれも神様の計らいと思ったので、ありがたくいただくことにした俺は方天画戟を携えて再び美味いものを求める旅に出ることにした。

 

 

 

月日は流れ、俺の体も青年ぐらいに成長したある日......................またまた原作キャラと出会った。しかも原作では敵役として出てきたあの『曹操孟徳』である。

 

最初は驚いたけど、『禍の団』に所属する前だったからか話してみると魚を分けてくれるほど良いヤツだったので『友達』になることにした。

そして『この世界で何をしたいのか』的なことを聞いてきたので思ったことを伝えると、何故かその答えを気に入って一緒に旅をすることになった。

 

その後、程なくして今度はゲオルクと出会い、俺たちの計画に興味を持ち『仲間』になった。それからは世界中を旅しては修行をしつつ、悪者から金品を巻き上げ、俺たちと似たような境遇のヤツを『仲間』にする。

 

何ともRPGみたいな話だけど、大概のことは曹操やゲオルクに任せてたので俺は気が楽だった。

 

そうして同行者が増え、それなりに大所帯となった俺たちは『蒼天の紅旗』を設立。拠点を構え、各神話群の面倒事を解決する仕事を始めた。

 

 

組織が出来ると俺自身の活動範囲も広がり、プライベートでは行く予定の無かった国にも行くことになる。

 

その結果、陳宮やアーシア。果てはマーリンやヴァレリーといった『恋姫』や『FGO』や原作キャラとも出会い、この世界で『そういったキャラ』を探すのが趣味になった。

 

ただそれでもオーフィスのせいでグレートレッドとガチバトルすることになったのは予定外だったけどね。

まぁ、おかげでグッさんと仲良くなれたわけだから結果オーライか.........................。

 

 

その後はコカビエルの一件を皮切りに、俺自身が原作に関わっていくことになった。本で読んでいた出来事に俺自身が当事者となるのは、何とも不思議な感覚だったなぁ。

 

しかも朱乃に告白されて、その上アーシアが俺の嫁になった時は頭の中が真っ白になったよ。でも二人とも俺にはもったいないくらいの良い子だったから、こういうのも悪くないと思えた。

 

俺自身、恋人の作り方を知らなかったからね。いやはや、これでよくもまぁ『小さな大家族』なんて計画できたもんだよ...................。

 

 

 

リアスたちグレモリーやソーナたちシトリー、それにサイラオーグ。俺の好きだった原作キャラたちと俺自身が関わることに感動して、ついアレコレと世話を焼いてしまったなぁ。

 

曹操たちからは色々と注意されたけど、それでも俺が『ハイスクールD×D』のファンである以上、原作キャラたちを無下に扱うことは出来ない。それが『ファン』ってモンでしょう!

 

もちろん一誠たちだけじゃない。曹操たちのような原作では敵として出てきたキャラも(一部のゲスを除く)、陳宮やガラハッドみたいな『恋姫』『FGO』のキャラも..............................俺の好きな作品のキャラたちと関わることが出来るなんて、まさに『ファン冥利』に尽きるってモンだ!!

 

そりゃあ大変なことはたくさんあったけど、それ以上に彼らと繋がることが出来て『良かった』と思っている。

この世界に転生させてくれた神様には、ひたすらに感謝だな♪

 

 

だって、フィクションの中でしかなかった『推しキャラ』たちに実際に会うことが出来るんだぜ? 『ファン』なら垂涎ものだろ!

 

前世で散々苦労した俺が、まさかこんな最高の第二の人生を送れるなんて思わなかった!!

 

 

これほど幸福で、これほど楽しいことは無いだろう!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そう.................俺は.........................

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

楽しかったんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いつぞや、リゼヴィムがこの世界を否定し俺を勧誘して来たことがあったけど..................この世界は俺にとって『宝箱』みたいなものだ。

たぶん、この世界にはまだ出会っていないキャラが.....................『宝物』がいるはずなんだ。

 

 

まだまだ俺は『この世界』を満喫し、心底楽しみたい!!! それが『俺』のこの世界での、第二の人生の生き方なんだ!!!!

 

たとえ俺が『この世界』にいられなくなっても、この『恋姫』と『FGO』...............そして『ハイスクールD×D』のキャラたちがいる『この世界』を滅ぼさせはしない!!!

 

 

 

だからっ....................................!!!!!

 

 

 

「俺が俺であるために......................俺の全てを懸けて...........................『この世界』を守りたい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

≪ただ己であらんがために クオ・ヴァディス≫!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『俺』という存在、その全てを懸けた一矢により.......................トライヘキサの『コア』は完全に消滅した。

 

 

 

 

 

 

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呂布が放った矢がトライヘキサの『コア』に命中した瞬間、まるで超新星爆発のような爆発が起こり画面が真っ白になった。

 

 

 

画面越しとはいえ、目も開けられないほどの光が戦場全体に広がる。

 

やがて光が収まると.......................深紅の鎧を纏った『須佐能乎』が現れた。

その神々しい姿は、各神話群の主神すら足元にも及ばないほどの威厳があった。

 

トライヘキサは倒れ、戦いが終わったというのに俺たちには息を吞むほどの緊張が漂っている。

 

呂布の『禁手』、その反動についても皆に説明したからな。いくらトライヘキサを倒したと言っても、さすがに喜べるはずもない。

 

ある者は目を伏せ、ある者は啜り泣き....................『須佐能乎』を解除した呂布が静かに下りてくる。

 

っ、これが本来の『禁手』か。深紅の鎧に十枚の翼、まさに先ほどまでの『須佐能乎』を人間サイズにした感じだな。

 

 

「っ、呂布さんの、身体が....................!!!!」

 

 

呂布の『禁手』を間近で見ることに場違いな興味を抱いていると.......................呂布の体が透け始めた!!!!

 

後ろの景色まで見えるほど薄くなっていく呂布の姿に俺たちがどよめいていると、呂布が静かに口を開く。

 

 

「曹操」

 

「っ........................何だい、呂布」

 

っ~~~~~、ダメだ...................これが最後と思うと、声を出すだけで涙が出そうになる! だが泣くわけにはいかない!!

これ以上呂布の、『友』の負担になるようなマネをするわけにはいかないんだ!!!

 

「俺は少し.......................旅に出る」

 

「.......................そうか。旅、か。それはまた、気が遠くなりそうな旅だな」

 

『旅』、これは呂布なりに気を遣った言い方なんだろう。帰る方法も定まらない、行く当てのない長い長い旅路.........................そんな旅に、『友』を送り出さないといけないとは!

 

 

っ、俺たちは..................俺たちは今まで何をしていたんだ!!!!

 

 

二度と呂布を『独り』にしないと誓っておきながら、最後の最後で呂布を『独り』で戦わせ、『独り』で遠くに行かせる...................何て不甲斐ないんだ!!!!

 

 

「呂布殿!!!」

「呂布様!!!」

「呂布!!!」

「師匠!!!」

 

 

俺が血が出るほど唇を噛み締め、手を握り締めていると他の戦場にいた連中も転移魔術でやってきた。

皆も呂布の体が消えていくのを見て、只事では無いと察したんだろう。

 

「呂布殿、その御姿は...........................!?」

 

「『禁手』を使った反動だ......................詳しくは、曹操に聞いてくれ」

 

徐々に消えていく呂布を見て、ソーナ・シトリーが何事か尋ねる。だが、残された時間が僅かとなった呂布は簡潔に述べて詳しい説明は俺に委ねた。

 

 

「っ、『禁手』の反動!? それはいったい「ソーナ・シトリー」っ、曹操、殿.....................」

 

「キミが聞きたいことは、後で俺が答えよう。だから今は......................呂布の邪魔をしないでやってくれ、頼む」

 

「っ......................はい。申し訳ありません」

 

呂布に食い下がろうとしているソーナ・シトリーだが、呂布や俺たちの様子から時間が無いことを察し退いてくれる。

 

周りの連中も本当なら聞きたいこと、話したいことが沢山あるのだろう。けれど、ただでさえ少ない時間を俺たちに取らせるわけにはいかない。

 

俺は残された時間を呂布の好きなように使わせてやろうと周りに言って聞かせるのだが........................憎らしいほどに空気の読めないバカが喚きだす。

 

 

「呂布さん!!! ごめんなさい、俺のせいで....................俺がタイミングをしくじったから..............おれ、おれ.......................!!!!」

 

「.....................そうか」

 

兵藤一誠が泣きながら何度も謝るが、もう遅い!! 呂布はキサマのせいで消えるんだからな!!! 覚悟していろ、後でキサマを「曹操」ッッッッッッ!?

 

俺が、いや俺たち全員が兵藤一誠への殺意を滾らせていると、そんな俺たちの気持ちを察したのか呂布が俺の名を呼ぶ。

その様子はどこか、出来の悪い弟に困らされる兄のように見えた。

 

 

「っ、呂布......................!」

 

「曹操、みんな.............一誠を....................許してやってくれ」

 

 

「「「「「っっっっっっっっっっっ!?」」」」」

 

 

あまりにも予想外過ぎる呂布からの頼みに、俺たちは言葉を失うぐらい驚いてしまう。

 

自分が消えるきっかけを作ったとも言えるこの男を『許せ』だと? 呂布、キミはどこまでお人好しなんだ!?

 

 

「っ、いや、しかし、それは「頼む、曹操」っ..............どうしてそこまでソイツを庇う!? ソイツのせいでキミは消えるんだぞ!!!」

 

さすがの俺も今回ばかりは返答に言いよどみ、つい呂布へ食って掛かってしまう。しかし、呂布はさらに続けて懇願してきた。

 

呂布の最後の頼みであれば、万難を排してでも聞いてやりたいところだが、今回ばかりは素直に承諾できない。

 

『蒼天の紅旗』のメンバーも兵藤一誠へ怒りを向け、俺自身も語気を強めてしまう。だが呂布は、『仕方ない』と言わんばかりに肩を竦めた。

 

 

「一誠には................夢があるし................野望もある。一誠の行く末を.......................見てみたいと思っている」

 

『兵藤一誠の行く末を見てみたい』、そう言った呂布の声音はとても優しさに満ちていた。そして、呂布の掌が淡く光ると兵藤一誠の身体も光り出す。

 

 

「それに...............俺が帰ってきた時に...................一誠がいないと..................寂しい」

 

「「「「「ッッッッッッッッッッッッ!!!!!!」」」」」

 

「っ、呂布...............キミは、そこまで.............!」

 

呂布の大きすぎる『愛』の前に何も言えなくなった俺たちは、兵藤一誠への怒りを捨てざるを得なかった。

無論、完全に捨て去ることなど不可能。だがこれ以上、ヤツを追及することは控えると決めた。

 

 

「っ......................わかった。しかし、神々からの追及は避けられないと思う。だが出来る限り、軽い罪で済ませられるよう取り計ろう」

 

「コクン、曹操......................ありがとう」

 

っ~~~~~、まったく。自分はこれから消え去るというのに..................最後の最後でやることは、自分が消えるきっかけを作ったヤツへの心配か。

 

つくづくお人好しなヤツだよ、キミは..................。

 

 

 

「っ~~~~~~、り、りょふざぁん..................」

 

「一誠、お前に課していた『禁欲』は.....................解除した。もうお前は..................『大丈夫』だよな?」

 

涙と鼻水でグシャグシャになっている兵藤一誠に優しく問いかける呂布、そして兵藤一誠は身体と拳を震わせている。

そしてヤツは軽く目を伏せてから目を開き、ゴシゴシと涙と鼻水を袖で拭う。

 

「っ~~~~~、はい! おれはもう、『大丈夫』です!! 次に会う時は必ず『歴代最高の赤龍帝』になっています、だから......................必ず、帰ってきてください!!!」

 

「コクン」

 

張り裂けんばかりの声で兵藤一誠が誓うと、呂布は満足そうに頷いた。やれやれ、つくづく気に入らないヤツだよ、キサマは。

 

まさか....................キサマなんぞに教えられることになるとはな!!!

 

 

「呂布、俺たちのことも心配するな。キミが帰ってくるまでの間、『最強』の御旗は俺たちが守る。だから、安心して旅に出てくれ」

 

 

呂布が安心できるよう送り出すと、周りの皆も「『蒼天の紅旗』は任せてください」「絶対に帰ってきてくださいね」と伝え笑顔に努める。

そんな俺たちを見て、呂布もようやく満足そうに頷いてくれた。

 

良かった、これで皆も大丈夫だ。兵藤一誠には負けてられないからな...................。

 

 

そうだ、俺たちは呂布に涙を見せてはいけない。もし見せてもよい存在がいるとすれば、それは...................。

 

 

 

「奉先様!!!」

「呂布さん!!!」

「呂布様!!!」

「呂布殿!!!」

 

 

 

いよいよ呂布が消えようとしている中、俺の考えている女性たちが呂布へと走り寄ってきた。

 

 

 







呂布が最後に放った一撃≪ただ己であらんがために(クオ・ヴァディス)≫の元ネタはもちろん、『デュークモン クリムゾンモード』の技名から来ています。

さらに元ネタを遡ると『クオヴァディス』とは【ヨハネによる福音書】。ラテン語で『あなたはどこへ行くのか』という意味となります。

他にも『人生の岐路』「人生の進路を決めかねている状況」「将来の進むべき方向性」を象徴する言葉としても使われます。

『聖書関連』『デュークモン クリムゾンモード』『消えゆく呂布』。さらには『私は私であるために私の行くべき道を行く』という拡大解釈を絡めて、この技名にしました。

それでは皆さん、次回で♪
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