深紅の武人が住くD×D   作:あさやん&あさやん

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二年に渡る今作も今回で最終話となります。そしてエピローグも投稿していますので、是非そちらもご覧下さい♪





第二百四話

 

 

 

連合軍の総力を上げた攻撃により、六つの『サブコア』を取り込んだ『分身体』は、徐々にだがその身体を削られていった。

 

しかし、8000mほどはあろう巨体から繰り出される攻撃は、腕を一振りするだけで容易に地形を変える。翼を羽ばたかせれば、空を飛んでいる大勢の味方が叩き落された。

 

下半身には獅子を模したような顔があり、咆哮だけで地上にいる仲間を吹き飛ばす。身体の至るところから生えている蛇のような触手たちから放たれた砲撃や炎により、戦線から外れる戦士たちも出てきた。

 

 

だが!!!

 

 

 

 

「皆さん、頑張ってください!!!!」

 

≪聖母の福音 セレスティアル・ゴスペラート≫

 

 

ザァァァァァァァァァァ、パァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ......................

 

 

 

フェンリルに乗ったアーシアが戦場を駆け巡り、神器によって傷ついた者たちを片っ端から回復させていく。

 

アーシアの『禁手』の能力の一つ、≪聖母の福音 セレスティアル・ゴスペラート≫は周囲10km圏内に治癒の力を備えた雨を降らせるもの。

 

一粒一粒の治癒能力はさほど高くないが、雨を降らせることで断続的な治療と水分補給を可能とする。

しかも一度降らせてしまえば、しばらくの間は持続するためこのような大規模戦闘では持ってこいの能力だ。

 

無論、そのまま使えばトライヘキサまで回復させてしまうため、アーシアはフェンリルに乗りながらトライヘキサの周りを周回しトライヘキサを取り囲む形で雨を降らせている。

 

そのため、ダメージを負っても片っ端から自動治癒されていく戦場となった。

 

これによりトライヘキサの攻撃を受けても、即座に戦線に復帰することが出来る............やるな、アーシア! 流石は呂布の妻だ!!

 

 

「アーシア、無理はするなよ! いくらキミでもこれだけの広範囲に雨を降らせるのは相当な負担のはずだ!! 折を見て後ろに下がれ!」

 

「っ、だ、大丈夫ですぅ!! 呂布さんがあんなに頑張ってくれてるんです................だから妻として、私も頑張らないと!!!」

 

アーシアが倒れると、戦線が崩壊し攻撃に専念できなくなる。それを避けるために後ろで控えるよう指示するが、いつもの彼女とは打って変わった態度で退かなかった。

 

あのアーシアが自ら前線に立って、戦いに参加するとはな...............これも『愛の力』というわけか。

実際、各部隊でも呂布の妻であるロスヴァイセ、タマモ、姫島朱乃の働きは目ざましい。

 

 

ロスヴァイセは五色の魔力砲により、『分身体』の肉体を次々に消し飛ばしていっている。恐らく火力だけなら全部隊でも随一だろう、アレが噂に聞く『星霊』の力というヤツか。

 

 

タマモは『九尾の狐』の力を全開にしているためか、尾が九本となり髪も茶髪からピンクへと変わっている。

だが驚くべきは、その見た目ではない。鬼の大群を使役しながらも、黒と金の超巨大な『螺旋丸』を叩き込みまくっている。

 

たぶん陰陽道における『陰』と『陽』の気で螺旋丸を生み出しているのだろうが、その大きさは直径で20mはある。

そんな技を雨あられの如く放っているのだから、彼女も大概だな。アレも『九尾の狐』の力の成せる業か。

 

 

姫島朱乃は他2人に比べて火力は劣るが、兵藤一誠の『譲渡』を受けてパワーアップ。数えきれないほどの巨大な雷光の龍によって、『分身体』の肉体を消し炭にしていっている。

 

 

アーシアについても、フェンリルに乗っているのであれば問題ないだろう。現にフェンリルの俊敏性のおかげでアーシアには攻撃が一切当たっていない。

触手が近づいて来れば、スコルとハティが蹴散らす。ならば、アーシアにはこのまま前線で移動する回復役として活躍してもらおう。

 

 

やれやれ、『女』というのは頼もしくも恐ろしい生き物だ。呂布も結婚生活では苦労しそうだな...................。

 

 

 

「「「「曹操っ!!!」」」」

「曹操どん!!!」

「曹操殿!!!」

「曹操くん!!!」

 

 

俺が呂布のことを別の意味で心配していると、各部隊の神滅具所有者たちが集まってきた!!!

 

っ、良いタイミングだ。そろそろ呂布の方も『本体』の破壊が終わりそうだからな!

 

 

「間に合ったか! よく来てくれた................だが、何故キミまで来ているんだ? リアス・グレモリー」

 

 

「そ、それは..................//////////」

 

「うぐっ! ぶ、部長は、俺のパワーアップのために必要なんだよ................って、今はそんなことどうでもいいだろ!?」

 

六つの『サブコア』を破壊するべく神滅具所有者を呼び寄せたというのに、何故だかリアス・グレモリーまでやってきた。

当然の疑問をぶつけるが、リアス・グレモリーは口をつむぎ顔を真っ赤にしている。

 

兵藤一誠も慌てて間に入ってくるが、いったいどういうつもりなんだ? それに『パワーアップに必要』だなんて、そんなものがあるなら『さっさと使え』と言いたい。

 

 

「...............まぁ、いい。兵藤一誠、もう一度我々に『譲渡』の刻印を刻むことは出来るか?」

 

「あ、ああ、ただ刻印を刻むだけの時間は無い。だから直接触れて『譲渡』する」

 

「そうか..............だが、それで間に合うのか?」

 

「っ、ああ!! 任せてくれ、今度は絶対に失敗しない!!!」

 

刻印を刻む時間が無いから直接触れて『譲渡』する、これについては分かる。だがそれでは一度に二人までしか『譲渡』が出来ないはずだ。

力を溜める時間も必要だと言うのに、本当に間に合うのだろうか?

 

................いや、疑問の余地を挟んでいる時間すら惜しい! 非常に不本意だが、今はコイツの言うことを信じるしかない!!

 

 

「分かった。では、すぐに『譲渡』に取り掛かってくれ。俺は最後でいい、これから全部隊に指示を出して『サブコア』を露出させないといけないからな」

 

「わ、わかった! じ、じゃあ、部長..............お願いします!!!」

 

「え、ええ.................////////////」

 

『サブコア』を引きずり出すには、全部隊の指揮を執って効率よく攻撃しないといけないからな。

 

ただ......................『譲渡』をするだけなのに、何故リアス・グレモリーは顔を真っ赤にしているのだろうか?

 

俺の頭に一抹の疑問と不安が頭をよぎるが、今は他にやるべきことがあるので疑問と不安はキッパリと切り替える!

 

 

「アジュカ・ベルゼブブ、さっきの術式でもう一度俺の声を全員へ届けてくれ!」

 

『承知した......................よし、繋いだぞ。話したまえ』

 

「よし! 全部隊、聞こえるか!! これから『サブコア』を露出させる、俺の指示に沿って各部隊はトライヘキサの各箇所を攻撃してくれ!!!」

 

俺が全部隊へ通達すると、全員がトライヘキサを攻撃する手を止める。

 

俺のような若造に指示されるなんて気に喰わない連中もいるだろうが、『呂布のためだ』と割り切っているのだろう。

 

だがそれはお互い様だ、俺だって『呂布のため』に各勢力と協力しているのだからな!!!

 

 

 

「まずは下半身だ、動きを封じて上半身を固定させる! 北欧神群、魔法の鎖や氷を使ってヤツの下半身を止めてくれ!!」

 

 

俺が北欧神群の部隊に指示を出すと、トライヘキサの下半身を構成している獅子が魔法の鎖『グレイプニル』によって幾重にも捉えられる。

 

さらには鎖によって拘束された上から、凄まじい凍気によってどんどんと氷漬けになっていった!!!

 

 

流石は魔術・魔法に関して全神話群の中でも随一を誇る北欧神話群だ。鎖だけではなく氷の魔術も大したものだ。

下半身だけとは言え、ああも見事にトライヘキサを凍らせることが出来るのだからな。

 

よく見るとセラフォルー・レヴィアタンも協力している。それに、巨大な青い精霊がセラフォルー・レヴィアタンを超える勢いでトライヘキサを凍てつかせていた。

 

なるほど、アレが噂に聞く『星霊』か。星の生命力を宿した『星霊』を使役していることは聞いていたが、あれほどまでに凄まじいとはな。流石は呂布の妻に抜擢されるだけのことはある。

 

 

 

「次は上半身、ヤツの右腕を削ぐ! 近くにいる部隊は右腕を集中攻撃だ!!」

 

 

おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお................!!!!!

 

 

トライヘキサの下半身が白く凍りついたことを確認した俺は、すかさず次の指示を出す。俺の指示によりトライヘキサの右腕付近にいた連中が一斉に攻撃を開始した!

 

アレは.................ギリシャ神群の連中か。一番聖書陣営のことを嫌っているヤツらだが、今だけは協力して攻撃を加えている。

 

そして、どうやらファルビウム・アスモデウスがトライヘキサの再生能力を計算に入れて、全員へ指示を出しているようだ。

 

効率よく攻撃を畳みかけることで、トライヘキサの再生能力でも間に合わないほどに右腕の関節部分が破壊されていっている。

 

そのため攻撃開始からさほど時間も掛からずに、トライヘキサの右腕は削ぎ落されていった!!!

 

 

 

「よし、次は左腕だ! 同じように削ぎ落してくれ!!」

 

 

右腕が削がれたことで、次にどこを狙うのか分かっていた皆はすぐさま左腕を攻撃する。右腕を破壊した部隊も再生されないよう攻撃を続けていた。

 

左腕部分を攻撃しているのは堕天使の部隊と日本神話群の精鋭たち。

 

堕天使はともかく日本神話群、特にタマモの活躍が目ざましい。一人で一勢力並みの火力を叩きだしているようにさえ見える。

 

何せ100万はいるだろう鬼の大軍勢を使役しながら、自身は巨大な螺旋丸を雨あられの如く叩き込んでいるんだからな。正直言って、他の連中もドン引きするぐらいの苛烈さだ。

 

日本神話群から呂布の妻に選ばれるのも納得がいくが...............しかし呂布には同情の念を禁じ得ないな、アレは怒らせると恐いタイプの女だ。

 

俺が呂布への深い哀悼を捧げていると、あっという間にトライヘキサの左腕の破壊が完了した。

 

 

 

「次は頭部だ! ヤツの『サブコア』は胸の中央付近に集中している!! 胸を攻撃する前に頭部を破壊して、ヤツの反応を鈍らせる!!!」

 

 

頭部を攻撃するのはケルトやエジプトなどの精鋭が集結した混成部隊。だが彼ら以上に火力を出しているのが.................なんとサーゼクス・ルシファー率いる聖書陣営だった!!!

 

明らかに通常時を上回る火力で頭部を攻撃しまくる聖書陣営..................なるほど、兵藤一誠がここへ来る前に力を『譲渡』していたらしいな。

 

姫島朱乃だけではなく、他のメンバーにもこの短期間に力を『譲渡』するとは................どうやらヤツの言っていたことも、あながちデタラメではなかったようだ。

 

気に入らないが、兵藤一誠の『譲渡』のおかげで他よりも火力が出ていたことにより、頭部はすぐに破壊することが出来た。

 

 

 

「最後だ! 残った部隊でトライヘキサの胸を総攻撃!! 周りにある触手も消し飛ばし、胸中央にある『サブコア』を露出させてくれ!!!」

 

 

これで最後、胴体付近にある触手と胸の表面を吹き飛ばせば『サブコア』までの道が開かれる!

胴体付近にいた部隊は一斉にトライヘキサの胸を集中攻撃し始めた!!

 

胸を攻撃するのは俺たち『蒼天の紅旗』と全神話群の中でも随一の武闘派が集まる『須弥山』。

 

『サブコア』があるため一番抵抗が激しいが、それでも『サブコア』への道を切り開くために死力を尽くしてくれていた!!

 

特筆すべきは、片っ端から触手を焼き払う赤と青の炎................アレは恐らく『カルラ』と『アルジュナ』によるものだろう。

インドラとシヴァの配下である彼らが、まさか轡を並べて共闘する日が来るとはな......................!

 

半神半人なだけにその力は神に限りなく近いと言われている.................もっとも、俺たち『蒼天の紅旗』だって負けてはいない!!!

 

今まで積み重ねてきた『チャクラ』『覇気』『六式体術』により肉体は既に超人と呼べるほどのスペックを誇っている。

その上に『神器』を組み合わせることで、今の『蒼天の紅旗』は各神話群の精鋭にも引けを取らないほどの強さとなっていた。

 

さらには『セブンセンシズ』! 今はまだ扱える者も限られていて研鑽も足りないが、極めれば神にも匹敵する強さとなる!! そうすれば、呂布がやっている武闘派の神々のガス抜きも俺たちに回せるはずだ。

 

 

呂布、キミから貰ったものをようやく.....................返せそうだ。

 

 

 

「曹操! 『サブコア』が見えたぞ!!!」

 

「っ、そうか! よし、後は俺たちでやる!! 兵藤一誠、俺にも『譲渡』を......................ん?」

 

ゲオルクの報告を受けた俺が兵藤一誠から『譲渡』を受けるべく振り向くと、俺の理解......................いや、人知を超えた光景が飛び込んできた!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ズムズム......................!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ッ、イヤン///////////」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

得体のしれない光景に俺の脳は完全にフリーズしていた。

 

ましてや俺がいるのは戦場、世界の命運を懸けた戦い。生きるか死ぬかの瀬戸際に立つこの状況において、ありえない光景が目の前で起こっていたのだ。

 

 

ただ、ありのままを話せば......................リアス・グレモリーが胸をはだけ、兵藤一誠が彼女の乳首に指を差し込んでいた。

彼女の持つ豊満な胸にヤツの指が沈んでいき、リアス・グレモリーは嬌声を上げる。

 

......................こうして頭の中で整理しても、なお理解が追い付かない。男性陣は後ろを向き、呆れたり苦笑を浮かべたりと反応は様々だ。

そして唯一の女性であるラヴィニアは興味深そうに微笑んでいる。

 

 

「......................何を、やっているんだ、キミたちは......................」

 

「あっ、曹操! テメエ、こっちを見るんじゃねえ!! 部長のお乳様は俺のモンだ!!!」

 

 

......................恐らく、今の俺は世界で一番可哀想な存在じゃないだろうか?

 

必死に目の前の状況を理解するべく、当然の疑問を挟んだはずなのにこの物言い。

 

たぶんこの場でコイツを『黄昏の聖槍』で貫いても許される気がする。実際、男性陣からも横目で哀れみの視線が向けられているしな。

 

世界の命運を懸けた激戦の真っ只中で文字通り乳繰り合っている連中でも、事情を聞くことから始めたというのに......................そんな俺に対して『部長の胸は俺のモノ』だと?

 

 

殺してやろうか、この男は!!! こっちは完全に停止していた思考をどうにか稼働させて、ようやく声を振り絞ったんだぞ!!!!

 

 

 

「......................もう一度聞く。キミたちは何をやっているんだ?」

 

「あん? 見てわかんねえのかよ、部長に協力してもらってパワーアップしてんだよ」

 

もはや目の前の光景を視界に入れたくなかった俺は、目を閉じて再度二人に尋ねる。兵藤一誠もリアス・グレモリーの胸を見ないようにしている俺に幾分か怒りを鎮めたようだ。

 

だが俺の疑問に対して返ってきたのは、またもや理解不能な回答だった。

 

 

おかしい、コイツの言っていることが未知の言語にしか聞こえない。誰かこのバカに人間でも分かる言葉を教えてやってくれ...................。

 

 

 

「あ~~~~、曹操。気持ちはスゲエ分かるけど、兵藤が言っていることはマジなんだ................」

 

「....................どういうことだ、匙元士郎」

 

いよいよ目の前のバカを始末するべく、槍に『セブンセンシズ』を込めようとしていると..................俺の願いが誰に通じたのか、匙元士郎が間に入り事情を説明してくれる。

 

 

何でも、以前このバカとリアス・グレモリーが不慮の事故からキスをしてしまったらしく、その結果このバカのテンションが上がり、かつてないほどの『龍闘気』を引き出すことに成功したようだ。

 

そこに着想を得たリアス・グレモリーは、キスだけではなくこのバカが好きな自分の胸を触らせれば、このバカのパワーを一気に引き上げられるのではないかと考えたとのこと。

 

ここに来る前にグレモリー眷属やルシファー、およびその眷属たちの前で試したところ、実際にバカのパワーは瞬時にMAX状態まで上がったらしい。

 

 

眷属がバカなら主である彼女も大概だな。こんなバカげたものをいきなり目の前で見せられたルシファーたちの気持ちが手に取るように分かるよ...................何だか、初めて彼らに共感ができたな。

 

「だ、だからな。一見ふざけてるように見えるけど、二人も必死なんだよ。わかってやってくれないか? な?」

 

匙元士郎が何とかバカの行動の正当性を説いている.................だがその傍らで『ウンウン』と頷いているそこのバカは、それでもリアス・グレモリーの胸から手を離すことはしていなかった。

 

 

「......................そうか」

 

 

全てを聞き終え、ようやく頭で理解できた俺の心に沸き上がって来たのは......................

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よし、殺そう。《禁手化 バランス・ブレイク》」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

純粋な殺意だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「待て待て待て待て待て待て待て待て待てーーーーーーーーー!!!! どうしてそうなる!? これは俺の力を高めるために必要なことだって、匙から聞いただろ!?」

 

「ああ、確かに聞いた。理解もしている..................だから殺すんだ」

 

 

俺は体力の回復のために解いておいた『禁手』を再び使い、『小宇宙 コスモ』を槍に込める。

槍が黄金の輝きを放つと、俺の本気度合いを知った兵藤一誠が必死になって止めてきた。

 

何を言っているんだ、コイツは? 皆が命を懸けているこの極限の戦場の中で、女の乳をつついてパワーアップする? そんなふざけたヤツを生かしておく理由が無いだろうに。

 

 

「安心しろ、せめてもの情けだ。苦しませずにこの世から消し去ってやる、そこを動くな」

 

「ふ、ふざけてねえよ! いたって大マジメだわ!!!」

 

「....................だったらせめて、リアス・グレモリーの胸から手を離したらどうなんだ?」

 

「っ、い、いや、それは、そのぅ、それとこれとは、話が別なんじゃないだろうか?」

 

俺の殺気を受けてもなおリアス・グレモリーの胸から手を離そうとはせず揉みしだく、その根性だけは最後の最後に認めてやる....................ならば死んでも悔いは無いな!!!

 

 

「そこまでリアス・グレモリーの胸をお望みなら、彼女の胸を揉んだまま死んでいけ。キサマのような愚か者には相応しい末路だ」

 

「ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!」

 

トライヘキサの前にこのバカを滅するべく槍を構えると、匙元士郎やサイラオーグ・バアルなど男性陣が俺のことを羽交い締めにしてくる!

 

くっ、後生だから放してくれ! コイツは今ここで殺さないとダメなんだ!!!

 

 

「曹操殿、トライヘキサを倒すには兵藤一誠の力が必要なのだ! どうかここは堪えてくれ!!」

 

「ふざけるな! 呂布や俺たちが命を懸けて戦っている最中に、女の乳を揉んで強くなる!?

 そんなヤツを生かしておいていいわけないだろ!! どこまで俺たちをコケにすれば気が済むんだコイツは!!!」

 

 

「分かる! その気持ちはスッゲーー分かる!! 俺たちが死に物狂いで強くなったってのに、コイツはリアス先輩とイチャイチャして強くなってんだからな!!!

正直、マジで死んだ方がいいとさえ思ってる!!!! でも、『それ』がコイツなんだ! どうかこの場だけは抑えてくれ、後で煮るなり焼くなり好きにしていいから!!」

 

「おい匙! それじゃあ俺が後で殺されちまうだろうが!! お前だって俺の立場だったら同じようなことするだろ!!!」

 

「ウルセーーーーーーーーーー!!!! チャンスに恵まれたお前と一切恵まれない俺を一緒にするんじゃねえ!!!

あとリアス先輩の胸を揉んでるところを見せつけるんじゃねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」

 

「何言ってんだ、せっかくお前だけには俺の幸せをお裾分けしようとしてるんだぞ!!!」

 

 

「..................曹操、俺も協力する。トライヘキサをブッ倒したら次はコイツだ」

 

 

どうやら匙元士郎も俺に加勢してくれるようだ。俺一人でも十分だが、彼も協力してくれるなら是非ともお願いしよう......................確実にコイツを葬るために!!!!

 

 

 

「あ~~~~~、ところで皆さん。盛り上がってるところ悪いんだけど」

 

「呂布殿がトドメを刺そうとしているぞ、トライヘキサに」

 

 

「「「「「!!!!!!!!!!!!!!」」」」」

 

 

どうやってこのバカを始末しようか考えていると、幾瀬鳶雄とデュリオが苦笑いをしながら上を指す。

 

俺たち全員が空を見上げると、確かに呂布がトライヘキサにトドメを刺すべく矢をつがえているところだった!!!

 

 

「っ~~~~~、こんなことをしている場合じゃない! おい赤龍帝、『譲渡』はどうなっている!?」

 

「あ、ああ、後はヴァーリと曹操だけだ「なら、さっさと寄越せ!!!!」っ、お、おう!!!」

 

俺がバカを怒鳴りつけるとようやくリアス・グレモリーの胸から手を放し、そのまま俺たちへ差し出してくる。

 

今の今までリアス・グレモリーの胸を揉んで得たパワー。人類史に残るであろうこの一大決戦、その最後に頼るのがこんなものだとは....................冗談抜きで泣けてくる。

 

 

「曹操、諦めろ。アルビオンなんか神器の中でさっきから泣きじゃくっている、俺たちはまだマシな方だ」

 

「....................そうだな。これも世界を守るため、そして呂布の平穏のためだ」

 

確かに、長年の宿敵がこんな形でパワーアップするんだ。ヴァーリはともかく、アルビオンは自分のこれまでが全て否定されたような気分だろう。

 

そして俺は呂布の鞘。呂布のためならどんな恥さえかなぐり捨て、この世全ての恥辱にすら耐えると誓った!!!

 

俺とヴァーリは覚悟を決めて、このバカから力を『譲渡』される。兵藤一誠の手に触れた瞬間、確かにパワーが最大限まで高まった感覚がした。

 

 

っ~~~~、コイツに触れた手が腐っていくような感じがする! 血液に混ぜられた猛毒が身体中を巡っていくみたいだ!! 怒りとストレスで腸と胃が今にも破裂しそうだ!!!

 

「うっぷ! そ、それで、肝心のキサマはどうするつもりなんだ......................ウップ」

 

「お、おう! 部長!! 最後に一揉み、よろしいでしょうか!!!」

 

「っ~~~~~、早くなさい!!!!////////////」

 

込み上げてくる吐き気を我慢する俺を他所に、最後の最後まで乳繰り合う二人。かつてこれほどまでに腹立たしい光景があっただろうか?

 

 

 

ズムズムズム......................グニュッ!

 

「ッ~~~~~、イヤン!」

 

 

兵藤一誠が『この一瞬を未来永劫忘れない!!!』と言わんばかりにゆっくりと指を彼女の胸に沈めていくと、声を出さないよう耐えていたリアス・グレモリーは、我慢の限界と言わんばかりに今までよりも大きな嬌声を上げた。

 

 

『Boosted Gear Burst Mode!!!!』

 

キイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイン!!!!!!

 

『Maximum Boost!!!』

 

 

「ヨッシャーーーーーー! パワー全開!! 部長、ありがとうございます!!!」

 

 

神器が激しく輝いた瞬間、兵藤一誠のパワーが急激に上昇した! 

 

っ、なるほど....................【バーストモード】。通常は段階ごとに力を倍加させる『赤龍帝の籠手』だが、一時的に限界以上の能力を引き出すことで、一気に最大限までパワーを上昇させるのか。

 

『神器は宿主の強い想いで力を定める』。理屈としては分かるが、聖書の神もまさかこんなやり方で神器の仕様を超えてくるとは思わなかっただろうな.................。

 

 

「非常に興味深い現象ではあるが、今はいい! 一斉に攻撃を仕掛けるぞ!!」

 

「なにぃっ! 曹操、テメエも部長のおっぱいに興味があるのか!? 俺を倒して自分のモノにするつもりか、そうはいくか!!!」

 

「本当に殺すぞ、キサマ!!! 全員、『サブコア』へ全力で攻撃だ! 出し惜しみはするな、全てを出し切れ!!!」

 

 

「「「「「「おう!!!!!」」」」」」

 

 

 

<<この身は獣の王を宿す。黄金(こがね)の肉体、白銀の血潮、黒鉄(くろがね)の牙を持って、荒野を駆ける。汝、絶対なるネメアの王となりて、歯向かう者を食い尽くせ>>

 

 

≪覇獣 ブレイクダウン・ビースト≫!!!

 

 

サイラオーグ・バアルは『禁手』から『覇獣』を使い、さらに『セブンセンシズ』を使う!

 

ただでさえコントロールの難しい『覇獣』から『セブンセンシズ』まで使うとは、どうやら後のことは全く考えていないらしい。

 

もっとも、それは俺も同じことだがな!!!

 

 

 

<<槍よ、神を射抜く真なる聖槍よ。 我が内に眠る覇王の理想を吸い上げ、祝福と滅びの狭間を抉れ。 汝よ、意思を語りて、輝きと化せ>>

 

 

≪覇輝 トゥルースイデア≫!!!

 

 

 

俺も『覇輝』を発動させる!! そしてサイラオーグ同様『セブンセンシズ』によって『小宇宙 コスモ』を限界まで高めた!!!

 

先ほどは『禁手』の状態から『セブンセンシズ』を使ったが、今度は『覇輝』まで発動させている。正直、訓練でもここまでの力を引き出したことは無かった。

 

だが......................これでいい。呂布とグレートレッドの戦いの時と同じ、自身の限界とは『こう』やって超えていくものだからな!!!!

 

 

 

≪黄昏を穿つ真なる黄金の槍 ジ・ロンギヌス≫!!!

≪獣王式 ライトニング・ボルト≫!!!

≪サタンプレッシャーズブレイカー≫!!!

≪氷滅する世界 フリージング・アットワールド≫!!!

≪黙示録の天災 アポカリプス・ディザスター≫!!!!

 

≪八獄魔龍王螺旋銃 はちごくまりゅうおうらせんがん≫!!!!

≪クリムゾン・インパルス≫!!!!

≪深き黒の一刃 ケイオス・リュカイン・アイネス≫!!!!

 

 

 

曹操、サイラオーグ、ヴァーリ、ラヴィニア、デュリオが遠距離。匙、兵藤、幾瀬が近距離と全員が自身の持つ最強技を『サブコア』へと叩き込む!!!

 

 

 

 

 

その結果、ついに『サブコア』は完全に破壊された!!!!

 

 

 

 

 

 

□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

 

 

 

 

 

ズシャンッズシャンッズシャンッズシャンッズシャンッズシャンッズシャァァァァァンッッッッッッッ!!!!

 

 

ドガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアンッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!

 

 

ゴアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッッッッッッッッッッッッ......................!!!!!

 

 

 

グラニのスピードで駆け回りながら、オーフィスのエネルギーを集約させた斬撃でトライヘキサの本体を切り刻み消し飛ばす!

 

トライヘキサの再生能力を上回る速度で攻撃を叩き込みまくった結果.................とうとうメインコアを引きずり出すことに成功した!!!

 

 

流石にグッさんの肉体をベースにしているだけあって、オーフィスの無限のエネルギーにもちゃんと耐えられてる!!! おかげで俺自身への負担も最小限に済ませることが出来た。

 

後はメインコアを破壊するだけなんだけど......................向こうの皆は大丈夫だろうか? さっきみたいにコアを破壊しきれないなんてことは無いよね?

 

......................いや、でもまぁ、ここまで来た以上アレコレ考えてもしょうがない。曹操や一誠たちのことを信じて、メインコアを破壊しよう!

 

モタモタしていると、ま~~たコアが肉体を再生させちゃうからね!!

 

 

俺は戟を弓矢に変えてエネルギーを溜める! オーフィスのおかげでエネルギーは使い放題だし、グッさんのおかげで俺自身の身体への負担も少ない!!

 

グラニと一体化しているから、この一撃には神器の力も宿っている......................いける!!!!

 

オーフィス、グレートレッド、グラニの力。さらに俺自身の『小宇宙 コスモ』を『仙術チャクラ』の要領で混ぜ合わせる!!

その影響で須佐能乎を纏ったグッさんの身体が深紅に輝いた!!!

 

そして俺が矢を放とうとした瞬間、『メインコア』の周りに六つの光の球が出現する!!!

 

 

 

アレは......................そうか、現実世界で破壊された『サブコア』を修復しようとしているんだな!!! 曹操たち、やってくれたのか!!!!!

 

 

っということは、今なら『メインコア』を破壊できる!! 

 

 

ありがとう、みんな!!! ならば、これで......................最後だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<<<天地灰燼せし黙示録の炎雷 アポカリュプシス・ケラヴローガ>>>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

黄金の雷を纏った深紅の矢が『サブコア』を再生させようとする『メインコア』に直撃!!!

 

その瞬間、宇宙創生のビッグバンにも匹敵するかのような爆発が次元の狭間いっぱいへ広がっていった!!!!

 

 

 

 

やがて光が治まると......................

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

トライヘキサは跡形もなく消滅していた。

 

 

 

 






やっぱり『ハイスクールD×D』といえば、『おっぱいドラゴンのワケの分からないノリ』は外せないと思い、このような展開となりました。

ただ普通につつくだけじゃ味気無いので、揉ませてみました。悔いは無い!!!

そんなワケで、最終決戦は『ハイスクールD×D』らしいノリで締めたいと思った次第です。

それでは皆さん、『エピローグ』で♪
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