深紅の武人が住くD×D   作:あさやん&あさやん

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バトルシーンを文字で表現するって、滅茶苦茶難しいんですね................





第二十二話

 

 

 

 

バキィィン!!ドゴォォン!!ドカァン!!ドキャッ!!

 

 

 

巨人が現れてからは形勢が逆転した............巨人から繰り出される拳打や蹴撃がグレート・レッドを追い詰めていく。

 

裏拳、掌底、膝蹴り、抱拳、肘打ち、肩当て、前蹴り、かかと落としと叩き込んでいく。

 

そして今度は巨人は両手に蒼白い雷光を迸らせると、やがて巨大な戟へと変化していく....................

 

あれは............方天画戟!!色や大きさこそ違うがあの形状は間違いなく呂布の専用武器である方天画戟そのものだ!!!

 

 

そして巨人は方天画戟を使い、グレート・レッドを切りつけていく!巨人が舞うような動きで戟を操り、切りつける度にグレート・レッドの身体から鮮血が飛び散っていく....................

 

あれほどの巨体でありながら、あれほど素早く・切れの良い動きが可能という事実に驚きつつも俺はあの巨人の正体がようやく分かった....................あの巨人は........................呂布だ............巨人となった呂布自身だ!!

 

あの巨人から繰り出される無駄の無い流れるような動き、激流のような苛烈な攻め、ある種の芸術のような武技は間違いなく呂布そのもの............いつも見ているんだ、見間違えるはずがない!

 

どういう理屈かは分からないが、あれは『呂布自身を極大化』させて戦う技なのだろう................そして呂布は、あの大きさになっても普段と変わらない動きが出来る術を身につけたんだ。

 

そして俺の考えを裏付けるかのように神々もあの巨人について理解し始めた。

 

 

「ふぅむ、なるほどな。あれこそが『呂布奉先』本来の強さ、ということか................」

 

「・・・・・・呂布本来の?」

 

「さよう、呂布自身が宿している力は強大じゃ............しかし、その力を操るには『人間』である呂布の身体ではあまりにも小さすぎる」

 

「・・・・・・どれだけ大きな貯水タンクがあっても蛇口が一本では、使える水の量は蛇口一本分しかない................ということですか?」

 

「そのとおりだ、曹操。そしてそれは人間に限った話じゃねえ。神なら神の、悪魔なら悪魔の、ドラゴンならドラゴンの・・・・・・それぞれ扱える力の限界値ってもんがある。これはどれだけ修行しても変わることは無え....................」

 

「もっとも、呂布はその状態でもワシらより強いんじゃがな。ガハハハハハハハ!!」

 

「ですが呂布は自身が宿す『力』を全開放し『身体』という枠から『力』を解き放った................そしてその『力』であの巨人を形成し、巨人の内部へ『力』を隅々にまで行き渡らせることでその限界値を無くしたのです。謂わば、不十分であった蛇口を貯水タンクの大きさに見合った大きさの排水口に作り変えてしまったのですよ」

 

「無論、誰にでも出来ることではない。何せ『人間という種としての限界を超えた』ということじゃからな。天才、という言葉すら生ぬるい................呂布の絶え間無い研鑽と努力があってこそ、成し遂げることが出来たのじゃ」

 

「やれやれ................今まで種としての限界を超えようとしてきた者は人間、異形問わず何人もいた。じゃがどの連中も例外なく『種としての自分』を捨てるだけで、醜い化け物に成り果てるだけの愚か者ばかりじゃった....................じゃが呂布は『人間』であることを捨てず、正真正銘『人間』のまま限界を超えたのじゃ................見事という他あるまい........」

 

「そうですね................これで呂布は理論上・・・・限界無くどこまでも強くなれる、ということですからね」

 

 

強さの限界が無くなる!?つまり呂布は修行次第であれ以上に強くなれる、というのか....................!!

 

 

 

................フフ............フフフ................ハハハハ................アハハハハハハ................ハーッハッハッハッハッハッ!!!

 

呂布!呂布奉先!!やはりキミは最高だ!!!俺は『人間の可能性』を探求してきた....................そして今日、俺はその答えを得た....................呂布、キミこそ『人間の可能性』................その到達点の一つだ!!

 

これから先、どれだけの『英雄』が出てこようとキミを超える『英雄』は現れないだろう!!何せ『武』だけで人間の限界を超えてしまったのだから・・・・・・・

 

 

でも、まだ完璧ではない............神々は言った........数多の英雄が『欲にまみれた権力者』や『他人任せな民衆』によって死んでいったと................だからこそ呂布、俺はそんな輩からキミを守ろう................キミの『武』がいつまでも最高の輝きを放てるように................つまらない思惑でキミの『武』が汚されないように................

 

 

呂布という『剣』を守るための『鞘』に俺はなろう...............

 

そのためには呂布を収めるだけの『器』が必要だ。でなければ、呂布の『武』は世俗の汚れによりいつしか輝きを失ってしまう....................

 

俺はこの世界の誰よりも大きな『器』を持った人間になる、それがこの『曹操孟徳』の生き方だ。たとえ神々であっても呂布の『武』を汚させはしない!!!

 

 

 

 

 

 

だから・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「頑張れ、呂布............................キミこそが『最強』だ」」

 

 

 

 

 

 

 

 

□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

種としての限界を超える、か.............................そんなこと考えたことも無かったな....................

 

 

呂布と出会うまで................俺は『自分の存在を証明する』ために強くなろうとしていた................『白龍皇』の力と『魔王』の魔力を宿した俺は自分でも才能があると思っていたし、このまま努力していけばいずれ『世界最強』になれるのだと思っていた................

 

だが呂布と出会い、敗れ、そんな浅はかな考えは打ち砕かれた....................

 

そして共に修行していく中で、俺はいつしか呂布のことを師事するようになっていった....................無論、尊敬はしている。純粋な人間の身でありながら、あれほどの強さに至ったのだから................それに呂布との修行は本当に学ぶべきことが多い。実際、呂布と出会う前よりも格段に強くなった自分を実感出来る................

 

 

でも....................心のどこかで....................俺は諦めていた、『呂布には勝てない』と................

 

 

口では『世界最強になる』と........『呂布に追い付く』と言っておきながら、ずっと頭の中では『不可能』という言葉が重くのし掛かっていた................呂布にすら勝てない自分では無理だろうと....................強くはなろうとしていた、修行もしていた、でも『世界最強に何が何でもなってやる!』という気概は無くなっていた........................

 

....................きっと恐かったんだろうな............自分の生涯を懸けても『最強』になることが出来ない可能性に................神などの超常の存在であれば、こんなことにはならなかっただろう............でも『人間』である呂布にいつまでも勝てない事実が俺を腐らせていった................................いや違う、呂布は悪くない。彼は自分の道を極めようと努力しているだけだ................俺が勝手に諦めたんだ!!

 

 

真に『最強』を目指すなら!あのグレート・レッドに勝とうとするなら!!呂布と同じく........『自分を極め、かつ限界を超える』必要があったんだ!!!

 

それこそが、唯一『最強』へと至る道なんだろう............ならば俺は................どこまでも己を極めてみせる!!誰よりも厳しく、自分の可能性を追求してやる!!そのためなら忌み嫌っていた魔王の血すら受け入れよう!!!俺が持てる全てを駆使して俺は............『俺』自身を極めてやる!!!

 

『人間』である呂布に出来たんだ、なのにどうして俺が出来ないと言えようか............................

 

だから認めよう、呂布。今はキミが『No.1』であると....................だがそれは決して諦めたからではない!!いずれその称号は俺が奪ってみせる!!

 

これは俺が更なる高みへ至るために必要なこと................過去、現在における俺『ヴァーリ・ルシファー』の全てを受け入れることこそが最初の一歩になるのだから.......................

 

 

故に....................今目の前で戦っている最高の武人に、最上の敬意をもってこの言葉を送ろう........................

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「頑張れ、呂布............................キミこそが『最強』だ」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 






基本的に須佐能乎の武器は刀ですが、呂布の須佐能乎は武器は弓矢と戟にしてみました。


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