深紅の武人が住くD×D   作:あさやん&あさやん

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そろそろグレート・レッド戦も終盤です。




第二十三話

 

 

 

 

 

 

「........................綺麗........」

 

 

誰が言い出したかは分からない...............だが気持ちは分かる。

 

俺には武術に関する知識はまったく無いが、それでもあの巨人から繰り出される技には一切の無駄が無いことくらいは分かる。

 

『無駄の無い美しさ』というのは実に玄人好みだ、現に戦士系の部下たちは皆魅了されている....................

 

しかし................人間としての限界を超えた呂布の強さには『限界が無い』か........................つくづくお前には驚かされるよ.....................

 

そんな呂布の出鱈目さに呆れるのか感動しているのか分からない複雑な気持ちでいると部下の1人が疑問を口にする

 

 

「でもよぉ、あんなのがあるなら何で呂布さんは最初からあの状態で戦わなかったんだ?」

 

確かに、至極真っ当な疑問だ................だが、その答えは決まっている。

 

「簡単なことだ。さきほど神も言っていたが、あの巨人の姿は呂布が力を全力で解放したもの。どんなモノでも『全力で活動し続ける』ことは出来ない」

 

人間や異形種................神でさえもこの法則には従わなければならない。でなければ永久機関が生まれてしまう。

 

「そしてそれは呂布も例外ではない。ましてやあれほどの力だ、何かしらのリスクがあるはず。俺たちの前では疲れた顔一つ見せない程のスタミナを持つ呂布でも、あの状態で長くは戦えないのだろう....................」

 

「なるほど............つまりここぞというところで使う切り札、ということですね!」

 

「まぁ、そういうことだ................このことから言えることは一つ。呂布は『最強』であっても『万能』ではない、ということだ。呂布の強さには限界は無いのだろうがそれ以外の部分....................それこそ今言った『スタミナ』などには限界があるということだ。」

 

「「「・・・・・・・・・・・・」」」

 

 

「呂布が『武』で人間の限界を超え、『最強』になったように俺たちも『武』以外の何かで人間の限界を超える........................そうでなければ、呂布と同じ戦場で戦うことはおろか並び立つことすら出来ない」

 

「................人間の........限界を超える............」

 

「そうだ・・・・・・俺は『魔術』.............『魔力を使った知識・技術』で人間の限界を超え、呂布と曹操を支えるつもりだ....................お前たちはどうする?」

 

「「「........................................」」」

 

....................やはり即答は出来ないか........無理もない、いきなり人間の限界を超えろと言われて即答出来るはず「・・・・・やります」............!!

 

「俺たちだってやってみせます!そしていつか....................呂布さんと同じ戦場に立つんだ!!」

「そうだ!俺たちが弱いから呂布さんやリーダーはここに置いていかざるを得なかったんだ!!」

「ええ!私たちも『自分だけの何か』を極めて............呂布さんと並び立つのよ!!」

「うん!呂布さんに出来たんだから............同じ人間である私たちにだって出来るはずだもんね!!」

 

 

 

「「「絶対に呂布さんと同じ戦場に立つ!!!」」」

 

 

 

呂布という一人の男の戦いによって、俺たちはようやく一つにまとまることが出来た................自分たちと同じ人間が............限界を超え『最強』へと至ったのだ................皆誇らしいだろう、だからこそ....................自分たちも同じ領域に立たなくてはならない....................『武』以外の、自分だけの『何か』で................そうでなければ『仲間』ではない!『家族』ではない!!

 

そこには『呂布奉先』という一人の人間への限りない敬意と『自分も』という揺るがない意思が見えた................

 

ふふ、見ているか曹操................俺たちはもう大丈夫だ....................だから............必ず帰ってこい................

....

 

俺が皆が立ち直ったことへ安堵し、曹操の帰還を祈っていると・・・・・・・・・・

 

 

 

ガキィィィン!!

 

 

突然、甲高い音が聞こえる!

音がした方を見ると巨人が持っていた戟がグレート・レッドの尾によって弾き飛ばされていた!!

 

そして................................

 

 

ギュル!!ガシッ!!ブゥゥゥン、ブゥゥゥン、ブゥゥゥン、ブゥゥゥン、ブォォォォォォン!!!

 

 

グレート・レッドの尾が巨人の足を絡めとり、そのまま何度も振り回した後、下方向へ投げ飛ばした・・・・・だがそれだけでは終わらない!

 

 

グオオオオオオオオオ!!!

 

 

デ、デカい!!今までの比ではないくらいの巨大な火球がグレート・レッドの口から生成されていく................!!

 

巨人も体勢を立て直すが、グレート・レッドは発射体勢に入っている....................ダメだ、もうかわせない!!

 

しかし巨人は右手に蒼白い雷光を迸らせ、右手を上から下へ勢いよく振り下ろした....................その瞬間・・・・・・

 

 

 

ズシャァァァァァン!!!ガキィィィィィィン!!!

 

 

グレート・レッドの上空から巨大な蒼白い龍が降り注ぎ、グレート・レッドを飲み込まんばかりに口を開けグレート・レッドに噛みついた!!!

 

蒼白い龍のあまりの質量のためか、グレート・レッドが上から抑え込まれる形で動きを封じられると同時に口から放とうとしていた火球も消えていく....................

 

 

 

バチッバチッバチッバチィィィィ!!!

 

 

巨人はグレート・レッドを蒼白い巨龍によって抑え込むと空かさず右手に蒼白い雷光を迸らせ、グレート・レッドに突っ込む!!

 

 

 

グギャオオオオオオオオオ!!!

 

 

グレート・レッドが必死な様相で雄叫びを上げながら、巨龍の拘束を振り解く!!

そして先ほどのように巨大な火球を生成し放とうとする・・・・しかし巨人は目の前に迫っていた!!

 

そして....................................

 

 

 

 

 

ズガァァァァァァァァァァァン!!!

 

 

 

巨人の雷光迸る突きとグレート・レッドの灼熱の豪火球がゼロ距離でぶつかり合い、俺たちが・・・・・曹操が見ている光景が光に包まれる....................曹操達は無事なのだろうか........................

 

 

光が消えていくと巨人とグレート・レッドは大量の爆煙に包まれいて、どうなったかは分からない....................良かった................とりあえず曹操は無事のようだ....................

 

俺が安堵していると煙が晴れていき、両者が姿を現す。

 

グレート・レッドの身体はボロボロだ、あちこちから血を流しているうえに先ほどの衝撃で身体が全体的に焦げ付いている........................

 

そして巨人は................右腕が無くなっていた................

 

俺たちは両者のあまりの痛々しい姿に言葉を失っていた....................

 

 

 

だが突如、巨人の周囲に落雷が発生する!しかも一つや二つではない!!

 

 

大量の落雷が発生する様は世界の終わりを彷彿させる...................もはや一種の天変地異だ............!

 

何百、いや何千という落雷の雨が巨人へと降り注いでいき....................巨人の身体が変化していく!!

 

無くなったはずの右腕が生えていき、鬼のような仮面の口が大きく開かれ中から目と鼻が見える、鬼の仮面が兜になったみたいだ。

背中に生えていた翼は縦に分かれ、その間からは光が放出される............まるで光の翼だ................

そして巨人の身体が深紅に発光し、鎧はより刺々しいフォルムに変わっていく................そして変化が完了すると・・・・・・

 

 

 

 

ズシャァァァァァァァァン!!!

 

巨人を中心に深紅の閃光が波動のように広がる................そしてそこには........................光の巨人がいた............

 

半透明だった身体は神々しくも荒々しい深紅の光を放ち、背中の翼からは美しさすら感じる光が放出されている。

半透明だった深紅の鎧も先ほどよりも深みが増し、更に硬質化したのか、より強固になったことが伺える....................どうやら先ほどの天変地異のような何千という強力な雷を全て吸収して、新たに巨人の身体を生成したようだ....................

 

 

 

ゴオオオオオオオオオオオオオッ!!!

 

 

グレート・レッドは巨人の変化を見るや再び口から火球を生成する・・・・・・だがその大きさはこれまでとは比べものにならないほど桁外れに巨大だ!!

 

グレート・レッドの身体の優に十倍はあるだろう巨大な火球、もはや太陽を作り出したのかと思えるほどの赤白い光の火球が生成されていく!!

 

 

 

ズギャギャギャギャッッバチバチバチッヂヂヂヂ!!!

 

 

一方の巨人も弓を構え雷光を迸らせる、そして深紅を帯びた光の矢をつがえた・・・・・・・だがその矢は巨人よりもはるかに巨大な矢だった.................まるで地球上にある雷をすべて集約させたようなエネルギー、あれほど巨大な矢だと弓矢というよりバリスタだな.......................

 

だが............あんな強大なエネルギー同士がぶつかったら・・・・・・・

 

 

 

 

 

両者の決着は近い・・・・・・・・

 

 

 

 

 






光の巨人は【NARUTO】のナルトVSサスケのラストでサスケが使った尾獣チャクラを集約させた須佐能乎を尾獣チャクラの代わりに仙術で生み出した落雷のエネルギーで代用させました。

サスケの須佐能乎は蒼白く光っていましたが、呂布の場合は深紅と白が混ざった色の光で構成されています。

落雷についてはベネズエラの『マラカイボの篝火』を参考にしました。

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