プロローグが朱乃との絡みになっている件・・・
「朱乃、そろそろご飯を並べるから手伝ってくれるかしら?」
「はーい♪」
そう言うと朱乃は嫌な顔ひとつせず、私がよそったご飯やおかずを食卓に並べていく。
自分の子どもながら本当に良くできた娘だ。普通これぐらいの歳の子どもなら家のお手伝いなど、あまりやりたがらないものだ。
だけど朱乃は掃除に洗濯、最近だと料理と言った家事全般を自分から手伝ってくれる。
今も洗濯物を畳んでいたが、すぐに私の方に来てくれた。
もう十年になるのかしら。傷ついたあの人を治療し、介抱をしていく中で互いに惹かれ合い、結婚をしてから2年目で朱乃を授かった。
それからもう八年になる....月日は早いものね............
そんな昔を思い出していると・・・・・
「母様、どーしたの?」
朱乃が私を心配した様子で呼ぶ。
「フフフ、何でもないわ。ごめんなさいね。さぁ、もう少しで父様も帰ってくるでしょうから手を洗ってきなさい」
「はい、母様」 トトトッ
いけないいけない、娘に心配されるなんて私もまだまだね........
私はもう一児の母なのだから、しっかりしないと・・・・
しかし、あの人遅いわね............もう帰ってきても良いと思うんだけど・・・・
そんなことを考えていると・・・・・・・
バァァン!ドタドタドタ!!
突然襖が開き、袴衣装に刀や槍を携えた者達が入ってきた
「見つけたぞ、姫島家の面汚しめ!!」
「!!あなた達は・・・・」
その者達には見覚えがあった、姫島家本家の子飼いの退魔士達だ!!
「一体何の用ですか!私達はもう家とは何の関係も無いはず!!」
「ふん、仮にも姫島家の巫女が忌々しい黒き翼を持つ者に絆されたなどと、本家の人間が捨て置くはずがあるまい」
甘かった・・・せめて朱乃がもう少し成長してから、あの人の組織に保護してもらおうと考えていたが裏目に出た・・・・
そんな今さらな後悔をしていると・・・
「母様?」
手を洗い終えた朱乃が台所から出てきた
「朱乃?!」
私は脇目も振らず朱乃を抱いて勝手口から出る!
「っ逃がすな!!」
バリィン!ガシャアン!!
退魔士達は即座に二人を追いかける、その際に食卓に並べられていた食器やら料理が四散していく
「はっ、はっ、はっ」
朱乃を抱いて勝手口から庭に出る
何とか........何とかこの子だけは守らないと........
だがそんな想いも空しく・・・・
ザッ、ザッ、ザッ、ザッ、ザッ
門からまた別の退魔士達が入ってきた
っっっ!まだ他にもいたなんて!!どうやら本家は本気で私たちを............
ドガァン!バァァン!!
母屋の雨戸が吹き飛んで、中から先ほどの退魔士達が出てきた
しまった!挟まれた!!
「観念しろ、黒き天使に汚されし巫女とその娘。今ならせめてもの慈悲で親子共々、楽に殺してやる。」
「....母様....」
ごめんなさい、朱乃。ダメなお母さんで........
ごめんなさい、あなた。朱乃を守れなくて........
でも・・・二人とも、愛しているわ・・・・
「死ね!!!」
術者が私達に斬り掛かる・・・・
私はせめてもの抵抗で朱乃を背に隠す........
「嫌ー!母様ぁぁぁぁぁっ!!」
ガキィィィン!!
「何っ!?」
えっ?
私は目の前の光景に言葉を失った。
私の目の前には折れた刀を持った術者と私達を覆っている不思議な結界。
そして赤い馬に跨がり、深紅の髪を後ろで一纏めにした朱乃と同じくらいの子供がいた。
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・・・・庭の方で凄い音がしたから来てみたけど..........
これ、どういう状況?!
俺はただご飯を御馳走になりに来ただけなのに、何で槍やら刀やらを持ったヤバげな集団が女の子と母親らしき人を囲んでんの?!
・・・・どうしよう、助けた方が良いのかな?
でも事情も分からないのにいきなり割って入るのもなぁ・・・・
ん?あれ待てよ?
これってどこかで見たような・・・・・・・
そうだ、思い出した!!これって「姫島親子襲撃事件」だ!!
原作ではロキ戦で語られた姫島朱乃の過去........
傷ついた堕天使幹部のバラキエルを姫島家の巫女である朱乃の母、姫島朱璃が介抱をしていく中で恋に落ち、朱乃を生むんだけど、たまたまバラキエルの不在時にそれを良く思わない姫島本家の者達が姫島親子を襲いに来る話だったはず
この一件により朱乃の母は死亡。
母を守ってくれなかったバラキエルを朱乃は恨み出奔。
その後は自分の中に流れる堕天使の血を忌み嫌うようになるんだよなぁ
その後は一誠の働きにより、二人の確執が解消されるんだけど・・・・・
そうか・・・・今は「この時期」なのかぁ・・
概ねの転生時期が把握できたのは行幸だけど、どうしよう........
下手に介入すると原作が崩壊して、どんなカオスが顕現するか............
でも見捨てるのもそれはそれで後味が悪くなること間違いないしなぁ............
うーーーーん・・・・・・・・・
そういえば朱乃って料理が上手だったよな?
しかもその料理も母親から教わったと言っていたから、母親もかなりの料理上手............
これ、助けたら何の気兼ねも無く御馳走にありつけるんじゃね?
おぉぉぉぉぉぉ!何と完璧な未来予想図!!
かのシャーロック・ホームズの宿敵、モリアーティー教授でもここまで完璧な計画は立てられまい!!!(ファンブチギレ案件)
そうと決まれば行かねば!
原作崩壊?知ったことか!!
ご飯は、白米は全てに優先されるんじゃ!!!
「............グラニ....」
『はっ!』
「行くぞ」
『御意!!』
既に敵の1人が二人に斬り掛かろうとしている
俺はグラニの腹を軽く蹴り、姫島親子へ向かう。
ギリギリ間に合った・・・・・
グラニに認識阻害を解かせ、姫島親子の前に立ち今度は防御結界を張らせる
ガキィィィン!!
甲高い金属音と共に刀が折れる・・・
「な、何者だ!貴様は?!」
早く本編に入りたい・・・