龍神邂逅編は今回を除けば、あと1~2話で終わる予定です。
「全員、全力で結界に力を注ぎ込めい!!かつて無い力が来るぞ!!!」
オーディンが叫ぶと俺達は最後の力を振り絞り、結界にありったけの力を注ぎ込む!
............あれはヤバい................あの超巨大な光の矢と火球は見ただけで、今までとは比べものにならない程の破壊力を有していることが分かる!!
あんなモノがぶつかり合ったら........................俺達は今度こそ余波で跡形もなく消し飛んでしまう!!
どうする................ただでさえこれまでの戦いの余波を防ぐのでも精一杯だったのに、これ以上の力となると....................
俺がどうすれば今以上の力を出せるか考えていると・・・・・・・・・
≪我、目覚めるは覇の理に全てを奪われし、二天龍なり 。無限を妬み、夢幻を想う。我、白き龍の覇道を極め 汝を無垢の極限へと誘おう≫
【覇龍 ジャガーノート・ドライブ】!!
ヴァーリが詠唱を唱え終えると、『白龍皇の鎧』が隆起し刺々しいフォルムへと変化していく!
その禍禍しい姿はまさしく龍そのものだ!!
これは....................【覇龍】!!
っそうか!!ヴァーリの奴、一か八か【覇龍】の力も使って結界を強化するつもりか!?
........................悪くない............どうせこのままでは俺達は全員死んでしまう....................ならいっそのこと自爆覚悟で禁忌とされた力を使った方が、まだ生き残る可能性があるというものだ....................いいだろう、ヴァーリ............俺もその賭けに乗ってやる!!!
俺は聖槍に自分の心を集中し、聖槍に宿っている『聖書の神の意思』を呼び起こす・・・・・・・
≪槍よ、神を射抜く真なる聖槍よ。 我が内に眠る覇王の理想を吸い上げ、祝福と滅びの狭間を抉れ。 汝よ、意思を語りて、輝きと化せ≫
【覇輝 トゥルース・イデア】
【覇輝】は【覇龍】とは違い、俺自身の身体が変化することはない............だが俺の心を『聖書の神の意思』が掬い上げ、『奇跡』という形で実現させる....................しかし制御に失敗すれば俺の心は『聖書の神の意思』にそのまま飲み込まれ、『俺』という存在は無くなる....................。
だがそれでいい............自分の限界というのはこうやって超えていくものだ!!........................そうだろう?呂布!!!
俺が詠唱を終えると槍は眩く光輝き、結界に今まで以上の力が注ぎ込まれていく....................どうやら『聖書の神』もこの戦いの結末を見届けたいようだ....................
「....................おぬしら........」
オーディンが俺とヴァーリに何か言いたげだが、後回しだ....................来るぞ!!
巨人の矢とグレート・レッドの火球が同時に放たれた!!!
ドッガァァァァァァァァァァァァァン!!!!!
まるで超新星爆発のような凄まじい爆発によって俺達は結界ごと吹き飛ばされ、辺り一面が光に包まれる!!
ビシビシビシビシィィッッ!!
結界のあちこちに亀裂が入っていく、今にも壊れそうだ!!
くっ、【覇龍】と【覇輝】の全力をもってしても足りないというのか!!頼む、持ちこたえてくれ!!!
俺達が結界ごと吹き飛ばされ、しばらくするとようやく光が収まり、結界が止まった............良かった............何とか持ちこたえられた........................。
『皆さん、ご無事ですか!?』
「かぁーーーっ、今のはさすがに死ぬかと思ったぜ!」
「ふぅ~、やれやれ........ここまでの命の危機はラグナロクでも無かったぞい................」
「あの破壊力................ワシらだけの力では防ぎきれなかったのう。ヴァーリの【覇龍】と曹操の【覇輝】がなければ不可能じゃったな、ガーハッハッハッハッ!!」
「まったくじゃ、よくあの土壇場で制御出来たのう。『火事場の馬鹿力』というやつかえ?」
「ええ、二人が賭けに出てくれたおかげですね」
「はい、今度ばかりは二人がいてくれて助かりました」
神々にいつになく褒められる俺とヴァーリ................何だかむず痒いな............
「ふっ、あの状況では【覇龍】以外に力を引き出す方法を思い浮かばなかったからな................上手くいったのはマグレさ」
ヴァーリが汗だくになりながら鎧を解き、不敵な笑みを浮かべて答えている。どうやら鎧を維持することも出来ないほど消耗したようだ。
かく言う俺も力を使いきってしまって、結界の強化に回す余力が無い................だがそれは神々も同じで、あとはもうグラニ頼りだ....................
そうだ、呂布は?戦いはどうなった!?
俺達が両者がいた方を見ると、両者がいた場所はドームのような爆煙に包まれていた....................
俺達全員は煙が晴れるのを固唾を飲んで見守っていた....................そして煙が晴れていく..............
巨人とグレート・レッドが対峙している................まさかまだ決着がついていないのか!?
ッマズイ!!もう俺達には自分の身を守るだけの力は残っていない....................!!
ここにいる誰もがとうとう『死』を受け入れ始めた時....................
グラッ....................
グレート・レッドが静かに倒れた................もし地面があったら、さぞや大きな音を出していただろう........................そしてグレート・レッドが動く様子は無かった............一方、巨人の方は立っている....................ということは........................
「................呂布が................勝った?」
俺達全員が目の前の事実を受け入れ、理解しようとする................そして最初に動いたのは天照大神だった。
「うむ!この戦い、我ら神々がしかと見届けた!!呂布奉先、そなたこそ正しく『世界最強』じゃ!!!」
天照大神が呂布の勝利を宣言する............呂布が勝った....................あの『夢幻』を司る黙示録の龍に................呂布が....................『世界最強』?
フフフ、ハハハハ、アーッハッハッハッハッ!!
どうだ!見たか!!異形よ、神々よ、世界よ!!!
あれが『人間の可能性』だ!!俺の『友達』はとうとう『世界最強』にまで登り詰めたぞ!!!
この光景を見ている皆もきっと喜んでいるだろう、誇りに思っているだろう!!
ありがとう、呂布................こんな素晴らしいものを見せてくれて....................俺達は皆、心から感謝しているよ........................キミと出会えたすべてに!!
見ていてくれ...................俺達も必ずそこに行く............自分だけの『何か』を極めて....................キミと同じ『英雄』の領域に................そして『蒼天の紅旗』全員で立つんだ、キミと同じ戦場に!!
「なーーんで、お前が締めるんだよ天照!!」
「そうじゃ、良いところを持っていきおって!!」
「そういうのはワシら全員でやるもんじゃろうが!!」
「まったくです、こんな機会はもう二度と無いのですよ!!」
「どうしてくれるんですか、せっかくの『英雄』の誕生を!!」
「ええい、うるさいわい!!こういうのは早い者勝ちじゃ!!」
何か神々がよく分からないことで揉めている。そして当の巨人こと呂布は倒れているグレート・レッドの元へ行き、その巨体に触れると........................
パァァァァァァァァァァ............
グレート・レッドの身体が緑色の優しい光に包まれる....................そうしてしばらくするとグレート・レッドの傷がどんどん癒えていく!!
緑色の光が収まると、あれだけボロボロだったグレート・レッドの身体は傷一つ無い状態になっていた....................本当に大したヤツだよ、キミは................
そして呂布はグレート・レッドの傷が完治したのを確認するとこちらへ向かって歩いて来る。
呂布は俺達のところへ着くと巨人を消して下りてきた。しかし呂布自身の身体は傷だらけで、身体のあちこちから血を流している....................自分の身体は治さないのか?
呂布が俺達の結界に入ってくると天照大神以外の神々が呂布を労っていく。
「やったな呂布、まさかグレート・レッドを倒しちまうなんてな!!」
「フォッフォッフォッ、いや~実に良いものを見せてもらった、ヴァルハラの神々に自慢できるわい!!」
「ガーハッハッハッ!まったく大した男じゃ!!」
「見事な戦いでした、あの戦う姿は正しく神話の『英雄』をも超えていましたよ」
「フフフ、ルーには悪いことをしましたね。貴方が『最強』となった瞬間を見損ねたとあれば、さぞ悔しがるでしょう....................」
・・・・・・天照大神が何も言わないのは、さっきの件が原因だろう。どうやら神々の中で何らかの取り決めがあったようだ................。
「....................ありがとう............オーフィス、行くぞ」
「・・・・・・ん」
呂布は神々への礼もそこそこにオーフィスを連れて、今度はグレート・レッドの元へ行く................何をする気だ?
俺達もグラニの結界ごと呂布に付いていく・・・・・・
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ふぃぃぃ~、いや~やっぱり滅茶苦茶強かったね、グレート・レッド................
神様から『生身で五分』と言われてたけど、ジリ貧になりそうだったから思わず『須佐能乎』使っちゃったよ............しかも【エイト・センシズ】で強化した【仙術チャクラ】で生み出した落雷の自然エネルギーを限界まで吸収する『仙術・雷天大装須佐能乎』まで使うことになるとはね~、流石は作中最強............。
さて、戦いには勝ったし、グレート・レッドが目覚め次第、オーフィスとリンクさせるとしよう................正直どれだけ力を使うか分からないから、傷の治療は後回しにしているんだよね....................早く目覚めてくれないかなぁ................。
「................呂布、何をするつもりなんだ?」
グレート・レッドが目覚めるのを待っていると曹操が尋ねてくる................そう言えば言ってなかったね、ゴメンね何も言わずに、いきなりバトっちゃって................。
俺は皆にグレート・レッドと戦うことになった経緯について簡単に説明した。
「・・・・まさか、そんなことが可能なのか!?」
「ホホウ、儂すら知らない理をもってグレート・レッドとオーフィスを繋げるとは・・・・実に興味深いのう」
オーディンの爺ちゃんが俺のやろうとしていることに興味津々だ、相変わらずの知りたがりだなぁ。
そうして待っていると・・・・・・・・
『............ッ、グゥッ.............っ、我は........いったい............』
あ、起きた起きた。では事情を説明してさっさと済ませちゃいましょうね。
『....................そうか、我は敗れたのか』
「................約束だ」
『分かっている。お主の力、もはや疑う余地も無い。やってくれ』
「................オーフィス........良いか?」
「・・・・・ん、我・・・呂布に任せる」
では遠慮なく................え~っと、まずは俺のチャクラとオーフィスのチャクラを繋げてっと........次にこのままグレート・レッドのチャクラと繋げる。
そうしてオーフィスのチャクラを鎖のようにグレート・レッドに固定してバイパスを作る、これで二人の間に魂の繋がりが出来た。
後はオーフィスの魂から漏れ出す力をグレート・レッドに還元できるように八卦の術式を組んでっと............そしてこの術式が緩んだりしないようにグレート・レッドのチャクラで四象封印を作って蓋をする................ついでに俺のチャクラでも蓋を固定するため鍵をしておこう、これで良し!!
「................どうだ?」
『うむ、オーフィスの力がこの次元の狭間に流れていない。これならオーフィスがここにいても問題無いだろう』
お、大成功!良かった良かった、これでミッションコンプリートだ♪
................思ったよりチャクラ使わなかったな........まぁこれで残りのチャクラを治療に回せるから良いか。
俺は傷を治療して、オーフィスに上手くいったことを伝える。
「....................よし........オーフィス........これでいつでも........ここに帰って来れるぞ」
「・・・・ん、ありがとう・・・・呂布」
「....................オーフィス........約束だ」
「・・・・・ん、我・・・呂布と暮らす」
「....................俺『達』とだ」
「・・・・・ん、呂布達と暮らす」
「....................よし........では帰るとしよう............ではなグレート・レッド............邪魔をした」
『気にするな、呂布よ。我もここまで全力で戦ったのは初めてだ。またいつでも来るといい、お主なら歓迎しよう』
え、良いの?なら修行相手に丁度良いし、ちょくちょく来させてもらいますわ♪
「................ならお言葉に甘えて............修行相手になってくれるか?」
『うむ、それは我にとっても願ってもないこと。また手合わせしてくれ、呂布............我が友よ』
あれ?いつのまにかお友達認定されてら............まぁ良いか、まさに『大きいお友達』だね。
「............ああ........これからもよろしく............友よ」
俺はオーフィスを連れてグラニの元へ戻る。
「................待たせた............帰ろう」
「『友よ』って............おいおい、まさかグレート・レッドと友人になったのかよ!?」
「フォッフォッフォッ、かの赤龍神帝と友の契りを交わすとはのう............つくづく規格外じゃわい」
「しかもこれからオーフィスと一緒に暮らすのじゃろう?これはとんでもないことになるわい」
「ガーハッハッハッ!この世界のトップクラスの強者二人と友になるとはな、こんな人間は見たことが無いわ!!」
「ふふふ、これが『最強』の魅力というものですかね」
「フフ、ルーもこのよう感じで友になったのでしょうかね?」
「神龍が修行相手か・・・・・羨ましいな」
「やれやれ、呂布の『天運』は龍神をも引き付けるのか............」
............友達が増えただけで、皆からあれこれ言われるとはこれ如何に........................。
俺たちは次元の狭間から出て、待っているであろうゲオルク達の元へ帰っていくのだった・・・・・
【雷天大装】については『魔法先生ネギま』の【雷天大壮Ⅱ】が元ネタになっています。