深紅の武人が住くD×D   作:あさやん&あさやん

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ようやく龍神邂逅編が終わりました............。

次章より、いよいよ主人公がグレモリー眷族と関わっていきます。






第二十七話

 

 

 

 

 

 

 

私は父様の言っている意味が分からなかった................縁談? 私が? 奉先様以外の方と?

 

頭の中で整理してみても未だに理解ができない................しかしそんな私に構わず父様は続ける。

 

 

「私とアザゼルの方で良さそうな候補を選んできたから「ち、ちょっと待ってください!!」................何だ、朱乃」

 

「どうして私がお見合いをしなければならないのですか!? 私には呂布奉先様という心に決めた方がいます!

父様や母様だって認めてくれたではありませんか! それなのにどうして................しかもこんな急に........」

 

「................確かに私と朱璃も認めた............しかし、呂布殿の行方は分からず、いつ再会出来るかも分からない。

それなら呂布殿のことは忘れて「嘘です!!」............朱乃.......」

 

「もしそれが本当のことだとしても、いきなり縁談なんて話にはならないはずです!! それに............娘の縁談だというのに、先ほどから母様が一言も話さないのも不自然です!! 本当のことを仰ってください!!」

 

 

「「..........................................」」

 

 

「父様!!!」

 

「................分かった。朱乃、これを見なさい」

 

父様はそう言うと一枚の紙を出してきた。私はそれを手に取り目を通すと..............................

 

 

「なっ、これは!?」

 

「見ての通りだ................信じがたいことだが、呂布殿がかの赤龍神帝を倒し、事実上の『世界最強』になった。

それにより各神話群は、呂布殿への干渉を禁止したのだ。恐らくどの勢力にも利用させないためだろう」

 

「そんな..............................!?」

 

「分かっただろう。呂布殿個人への干渉を禁止するということは、無論『結婚』も含まれる。つまり朱乃は呂布殿と結ばれることが出来ないということだ」

 

「でも............私はずっと、奉先様を想って........................!」

 

「お前の気持ちは分かる、お前の努力はずっと見てきたのだからな。だがこの禁を破れば『神の子を見張る者』、いや堕天使すべてが神々によって滅ぼされるだろう。

我々『神の子を見張る者』はここに書かれていることに従うことにした、これは堕天使の総意だ。だから朱乃........................呂布殿のことは諦めてくれ」

 

 

父は話終えると私に向かって頭を下げた。父のこんな姿を見るのは初めてだ................本当に申し訳ないと思っているのだろう。

 

父の言っていることは分かる................堕天使を守るためには私個人の事情を優先するわけにはいかないのだろう....................でも................。

 

 

「..............................やです」

「................朱乃?」

 

「っ、絶対に、嫌です!!」

 

 

私は居間を出て家を飛び出していった..............................。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「....................あなた............」

 

「................分かっている............自分が父親として最低のことをしているということがな」

 

「................いいえ、堕天使を守るためには朱乃に呂布殿のことを諦めてもらわなければならない。それについては間違ってはいません................ですがいきなり縁談というのは、あまりにも性急過ぎるのでは?」

 

「ああ、アザゼルにも言われたよ。だが、ただ諦めてくれと言っても朱乃は納得しないだろう...............あんなに『呂布殿に相応しい女になる』と言って努力してきたんだからな」

 

「..........................................」

 

「かと言って娘が一生独り身になっても良いと思う父親はいない。だから朱乃には新しい恋をしてもらいたかったんだ........................たとえ私が嫌われ者になったとしてもな。

娘の努力をダメにするんだ、せめてこれぐらいはやらないとな」

 

「........................あなた........」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハア................ハア............ハア................!」

 

私は何も考えずに泣きながら飛んでいた................何か目的があったわけではない。ただとにかく全力で飛んでいた............何も考えたくなかった。

 

奉先様と結ばれることが出来ない................そんな現実を受け入れたくなくて....................!!!

 

 

 

 

気付けば私は駒王学園に戻ってきていた。特に理由は無い、ただいつの間にか着いていた。

 

 

頭が落ち着いてくるとようやく現実を認識できるようになってきた。

 

 

『奉先様と結ばれない』そのあまりにも重すぎる現実が重くのしかかる..............................そして私は泣き出してしまう。

 

 

「うっ、うっ、うぅぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁ! 奉先様、奉先様、奉先さまぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

すべてだった............私にとってのすべてだった................あの日、あの方に助けられたあの日から、私のすべては奉先様のためにあった。

 

家事を覚えたのも、勉強を頑張ったのも、父と母からの厳しい修行に耐えてきたのも、すべては奉先様に相応しい女になるためだった!!!

でも、それはもう叶わない............................あぁ、この世界はどうしてこんなに残酷なのだろうか................。

 

 

私が自分の不幸を呪いながら泣いていると..............................

 

「朱乃?」

 

声がした方を見ると、そこにはリアス・グレモリーが立っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「驚いたわ、こんな時間に人の気配がしたから気になって見に行ったらアナタがいるんだもの」

 

私は旧校舎にあるリアス・グレモリーの居城『オカルト研究部』に来て、リアスが入れてくれたお茶を飲んでいた。

 

「................それで? 何があったの? こんな時間に、あんなところで泣いたりして?」

 

「................................................」

 

「今日はお兄様から連絡があってね、他の皆にはもう帰ってもらったの。だから、ここには私達しかいないわ。

私ではアナタの力にはなれないかもしれないけど、話をするだけでも楽になることってあるんじゃないかしら?」

 

確かに、今は私のこの胸の内に宿った苦しみを吐き出したかった........................私はリアスにこれまでのことを話すことにした。

 

幼い頃に奉先様に命を救われたこと。それからは奉先様に相応しい女になるために自分を磨いてきたこと。

しかし、つい最近奉先様が成した偉業によって結ばれることが出来なくなったこと。父が私の想いを捨てさせるために縁談を持ってきたこと。

 

それが受け入れられずに飛び出してきてしまったこと................。

 

リアスは私の話を黙って聞いてくれた。確かに話をすることで、ある程度気持ちが楽になったのを感じた。

 

そして黙って話を聞いていたリアスが口を開く。

 

 

「そう........................大変だったのね。でも驚きだわ、まさか朱乃の想い人が最近話題の『深紅の武人』だったなんてね」

 

普段は余裕綽々な雰囲気のリアスもさすがに驚いているみたいだ。それだけ奉先様が凄いということだろう。

 

「それで、朱乃はこれからどうするの? どこか行くアテでもあるのかしら?」

 

無論、そんなものは無い。幼少の頃の事件により姫島家はもちろんのこと、日本神話群も頼れない................むしろ日本神話群に入ったら、それこそ奉先様とは結ばれなくなってしまう。

 

私が今後の身の振り方について考えているとリアスが提案してくる。

 

 

「ねえ朱乃、私の『女王』にならない?」

 

何度目になるか分からない提案だったが、彼女はさらに提案をしてくる。

 

「堕天使はもう『不干渉』ということになったのでしょうが、私たち悪魔は違うわ。さっきお兄様が仰っていたのだけれど、神々が干渉を禁じているのは『呂布奉先』のみ。

彼が所属している『蒼天の紅旗』については今後の神々との交渉次第で接触出来るかも知れないって。

だからアナタが私の『女王』になるのなら、私からお兄様に頼んであげるわ。もし『呂布奉先』と会う機会があれば同席させて欲しいって....................どうかしら?」

 

「..........................................」

 

「本当は『魔王』としてのお兄様の立場に甘えたくはないのだけれど、今回は事情が事情ですものね。アナタのためなら、最大限の便宜を図るわ」

 

 

..............................確かに、悪くない提案だ。このまま堕天使側に立っていても奉先様には近付けない。ならいっそのこと悪魔に転生すれば....................。

 

『リアス』そのものには現状大きな影響力はないが彼女の兄は『魔王』だ。そして彼女の兄は極度のシスコンということも知っている。

彼女の頼みなら或いは....................僅かでも可能性があるのなら、私は................................。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

....................ごめんなさい................父様、母様................。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この日私は悪魔になった..............................。

 

 

 

 





朱乃が加入時期が原作よりも随分後になりましたが、父親との確執がそこまでではなく、ずっと修行も積んでいますので現在の実力は原作の『アザゼル杯』ぐらいの実力にしています。

つまり、ライザー戦は割りと余裕で勝てます。


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