会談で聖書陣営をボコるのはまあ、やむを得ないところではあります。何せ思いっきり突っ込めるのが、この会談ぐらいしかありませんので................。
俺たちはあれから各々準備をして出発、日本神話群の所で一泊して駒王町に入り、今は駒王学園に来ていた。夜も更けて辺りはもう暗くなっている。
夜の学校ってやっぱり不気味だよね、何か魔王でも住んでいそうな感じがする................って今まさに魔王が俺達を待ち構えているんだった。
「よし、では行くとしよう」
そして曹操の号令とともに俺、賈駆、イリナ、ゼノヴィアは夜の魔王の城............もとい駒王学園へと入る。
校門をくぐると異空間に入ったような感覚を覚える。恐らく人払いの結界でも張られていたんだろう。俺達が校舎に入ると銀髪のメイドさんが立っていた。
あ、あれってもしかして..............................
「『蒼天の紅旗』の皆様ですね。失礼ながら招待状を拝見させていただいてよろしいでしょうか?」
メイドさんがそう言うと曹操が懐から招待状を出した。この招待状は昨日、日本神話群に行った時に渡されたものだ。
「確認いたしました。ようこそお越しくださいました『蒼天の紅旗』の皆様。私は魔王サーゼクス・ルシファーの『女王』グレイフィア・ルキフグスと申します。これより皆様を会談の場にご案内いたします」
「ご丁寧にどうも。案内、よろしくお願いします」
グレイフィアは曹操の返事を聞くと校舎を進み、俺達も後に続く。やっぱりグレイフィアだったんだ。それにしても若いなぁ、とても人妻だとは思えない。
まぁ、女性悪魔って皆見た目を若く見せているらしいけど................でも魔力で見た目を弄るって究極の若作りだよね、整形外科医もビックリだよ。
そう言えばやっぱり襲撃ってあるのかなぁ? 原作ではヴァーリが魔法使いやら旧魔王派やらを手引きしていたけど、今のヴァーリがそんなことするとは思えないし、オーフィスも俺たちと一緒にいるし................でも『バタフライ・エフェクト』っていうのもあるからな~~~。
「こちらです」
そんなことを考えていると会談の会場に到着したようだ。グレイフィアが先に入り、扉を開いたまま俺達を招き入れる。
中に入ると紅い長髪のイケメン、黒いツインテールの少女、金髪ロングのイケメン、黒髪だが前髪に金髪が混じったダンディーなオッサンが円卓に座っていた。
たぶんあれがサーゼクス、セラフォルー、ミカエル、アザゼルだろう............あ、ヴァーリもいる、ヤッホー♪
そして部屋の端を見てみると学生服を来た子が壁際にズラリと並んでいた、あれがグレモリー眷族とシトリー眷族なんだろう................あ、やっぱり朱乃もいる、この間は無視してゴメンね。
俺達が全員部屋に入ったのを確認すると一番後ろで扉を開けていてくれたグレイフィアが扉を閉め、サーゼクスの元へ行く。
「サーゼクス様、『蒼天の紅旗』の皆様をお連れいたしました」
グレイフィアより俺達が『蒼天の紅旗』であることを確認するとサーゼクスが席を立ち、俺達を向かい入れる。
「ようこそ『蒼天の紅旗』の諸君。初めまして、私はサーゼクス・ルシファー。魔王の1人だ」
「初めまして、ルシファー殿。俺は曹操孟徳。『蒼天の紅旗』のリーダーをしている。一応言っておくが、あくまで子孫であって本人ではないので悪しからず」
「ふむ、ということは『偽名』、ということかな?」
「出来れば『コードネーム』と言っていただきたいですね。まあ、貴方が『ルシファー』を名乗っているのと同じようなものですよ」
「なるほど、承知した。それで後ろにいる方々が..................」
「ええ、先のコカビエルの一件で教会から派遣された紫藤イリナとゼノヴィア・クアルタ。二人とも教会から追放され、今は『蒼天の紅旗』に所属しています。
隣にいる彼女は賈駆文和、同じく先の一件で現場に居合わせた者です。そして..................」
・・・・・・あれ、俺の紹介は?もしかして俺は自分で自己紹介するの?でも何で俺だけ?
「彼が・・・・・・呂布奉先だね?」
「ええ、先の一件でコカビエルを倒した者です」
おいおい、曹操の旦那。そんな紹介の仕方じゃあ、俺がなんか悪いことをしたみたいじゃん。俺はちょっと休暇を台無しにしてくれた仕返しに、新世界への扉を開いてあげただけだよ................まあ、俺は絶対に行きたくない世界だけど................。
曹操が俺のことを紹介すると今度はアザゼルが楽しげな様子で口を開く。
「会いたかったぜ【深紅の武人】。正直俺は今日、お前さんに会いに来たんだからな!」
あら、そうなの?でも俺ってばそんなに博識じゃないからアザゼルみたいな研究者タイプとは話合わないと思うよ?
「自重しなさい、アザゼル。かの者への干渉は神々から禁止されているはずですよ。貴方の好奇心に私たちを巻き込まないでください」
今度はミカエルがアザゼルを諌める................あれ?天使と堕天使ってかつては戦争していたんだよね。とっても仲良さそうに見えますことよ、お二人さん。
「そう固いこと言うなよ、ミカエル。お前だって【深紅の武人】には会いたがっていたじゃねえか............ってことでだ.........せっかくなんだから、せめて顔ぐらいは見せてもらいてえな」
「まったく、あなたという方は............ですがアザゼルの言うことにも一理あります。このような場なのですから、フードは取るべきでは?」
ああ、やっぱり?いや、俺もそう思うんだけどさ............本当に取って良いの?
別にどこぞの宇宙の帝王みたいに変身をあと二回残しているわけじゃないんだけど............これ取るとマズイのよ。
というのも今の俺って、無意識の状態でも結構な『力』を垂れ流しているみたいなんだよね。
どれくらいの力かというと、一般人なら簡単に気絶。中級クラスの異形種なら身動きが出来ず、上級クラスの異形種でも威圧感で呼吸も一苦労って感じなんだよね。まあ、魔王クラスなら身体が重くなる程度だと思うけど................。
そういうワケで、それを知った日本神話群の天羽雷命(あめのはづちのみこと)が作ってくれたのがこのフード付きの外套なのだ。
この外套を纏っていれば、無意識に垂れ流している『力』を抑えてくれる................もっとも俺が力を開放すれば話は別だけど。
俺の『力』の威圧感........『蒼天の紅旗』のメンバーは慣れっこだけど、この場には下級悪魔もいるからねぇ.............果たして取って良いものか....................。
「呂布殿、どうかしたのかい?何かフードを取ると困るのことでもあるのかい?」
いや、俺は全然困らないんだけどね?問題はそっちなんですよ。
「ハア呂布、構わない。フードを取ってやれ」
俺がそう思っていると曹操が軽く溜息を吐いて間に入る。まあ、リーダーが許可を出したんだしいいか................。
ファサ.........
「「「「・・・・・・・・ホァ」」」」
「っ、はぅ///////」
「・・・・・ほう」
「へえ~本当に深紅なんだね。サーゼクスちゃんやリアスちゃんみたい♪」
「いや、セラフォルー。私やリアスよりも少し色は鮮やかだよ」
「ほっほーう、コイツは中々・・・・・」
俺がフードを取るとトップや壁際にいる子達が色々と言ってくる、何か変な声も聞こえたような気もするけど....................さて、そろそろかな?
ゴオォォォォォォォォォォォォォ!
ビキビキビキッ、ピシッピシピシッ、ガタガタガタガタッ
突如、部屋や窓ガラスが軋みはじめる...............この部屋、耐震強度大丈夫なのかな?
「っ、なに、これ..........!」
「な、これは!!」
「くっ、この威圧感は!?」
「おいおいおい、まさか........これほどとはな」
「呂布殿、何を!?」
あーあ、だから言ったのに............って言ってはいなかったか。まあ、壁際にいる子達も膝を付いたり、両手を付いたりして大変そうだから『力』を抑え込むか............屋内でフード被るのも鬱陶しいしね。
シュン............
「「「「ふう・・・・・・・」」」」
「曹操殿、さっきのはいったい............?」
「あれは呂布が無意識に放出している『力』の残滓。まあ、オーラの端切れのようなものです。あのフードや外套はそれを抑えるための物なんですよ。今は呂布が意識的に抑え込んでいるみたいですがね」
「無意識に放出しているって............」
「それだけであの威圧感ですか............」
「ハハ、こりゃあグレート・レッドを倒したのも本当らしいな............」
「無意識に呼吸をしていても吐く息で軽い物なら吹き飛ばせるように、呂布は無意識に放出している『力』で我々をあそこまで威圧することが出来るということですよ」
「・・・・・・よく分かったよ。以後、気を付けよう................さて、少し余談が過ぎてしまったね。会談を始めよう」
サーゼクスが気を取り直して、会談を始めようとする。
さーて今回の会談は無事に終わるのかねえ?
天羽雷命(あめのはづちのみこと)
別名:天羽槌雄神(あめのはづちのおのかみ)
日本神話の天照大神が天岩戸に引きこもった時に織物を織って、外に誘い出した逸話を持つ。世界的にも珍しい裁縫や織物の神様。