ようやく会談開始です。
「以上が、この町の管理者である私『リアス・グレモリー』からの報告です」
「私『ソーナ・シトリー』も彼女の報告に嘘偽りが無いことを証言します」
リアスとソーナが今回の一件についての報告を終える、概ね原作通りだな。違うのはコカビエルを倒したのが俺ということくらいか。
俺のせいで一悶着あったが、その後の会談は滞りなく進んでいった........いや、アレは俺のせいなのか?
ひとまず聖書陣営の話し合いには俺達は口を挟むことはしない。俺たち、もとい曹操の出番は聖書陣営の和平がまとまってからだ。
それはそうと、さっきから朱乃がこちらをず~っと見てるんだけど? やっぱり無視されたことを気にしてるんだろうか?
とりあえず早く終わらないかな、ちょっとトイレに行きたくなってきた......。
そんな俺の下の事情は他所に会談は進んでいき、いよいよ和平の話になった。
「お前ら、神がいない世界は間違っていると思うか? 神がいない世界は歪んでいると思うか? 違うな、神がいなくても世界は回るのさ」
「ではここで、我々『悪魔』『天使』『堕天使』による和平協定を結ぶことにしよう」
「賛成~」
「異論ありません」
「俺もだ。さあて俺たちの話がまとまったところで、この世界に影響を及ぼしそうな連中の意見を聞いてみようかね。まずはヴァーリ、お前はどうする?」
アザゼルが後ろに控えているヴァーリに話を振ると、この場にいる全員がヴァーリに注目する。
もっともヴァーリはそんなことは気にせず、俺を見て淡々と答えた。
「俺は強い奴と戦えればそれで良い。そしていずれ『世界最強』になる、それだけだ」
「なるほどな。それで、次は赤龍帝。お前さんはどうだ?」
アザゼルが続いて同じように壁際にいた男子を見て聞いた。いきなり指名されて本人も戸惑っている。
あれが今代の赤龍帝、原作の主人公でもある『兵藤一誠』かぁ。本当にスケベそうだなぁ。
「いっ! お、俺っすか!? でも俺、和平とかそういうのよく分かんなくて..........」
まあ、普通そうだよね。俺だってよく分からないし。
ただ、戦争になったら物資も少なくなって美味しいものが食べられなくなるから勘弁してほしいなぁ、ぐらいにしか思わないなぁ。
まったく、米一粒のためにどれだけの人が戦争で死んでいったことか。
「そうか? でも、お前さんに宿っている力は強大だ。そのお前さんの意見を聞かないと、俺たちも動けねえんだよ」
「そ、そんなこと急に言われても..........」
「なら、分かりやすく言ってやる。平和になれば次に考えるのは種の繁栄だ。
つまりセッ○スが出来る、戦争ならセッ○スは無しだ。どうす「平和でお願いします! やっぱり平和が一番です!!」 ククッ、分かった♪」
訂正、『スケベそう』ではなく正真正銘の『スケベ』だったわ。でも平和に対する考えが俺と大差無くて、ちょっとショック。
周りを見てみると皆、呆れているか笑っているかのどっちかだ。リアスだけは顔を真っ赤にしているけれど..........頑張れ!
「それで...........呂布奉先、お前さんはどうだ?」
え、俺にも聞くの? 聖書陣営の中での話じゃなかったの?
「おっと、総督殿。コレは聖書陣営の方針を定めるための確認だ。そこで呂布に話を振るのはおかしいですね」
「アザゼル」
「ちっ、わーったよ。もうやらねえよ」
「まったく、油断も隙も無い........それで確認ですが、書面は後で取り交わすことにして、あなた方は和平協定を事実上結んだ、ということで間違いありませんか?」
あ、良かった、曹操が話を引き継いでくれたみたいだ。そうだよね、俺関係無いよね! でも、何でアザゼルは俺に聞いてきたんだ?
「ああ、それで構わないぜ」
「ええ、間違いありません」
「うん、大丈夫だよ♪」
「うむ、その認識で構わないよ」
曹操が質問すると各陣営のトップも認める。どうやらようやく曹操の出番のようだ。
でもなるべく早く終わらせてね、そろそろ腹がキツくなってきたから。
「了解しました。では、ここからは日本神話群の名代として聖書陣営の方々へ話をさせていただきます。
まず此度のコカビエルの一件における責任問題と聖書陣営への賠償問題、そして今後の聖書陣営の日本での活動についてです」
「「「「!!!!!!!!」」」」
おおう、いきなり右ストレートを入れてきたなぁ。
まあ、聖書陣営の揉め事に日本神話群を巻き込んだんだから結果に関わらず賠償は発生するよね。
だけどそんなことも分からず、空気を読めないヤツが一人騒ぎ出す。
「ちょっと待てよ! 何だよ、責任だの賠償だのってのは!? それに何で今後の俺たちの活動までとやかく言われなきゃならないんだよ!!
悪いのはコカビエルだろ!? そのコカビエルだってそこの呂布ってヤツが倒したんだから、もういいだろ!!」
「はあ、ルシファー殿。新人悪魔にいったいどのような教育をされているのですかな? 正直、本題に入る前に頭が痛いのですが..........」
「っ、申し訳ない」
「おい! こっちを向きやがれ! 今は俺が話してんだろーが!!」
「はあ、やれやれ、仕方がない。優しく教えてあげるから、よく聞きたまえ。まず赤龍帝、君は色々と勘違いをしている」
「はあ? 何だよ、勘違いって............」
「まず、今の君にはこの場にて自由に発言する権利は無い。そもそも君たちが呼ばれたのは今回の一件の事実確認だ。それを終えた今、正直退室してくれても全く問題無いんだよ」
「なっ何だとテメェ!!」
「止めなさい、イッセー!!」
曹操の言葉に一誠が向かって行こうとするが、リアスがそれを止める。しかし曹操は更に続ける。
「加えて聖書陣営の話は終わり、これからは日本神話群の名代が聖書陣営のトップと話しをする場だ。
そんな中に神滅具を持っているとはいえ、一下級悪魔が口を挟むこと自体がおかしいことだとは思わないかね?」
「っ...........!」
「次に賠償についてだが、これは結果に対してではなく、このような事態を招いたことによる過程に対しての意味合いが大きい。
人を殺そうとしたヤツを未然に取り押さえたからと言って、その者に罪が無いわけではないだろう?」
「っ、それは...........!」
「最後に今後の聖書陣営の活動についてだが、今回の一件は日本神話群が聖書陣営を野放しにしていたことにも原因がある。
故に今後同じようなことが起こらないように厳しく対応する、というのが日本神話群の考えだ」
「そ、そんな...........」
「いかがですかな、ルシファー殿?」
「曹操殿の言う通りだ。イッセー君、許可の無い発言は控えるように」
「ッ、スミマセン........」
さすがの一誠も魔王に注意されたら、引くしかない。大丈夫かなぁ、まだ話しを始めてもいないんだけど。
「ふう。やれやれ、話が前後してしまったな。さて、日本神話群としては今回の一件に関して、聖書陣営にはそれぞれの問題行動やその責任に応じた賠償を求めます。
まず堕天使陣営についてですが、これは言うまでもなく【不穏分子であるコカビエルの監督不行き届き】ですね」
「はあ~~、まあ、しゃーねえな。それについては何も言えねえ」
「続いて教会・天使陣営」
「っ、私達は『聖剣を奪われたこと』について、ですか?」
「いいえ。聖剣を奪われたことについては、あくまでそちらの中での問題。日本神話群にそれを責める権利はありません。
こちらが追及したいのは『コカビエルが日本の駒王町に潜伏していることを日本神話群に伝えなかったこと』と『日本神話群の許可無く戦闘員を派遣し活動させたこと』についてです」
「っ、それは...........」
「これも言うまでもないことですが、他勢力の土地に許可無く戦闘員を派遣し、自由に活動させることは『武力侵攻』です。
しかも終始、日本神話群には何も連絡をしなかった。今回は日本神話群が運良く察知できていたから対処出来ましたが、もし気付かなければ駒王町は消滅していたんですよ」
「っ、その通りです............申し訳ありません」
「謝罪は不要。これからお渡しする資料に書かれている賠償を支払っていただければ結構です」
曹操、心なしか楽しんでないか? まあ、曹操も聖書陣営には苦労させられているからな〜〜〜。
そしていよいよ悪魔陣営へと話は移る。
「最後に悪魔陣営です」
「私達にもあるのかい? 正直、リアス達は今回良くやったと思うよ? 確かに一事が万事上手くことを運んだわけではないがね」
「そうそう! 堕天使の幹部が相手だったっていうのに、リアスちゃんもソーナちゃんもとっても頑張ってたんだから♪」
サーゼクスとセラフォルーは、リアスとソーナを擁護するが甘いな。ウチのリーダーにそんな甘い考えは通用しない。
「いいえ、ルシファー殿、レヴィアタン殿。これまでの報告や情報をまとめると、今回一番の問題行動を起こしているのは悪魔陣営、もとい『リアス・グレモリー』と『ソーナ・シトリー』なのですよ。
特にリアス・グレモリーについては、追及しなければならない点が多々ある」
「「「「!!!!!!!!!!!!」」」」
「っ、私とリアスが、問題行動!?」
「なっ、どういうこと!? 私達が一番の問題って!! それに私に追及しなければならないことって何よ!」
さすがの悪魔陣営も一様に驚いている、特に名指しをされた二人の反応は顕著だ。
ソーナはあまりにもショックで静かに、リアスはプライドが傷付いたのか激しく動揺していた。
会談はまだまだ続く。
少し一誠をお馬鹿さんに書きすぎている気がしますが、作者なりに一誠の性格を分析した上での描写ですので、ご容赦ください。
次回、『悪魔陣営、曹操にフルボッコにされる』
デュエル、スタンバイ!