深紅の武人が住くD×D   作:あさやん&あさやん

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そろそろ今章を終わらせたいので、書けるところまで書いたら普段の倍くらいの長さになってしまいました................




第四十一話

 

 

 

 

どうしよう.......むちゃくちゃトイレに行きたい!!!

 

 

俺の身体って食べた物は100%エネルギーに変えられるんだけど、それをやり続けると身体のデトックス機能が弱まっちゃうから、ちょくちょく食没機能を切らなきゃいけないんだよね。

 

だから今は切っているんだけど、よりによってこのタイミングでトイレに行きたくなってしまうとは!!!

 

まったく! こっちはこんな極限状態だっていうのに、アザゼルは変なこと聞いてきおって〜〜〜。

 

でも何とか『仕掛けてきたら、返り討ち』にする的なことは言えた。

 

オーフィスも『蒼天の紅旗』を気に入っているみたいだから、襲ってくるヤツは遠慮なく返り討ちにするように言ってあるからね。

 

それよりも早く終わらないかな? もうやることやったでしょ? 早く俺を解放してほしいんだけど!

 

 

ダメだ、また何か別のことを話し出した。もうこうなったら、途中だけど一旦退室させてもらおう。

でも何て言おう? さすがに『トイレ行きたいから一旦抜けるね』っていうのはこの空気では言いづらい........。

 

 

あ、そうだ! この後で襲撃があるかもしれないから、周りを調べてくる的な感じで退室してトイレに行こう!

戻ってきたら、勘違いだったって言えば良いだろう。

 

では、失礼して.......。

 

 

「呂布?」

 

 

俺がグレモリーやシトリーの皆の前を通ろうとすると曹操が尋ねてくる、

 

 

そして世界の時が止まった。

 

 

 

 

 

 

 

□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は賈駆がトップ達から回収した同意書と誓約書を呂布に渡し再び異空間に収納するのを確認すると軽く息を吐く。

この場での俺の仕事は終わった。後は日本神話群にこの事を報告すれば、各神話群がそれぞれ動くだろう。

 

もしかしたらまた駆り出されるかもしれないが、その時は同じことを繰り返すだけだから今回ほどは疲れないはず。

やれやれ、聖書陣営もよくここまで嫌われたものだ。もう少し上手く立ち回ることも出来ただろうに。

 

 

「随分お疲れじゃねえか。俺たちをここまで追い詰めたんだ。もう少し喜んだらどうなんだ、え?」

 

アザゼルが俺を睨みながら皮肉を言ってくる。

 

だから俺はあくまで名代であって、要求そのものは日本神話群からなんだと何度も言っているんだがな。

 

「ハッハッハッ、すみません。俺もこれほどの大仕事は初めてでして、少々疲れてしまいました。

ですが、俺は日本神話群の意思をお伝えしただけですので........皆さんそんなに睨まないでいただきたいですね」

 

「それは失礼しました。ですが、ここまでのことを要求されるとさすがにあまり気持ちの良いものではありませんので」

 

「それこそ私を恨むのは筋違いですね、ミカエル殿。そもそもの原因はそちらにあるのですから」

 

まったく、自分たちのやったことを棚上げするばかりか逆恨みとはね。帰ったら本格的に聖書陣営との付き合い方を考えないとな。

 

 

「聞かせてくれないか、曹操殿。君たち『蒼天の紅旗』は何をしようとしているんだい?

聞けばかなりの戦力を有しているらしいじゃないか。しかもその中には神滅具もあると聞いている。それだけの戦力を揃える目的は何なんだい?」

 

ハア、やれやれ、聖書陣営も俺たちの情報を集めているようだな。まあ、神器や神滅具を所有していることは特に隠しているワケではないから問題無いんだがね。

 

「俺たちは生きる場所を失った者たちに居場所を与えているだけですよ。こんな世界ですからね、生きるためには『強さ』が必要でした。

そうして『己の限界』や『人間の限界』を超えようと強さを求めていくうちに、多くの人が集まり遂には神々に認められたわけですよ。『神々は英雄を愛する』らしいですからね」

 

「ほ~う、そりゃあ大したもんだ。で、神滅具はどんなのがあるんだ?」

 

.........本当に懲りないな、この男は。

 

「神々に滅ぼされたいのですか、総督殿?」

 

「固えこというなよ、事ここに至ったんじゃあもうお前さんらに手を出すことなんて出来やしねえよ。そんなヤツがいたら死にたがりの狂人だぜ?」

 

ふむ、まぁ良いか、神滅具の種類ぐらいなら。そんなことを知ったところでどうしようも無いしな。

それにあくまで現段階の神滅具であって、陳宮などの神滅具級の神器については聞かれていないからな。

 

「ハア、仕方ないですね。現在所有しているのは聖槍、絶霧、魔獣、聖杯の四つですよ」

 

「ウホッ、まさか四つもあるとはな! しかも上位の聖槍と絶霧と魔獣があるとはねぇ。なあ、お前さんらの所に行っちゃダメか?」

 

「「アザゼル!!」」

 

「そんな怒んなよ、ミカエルもサーゼクスも。ちょっと言ってみただけじゃねえか」

 

「ハッハッハッ! 堕天使の総督殿は冗談がお上手だ!! そう言うのはせめて、そこに書かれている賠償を全て払ってから言ってもらいたいですね」

 

「........ちっ」

 

アザゼルもさすがに図々しいと思ったのだろう。何せ神器関連で人間の犠牲者を出し続けてきた堕天使の総督なのだからな。

 

 

「それにしても『己の限界』はまだしも『人間の限界』とは、随分と大きく出ましたね」

 

まあ、ミカエルがそう思うのも無理はない。俺........いや俺たち自身、呂布と出逢わなければそんなこと考えもしなかっただろう。

 

「何を言っているんですか? ソレを成し遂げた者が皆さんの目の前にいるじゃないですか。

そこにいる呂布は神々より『人間の限界』を超えたことにより、得られる強さに限界は無いと認められた唯一の存在ですからね」

 

「なっ、得られる強さに限界が無い!? それって呂布くんはまだまだ強くなれるってこと!?」

 

「ええ、その通りですレヴィアタン殿。ちなみに今の呂布はグレート・レッドを倒した時よりも更に強くなっていますよ。

なにせ彼の修行相手は武闘派の神に加え、グレート・レッドですからね」

 

「すっご~い!! ねえねえ呂布くん、どうやってそんな強くなったのかソーナちゃんに教えてもらえない?」

 

「よせ、セラフォルー! さすがにそれはマズイ!」

 

「えぇ~~ちょっとぐらい大丈夫だよ。それにソーナちゃんがレーティングゲームの学校を作ろうとしていることはサーゼクスちゃんも知っているでしょう?」

 

「? 何ですか、そのレーティングゲームの学校というのは?」

 

「うん! ソーナちゃんはねぇ、冥界に悪魔なら誰でも通えるレーティングゲームの学校を作るのが夢なんだ☆

今の冥界にあるレーティングゲームの学校は貴族しか通えないからね。だから『世界最強』の呂布くんの修行方法とか教えてくれたら役に立つんじゃないかな?って」

 

「そうなのかね、ソーナ・シトリー」

 

「っ........はい、そうです」

 

 

これは、使えるかもしれないな。ソーナ・シトリーか........覚えておこう。

 

「セラフォルー、神々がどう判断するか分かりません、控えてください。すみません曹操殿、呂布殿。今のはどうか忘れてください」

 

「ぶーー、ミカエルちゃんのケチ!いいもん、後でこっそり聞くから!」

 

「「「頼むから止めてくれ!!」」

 

 

コイツら自分たちがこの後どうなるか分かっているのか?

 

俺がトップ連中の漫才に呆れていると、突然呂布が壁際の悪魔たちの前まで移動するのが見えた。

 

 

「呂布?」

 

 

俺が呂布を呼ぶと突然俺たちの身体を違和感が襲う!!

 

 

キィィィィィィィン..........パリンッ!

 

 

「っ、これは!!」

 

「ほう、こいつは驚いた。まさか全員無事とはな」

 

「総督殿、今のはいったい.........?」

 

「ああ、テロだよ。勢力同士が結ばれるとどうしてもこういう奴らが出るもんさ。

そしてさっきの時間停止の力、間違いなく『停止の邪眼』のモノだ。しかもこの感じは恐らく、何らかの方法で一時的に『禁手』状態にさせたんだろうな」

 

「ということはギャスパー君が?」

 

「みたいだな。しかし俺たちはともかく、『蒼天の紅旗』はどうやって防いだんだ?」

 

「ここに来る前に対時間停止・操作系の装備を用意しておいただけですよ」

 

 

呂布がゲオルクにわざわざ用意させたみたいだが、まさか本当に役に立つとはな。つくづく大したヤツだ。

 

「そいつは随分と用意周到だな。そして、ソイツらは【深紅の武人】が守ってくれたみたいだな」

 

見るとグレモリーとシトリーの全員も無事だった。なるほど、本当にキミというヤツは..........。

 

「あ、ありがとうございます、呂布殿」

 

「ありがとう、呂布奉先。助かったわ」

 

ソーナ・シトリーとリアス・グレモリーが代表して礼を言っている。しかし呂布は手を軽く挙げ、気にするなといった風だ。

 

 

「それにしても呂布奉先はどうして事前に動けたんだ? まるで時間停止の力が来ることが分かってたみたいだったが?」

 

「それは簡単なことですよ、総督殿。呂布には見えていたから対応した、ただそれだけです」

 

「ハア? 見えていたって、どういうことだよ?」

 

「呂布は危機感知能力を極めた結果、近い未来を見通すことが出来ます。早い話が危機感知能力が、そのまま『未来予知』になっているんですよ」

 

「なっ、未来予知って........マジかよ!? いやだが、確かにそうでなきゃ事前に動けたことに説明がつかねえ」

 

呂布曰く【見聞色の覇気】を一定レベルにまで高めると出来るようになるらしいが......実に面白い、俺たちはまだまだ強くなれるということだからな!

 

 

俺が高みを目指せることに興奮しているとリアス・グレモリーが怒りに身を震わせて口を開く。

 

「つまり、ギャスパーは旧校舎でテロリストの武器にされているってことよね。

どこで情報を得たのか知らないけれど、私の大切な眷属をよくも! しかも、大事な会談を襲撃することに利用されるなんて.......これほど侮辱される行為はないわ!」

 

見れば、リアス・グレモリーだけではなくその眷属たちも怒りを露にしている。

 

「やれやれ、仕方ねえヤツらだ。なんにしろ、これ以上『停止世界の邪眼』の効果を高められたら、俺達ですら停止させられる恐れがある。それだけはなんとしても阻止しないといけない」

 

「ここから逃げるとか?」

 

「逃げられねえよ、セラフォルー。逃げる為には結界を解く必要があるが、そうすれば人間界に被害を出すかもしれない。ここは籠城して親玉が出て来るのを待つ」

 

「アザゼルの言う通りだ。そのためには、まずテロリスト達の活動拠点となっている旧校舎からギャスパー君を奪い返さないとね」

 

まあ、防衛戦になるなら敵の拠点も潰しとかないとジリ貧になるからな。問題は誰が救出に行くか、だが。

 

 

「お兄様、私が「俺が行く」 え?」

 

リアス・グレモリーが名乗りを上げるタイミングで呂布が割って入った。呂布、どういうつもりだ?

 

 

「な、何でお前が出てくるんだよ!? ギャスパーは俺達の仲間なんだぞ !俺達が助けに行く!! 関係ないヤツは引っ込んでろよ!!」

 

「一誠君、落ち着いて.......」

 

 

赤龍帝が呂布に喚き散らしているが、今回は彼の言う通りだ。何故呂布が行く必要があるんだ?

 

「リアス・グレモリー、ギャスパーというのは、『ギャスパー・ヴラディ』のことで、間違いないか?」

 

「ええ.........そうだけど、でもどうしてアナタがギャスパーのことを?」

 

「ギャスパー・ヴラディは、どこにいる」

 

「っ、あっちの.......旧校舎、です」

 

「分かった」

 

呂布の気迫に押されたのか、リアス・グレモリーは呂布の質問に素直に答える。

 

 

ギャスパー・ヴラディ.......そうか、そういうことか。ふっ、お人好しだな、呂布。

 

俺は呂布が名乗り出た理由を察した。賈駆、ゼノヴィア、イリナも仕方ないといった感じで軽く笑っている。どうやら三人も理解したようだ。

 

呂布はリアス・グレモリーに確認をするとグラニを呼び出す。

 

 

「おお!『北辰の駿馬』じゃねえか! バラキエルから話は聞いていたが、本当だったとはな! なあ、ちょっと調べさせてくれよ!!」

 

「アザゼル!いい加減にしなさい!!」

 

 

空気の読めない男がここにもいたか。呂布はアザゼルのことを無視してグラニに結界を張らせる。

 

「グラニ、ここを頼む」

 

『了解しました、マスター』

 

「曹操」

 

「ああ、行ってくるといい」

 

俺がそう答えると呂布は扉から出ていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何なんだよアイツ! 意味分かんねえよ! いきなり、でしゃばってきやがって!!」

 

呂布が部屋から出ていくと赤龍帝が騒ぎ出す。

 

やれやれ、これが今代の赤龍帝か。色々と同情するよ。悪魔にも、神器に宿ったドラゴンにも。。

 

 

「イッセー君、少し落ち着きたまえ。曹操殿、呂布殿は何故ギャスパー君.....リアスの眷属を助けにいったのかね。

ハッキリ言って、君達には直接関わりの無い事だと思うが?」

 

「ええ、ですが呂布は別に『リアス・グレモリーの眷属』を助けに行ったわけではありませんよ」

 

「どういうこと?」

 

リアス・グレモリーが不思議そうに聞いてくる。

 

まあ、無理もないか。俺達以外は........誰もが呂布の強さにばかり目を向け、彼の情の深さを知ろうともしないのだからな。

 

 

「『蒼天の紅旗』にはギャスパー・ヴラディの幼なじみがいてね。ギャスパー・ヴラディのことはその者からよく聞いていたんだよ。

もし彼の身に万が一のことがあれば、その幼なじみが悲しむからね。だから助けに行ったのさ」

 

「まさか、そんな理由で!?」

 

 

俺達『蒼天の紅旗』のメンバー以外は皆、信じられないような顔をしている。

 

当然だ。いくら仲間の友人だからって他勢力の.........しかもテロリストがウジャウジャいる真っ只中に突撃して助けようだなんて、普通は考えない。

 

だが、それが『呂布奉先』なのだ。彼はどんな時でも仲間の、そして身近な者のことを第一に考える。

組織や立場のことなどは一切考えないのが、少々悩みのタネではあるがね。

 

 

「だけど、だからって他所の勢力の眷属を助けに行くなんて、おかしいだろ!?」

 

「それが呂布の持つ情の深さなんだよ。彼の目には立場や地位、名誉などは写ってはいない。

彼の見ているのは常に『己が成すべきこと』だけさ。もっとも、君たちには理解は出来ないだろうね。

既得権益のことしか考えず、これまで各神話群との軋轢を生み続けた連中には呂布と同じことは出来ないだろう。

たとえ他勢力の者だったとしても、それが『自分の成すべきこと』なら命を懸けて敵陣に乗り込み助けに行くことはね」

 

「っ、それは..........」

 

「それが出来るのが『呂布奉先』なんだよ。彼は決して『力』だけの人間じゃあない。

仲間や親しい者の痛みや苦しみを、自分のモノとして考えられる人間だ。

だからこそ、彼は俺たち『蒼天の紅旗』だけではなく各神話群の神々からも畏れ、敬われているんだよ」

 

「「「「.....................」」」」

 

「そんな呂布の情の深さを理解せず、呂布の『力』しか見えないのなら、君たちはいずれ滅びの道を辿ることになるだろう..........神々の警告を無視する形でね」

 

 

 

俺の言葉に聖書陣営の連中は俯き、何も言えなかった。そして静まり返った部屋で俺たちは呂布が戻るのを待つのだった。

 

 

 





最後の曹操のセリフは少し過剰だったかも知れませんが、今後の話の展開ための布石にしたかったのでご容赦下さい。


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