ようやく朱乃とのまともな絡みが書けました....................長かったなぁ~
俺たちが帰ろうとすると、グレモリーの眷属悪魔が俺たちを呼び止める。
確かリアス・グレモリーの『女王』だったか? 報告ではコカビエルとそれなりに渡り合っていたと聞いているが、その悪魔が俺たちに何の用だ?
「いきなり呼び止めてしまい申し訳ございません。サーゼクス様、この場での発言を御許し頂けますでしょうか?」
「.......構わないよ、話したまえ」
なるほど、自分たちのトップであるルシファーに許可を得ようとするあたり、道理は弁えているようだな。どこぞの赤龍帝とはえらい違いだ。
「ありがとうございます! 『蒼天の紅旗』の皆様、私はリアス・グレモリーの『女王』で姫島朱乃と申します。
無理を承知でお願いいたします、どうか.........そちらにいらっしゃる『呂布奉先』様と二人でお話をさせていただけませんでしょうか!」
呂布と? どういうことだ?
呂布個人への干渉は神々によって固く禁じられている、それを知らないわけでは無いはずだ。
まさか籠絡するつもりか? いや、そんな風には見えない。彼女の呂布を見る目は、どちらかと言うと俺たちに近い。
かと言って前例を作るのはな........。
「っ、神々の警告は十分理解しております。ですがどうか、どうかお願いします!!」
彼女が切実な顔をして更に頼み込み、思いっきり頭を下げる。困ったな、どうしたら良いものか。
俺が頭を悩ませていると、もう何度目か分からないバカが騒ぎ出す。
「おい、テメエ! 朱乃さんがここまで頼んでんだから、「一誠君!!」っ、朱乃さん.........!」
「お願いだから、今は黙っていてちょうだい.........!」
「っ........はい」
まったく、あの赤龍帝には呆れるな。そんな風に言ってきたら、ますます許可しにくくなるというのが分からないのか?
まあ、彼女もそれが分かっていたから黙らせたワケなんだがな。さて、どうしたものか。
俺がどう対応するか悩んでいると、今度はルシファーやアザゼルが間に入ってきた。
「すまない、曹操殿。どうか彼女の願いを聞き届けてはくれないだろうか?」
「俺からも頼むぜ。そいつは俺んところの幹部の娘でな。昔、呂布に救われたことがあるんだ。少しだけで良いから、時間を与えてやってくれねえか?」
「っ、なるほど。ですが..........」
「安心しろ。美人局とかそういうのは一切無い。コイツは本当に呂布と話がしたいだけさ。俺の首を懸けてやってもいい」
「私もだ。彼女の想いは純粋だ、そこに一切の政治的な思惑などが無いことをルシファーの名において誓おう」
「っ、サーゼクス様、アザゼル様............!」
ふぅむ、ルシファーとアザゼルにそこまで言わせるか。それに彼女のあの顔、もしかして呂布のことを?
「呂布、構わないか?」
「コクン」
「呂布も同意しているようなので構わないよ。しかし、だ。盗み聞きをするつもりは無いが、俺たちの目の届く範囲内で頼む」
「っ、ありがとうございます!!」
俺が許可すると彼女は弾けるような笑顔を見せ、呂布とともに離れていった。
二人の背中を見ながら賈駆が尋ねてくる。
「良かったの、リーダー。あんな許可出して」
「仕方ないさ、魔王様と総督殿にあそこまで言われてはな。それに彼女の顔を見ただろ?
あれは呂布のことを真っ直ぐに慕っている者の顔だ..........俺たちと同じでな」
「まあ、それはそうだけど.........」
「ならその想いは汲んでやるべきだ。俺たちだって、呂布に救われたんだからな」
俺の言葉に賈駆は『仕方ない』と言った表情で納得。イリナは目を爛々に輝かせ、ゼノヴィアは物珍しそうな顔で向かい合って話をしている二人を見守ることにした。
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私と奉先様は話をするため、皆から離れていく。
ああ、ようやく........ようやく奉先様とお話が出来る!
去ろうとする『蒼天の紅旗』を見て、いけないと分かっていても声を掛けてしまった。
でもあのまま見送ってしまえば、もう二度と機会は無い。そう思い、勇気を出して呼び止めて本当に良かった。
危うく一誠君のせいでその勇気も無駄になるところだったけど、でもサーゼクス様とアザゼル様のおかげでどうにか奉先様とお話する許可がもらえた。
あの御二人には後で改めてお礼を言わないと♪ そして一誠君には厳しくお説教をしないと!!
そしてヴァーリ、あなたはゼッッッッタイに許しません!! あなた、私が奉先様を慕っていることを知っているはずですよね!?
『神の子を見張る者』でも何度か顔を合わせたことがあるのですから、教えてくれても良かったでしょう!!
私が一誠君とヴァーリへの激しい怒りを抱いていると、奉先様が止まり私の方を向く。
ハア、奉先様♪ 幼少の頃にお会いしました貴方様がこんなにも逞しく、頼もしくなられるなんて........!
会談の時にフードを外した瞬間に思わず声を出してしまったけど、それは仕方ない。
だってずっと想っていた御方が、まさかあんなに格好良くなっているんですもの! 母様が言った通りでしたわ♪
しかも私たちを時間停止から守ってくれたばかりか、ギャスパー君や小猫ちゃんを救ってくれた上に、ギャスパー君の神器のコントロールまで施してくれるなんて♪
極めつけはあの圧倒的なまでの武勇! 更にはカテレア・レヴィアタンも一指で倒してしまった。
これほどの強さと優しさを兼ね備えた男性は、世界中を探しても他にいないでしょう♪
「?」
っ、いけない! 奉先様の活躍に陶酔している場合じゃないわ! せっかく時間をもらえたのに、これじゃあ無駄になってしまう!
「あの、私のことを........覚えていらっしゃいますか?」
私はあの日からずっと奉先様を想ってきた。あなたに相応しい女になるために努力を絶やさなかった。
この場に立つために自ら悪魔にもなった、すべては貴方に会うために........!
でも同時に恐くもあった。奉先様はあの日のことを覚えているだろうか?
私にとっては『特別』なことでも、この方にとっては数多いるであろう『助けた者』の1人。忘れていてもおかしくはない。
いや、忘れているだけならまだ良い。もしかしたら既に好きな人がいるんじゃないだろうか。
これだけの男性だ、世の女性たちが放っておくはずがない。もし奉先様に好きな人が出来ていたら.........そう思うと恐くて夜も眠れなかった。
私は貴方様のことを一時も忘れたことはありませんでした、貴方様はどうですか?
私は恐る恐る奉先様に尋ねた。
「無事で何より」ニコリ
「っ~~~~//////////」
奉先様はあの時.....私や母様を救ってくれた時と同じように素敵な笑顔で、あの時と同じ言葉を言ってくれた!!!
覚えている、奉先様はあの時のことを覚えてくれている!!
私はもう我慢出来ずに奉先様の胸に飛び込んだ!!
「奉先様!!」
私が奉先様に抱きつくと奉先様は私の背中に手を当て一定のリズムで優しく叩く。まるで赤子を落ち着かせるように、慈愛を込めて。
「奉先様、奉先様、奉先様ぁ!!」
ああ、やっぱり.......なんて情の深い御方なのだろう。奉先様にとっては『普通』のことなのに、それでも覚えてくれている。
しかも、今もこうして私のことを優しく落ち着かせようと気にかけてくれている。
これまで下卑た視線を向けてきた男とは違う.......いや、比べることすら失礼極まりない!
私が奉先様に抱きついていると、奉先様はゆっくりと口を開いた。
「悪魔に、なっていたんだな」
「........はい」
「両親は、元気か?」
「........はい」
「何か、困ったことは無いか」
「........はい」
「今、幸せか?」
「はい!」
奉先様はゆっくりと一つ一つ確かめるように私に問いかける。きっと今の私のことを心配してくれているのだろう。
私は少しでも長くこの時間を味わうため、出来る限りゆっくり答える。
ああ、こんな状況なのに、私のことを気遣ってくれるなんて♪
やっぱり、私の選択は間違っていなかった。奉先様を好きになって、本当に良かった♪
私が一通り答えると奉先様はそれ以上問い掛けることはせず、私の背中をゆっくりポン、ポンと叩くだけだった。
私は『蒼天の紅旗』のリーダーが呼び掛けるまで、奉先様との二人きりの時間に浸っていた。
ラブシーンってバトルシーン並に書くのが難しいと書いていて気付きました................