深紅の武人が住くD×D   作:あさやん&あさやん

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どこかで見たことがあるような修行方法ですが、ご容赦下さいwww





第六十三話

 

 

 

 

ソーナ・シトリーとその眷属たちに『魔力』と『気』の理解に深めさせた翌朝、俺たちはまた山に来ていた。

今日からは『魔力』と『気』の基礎コントロールを体で覚えてもらうことになる。

 

 

基礎コントロールについては魔力組とオーラ組に分かれて行う。俺の担当は魔力組、呂布はオーラ組の面倒を見ることになっている。俺と魔力組は呂布達から離れた所で向かい合っていた。

 

 

「では、これから魔力のコントロールの基礎修行を行う」

 

「曹操殿、私達は全員幼い頃から魔力の修行を積んでいます。お言葉ですが、今さら基礎修行は必要は無いと思われますが?」

 

「そうかな? ではソーナ・シトリー、魔力を掌で球体状に『形態変化』してみてくれ」

 

「分かりました。スゥ、ハアッ!」

 

俺が彼女に指示すると、ソーナ・シトリーは魔力を掌で球体状に生成する.............やはりな、思ったとおりだ。

 

 

「ダメだな、それはただ魔力の球を作っただけだ。俺は『形態変化』させるように言ったんだぞ?」

 

「え、えっと、何が違うのでしょうか?」

 

「まあ、実際に見てもらった方が早いか」

 

今度は俺が掌で魔力を球体状に形態変化させる。とりあえず、大きさはソーナ・シトリーが作った球と同じくらいでいいか。

 

 

「っ、これは...........!」

 

「ほう、気づいたか。存外スジは悪くないみたいだな」

 

「えっと....会長、いったい何が違うんでしょうか?」

 

「見た目はほとんど同じですよね~~、強いて言えば曹操先生の方がキラキラ光っていて綺麗な球って感じですけど」

 

どうやら二人は気づいていないみたいだ。俺とソーナ・シトリーでは魔力の練り込み方が全く違うということに。

 

 

「俺とソーナ・シトリーの魔力球がどう違うのか、実際に目で見てもらおう。ソーナ・シトリー、その魔力球をあそこの岩にぶつけてみてくれ」

 

「分かりました、フッ!」

 

バコンッ!

 

 

ソーナ・シトリーが魔力球を岩に向かって投げつける。岩は魔力球と同じくらいの大きさの凹みを作って霧散した。

 

 

「では、次は俺の番だ。シッ」

 

ドコンッ! ドカァン!! ドガガガガァァァァン!!!

 

「「「っっっっ!!!」」」

 

 

俺の作った魔力球はソーナ・シトリーがぶつけた岩を破壊し、さらには後ろにあった大岩をも粉々にした後、周囲を巻き込む形で爆発した。

 

 

「魔力を球体状に『形態変化』させるとはこういうことだ。魔力の量を調整して球の形に整えるのではなく、魔力を『最大量』で放出し、球体状に『乱回転』させ、さらに薄い膜を張り威力を完全に閉じ込め『圧縮』させる.......謂わば、掌で小型の台風を生み出すような感じだ」

 

「小型の台風..........やはりあの球体が放っていた光は『魔力』を高密度に圧縮させたことで生まれたモノだったのですね」

 

「その通りだ。それで三人とも、俺が作った魔力球と同じ物は出来るのかな?」

 

 

「「「....................」」」

 

 

「フッ、だろうな。魔力を掌で球体状に乱回転させ、圧縮するのは『形態変化』の中で最も難しい技術だからな。

だが逆にコレが出来れば魔力を最大量で放出したうえで、どんな形にも変えられるようになるし、今まで出来なかった繊細なコントロールが必要とされる高度な術も習得可能となる」

 

 

この魔力コントロールの基礎をマスターすれば、彼女達が普段使っている魔術や魔法はすべて数段階上のレベルになる。

時間が限られているからな。新しいことを覚えさせるよりも、今持っている物を最大限伸ばす修行をするべきだ。

 

 

「ハァ、『井の中の蛙』とはこのことですね。自分が今まで如何に感覚頼りで魔力を扱っていたのか、よく分かりました」

「それは私達もですよ、会長」

「はい~。基本はとっくに修めてたと思ったんですけど、まだまだだったんですね~~」

 

ふむ、どうやら三人とも少し魔力を扱えるようになって基本を修めたと勘違いしていたみたいだな。

 

無理もない。『蒼天の紅旗』に所属している魔術師組織出身の者でさえ、この基礎を知らなかったんだからな。

 

生まれつき魔力の才能を持つ家系や悪魔なんかは、ここまで徹底的に基礎を鍛えたことなんかは無かったんだろう。

 

 

「それじゃあ早速修行を始めるぞ。まずはこの中に入っている水を乱回転させて割ってくれ」

 

 

俺は異空間から取り出した物を三人にそれぞれ投げ渡すが、三人とも受け取った物を訝しげに見る。

 

 

「これは...........」

「水風船?」

「ですね~~~」

 

「そう、修行の第一段階はその水風船を割ることだ。本来は片手で割るのが正式なんだが............まあ、今回は両手でも良しとしよう。さあ、やってみてくれ」

 

 

「「「はい!!!」」」

 

 

三人は両手で水風船を包み込み、魔力で風船の中の水を回転させていく。だが三人とも風船が横に伸びるだけで一向に割れない。

 

やれやれ、俺は『乱回転』させろと言ったんだがな。これは時間が掛かりそうだ。

 

 

俺はひとまず、そのことに自分達で気付かないか様子を見ることにした。

 

 

 

 

 

□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

 

 

 

 

 

曹操がソーナ達を連れて離れていったので、俺もオーラ組の基礎修行を開始することにする。

とりあえず『纏』は覚えさせたから、次は『練』と『絶』を覚えさせないとな。

 

 

「それでは、こちらも、始めるとしよう。まずは、精孔の開閉の、技術から、覚えてもらう」

 

「「「「「はい!!!」」」」」

 

「現在.、君達の精孔は、開きっぱなしの、状態だ。初めに精孔を、閉じる方法からだ。全員、身体の力を抜いて、目を閉じろ」

 

俺が全員に目を閉じるように言うと、五人とも目を閉じて腕をダラ~ンとさせた。

 

俺は五人の後ろに回り二人ずつ首に手を当てて、昨日と同じように俺のオーラで皆のサポートをする。

 

ちなみに既に身体の精孔は開いているので、ここから先は昨日のような繊細なコントロールは必要ない。だから地肌に触れていれば良いので服を脱いでもらう必要も無い。

 

 

「これから、二人の精孔を、閉じたり開いたりする。その感覚を、体で覚えて、俺が手を離したら、全身の精孔を、閉じてみろ」

 

「「はい」」

 

二人の身体中の精孔を俺のオーラで閉じたり開いたりを繰り返す。三十回ほど繰り返したら、首から手を離し次の二人に同じことをさせる。

 

そうして五人に同じことをしたら、再び五人の前に移動し様子をしばらく見守っていると効果が表れ始めた。

 

 

「由良、巡。目を開けて、いいぞ」

 

「はい......あ、身体を覆っていた『纏』が消えてる」

 

「うん、でも不思議だよね。今まで『纏』が無い状態が普通だったのに、今は無い方が違和感を覚えるなんて」

 

「それが、全身の精孔を閉じて、オーラが出ない状態。『絶』と呼ぶものだ」

 

五人の中で由良と巡が最初に『絶』を覚えた。巡は確か退魔師の家系だったな、元々オーラの素質が高かったんだろう。

由良はどことなく体育会系っぽいからな、『体で覚える』ことに慣れているのかもね。

 

 

「『絶』......これってどんな意味があるんですか?」

 

『『絶』は、オーラを外に出さず、内に留めるもの。主に気配を消したり、体力の回復を早めるために使う』

 

「なるほど〜〜、でも身体中のオーラを消しちゃって大丈夫なんですか? 敵の攻撃を受けちゃったりしたらマズくないですか?」

 

「巡の言う通り。その状態は、無防備な生身の状態。体の強度は、一般人以下になるから、その状態では、絶対に攻撃を、受けるな」

 

「うわぁ.........絶対に戦闘中には使わないようにしないと」

 

「うん、追跡や隠れる時に使う場合も注意しないとね」

 

うんうん、中々スジがよろしい。『絶』の状態で攻撃を受けるのは俺も勘弁だからね。

 

まぁ『絶』はあくまで『オーラを体外に出さない状態』だから、血液にエネルギーを流す『動血装』や『静血装』などの『血装』を使う分には全く問題無い。

 

 

「二人は、次の修行に入る。今度は逆に、精孔を通常よりも、大きく開く修行だ。さっきと同じように、目を瞑って、身体の力を抜け」

 

「「はい!!」」

 

俺は目を瞑った二人の後ろに回って再び首に手を当てる。そして二人の身体の精孔を通常よりも大きく開くようにオーラを流す。

 

「二人とも、オーラが通常よりも、多く放出されているのが、分かるはずだ。

手を離すから、自分で精孔を、大きく開き、オーラを多く、放出する感覚を掴め」

 

二人から手を離して元の位置に戻るけど、今度は二人もさすがに難航しているようだ。

まぁオーラを精孔の一歩手前で止めて一気に放出する感覚を掴むのは難しいからな。

 

二人が『練』の習得に手こずっていると、仁村と花戒も『絶』を習得した。

匙は神器にドラゴンを宿している分、扱えるオーラの量が他の四人よりも多いからな。コントロールが難しいんだろう。

 

 

その後で何とか『絶』を習得した匙だったが、意外なことに『練』を一番早く習得した。やっぱりテクニックよりもパワー系なのかね?

 

 

「それが『練』。全身の精孔を開き、通常よりも、多くのオーラを、放出する状態だ」

 

「ははぁ~〜、でもこれって滅茶苦茶疲れません?」

 

「全力疾走、し続けているような、ものだからな。明日からの修行は、二時間ほど『練』を、維持してから行う」

 

「に、二時間!? それって二時間全力疾走した後に修行するってようなものですよね!?」

 

「コクン、慣れてきたら、三十分ずつ増やす。理想は一日中『練』を、維持出来るように、なること」

 

「い、一日中っすか。先は長すぎるな.........」

 

とりあえず二時間『練』を維持出来ればレーティングゲームの間.......少なくともリアス達と戦っている間は『練』の状態でいられるはずだ。

 

ホラホラ、凹んでいないでとっとと次の修行に行くわよ!

 

 

「四人はそのまま、続けてくれ。匙、ついてこい」

 

「ウッス!」

 

俺は匙を連れて四人から離れていき開けた所に出た。うんうん、これだけ開けていれば十分だな。

 

地面に手を当てチャクラを流し、土遁の術で地面を隆起させ半径50m、高さ10mほどの巨大なドーム状の岩山をいくつか作る。

 

「す、凄え........でも呂布さん、こんなもの作ってどうするんですか?」

 

「掘ってもらう」

 

匙の質問に答えると異空間からスコップ、つるはし、手押し車を出す。

 

 

「掘るって、この岩山をですか!?」

 

「コクン」

 

「で、でもこの岩山、滅茶苦茶固そうっすよ!?」

 

匙はスコップを持って岩に突き立てようとする。

 

 

ガキィン!!

 

「っ、や、やっぱり固すぎて全然掘れないっすよ........」

 

そりゃあ俺のチャクラで作った山ですからね。自然に出来上がる山よりもずっと固いと思うよ?

 

「そのスコップを、『身体の一部』と思って、オーラを纏わせてみろ」

 

「? スコップを?」

 

匙は俺の言う通りにスコップをオーラに纏わせる。案外素直なんだね、会談の時とかは一誠と一緒に曹操に噛みついていたけど。

 

 

「へぇ~、オーラって物にも纏わせることが出来るんですね」

 

「その状態で、もう一度掘ってみろ」

 

「あ、はい」

 

 

ザクッ!

 

 

「あれ? さっきよりも全然柔らかい、まるでプリンみたいだ」

 

「オーラを、物に纏わせることで、その性能を強化する。『纏』の応用技で、『周』と呼ぶ」

 

「『周』.........よーし、これなら!」

 

スコップに『周』を使って匙は黙々と掘削を続ける。俺は他の四人の所へ戻り、再び四人の『練』の様子を見守ることにした。

 

そうして二時間ほど経つと四人とも『練』が出来るようになったため、匙と合流し『周』を教えて岩山を掘らせることにした。

 

 

「あ、あれ? 何かオーラの出が悪くなってきたな。それにドっと疲労感が襲ってきた.........」

 

「大丈夫、元ちゃん?」

「匙先輩、ずっと掘ってましたもんね」

「元、少し休んだら?」

「そうだよ、私たちはまだ余裕あるし」

 

「じゃあ、お言葉に甘えて「ダメだ」っ、呂布さん!?」

 

「この山を、開通させるまで、休憩は無しだ」

 

「で、でも、もうオーラがほとんど出なくなってきて..........」

 

「当然だ、コレはそういう修行だ。『練』を使って、精孔を開いて、オーラを絞り出せ」

 

「っ、う、うっす.........」

 

 

俺が『練』を使ってオーラを限界まで使うように言うと、匙は気圧されたように『練』で更にオーラを捻出し『周』を行う。

 

厳しいようだけど、オーラも体力と同じで限界まで使いきることで総量が徐々に上がっていく。

更に最大量で放出し続けることで、一度に扱えるオーラの量も増えるようになる。

 

そして匙は現在通常の状態ではオーラが放出されないため、『練』でオーラを絞り出しながら『周』を行っている。

 

これは『纏』と『練』を同時に行う応用技『堅』の修行でもある。

 

悪いけど、疲れたからと言って休ませるわけにはいかないよ。むしろオーラを使い果たしてからが本番だからね。

 

 

そうして昼過ぎになってようやく五人は岩山のトンネルを開通させたので、食事&休憩後に魔力組と合流し、日が暮れるまで俺と実戦訓練を行った。

 

そして食事と風呂を済ませ寝る前の『点』と『錬』を終えた。

 

 

「では二時間の睡眠後、修行を再開する」

 

 

「「「「「え?」」」」」

 

 

「あの.......呂布殿? 『睡眠が二時間』と聞こえたのですが.......」

 

「そう言った」

 

 

「...........」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「ええええええええええ!!!!!」」」」」

 

 

 

おお~~驚いとる驚いとる。相変わらず良いリアクションで返してくるね。仕掛人としては嬉しく思うよ、その反応♪

 

 

「す、睡眠が二時間って.........」

「いくらなんでも少なすぎです!」

「そうっすよ! しかもその後でまた修行だなんて........!」

「死ぬ! 私たち絶対死んじゃう!!」

「ようやくゆっくり休めると思ったのに.........」

 

 

皆もさすがに『睡眠二時間』はキツイのか、さっきまでのボロ雑巾状態から一変し騒ぎ出す。

何だ、結構元気有り余ってるじゃん。これなら明日からはもうちょい追い込んでも良さそうだな。

 

 

「心配無い。俺がチャクラで、全身をマッサージすれば、二時間の睡眠で、十時間寝た効果が得られる」

 

「なっ、そんなことが!?」

 

「た、確かにそれなら二時間の睡眠でも十分だとは思いますが..........」

 

「いや、だからってこれからの睡眠が毎日二時間になるってことは..........」

 

「うん.......朝の食事&身支度に一時間、昼の食事&休憩に一時間、夜の食事&お風呂に一時間半、そして睡眠が二時間だから」

 

「一日の中でゆっくり出来るのがたったの五時間半、それ以外の約十八時間は全て修行........」

 

「それが八日間..........」

 

「ムリムリムリ! いくら十時間分の睡眠効果が得られるからって心が保たない!!」

 

「私たち試合前に死んじゃうんじゃあ..........」

 

 

皆の顔はまるで死刑宣告されたかのように『The 絶望☆』といった感じで青褪めていった。

 

フッ、まだまだ甘いな。前世の俺なんかブラック企業に勤めてたから、月月火火水木金って感じで通勤時間も含めると四時間寝られれば良い方だ。

 

そしてその中で、俺は『ある真理』を悟った。

 

 

「......大丈夫だ。人間、そう簡単には、死ねない」ゴゴゴ

 

「っ、な、何だ、この有無を言わせない圧倒的な迫力は..........!」

 

「まるで『人間の死』の限界点を見てきたかのような..........」

 

「これが、【深紅の武人】!!」

 

 

しかし俺が自分の実体験を元に皆を説得していると、今度は曹操が間に入ってくる。

 

 

「呂布、悪いが君は間違っている」

 

「?」

 

「おお!? 意外な所からの援護射撃! そうだ曹操、言ってやってくれ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「彼らは『悪魔』だから、俺たち『人間』よりもずっと丈夫だ」

 

「っ..........そうだったな。じゃあ睡眠は、一時間にするか」

 

 

「おいぃぃぃぃ!! 曹操テメエェェェェェ!!!」

 

「ちょっとぉぉぉぉ!! 何余計なことを言ってくれてるんですか!!」

 

「二時間!! 二時間で良いですから!!!」

 

 

「「「「「どうかお願いします!!!」」」」」

 

 

 

曹操の的を射た意見を取り入れようとしたが、皆の猛反対により結局睡眠時間は二時間となり、俺は全員にチャクラによるマッサージを行った。

 

 

 







修行の描写はここまでとなります。何せ基礎修行なので魔力組は風船割り、オーラ組はトンネル掘削、そして主人公との実戦訓練の繰り返しになりますので。






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