深紅の武人が住くD×D   作:あさやん&あさやん

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今章もあと数話というところまで来ました。こんなに長くなる予定では無かったんですがね。






第七十一話

 

 

 

 

 

 

シトリーチームの控え室

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「「「ええええええええ!!!」」」」」」」

 

 

 

俺、曹操、セラフォルーがソーナ達の控え室に行くとセラフォルーが部屋に入った瞬間、ソーナにダイナミックエントリー。

 

興奮してテンションがダイマックスどころかキョダイマックス状態のセラフォルーは、ソーナ達をこれでもかと誉めちぎり喜びのあまり泣くわ喚くわの大騒ぎ。

 

このままでは話が進まないということで、ソーナと曹操が何とか落ち着かせる。

そして今回のゲーム内容に魔王や貴族は非常に驚いていたうえ、神々が高く評価していたことを伝え、今に至るという。

 

 

「まさか、神々からも認められるなんて! それに一年とはいえ、呂布殿の修行を受ける許可を頂けるとは........」

 

「やりましたね、会長!!」

「良かったですね、会長!」

「うんうん、私達がんばったもんね!」

「上役連中め、ざまぁみろってのよ!!」

「私達を馬鹿にした奴らの驚いた顔、見たかったなぁ」

 

 

未だ実感が湧いていないソーナを眷属の皆が労う。よっぽど上役連中に腹に据えかねてたんだな〜〜。

 

 

「そんなに不思議がることでもないさ。試合の中で垣間見た君たちの覚悟は本物だった、それを神々が認めたということさ」

 

「うんうん☆ みんな、スッゴく強くなってたもんね! お姉ちゃん、大満足だよ♪」

 

「それに生半可な覚悟では、呂布を相手に数時間も戦うなんて出来やしないからな。その点も評価されたんだろう」

 

 

「「「「「「「「っっっっっ!!!」」」」」」」」

 

 

曹操の言葉にさっきまで戦勝ムードだった皆の顔が青褪める..........え、なに? 急にどったの? 冷房効きすぎた!?

 

 

「...............」

「そ、曹操、その話は止めようぜ.........」

「........正直、戦闘中何度かフラッシュバックしましたからね」

 

「ウプッ、思い出したら吐き気が.........」

「大丈夫~留流ちゃん~~~」

「.......よく私たち生きていられたよね」

「うん、たぶん一生分の走馬灯を経験したんじゃないかな」

「まぁおかげで強くはなれたんだけど......ねぇ?」

 

 

あれ、これってもしかして俺のせい? ちゃんと『力』は死なないように上手く加減してたんだけどなぁ............『殺気』は本気でぶつけてたけど。

 

 

「あ~~~君たち。気落ちしているところ悪いんだが........あと一年続くんだぞ、『ソレ』が」

 

 

「「「「「「「「あっ............」」」」」」」」

 

 

曹操の無情なる一言に全員の魂が口から抜け出ていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そ、それはそうと、曹操くん、呂布くん! 二人から見て今日の試合はどうだった?」

 

 

未だ魂が抜け出たメンバーもいるが、珍しくセラフォルーが場の空気を変えようと話題を変える。いつもは空気をぶち壊す側なのにね。

 

 

「概ね、問題無かった。初めての試合で、上手くやれていたと思う........匙以外は」

 

「ええええ!! 何でですか、師匠!?」

 

だ~か~ら~、師匠と呼ぶなと言ってんでしょうが! そして俺の評価の続きを曹操が引き継ぐ。

 

 

「当然だな。自分達の能力や作戦をペラペラペラペラと調子に乗って話しまくってたんだからな。『守秘義務』という言葉を知らないのか?」

 

「うぐっ! あ、あれは~〜」

 

「あ~~確かに思いっきり喋ってましたよね、匙先輩。やっぱりNGだったんですね、『アレ』」

 

「? どういうことですか、曹操殿、留流子?」

 

「実はですね」

 

曹操と仁村が試合中の匙のやらかしを盛大に暴露。

 

二人の話を聞いていく内に他の眷属達は呆れ、匙はガタガタと震えていき、ソーナには青筋が浮かんでいく.........そして始まる公開処刑。

 

 

「匙........アナタはいったい何を考えているのですか?」

 

「ち、違うんですよ会長! これは、その、ショーマンシップと言いますか.........ほら、レーティングゲームってエンターテイメントでもあるじゃないですか?

だから、ある程度話した方が良いかな~っと思いましてですね!」

 

「だとしてもリップサービスが過ぎるな。能力についてはいずれ知られることだし、知られたところで対処が難しいものだから大目に見ることは出来るが、作戦について話すのはあり得ないな」

 

「いや、その方が盛り上がるかな~~って........」

 

「終わった作戦からでも敵の動きは予想することができる。ましてや進行中の作戦について話すのは言語道断。

これで実行予定の作戦まで口にしていたら戦犯モノだったぞ? 世が世なら『反逆罪』に問われてもおかしくない。

『情報』というのは、それだけ強力かつ毒でもあり薬でもあるんだ」

 

「うぐっ!」

 

 

曹操もリーダーである以上、作戦の秘匿性がいかに重要かを理解している。

だからこそ匙の軽率な言動が許せないのだろう。試合中ずっと不満を口にしてたからね。

 

 

「匙............」ゴゴゴゴゴゴ

 

「か、会長............」ガタガタガタガタ

 

「..........お説教とお仕置きです」

 

「ヒィィィィィィィィィ!!」

 

 

ソーナの無慈悲なる一言により、匙はムンクの『叫び』状態になる。

 

そしてソーナの銃弾の雨のようなお説教に合わせて、曹操が鞭のように鋭い一言を浴びせる。まさに『アメとムチ』ならぬ『雨と鞭』だな。

 

 

コンコンッ

 

「っ、私が出ます!」

 

俺が匙の精神のご冥福を祈っていると扉がノックされた。ソーナは現在匙のお説教中なので『女王』の椿姫が出ようとする。

 

 

「はい、どちら様でしょうか..........貴方様はっ!」

 

「すまない、こちらに呂布殿がいらしていると聞いたのだが?」

 

「はい、確かにいらっしゃいますが..........」

 

 

応対している椿姫が俺を見る。ん? この声ってもしかして?

 

 

「椿姫、どうかしたのですか? そんなところに立たせるのも何ですから、入っていただきなさい」

 

「あ、はい、会長。ではどうぞ中へ」

 

「失礼する」

 

ソーナが許可したことにより、椿姫が来訪者を部屋の中に入れる。

 

 

「呂布殿! やはりこちらでしたか!!」

 

 

入ってきたのは、サイラオーグだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「サイラオーグ、どうしてここに?」

 

 

サイラオーグの急な来訪により、匙へのお説教は一時中断。匙は精神的な限界を迎えたのか、『真っ白なジョー』になっていた。

 

サイラオーグがセラフォルーへの挨拶を済ませたところで、ソーナがサイラオーグに尋ねる。

 

「うむ。呂布殿に昨日の件で御礼をするためVIPルームへ行ったんだが、その途中でサーゼクス様にお会いしてな。

呂布殿がシトリーの控え室に向かったと聞いて、追いかけて来たんだ」

 

サイラオーグはソーナの質問に答えると俺の目の前に来て.............勢いよく頭を下げた!

 

 

「呂布奉先殿! 昨日は母を救っていただきながら、無礼を働きましたことを深く御詫び申し上げます!

また母を救っていただき、誠にありがとうございます!! このサイラオーグ・バアル、此度の御恩を生涯忘れはしません!!」

 

 

サイラオーグの謝罪とお礼に俺以外の皆が驚く。おっと、匙も『真っ白なジョー』から戻ってきたようだ。

 

 

「サイラオーグ、昨日の件とは何なのですか? それに貴方の母上.......ミスラ様を救っていただいたというのは、いったい?」

 

「ああ、すまない。お前達からすれば何のことかは分からないだろうな。実は..........」

 

戸惑っている皆を代表してソーナが尋ねると、サイラオーグは昨日あった出来事を話す。

 

サイラオーグが病院へ向かう途中で俺とたまたま会ったこと。

一緒にミスラさんのいる病院へ行ったこと。

ミスラさんが原因不明の病に冒され、ずっと寝たきりだったこと。

俺が病を治療しミスラさんが目覚めたこと。

 

そうして全てを話し終わるとソーナが驚きと喜びが混ざったような表情で口を開く。

 

 

「まさか、ずっと寝たきりだったミスラ様が目覚めるなんて...........!」

 

「ああ、医者も驚いていた。かく言う俺も未だに信じられない」

 

「でしょうね。ですがミスラ様が救われ、目覚めたのは喜ばしいことです。良かったですね、サイラオーグ」

 

「ああ、お前にも随分世話になった。礼を言うぞ、シトリー」

 

「『ソーナ』で構いません。それに私は大したことはしていません。ミスラ様を救ったのは呂布殿ですから」

 

「分かった、ではそう呼ばせてもらおう。それから呂布殿、改めて母を救っていただきありがとうございました! 何と御礼を申し上げれば良いか..........」

 

 

サイラオーグはまたも俺に向かって頭を下げてくる。

 

どうしよう。たまたまどうにか出来る病だったからどうにかしただけで、そんなに頭を下げられるとこっちも困るんだよな〜〜。

 

 

「気にするな。俺はきっかけを、与えただけだ。真に母親を救ったのは、サイラオーグの、『母を想う強い心』だ」

 

「っ、っ〜〜〜〜! 呂布殿......確かにそうなのかもしれません。

ですが! 呂布殿がいなければ、その『きっかけ』すら掴むことは出来ませんでした!

ご迷惑かとは思われますが、何か御礼をしなければ私の気が済みません!!

母からも『よく御礼をするように』と言われております。どうか私の顔を立てると思って、何か御返しをさせてはいただけないでしょうか?」

 

 

サイラオーグが悲痛な面持ちで懇願してくる。う~~ん、そうは言ってもね〜〜〜。

 

あっ、そう言えばバアル領って果物が有名なんだよな? 確か原作でもそんなことが書かれてたし。

その果物を譲ってもらうのは........ダメだな、そんなんじゃとても納得するような顔じゃない。

 

そうだ! それならせっかくだし.........。

 

 

「では、頼みたいことがある」

 

「っ、何でしょう、何でも仰って下さい!!」

 

「ソーナの夢に、協力してやってくれ」

 

「っ、呂布殿!?」

 

サイラオーグって確か自分のように『魔力の才能』が無くても、安心して生きていける悪魔社会を作るために魔王を目指してるんだよね?

ならソーナの夢と共通してる部分があるし、協力出来ると思うんだよね。

 

ソーナだって若手悪魔の協力者がいてくれた方が嬉しいだろうし、『魔王』って肩書きは新しい社会になっても総理大臣みたいな立場で残せると思うしね。

 

 

「ソーナの夢に、ですか? 確か『誰でも通うことが出来るレーティングゲームの学校を作ること』だったと思いますが........?」

 

「ああ。どうだ、ソーナ?」

 

「え、あ、はい。確かにサイラオーグが協力してくれるのなら、非常にありがたいのですが...........よろしいのですか、サイラオーグ?」

 

「ふむ。ソーナ達がどれほどの思いでいるかは今日の試合で伝わった。ソーナの夢は俺の夢と通じている部分が多いように思える.........協力するのは吝かではない」

 

「では「だが!」っ........!」

 

協力を得られると思ったソーナだったが、サイラオーグはソーナに条件を出す。

 

 

「『思い』だけでは夢は叶えられん! ソーナは言ったな、『この若手悪魔によるレーティングゲームで全勝をする』と。

ならばソレを見事達成し『覚悟』を見せてみろ! この俺を倒してな!!」

 

「っ、サイラオーグ...........!」

 

「よもや『出来ない』とは言うまい。それともあの『全勝』宣言は、ただのハッタリか?」

 

「っ、いいえ、どのみち『全勝』するつもりでしたからね。いいでしょう。お望みどおり見せて差し上げます! 私達の『覚悟』を!!」

 

「フッ、良いぞ、そうこなくてはな!! 呂布殿、せっかくの頼みですがソーナを試させていただきます。申し訳ありません」

 

 

ん? ああ、いいよいいよ別に。俺に対しての恩返しじゃなくって『ソーナに対して』何かするわけだからね。ソーナの覚悟を確かめたいってのは当然だよ。

 

 

「構わない。気の済むようにすると良い」

 

「ありがとうございます。ではなソーナ、試合を楽しみにしている。セラフォルー様、お騒がせして申し訳ありませんでした。これにて失礼いたします」

 

「うん☆ 私もソーナちゃんとサイラオーグくんの試合、楽しみにしてるよ♪」

 

サイラオーグはソーナとセラフォルーに別れを告げて、部屋から出ていこうとするも、扉の前で急に立ち止まった。どったの?

 

「おっと、忘れるところだった」

 

立ち止まったサイラオーグはそのまま反転し、今度は匙の方へ向かっていく。目の前にいきなり来られて、匙もオドオドしている。

 

 

「っ、あ、あの...........?」

 

「ソーナの『兵士』よ。まだ名を聞いていなかったな」

 

「えっと、匙です。匙元士郎と言います」

 

「そうか......匙元士郎、赤龍帝への最後の一撃はなかなか見事だったぞ。あの一撃にはお前の強い想いが見て取れた」

 

「っ、あ、ありがとうございます!!」

 

「お前とはとことん殴り合いたいものだ。では、失礼する」

 

サイラオーグは匙の胸にトンっと拳を当てると、今度こそ部屋から出ていった。匙は拳を当てられたところにそっと手を添えている。

 

 

「匙、どうかしましたか?」

 

「いや、あの、何か凄い人だなぁって。あの気迫に圧倒されたというか..........」

 

「無理もありません。彼は若手No.1の実力者ですからね」

 

「そうそう☆ プロ入りすれば、すぐに頭角を現すって皆が期待してるんだよ☆」

 

「そんな人が、俺を...........」

 

どうやらサイラオーグに認められたことが嬉しいらしい。原作でも二人は仲良かったからね。

匙なんかサイラオーグのことを『旦那』って呼ぶくらい慕っていたし。

 

 

「それにしても驚いたぞ、呂布。まさかキミが既にサイラオーグと接触していたとはな」

 

「........すまない」

 

「いや、別に責めてはいないさ。むしろ俺にとっては好都合と言える」

 

好都合? どういうこと? 曹操とサイラオーグって何か因縁あったっけ?

二人が直接関わったのって、原作のアザゼル杯ぐらいだと思うんだけど。

 

俺が曹操の言葉の意味について頭を悩ませてると、今度はソーナが曹操に尋ねてくる。

 

 

「それで曹操殿。呂布殿の修行はいつごろから付けていただけるのでしょうか?」

 

「そうだな、さすがにすぐには始められないだろう。俺も呂布も何かと忙しい身だ。

それに神々からは『自分たちの依頼を優先するように』と言われている。その他にも呂布をサポートするメンバーの選出もしなくてはならない」

 

「そうですね、私達も夏休みがもうじき終わる頃ですし........では、こちらで何か準備しておく物はありますか?」

 

「それについても、実際に始めてみないと分からない部分が多いな。だがとりあえず、レーティングゲームのような疑似空間を用意してもらえると助かる。

呂布がある程度、力を振るっても問題無いくらいの頑丈な空間をな」

 

「確かにそうですね.........分かりました、日本に戻り次第すぐに手配します」

 

「あ、それなら私に任せて☆ アジュカちゃんに頼めば、きっと用意してくれるはずだよ♪ ついでに必要な費用も私が出しちゃう☆」

 

「そうですか。ではお願いします、レヴィアタン殿」

 

「お姉様、ありがとうございます」

 

「うんうん、ソーナちゃんのためだもん☆ お姉ちゃんに任せて♪」

 

 

何だか知らないけど、修行の開始時期や必要な物の用意は曹操達に任せとけば良さそうだ。まぁ、俺がやるよりも曹操の方が確実だし問題無い。

 

ああ、そうそう。ちゃんとこの本を渡しとかないとね!

 

 

こうして一年間のソーナ達の修行については、『蒼天の紅旗』に戻ってからセラフォルーやソーナを交えて詳しいことを決めることになった。

 

俺は『六式体術』を体得するための訓練方法が書かれた本を渡し、俺が日本に行くまで体を鍛えておくように伝える。

 

 

 

そして俺と曹操は『蒼天の紅旗』にやっとこさ帰還することにした。

 

 






サイラオーグが匙をライバル認定しました。

っということでソーナVSサイラオーグ戦を入れたいと思います。

問題はルールをどうするかですよねぇ。

それではまた次回で!





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