深紅の武人が住くD×D   作:あさやん&あさやん

79 / 212



新章スタートです。






≪悪≫襲来編
第七十三話


 

 

 

 

 

 

【高天ヶ原】。日本の八百万の神々が生まれし天上の世界であり、地上にある神社に多くの神が降り立った後も高位の神々が住まう尊き場所である。

 

 

そんな世界のある場所にて、重厚な雷雲が突如発生! その大きさは高天ヶ原全域に及ばんとしていた!!

 

だが、高天ヶ原に住まう神々は特に慌てた様子は無い。何故なら『コレ』はいつものことだからだ..................『彼』が来ている時は。

 

 

 

 

 

 

ズシャンッ!ズシャァンッッ!!ズシャァァァンッッッ!!!

 

 

天を覆う暗雲から何百、何千という雷が迸る!! そしてソレを生み出しているのは、着物をはだけさせた一人の妙齢の男性だった。

 

その男の名は【建御雷神 たけみかずちのかみ】。日本神話は主神が一柱であり、『武術』と『雷』を司る神である。

 

 

「いくぞ、呂布!我が全身全霊による神の御雷、しかとその身に刻めい!!!」

 

 

ドガガガガガァァァァァァン!!!

 

 

 

迸った何千という雷が一つに集約し、地上にいた呂布に落ちる!!

 

人間、いや同族の神ですらまともに喰らえば無事では済まないほどの超威力の雷! 普通の人間なら骨すら残らないだろう!!

だが生憎、この男は『普通』とはあまりにもかけ離れた存在だった。

 

 

 

バシィィィィィィィン!!!ジリジリジリジリッッッ

 

 

 

呂布は左手をゆっくり上げ…………………雷を受け止めた!!!

 

受け止められた雷は呂布の左手に圧縮され留まっている!呂布は神の雷を受け止めたばかりか、我が物としてしまったのだ!!

 

 

「なんと!?」

 

 

これには建御雷神も驚きを隠せない! 主神の全力の一撃を受け止めたばかりか己の力にしてしまったのだから!!

 

だが、呂布はそんな建御雷神の驚きなどお構い無しに左手の指を建御雷神に向け、右手で引き絞る!

左手に集まった雷は鏃のような形に変化する!! まるで弓矢を放つような構えだ。

 

 

 

バシュゥゥゥゥゥゥゥンッッッッ!!!

 

 

 

「なっ、ぬおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

 

建御雷神は呂布の放った雷の矢に呑み込まれていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハーハッハッハッハッ! いや~~負けた負けた!! ああも見事に儂の雷を返されるとはなぁ!!」

 

 

建御雷神は黒焦げとなり、地面に胡座をかきながら大笑いをしている……………………結構な威力だったはずなんだけど、いったいどんな神経してるんだ?

 

 

現在、俺は天照の依頼で日本の高天ヶ原に来ている。依頼内容は毎度お馴染みである武闘派の神々のガス抜き、もとい訓練相手だ。

この手の依頼は報酬が良いので優先的に受けるようにしているんだが、こうも毎日戦い漬けっていうのはな〜〜〜。

 

 

「おい、建御雷!終わったんなら早く変われ、後がつっかえてるんだ!!」

 

「おっと、そうだったそうだった!次は誰じゃ?」

 

「次は俺だ!呂布、今日こそお主の吠え面を拝ませてもらうぞ!!」

 

 

どうやら次は迦具土のようだ。本名は火之迦具土神(ほのかぐつちのかみ)。日本神話の主神の一柱であり、火を司る神だ。

古事記では生まれた瞬間にイザナギに首を切られ殺されたはずなんだけど、どういうわけか生きていたらしい。

 

本人曰く『落とされた首を胴体にくっつけたら生き返った』とか........................どこのネロちゃまだよ。

 

 

はぁ、たまには観光したい。美味しい物を食べて、温泉にも行きたい。

 

もちろん高天ヶ原にいる間は約束どおり大宜都比売が自身の霊格を込めた美味しい料理を作ってくれるし、神の力が宿った温泉『神泉 しんせん』にも入れるのはいい。

でもたまには地上の温泉やご飯を食べたい! いくら最上の物ばかりでも、こう毎日だと飽きてしまう!!

 

 

「ほれ、呂布!始めるぞ、はよ構えんか!!」

 

 

やれやれ、仕方ない。これじゃあソーナ達の様子を見に行くのは無理そうだな〜〜〜。

 

 

「お主たち、そこまでにしておけ」

 

 

俺が本日二回目の神との訓練を始めようとすると、天照が止めに入ってきた。

 

どうしたんだろ? 普段は思いっきり戦わせるように仕向けてくるのに。

 

 

「何じゃ、天照。これから呂布と一戦交えるところじゃったのに」

 

「呂布に話があってのう。悪いが、また今度にせい」

 

「なっ、嫌じゃ! 今度こそ呂布に一矢報いるんじゃ!!」

 

「そう言って昨日もボコボコにやられておっただろうが! 毎日のように戦っておるんじゃから、少しぐらい妾に譲らんか!!」

 

「嫌じゃ嫌じゃ嫌じゃ!!」

 

「ええい、駄々を捏ねるな! 最高神命令じゃ!!」

 

 

その後も迦具土含め武闘派の神々が反発した。しかし本当に急用だったのか、最高神の権限を行使して黙らせた天照に連れられ、俺は本殿の方に戻ってきた。

 

 

「あ、呂布殿!お疲れ様なのです♪」

 

 

俺の姿を確認すると介添え役として来ていた陳宮が箒を持ちながら出迎えてくれた、どうやら本殿の掃除をしていたようだ。

 

 

「ただいま」

 

「はい、おかえりなさいなのです!」パァァァァ

 

 

眩しい、なんという尊い笑顔なのだろうか! この眩しさと尊さと愛くるしさは隣にいる天照にも匹敵するだろう!! 特に愛くるしさは!!!

 

 

「陳宮、ちょうど良かった。呂布とこれから『例の件』について話す、お主も同席せい」

 

「御意ですぞ!」

 

 

 

 

 

俺と陳宮は天照の案内で本殿の中にある一室に通された、確か『御殿』って言ったっけ? よく時代劇で城のお殿様が家臣たちとの対面や政治などの大事な話をする時に出てくる部屋だ。

 

別に普通の客間で良いのに、どうせ三人しかいないんだから。

 

 

「さて…………………話と言うのは他でもない。呂布、お主の結婚相手についてじゃ」

 

 

…………………………What ?いきなり何を言い出すんですかな、このロリ神様は?

 

俺は朱乃との恋愛について相談したのであって、結婚相手を探してくれなんて言った覚えはないんだけど?

 

 

「おお!遂に決まったですか!これで後はヴァルハラだけなのです!」

 

「いや、逆じゃ。むしろそのことについてオーディンと話すことになったんじゃ」

 

「そうなのですか? 『蒼天の紅旗』はすぐに決まったのですよ? それに他の神話群も、それぞれ良い相手や候補者を見つけたと報告を受けているのです」

 

「羨ましいのう、妾やオーディンは未だに候補者すら絞れていないというのに」

 

 

えっ?ちょ、ちょっと陳宮さん? 何、その話…………………俺、まったく聞いてないんですけど? しかも天照だけじゃなく、各神話群が総ぐるみで結婚相手探してんの?

 

それに『蒼天の紅旗』はすぐに決まったって.............。

 

 

「ち、陳宮...................」

 

「うにゅ? 何ですかな、呂布殿?」

 

「その..............俺の............結婚相手というのは?」

 

「何じゃ、陳宮。呂布に話しておらんかったのか?」

 

「私からは言ってないのですよ、てっきりリーダーから聞いてるものとばかり」

 

 

曹操ぅぅぅぅぅぅぅ! お前のせいかぁぁぁぁぁ!! いったい全体どうしてこうなったぁぁぁぁぁぁ!!!

 

ちょっと今から超特急で本部に行ってくるわ! そんで磔にした後レーヴァテインの炎で耳たぶをチョロチョロ炙りながら、じっくり話を聞かせてもらわないと!!

 

始めチョロチョロ、中パッパ、曹操泣いても火は止めない!!!

 

 

「まぁ、お主もそのつもりで妾たちに相談してきたわけじゃからな。そんなに驚くことでもなかろう」

 

いや、滅茶苦茶驚いてるよ! 前世も含めて人生で一番驚いてるよ!! ただの恋愛相談がどんな紆余曲折が起こったら、神様公認のマリッジ・ロワイヤルが勃発するんだよ!?

 

各神話群からってことはそれぞれ一人ずつ選出したとして、それに朱乃を加えたら……………………十名くらいになるだろ!?

その中から更に一人を選ぶって....................結婚相手探すのにどんだけ手間を掛けるんだよ!!

 

 

「妾たちもお主の伴侶についてはアレコレ考えておったが、肝心のお主が乗り気ではなかったからのう。

じゃが、お主から相談してくれたことで妾たちも大手を振って相手を選べるわい! 安心せい、お主の好みは聞いておるから遠慮せず全員と励むが良い。フフフフ」

 

えっ、俺のせいなの!? しかも、まさかのハーレムルート!?

 

確かに相談した時に『どんな女が好みか』というのを神様連中に聞かれたから答えたけど...................どうしよう、コミュ障の俺に何人もの奥さんなんて相手出来るはずが無い!!

 

でも、神様たちも乗り気で話もかなり進んでるみたいだから、今更『無しにしてくれ』なんて言えないし................あっ、でも陳宮が『蒼天の紅旗』はもう決まってるって!

 

 

「陳宮.............『蒼天の紅旗』からは............誰が選ばれた?」

 

「はい、アーシアさんが満場一致で選ばれたのです! みんな、結婚式は『これでもか!』というくらい派手にすると張り切っているのです♪」

 

 

ホッ、良かった…………………アーシアが選ばれたのは不幸中の幸いだ。これで黒歌やゼノヴィアあたりが選ばれていたら、どんなカオスが顕現したことか....................。

 

 

「あ、でも黒歌さんやゼノヴィアさんは『隙を見てタネをもらおう!』と意気込んでいたのです。どういう意味なのです?」

 

 

あぶねぇぇぇぇぇぇぇ! 二人とも俺のこと、そんな目で見てたのか!?

 

そう言えば、原作でも一誠と子作りをしようと迫っていたな...................そういった意味ではハーレムで奥さんたちに防波堤になってもらうのも、一つの手か。

 

 

「陳宮、その二人は厳しく監視せい。いくら『蒼天の紅旗』でも当初の取り決めを破ることは許さん。妾たちも子作りのことを考えて、伴侶は10人ほどに抑えるという方針なのだからな」

 

「? よく分からないですが、承知したのです。リーダーにも伝えておくのです」

 

 

どうやら陳宮は子作りについては、分かっていないようだ................良かった、さすがに陳宮にはまだ早いからな。

 

しっかし神様公認のハーレムか〜〜〜。後腐れがなさそうだし、間違いは無さそうだけど....................朱乃に何て言おう。

 

 

『想いには報いたい』って言っておきながら、神様に結婚相手探してもらったばかりかハーレムを築こうとしてるんだもんなぁ。

空鍋をかき混ぜて、馬乗りからの包丁でメッタ刺しにされるんじゃあ..................。

 

そういえば朱乃の本質って『依存』だったよな....................ヤバいじゃん!

もちろんこの世界の朱乃が原作と同じとは限らないし、母親も生きてて父親との軋轢も無いわけだからたぶん大丈夫だと思いたいけど....................でも、一応土下座の練習はしておこう。

 

 

 

 

「まぁ、子作りのことは呂布と伴侶たちに任せるとして、まずは妾とオーディンの所からの候補をどうするかじゃのう」

 

「そんなに難航してるですか?」

 

「オーディンの所は、ある意味仕方ないと言える。妾の所は..............色々とあってのう」

 

無垢な顔で質問する陳宮に天照はバツが悪そうな感じで目を逸らす、いったい何があったんだ?

 

 

「そういうわけで、難航している者同士で相談をしようということになっての。

オーディンを高天ヶ原に招くことになったんじゃ、オーディンには既に『蒼天の紅旗』からの護衛が付いているはずじゃ」

 

「ならどうして私たちが呼ばれたのです?」

 

「...............実はオーディンから面倒なヤツが来るかもしれない、と言われておってのう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「でゃぁぁぁぁぁぁ!!」

 

「甘え!!」

 

 

バキィッ!ドゴォンッ!!

 

 

『赤龍帝の籠手』で最大に倍加させて殴り掛かるも、匙は素早く懐に入り込んで俺の顔面に右ストレートを喰らわせる!! 俺は殴られた衝撃で吹っ飛ばされてしまった!!!

 

 

「いっつつつつ........................」

 

「兵藤、動きが大振り過ぎるって言ってるだろ? もっとコンパクトに動かないと予備動作で動きが読まれちまう。言ってみれば『テレフォンパンチ』だ」

 

「わ、分かってるよ!!」

 

 

俺は匙に何度目か分からない指摘を受けつつ、立ち上がる。

 

現在、俺達グレモリー眷属はシトリー眷属との合同訓練を行っていた。理由は会長達から少しでも呂布の修行の恩恵を得るためだ。

 

呂布自身に教わるのは無理でも、呂布の修行を受けた会長達と訓練を行うことはOKなはず。

本当は会長達から呂布の修行方法を教えて貰いたかったんだけど、さすがにそれは危険ということで合同で実戦的な訓練を行うことになった。

 

それに会長たちもまだ人に教えられるほど習熟はしていないらしい、あんなに強かったのにな。

けど会長たちも将来、学校で呂布から学んだことを教えるつもりらしいから、機会を見て教えてくれるって言ってくれた!

 

 

「兵藤、少し休憩にしようぜ?」

 

「あ、ああ」

 

 

俺と匙はスポーツドリンク片手に壁に寄りかかりながら休憩する、遠くでは部長達がそれぞれ修行をしている。

部長と朱乃さんはソーナ会長&真羅副会長と、木場は巡&仁村ちゃんと、白音ちゃんは由良と、ギャスパーは花戒&草下と。

 

そして俺は匙と訓練を行っている。

 

 

「しっかし、何度見てもすっげえ広さだなぁ....................地平線が見えるぞ?」

 

「そりゃあ、アジュカ・ベルゼブブ様特製のフィールドだからな。レーティングゲームで使われる疑似空間よりも遥かに頑丈に作ったらしいぜ?兵藤の家の地下にも似たような物があるんだろ?」

 

「ああ、もっとも俺の家にあるヤツはこんなに広くないけどな」

 

 

そう、俺の家は部長によりとんでもない魔改造および改築がされてしまった。家は高級マンション顔負けの大きさを誇り、地下には訓練場が用意されている。

 

その他にも地下にはジムや室内プール、シアターや図書館、温泉まで完備されていて、地上一階はロビー、二階は食堂やバー、会議室やレクリエーションルームなど公共の場、三階から上が住居となっていて、どの部屋も二十畳以上の広さで俺達の部屋もここにある。

上階はゲストルームも兼ねて現在空室だ。敷地内には強力な防御結界が張られ、いかなる物理、魔術攻撃にも耐える。

 

海外の一流ホテルにも引けを取らない豪華な設備に根っからの庶民である俺は圧倒されっ放しだった。

 

 

訓練場はレーティングゲームの疑似空間と同じような作りになっていて、部長や朱乃さんの全力の攻撃にも耐えられる作りとなっている。

 

ちなみにオカルト研究部の皆はサーゼクス様の命により和平会談の後、全員俺の家に住んでいる。ただし朱乃さんを除いて。

 

身持ちの固い朱乃さんだけは、男子と同じ屋根の下で暮らすわけにはいないと断固拒否。

朱乃さんの想いを知っているサーゼクス様も無理強いはしなかった。

 

せっかくだから朱乃さんとも一緒に暮らしたかったけどなぁ...............そうすれば朱乃さんの下着とか拝めたかもしれないのに。グフフフフ

 

まぁ、それでも父さんと母さんは家が賑やかになって、とても喜んでいたけど。

 

 

「ところで兵藤、オカ研の皆はもう帰らなくていいのか?もう結構良い時間だぞ?」

 

「ああ、今は家に誰もいないからな。それに明日は休日だし、今日はとことんやるって部長が張り切ってたぜ?」

 

 

俺達が夏休み、部長の実家に帰省する際に父さんと母さんに部長が長期の旅行をプレゼントしたんだ。

俺達がいない間、ずっと家で待ってもらうのも申し訳ないって言って…………………………帰ってくるのは来週末だったかな?

 

 

「そうか、じゃあもう一本やるか?」

 

「ああ、頼むぜ。っとその前に....................」

 

訓練を再開する前に………………………俺は匙に頭を下げた。

 

 

「兵藤?」

 

「悪かった....................試合前にお前や会長達のことを笑っただろ? それ、ずっと謝りたくってさ。

お前や会長達がどれだけ厳しい修行をしてきたのか知りもしないで....................勝手なこと言ってた。

それに実戦形式の訓練がこんなにもキツイとも思わなかった。匙達はみんなこれ以上にキツイ訓練をやったんだろ? 本当に................すまなかった」

 

合同訓練を申し出る際に、会長達が呂布とどんな修行をしたのか聞いた時は驚きのあまり言葉を失った。

会長達は毎日呂布と六時間も実戦訓練を行っていたらしい。あの化け物染みた強さを持つ人外の呂布と毎日数時間もぶっ通しで戦うとか........................ストイックなんてチャチなモンじゃねぇ、命がいくつあっても足りない。

 

それを知った時俺達は、そこまでして強くなろうとする会長達に深い尊敬の念を覚えた。

 

 

「………………………頭を上げろよ、兵藤。別にもう気にしちゃいねえよ」

 

「でも…………………………!」

 

「いいんだよ、笑われるのには慣れてるし................これからもきっと、色んなヤツにたくさん笑われることになると思う。今更、笑うヤツが一人二人増えたところで何も変わらねえよ」

 

「……………………………………」

 

「それにな。誰かに笑われたり、馬鹿にされたり...............俺達の夢は『そういったことの先』にあるんだよ。だから俺達は笑われてナンボなんだ。

それでも俺達は夢を終わらせない............そう皆で決めたんだ」

 

「匙……………………………」

 

 

夢のため………………………気のせいだろうか、そう言った匙がものすごくカッコ良く見えた。

 

 

 

「ま~~た呂布先生の受け売りですかぁ、匙先輩?」

 

声に反応して振り向くと仁村ちゃんが…………………いや、いつの間にか部長たちも含めた全員が俺達の所に来ていた。

 

 

「匙先輩、あんまり呂布先生のセリフばっかり真似してると姫島先輩に怒られちゃいますよ?」

 

「うっ! い、良いだろ、別に。弟子が師匠の真似して何が悪いんだよ」

 

「それ、前にも言ってたわよね。匙くん、アナタいつから呂布様の弟子になったの?」

 

「あ、いや、違うんですよ、リアス先輩。修行をつけてもらってる内に自然とそう呼ぶようになって………………………だから、俺が勝手に呼んでるだけなんです」

 

「呂布先生は止めるように言ってるんですけどね~~~」

 

「うぐっ................仕方ないだろ、もうクセになっちゃったんだから!」

 

「あんなこと言ってますけど、どう思いますか、姫島先輩?」

 

 

仁村ちゃんが朱乃さんに尋ねるが…………………………。

 

 

「........................................」

 

「せ、先輩?」

 

「........................................」

 

「姫島先輩!」

 

「っ! ご、ごめんなさい、少しボーっとしてましたわ。それで…………………何の話だったかしら?」

 

「いえ............もう大丈夫です。姫島先輩、気分が優れないんですか?」

 

「..............いいえ、大丈夫よ............気にしないで」

 

朱乃さん................レーティングゲームに負けてから、よく遠い目をしてるよなぁ。心ここにあらず、というか。

やっぱり呂布が会長達を鍛えたことについてショックだったんだろうか?

 

くそっ! 呂布のヤツ、朱乃さんをこんなに苦しめやがって!!

 

 

「................一誠君、どうかしたのですか? 私のことをジロジロと見て」

 

「あ、す、すみません! どうして皆はこっちに来たのかな~っと思って…………………………今日はとことんやるって言ってましたけど、もしかして部長たちも休憩ですか?」

 

いかんいかん、ちょっと見過ぎたか。朱乃さんは男、特に俺からの視線には厳しいからなぁ。胸とか尻とか見てしまえば、お説教待ったなしだ。

 

 

「ええ、私はそのつもりだったんだけど....................」

 

「先ほどアザゼル先生から連絡がありました。至急、オカルト研究部に集まって欲しいとのことです…………………私たち全員」

 

「えっ、部室に............ですか?それも皆?」

 

 

いったいどういうことだろう?しかもここにいる全員だなんて………………………。

 

とりあえず俺たちは修行を切り上げ、アザゼル先生の待つオカルト研究部に向かうことにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おーう、ようやく来たか。遅かったな」

 

 

俺たちがオカルト研究部に到着するとアザゼル先生は部長の席にふんぞり返っていた……………………………これでも割りと急いだんだけどなぁ。

 

 

「いきなり呼び出しておいて、随分な言い草ね。それから!そこは私の席だと言ったはずよ!!」

 

「そう固えこと言うなよ♪今日はお前たちに仕事を頼みたくてな。入ってきてくれ」

 

 

仕事って何だろう。俺達全員が?を浮かべている中、奥にある扉が開く。

 

 

「まったく、神を待たせるとは随分と偉くなったもんじゃのう、アザゼル坊」

 

「そう言うなよ、お詫びに『良いところ』へ連れてってやるからよ♪」

 

「ふむ............その言葉、忘れるなよ。フフフフ」

 

 

扉から出てきたのはモノクルを付けた白い長髪の爺ちゃんだった。そしてその後ろから更にスーツを着た銀髪ナイスボディのお姉さんと…………………。

 

 

「オーディン様!主神ともあろう御方が、そんな如何わしい場所へ赴くなど…………………!」

 

「言っても無駄よ、ロスヴァイセ。この爺さんの風来坊っぷりは嫌ってほど痛感したでしょ? まったく日本入りするのにどんだけ掛かったことか………………………」

 

「あっちこっち寄り道してましたからね....................」

 

「この調子だと日本でも振り回されそうです..................」

 

「俺はオーディンの爺さんに色々と連れてってもらったから、寄り道万歳だったぜ?それに遅れた時の責任は、この爺さんに押し付ければ問題無いだろ?」

 

 

っ、そうだ! あの爺さん、この間冥界で会った..................確かオーディンっていう北欧で一番偉い神様だ!!

 

あとメガネを掛けたあの子は、以前会ったことのある賈駆ってヤツだ! でも他は初対面だな。

 

背中に刀を背負い、長い黒髪で額にハチマキみたいな物を頭に巻いてる女の子に立派な杖を携え薄い紫髪をポニーテールにした大人しそうな女の子。どちらも俺よりも年下のように見える。

そして青い髪を後ろで一纏めにし、軽装に身を包んだチャラそうな男。

 

初めて見る面子に俺たちも戸惑ってしまう…………………そんな中、部長が代表して尋ねた。

 

 

「オーディン様!? どうして日本に!? それにそちらの方々は....................」

 

「おお、いつぞやのルシファーの妹か。相変わらず見事な乳だのう。何、ちょいと天照のヤツと相談することがあったから来日したまでのことよ。この者達は儂の護衛じゃ................ほれ、挨拶せい」

 

 

「あ、はい。初めまして、グレモリー、そしてシトリーの皆さん。私は北欧のヴァルキリー、ロスヴァイセと申します。以後、お見知りおきを」

 

「ハァ、『蒼天の紅旗』所属、賈駆文和。前にも言ったけど、アンタたちとよろしくするつもりは無いわ」

 

「同じく『蒼天の紅旗』所属、周泰幼平です」

 

「あの............メディアと申します。『蒼天の紅旗』に所属しています」

 

「俺はクー・フーリン、と言っても子孫だがな。同じく『蒼天の紅旗』に所属している。ま、仲良くやろうや」

 

やっぱり、こいつらも『蒼天の紅旗』なのか。こいつらも曹操や呂布と同じで英雄の子孫なのか?

 

 

「今回、オーディンが来日するにあたって『蒼天の紅旗』が護衛することになったらしいんだが................リアス、ソーナ、お前たちにも手伝ってもらおうと思ってな」

 

 

「「「「「「!!!!」」」」」」

 

「なっ!!」

「私たちが!?」

 

俺たちがオーディンの爺さんの護衛!? でも何で俺たちが…………………『蒼天の紅旗』だけじゃダメなのか?

 

 

「まぁ、これも勢力間の友好関係のためってことで、一つよろしく頼むよ♪」

 

「ふん! まったく、どこから嗅ぎ付けてきたのか…………………それにアザゼル! リーダーから聞いた話では、護衛に参加するのは『シトリー』だけだったはずよ! グレモリーまでいるのは聞いていないわ!!」

 

「っっっっ!!」

 

コイツ、部長の前で何てことを!! くっそ、確かに俺達は会長に負けたけど................だからって本人の前でハッキリと言うこと無えだろ!!

 

部長が俯く中、アザゼル先生が頭を掻きながら部長をフォローする。

 

 

「あ~いや、まぁ................すまねえ。リアスを入れたのは俺の独断だ、どうしてもコイツらのために何かしてやりたくてな。

安心してくれ、リアス達はあくまで後衛兼サポートに徹してもらう。お前達の邪魔をすることは一切無い」

 

「『俺の独断』?嘘おっしゃい、どうせルシファーも絡んでるんでしょ? 妹の落ちた評価を取り戻そうって魂胆が見え見えよ。私たちの仕事をこんな形で利用されるなんてね」

 

「……………………………………」

 

「まぁ、いいわ。くれぐれも私達の邪魔をしないでちょうだい。あとソイツらが問題を起こしたら、アンタとルシファーが責任を負うってことでいいのよね?」

 

「........................ああ」

 

 

...................ちくしょう、言いたい放題言いやがって! お前に俺達の何が分かるって言うんだ!!

 

俺にもっと力があれば....................誰にもバカにされないくらい強ければ!!!

 

 

「フォッフォッフォッ、若いのう。どうやら話はついたようじゃな、それでは頼むぞい」

 

「はい、精一杯やらせていただきます」

「....................はい」

 

会長は凛とした表情で、部長は力無くそれぞれ返事をする........................くそっ! 護衛だか何だか知らねえが、こうなったらキッチリ仕事して賈駆の鼻を明かしてやる!!

 

 

その後、俺達が護衛に参加するのは明日からってことで話がまとまったんだけどアザゼル先生が朱乃さんに近づいてきた。

 

 

「…………………………朱乃、お前に客が来ている」

 

「私に、ですか?」

 

「ああ、今連れてくる」

 

 

アザゼル先生はそう言い残し、部屋から出ていくと十五分ほどして戻ってきた。

 

アザゼル先生の後ろには妙齢の男性と女性がいて、男性は正に偉丈夫という感じだ。一方、女性はおしとやかな雰囲気だが大人の女性って感じの人だ。

 

ん? あの女性の人、朱乃さんにそっくりだ。もしかして...................。

 

 

「..................朱乃」

 

二人は前に出てきて男性が朱乃さんの名前を呼ぶと、朱乃さんは両手で口を覆い震えるような声で答える。

 

 

「っっっ............父様、母様................!」

 

 

 

やっぱり二人は朱乃さんの両親だった。

 

 

 

 







はい、というわけで『恋姫』からは周泰、『FGO』からはクーフーリンとメディア(リリィ)を出してみました。

キャラ選出の理由としては、スピードがあるキャラが必要だったのと................あとは作者の趣味ですwww

最初は神の血が入っていたり、半神半人は避けようと思っていたんですけど・・・・・・ヘラクレスが登場してるし、アルジュナとかアキレウスとかのぶっ壊れサーヴァントじゃなきゃ大丈夫だろうと判断しました。

ちなみに作者はリリィ系がダントツで推しです!!性能面とかは別にして!!



  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。