ヤバい........朱乃をヤンデレにしないようにしていたら、勘違いがとんでもないことにwww
呂布との再会時のハードルがエベレスト並みに高くなった気がします。
神々が奉先様の伴侶となる女性を用意しようとしている...........そのあまりにも衝撃的な事実に私が絶望していると、オーディン様が奉先様の想いを語る。
「先ほども言ったが........儂らが呂布への干渉を禁じたのは、呂布を利用させないためじゃ。呂布を取り込もうとする輩にな」
それについては理解している。そもそも私がリアスの眷属になったのも、その『神々の警告』があったからだ。
故に父様は私に奉先様のことを諦めさせるため、別の男性と結婚させようとした。
「『干渉』には当然『結婚』も含まれておる。儂らの警告により、美人局での政略結婚も行うことは出来なくなった。
じゃが、これは同時に『呂布自身が望んだ結婚』も禁止してしまう結果となってしまったのじゃ」
っ、そうだ! 『神々の警告』がある限り、奉先様は誰とも結婚することは出来ない。それは奉先様自身が望んだ相手とも例外ではない!!
「この件については元々、儂らの中でも問題としていた。何せ呂布ほどの英雄が結婚することも子を成すことも出来ないなど、あってはならないことじゃからな。
しかし、どんな思惑があるかも分からん相手と結婚させるわけにはいかん。もちろん、呂布の意思を無視して儂らが無理矢理宛がうなど論外じゃ。
故にこの問題は先送りとなっておった。幸いにも呂布自身は色恋に疎かったからのう」
「色恋に疎いだって!? そんなわけ無ぇだろ! 現に自分の結婚相手を神様たちに用意させようとしてるじゃねえか!!」
オーディン様の言葉に一誠君が反論する。私のために怒ってくれてるのでしょうけど、今は大人しくしていて欲しかった。
しかもまだ話の途中だというのに...........。
一誠君の言葉にまたもや『蒼天の紅旗』の方々が反応するが、オーディン様が止める。
「止さんか蒼天の。赤龍帝の小僧も、そんなに怒鳴らんでも耳はまだそこまで悪くなってはおらん。
それにまだ話の途中じゃろうが.........若いモンはせっかちでいかん」
「オーディン様、申し訳ありません。続けてください..........イッセー、アナタは少し静かにしていなさい」
「うぐっ! す、すみません、部長」
リアスに叱られたのか、さすがの一誠君も引き下がる。リアス、出来ればもっと早く動いて欲しかったわ。
「話を戻すぞ..........ここまでが『姫島朱乃に告白される前』の呂布の状況じゃ。
そして姫島朱乃に告白された呂布は、急いで儂らに自身の結婚について相談をしたのじゃ」
「? 急ぐ? 何故、奉先様は急ぐ必要があったのですか?」
「それはな、姫島朱乃」
「おぬしを守るためじゃよ」
...............え、守る? 私を、守る...........何から.........?
「なっ、朱乃さんを守るって.........いったいどういうことだよ!?」
リアスに大人しくするように言われていたのに、またも一誠君が騒ぎ出す。
しかし私にはそんなことはどうでも良く、オーディン様の言ったことを理解するので精一杯だった。
「言葉通りの意味じゃよ。より正確に言えば『姫島朱乃とその周囲の者を守る』ためじゃな」
「周囲の者って......それは私達のこともですか、オーディン様?」
「そのとおりじゃ、リアス・グレモリー。よく考えてみよ。もし呂布が姫島朱乃の告白を受け入れていたり、告白のことを誰にも相談しなかった場合...........儂ら神々が黙っていると思うか?」
「「「「「!!!!!!!!!!!!!」」」」」
「神々の警告を無視して呂布と結ばれようとする輩に、儂らが慈悲を与えるハズが無かろう。何のための警告と思っておる?
ましてや悪魔側は一度、セラフォルー・レヴィアタンが禁を破っておる。二度も警告を無視された儂らがどういう行動に出るか、さすがに想像がつくじゃろう?」
「「「「「......................」」」」」
そうだ............あの時は奉先様のことで頭が一杯で、自分の想いを伝えることしか考えていなかった。
私の告白のことを知った神々がどういう行動に出るかなんて、全く考えていなかった。
私自身が裁かれるなら良い。それだけの『覚悟』があって想いを告げたのだから...........でも、周りの人たちは? リアスや他の皆は?
私一人の想いに皆を巻き込むところだった! 私は何て愚かだったの?
奉先様のことも、周りのことも、全然考えないで............!
私はあの告白が独りよがりな行為だったことを今になって理解した。
「実際儂らの報復を恐れた貴族共が、姫島朱乃やその主たるリアス・グレモリーの首を差し出すよう魔王に上申したという話も聞いておる。そうじゃな、アザゼル?」
「なっ、アザゼル、それは本当なの!?」
神々だけじゃなく、貴族たちまでもが私を弾劾しようとした!? しかもリアスまで!?
オーディン様の問いにアザゼル先生は普段では見せないほど険しい顔をして答える。
「..........ああ、サーゼクスからそういった声が貴族から上がったってことは聞いている。
あの場には多くの貴族たちがいたからな、そいつらから話が広まったんだろう。
幸いにも数はそこまで多くなかったみたいだし、呂布は告白を受け入れたわけじゃなかったからな。
それに神々も特に何も言ってこなかった..........だからサーゼクスの判断で、特に問題無いってことになったらしい」
「そんな.......私のせいで..........!?」
「アザゼル、どうしてそんな大事なことを黙っていたの!? それにお兄様も..........!」
「『問題無い』って決まったことをわざわざ言うことは無いだろ? 俺もサーゼクスも、余計な心配をさせたくなかったのさ。レーティングゲームで負けて傷心の中、必死になって強くなろうとしているお前たちには特にな」
「っ................!」
知らなかった........私の告白がそこまで沢山の人たちに迷惑を掛けていたなんて。
奉先様にお会いして、お話しして、ダンスも踊って、告白して.......一人浮かれていた。
告白の返事は貰えなかったけれど、いつか私の想いを受け入れてくれるんじゃないかと期待をしていた。
でも、現実はそんなに甘くはなかった。
「.................」
「朱乃.............」
っ、ごめんなさい、父様、母様! 勝手に悪魔になった上に、自分のせいで皆に迷惑を掛けて...........!
ああ、私は何を得意になっていたのだろう.........こんな愚かな娘でごめんなさい!!
私は自分の『覚悟』がとんでもない思い違いだったことに茫然自失となった。
「話を最後まで聞かんか、姫島朱乃よ。ここからが本題なのじゃぞ?」
「............え?」
もはや奉先様に会わせる顔など無く、いっそのこと死んでしまいたいとすら思っている私にオーディン様が話を聞くよう言ってくる。
「言ったじゃろう、呂布が儂らに相談したのはお主を守るためじゃと。呂布が結婚に乗り気なことが分かった儂らは、各神話群からそれぞれ呂布の伴侶を選ぶことを決めた。
各神話群から.........しかも主神が選んだ相手ならば間違いは無いし、条件は同じになるから世界の均衡が崩れることも無い」
それは先ほども聞いた。確かに神々が選んだ相手なら、きっと奉先様に相応しいだろう........私なんかよりもずっと。
奉先様にとっても、世界にとっても、良いことずくめだ。
「そう、ですか............」
「.......フゥ、しかたないのう。これは後ほど正式に書面で伝えるつもりだったんじゃが、アザゼルがいるなら構わんじゃろう」
「ん?ど ういうことだよ、オーディン」
私が力無く返事をするとオーディン様が溜息混じりにアザゼル先生へと向き合う。
「アザゼル。聖書陣営から一人、呂布の伴侶となる女性を選び出せ」
「「「「「「っっっっっっ!!!」」」」」」
.............奉先様の、伴侶.........聖書陣営から? っ、それって..........!
「なっ、マジかよオーディン!?」
「うむ、儂ら神々の決定じゃ。言ったじゃろ、世界の均衡を保つためじゃと。
この件におぬしら聖書陣営を外すと、良からぬことを考える輩も現れかねんからのう。『禍の団』と手を組んだりとかな」
「なっ、お兄様.......魔王様がそんなことをするはずがありません!!」
「魔王は組まんでも周りの連中が組む、あるいは組ませるように仕向けるかもしれんじゃろ?
悪魔.......いや、教会も堕天使も一枚岩でないことぐらいおぬしだって知っておるはずじゃ」
「っ、それは............!」
確かに。他の陣営はともかく、悪魔政府は魔王様を中心とする革新派と大王を中心とする保守派に分かれている。
そして保守派の中には未だに旧魔王の血筋を重んじる者もいて、そんな輩はむしろ『禍の団』の予備軍と言えるだろう。
「まぁ、それは表向きの話。実際は呂布の意思が大きいんじゃがな」
「奉先様の..........?」
「うむ、言ったじゃろう? おぬしを守るためだと。これで聖書陣営は少なからず呂布.........即ち『世界最強』と繋がりを持てるということじゃ。
本来であれば儂らが絶対に許さないであろうことが、限定的とはいえ可能になったのじゃ。
これはおぬしら聖書陣営にとって破格とも言える待遇じゃろう。そしてその『きっかけ』を作ったのは.........姫島朱乃、そなたの告白じゃ」
っ、私が!? 私の告白が、きっかけ?
「此度の儂らや聖書陣営が呂布の伴侶を選ぶことになった『きっかけ』、つまり『功労者』は姫島朱乃........おぬしということじゃ。
早い話が、本来であれば裁かれて然るべき『罪』が、呂布が儂らに相談したことで公然のものとなり、『功績』に転じたわけじゃ。
さすがの儂らや貴族悪魔共も『功績』ある者を裁くわけにはいかんからのう」
そんな..........奉先様は、そこまで私のことを想って...........!
私は自分の想いに皆を巻き込んだのに.......それをあの方は、私たちを守ろうと...........!
私は奉先様の優しさをどうしようもなく嬉しく思うと同時に、言葉では言い表せないぐらいの申し訳なさを感じた。
私の独りよがりな想いを真剣に受け止めようとしてくれたことへの喜びと、私の愚かな行為で巻き込まれた皆を守るため.........自らの身を捧げることになってしまった奉先様への謝罪の気持ちで心が一杯になった!!
「呂布は.......アヤツは自身が世界に及ぼす影響力を理解している。
どれだけ強くなろうとも、決して自身が世界の脅威にはならないように細心の注意を払い、世界のことを想っておる」
オーディン様はとてつもなく大きな『何か』を見るような目で上を見る。その後、とても優しげな眼差しで私に向けてくれた。
「そしてそれと同じくらいに.........姫島朱乃、おぬしのことを想っておる」
奉先様が..........私のことを、世界と同じくらいに...........?
「おぬしに告白されて、すぐに儂らに相談をしたのは英断じゃった。時間を置けば、取り返しのつかない事態になっていたかもしれんからのう」
奉先様...........私が悪いのに! 全部私が悪いのに! それでも私や周りの人たちを守るために............!!
「呂布はおぬしや、おぬしの周りの者たちのことを何よりも気に掛けておった。
じゃがその想いをあの場で言うことは出来んかった。だから、ああ言うしかなかったんじゃろう」
『すまない朱乃。今は、その気持ちには、応えられない』
『朱乃の想いには、報いたいと思う』
オーディン様に言われ、私は........いや、『私たち』の脳裏にはあの告白の場面が思い出されていた。
周りからは押し殺しながら泣く声などが聞こえ、涙を流している者もいる。
あれは.........そういう意味、だったのですね。
告白の後、奉先様が会長たちのために世話を焼いていることを知った時はショックだった。
どうして私の元へ来てくれなかったのかと嫉妬で頭がおかしくなりそうだった。
見違えるくらい強くなった会長達を見て、あの方の寵愛を受けていることが気に入らなかった。
試合に負けた後も表面上は取り繕っていたが、本心では嫉妬と悔しさで気が狂いそうになっていた。
奉先様は私のことなど見てはいないのかと.......私が告白しても、何も感じてはいないのではないかと!
だから、私のところへ来てはくれなかったのだと.........そう思っていました。
でも........そうじゃなかったんですね、奉先様........。
私はようやく奉先様の想いを理解した。
「う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっっっ!!! あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっっっ!!!!」
私の心はもう限界だった! 奉先様の大きすぎる優しさと想いを.........私の心は受け止めきれず、許容量を超え、溢れた想いは涙となって流れ出た!!
「ごめんなさい、奉先様..........ごめんなさい、ごめんなさい............ごめんなさい、奉先様...........!」
私はただひたすらに謝り続けた!
自分の告白により奉先様に迷惑を掛けてしまったこと。
それでも奉先様は私たちを守ろうとしてくれたこと。
そのために奉先様の人生を狂わせてしまったこと。
そんな奉先様の想いを知らず、奉先様を疑ってしまったこと。
いくら謝っても足りないくらいだ! 奉先様に相応しい女になると言っておきながら、奉先様の気持ちを考えていない!
そんな私が奉先様の妻になれるわけがない!!!
奉先様の想いを理解して、ようやく自分のことが分かった。
私は本当の意味で、奉先様のことを『愛して』はいなかった。『想って』はいなかった。
幼い頃に救われ、再会し、守られた。誰よりも強いあの方へ、誰よりも逞しいあの方へ、身を委ねる心地よさに完全に『依存』していた。
『奉先を愛している』のではなく、『奉先様を愛している自分に陶酔していた』だけ。
『奉先様を想っている』のではなく『奉先様に依存していた』だけ。
奉先様への想いに嘘偽りは無い、それだけはハッキリと言える。でも夫婦とは互いに支え合うものだ、父様と母様のように!
けど私は奉先様に『依存』してしまった。私の『想い』は...........紛い物だった。
あの方の.........奉先様の想いこそ、この世界で『愛』と呼ばれる物だ。それに比べ私は....................こんな自分が嫌になる。
「呂布はおぬしが自分に依存していることを理解しておった、このままではいけないということもな。しかし、それでもおぬしの『本気』は汲もうとしたのじゃ」
「ぅ、ぅ、ぅ....ぅぅぅぅぅぅ!!!」
「純粋であった想いが、強大な力に魅了されたことで変貌する。儂はそんな輩を嫌と言うほど見てきた。
どんな末路を辿るかもな。おぬひの目は、そんな輩によく似ておった」
「ぁ.....ぁ........ぁ...........!」
そうだ.........最初は確かに奉先様のことを愛していたはず。だからあんなに頑張ってこれた。
でも奉先様の『強さ』を見て、触れて........いつの間にか、自分でも気付かないうちに『愛情』が『依存』へと変わっていた。
結局、私も他の者と同じ。奉先様の『力』しか見ていなかった。
「呂布はちゃんと、おぬしのことを見ておる。姫島朱乃、それでもおぬしは呂布を独占したいと思うか? ただ一人の伴侶でなければ不満と申すか?」
「フルフルフルッ!」
オーディン様の問いに私は首を振って答える。私にそんなことを言う資格は無い。『愛情』を履き違えた私には、何も言えるはずがない............。
でも.........それでも私はあの方の.......奉先様のお側にいたい! 奉先様と一緒に生きていきたい!!
たとえ奉先様のお側に何人女性がいたとしても、私は奉先様の妻になりたい!! それが私の......『姫島朱乃』の幸せなのだから!!!
私の中にこれまでにない『想い』が芽生える! 聖書陣営で選ばれるのはただ一人。
きっと何人もの候補が挙がってくるでしょう..........でも、何人いても変わらない。
私は必ず奉先様の妻になってみせる!! そして妻になったら、もう一度告白しよう。
今度はちゃんと自分の本当の気持ちを伝えよう!!『依存』なんかじゃなく、『愛している』のだと!!!
私は涙を拭い、奉先様から戴いた『想い』を受け止め立ち上がる!
「ほう。先ほどとは打って変わった、『覚悟』を秘めた強い瞳じゃ。
どうやら呂布の.......『世界最強』の男の妻になる『覚悟』は出来たようじゃな。なるほど、呂布は『これ』を見越していたのかもしれんのう」
「はい! 私は必ず、奉先様の妻になってみせます!!」
「フォッフォッフォッ、良う言うた! じゃが、そう簡単な話ではないぞ?
恐らく貴族悪魔たちは、ここぞとばかりに自分たちの思惑を捩じ込んでくるじゃろう。
しかしそれらを全てはね除けられないようでは、呂布の妻は務まらん! 『世界最強』の男の妻の座、欲しいと言うなら勝ち取ってみせい!!」
「はい!!」
私はもう迷わない、泣かない、挫けない! 奉先様の妻になって、もう一度想いを伝えるんだ!
そして私は奉先様と共に生きていく!! 奉先様の妻として!!!
「オーディン殿.........此度の多大なるご配慮、父として深く御礼申し上げます! 朱乃、しっかりと励むのだぞ?」
「朱乃。ここで呂布殿の想いに応えられないようでは、貴方に妻になる資格はありません。
呂布殿の伴侶になれなければ、その場で出家し尼となりなさい」
「はい父様、母様! 私、絶対に負けません!!」
オーディン様だけではなく、父様と母様からも激励をもらう。心配しないでください父様、母様! 私はもう大丈夫です!! 誰にも妻の座は渡しません!!!
私が父様と母様に答えていると、アザゼル先生が頭を掻きながらオーディン様に話し掛ける。
「ありがとよ、オーディン。おかげでアイツの想いが報われそうだ。それにレーティングゲーム以降、不安定だった朱乃の心が持ち直した」
「ホッホッホッ、気にするな。年寄りというのは何かと世話を焼きたがるモンなんじゃよ。ホッホッホッ」
「なるほど.........じゃあ俺もアイツの先生として、世話を焼くとしますかね♪」
オーディン様と話し終えたアザゼル先生が、今度は父様に近づいてくる。
「バラキエル、総督命令だ。今のオーディンの話を悪魔、天使側へ伝えてくれ。
それから俺たち堕天使は『総意』として..........呂布の妻に『姫島朱乃』を推薦することも通達してくれ」
「「「「「っっっっ!!!」」」」」
「ほっほーう、そう来たか♪」
「.........良いのか、アザゼル」
「ああ、他にめぼしい候補もいないしな。それに.........朱乃が悪魔になったのは、俺にも責任がある。遅くなっちまったが、せめてもの罪滅ぼしさ♪」
「..........すまない、アザゼル。感謝する!!」
「アザゼル先生、ありがとうございます!!」
「ハハッ、いいってことよ♪ そん代わり、絶対に負けんじゃねーぞ」
「はい♪」
アザゼル先生からの推薦も貰えたことで、少なくとも舞台に上がることは出来た。そしてリアスやソーナ会長も前に出てくる。
「なら、私も朱乃の主として出来ることをやらないとね。お父様にお願いして『グレモリー家』として、朱乃を推薦してもらいましょう。
それから........出来るかどうか分からないけど、『魔王』として朱乃を推薦出来るかお兄様に相談してみるわ」
「では私も『シトリー家』として、朱乃を推薦するよう父に頼みましょう。姉は.........恐らく二つ返事で引き受けてくれるでしょう」
「リアス、会長.........ありがとう! 感謝で言葉も出ないわ!!」
「フフ、気にしないで♪ 眷属になる時に言ったでしょ? 『最大限の便宜を図る』って。頑張りなさい♪」
「つまらない思惑が付いた女性が呂布殿の妻になるなど、容認出来ませんからね。あの方は私達にとっても恩人ですので」
リアスと会長の心遣いに涙が出そうになる。でも泣くわけにはいかない、私はもう泣かないと決めたのだから!!
そして周りの皆も私のことを応援してくれる!
「朱乃さん、頑張って下さい!」
「ファイトです」
「その、僕たち、朱乃先輩のこと応援してますから!!」
「ウオォォォォ、呂布師匠もリアス先輩も会長もカッコ良すぎるぜぇぇぇぇ! 姫島先輩、呂布師匠の奥さんは貴方しかいません!!」
「頑張って下さい、姫島副部長」
「姫島先輩、ファイトです!!」
「私達、応援してますからね~~♪」
「負けちゃダメですよ、先輩」
「呂布先生のこと、誰にも渡しちゃ駄目ですからね!」
「『恋』は戦い、『愛』は勝ち取るものですよ、先輩!」
リアスも会長も、眷属の皆も........みんな、良い子達ばかりだ。こんなにも皆から想われて、私は間違いなく幸せ者だ。
そうだ.........負けるわけにはいかない。私を応援してくれる皆のためにも、そんな皆のことを守ろうとしてくれた奉先様のためにも!
そして何より、私自身の幸せのためにも..........私は負けるわけにはいかない!!
「ありがとう、皆。私..........頑張るわ!!」
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
朱乃さんが皆から応援される中、俺は一人部屋の隅で佇んでいた。
朱乃さんのお母さん、凄いことを言ってたな。『妻になれなきゃ、尼になりなさい』って。
悪魔が仏門に入ったら浄化されちゃうんじゃあ? それにグレモリー眷属としても、それはどうなんだろう?
それにしても呂布のヤツ、朱乃さんや俺たちを守るために自分を売るようなことをするなんてな。
呂布の想いを知った時、朱乃さんは泣き崩れ号泣した。他の皆も俯きながら声を出せずにいた。
シトリーの皆にいたっては、声を押し殺しながら泣いてる者もいた。匙も涙目になりながら鼻を何回も啜っていた。
でも、今は皆笑っていられる。本来なら神様たち、もしくは貴族連中に吊し上げられてこんな光景は無かったかもしれない。
呂布が守ってくれなければ...........。
そういえば、会談の時に曹操が言ってたっけ。
『彼は決して『力』だけの人間じゃあない。仲間や親しい者の痛みや苦しみを、自分のモノとして考えられる人間だ』
『そんな呂布の情の深さを理解せず、呂布の『力』しか見えないのなら、君たちはいずれ滅びの道を辿ることになるだろう.......神々の警告を無視する形でね』
悔しいけど、曹操の言ったとおりだった。呂布は朱乃さんや俺たちの苦しみすらも自分の苦しみとして捉えていた.......だからこそ、俺たちを守ろうとした。
呂布のことを愛し告白までした朱乃さんは、気付かないうちに誰よりも呂布の『力』に囚われていた。
結果、神様たちの警告を無視して悪魔が滅ぼされそうになった。
呂布のハーレムか.........俺もハーレムを目指しているけど何だろう。
俺がハーレム王になった時に呂布のハーレムと見比べたら、何故か負けるような気がする。
俺のハーレムと呂布のハーレム。同じように見えるけど、何故か俺の方は寂しく思えてしまう。
本当なら俺も朱乃さんにエールの一つでも送るべきなんだろうけど、何故だか皆のところへ行けずにいた。
朱乃のフォローについては、とりあえず完了です。原作でも朱乃の本質は『依存』だったので、それを何とかしたいと思いました。
さすがに夫婦間の『依存』は幸せな未来が見えませんからね................................。
次は一誠の救済措置を行う予定です。ただ一誠にはかなり痛い目に合ってもらいます・・・・・・でないと、私の思い描く『兵藤一誠』になりませんので。
それでは皆さん、次回で♪