深紅の武人が住くD×D   作:あさやん&あさやん

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北欧からの嫁さんはどうしましょうかね。無難なところならロスヴァイセなんですが........................




第七十六話

 

 

 

 

 

 

「フォッフォッフォッ、いや~~今日も遊んだ遊んだ。やっぱり日本は娯楽が充実しておるのう♪」

 

 

 

俺たちグレモリーとシトリーは現在、オーディンの爺さんの護衛の真っ最中....................なんだが、実際はこの爺さんの観光旅行に付き合わされているだけである。

 

現在は山の上空に差し掛かっているんだけど....................いやホント、色々な所に連れ回された。

立派な馬車、そしてそれを引くこれまた巨大な馬。

こんな物を用意するぐらいだから、遠出する事は予想していたが、まさか日本中を巡る事になるとは思わなかった......................。

 

 

部長や会長たちは馬車の周りを飛んで、『蒼天の紅旗』の連中と一緒に周囲の警戒を行っている。俺はまだ上手く飛べないので、馬車の中で爺さんの護衛兼話し相手だ。

 

俺の他にはアザゼル先生と爺さんのお付きのヴァルキリーのロスヴァイセさん、そして朱乃さんの父親のバラキエルさんがいる。

 

ちなみに朱乃さんの母親の朱璃さんは俺の家でお留守番だ。

 

 

俺があっちこっち連れ回されてヘトヘトの中、アザゼル先生が思い出したかのようにオーディンの爺さんに尋ねる。

 

 

「そういえば、オーディン。何で今回はアンタだけが天照の所に行くんだ?他の神話群の連中はどうした?」

 

「うむ...........実は、儂と天照のところだけが未だに呂布の伴侶の候補者すら絞りきれておらん状況でな。

他はもう候補者が決まったり、妻となる女子が決まったりしているんじゃがのう...................そんなわけで、頭を悩ませている者同士で直接会って相談しよう、ということになったんじゃ」

 

「はぁ~~、人間一人のために御苦労なこった。んで、何でそこまで難航してるんだ?」

 

 

「...................アザゼル、儂らヴァルハラがどういう場所か忘れたか?」

 

「あん? 死んだ英雄の魂、エインヘリアルを迎え入れる場所だろ。そんくらい...............って、まさか.................」

 

「はぁ................その『まさか』じゃよ............」

 

上機嫌だったオーディンの爺さんがいきなり溜息をつく。アザゼル先生も何かを理解したような感じで、手を顔にやり天を仰ぐ。

 

えっ、なに?どういうこと!?

 

 

「あの~~すみません、どういうことでしょうか?」

 

「フゥ、儂らヴァルハラは神代の世より死した『英雄』に安らぎを与えるため、その魂を迎え入れてきた。そして『英雄の魂』はヴァルキリーに導かれ、ヴァルハラへと辿り着く。

しかしここ数百年、人類史に名を残すような『英雄』が生まれることは無く、ヴァルハラ........もといヴァルキリー達の部署は閑古鳥が鳴いていた。早い話が、ほぼ役割の無い閑職扱いだったということじゃ」

 

「...............//////////////」

 

マジかよ、神様たちの世界でもそんな窓際族みたいな職場があるのか。嫌なリアリティーがあってちょっと信じられないけど、ロスヴァイセさんが顔を真っ赤にして恥ずかしがっているところを見ると本当のことみたいだ。

 

 

「そんな状況が長いこと続く中、この時代にてようやく『英雄』と呼べる人間が現れた。

しかも儂ら主神すらも超越し『世界最強』へと至り、ヴァルハラだけではなく各神話群の神々からも認められるほどの途轍も無い存在じゃ。そりゃあヴァルキリー達も、目の色を変えて迎え入れようとするじゃろう?

ヴァルキリー達は『英雄』を導くのが生業、『英雄』に色々と世話を焼く中で情が芽生え、『英雄』と結ばれるヴァルキリーも多かったからのう」

 

「っ!ヴァルキリーと人間が恋人同士になったり、結婚したりするんですか!?」

 

「うむ。神代ではむしろヴァルキリーと英雄が結ばれることは当たり前じゃったのう。まぁ、遥か昔のことなんじゃがな。

しかし今や『英雄』と呼ばれるような人間はおらん。故にヴァルキリー達にとって『英雄』と結ばれることは、神話の中での出来事...................一種の憧れになっておるんじゃよ」

 

へぇーーー、つまり女の子がロマンチックなお伽噺に憧れて、白馬の王子様を夢見るようなモンか。

随分、乙女チックだなぁ。そういえばヴァルキリーって『戦乙女』って書くんだっけ? 誰が考えたか知らないけど、そのものズバリって感じだな。

 

 

「そんなわけで、呂布はヴァルキリー達の憧れの存在であり、ようやく出会えた理想の結婚相手なんじゃよ。

呂布がヴァルハラに来るたびにヴァルキリー達が色めき立ってのう................以前は誰が世話係になるかで毎度大騒ぎしておったぐらいじゃ」

 

「そうだったんですね。でも、それならヴァルキリー以外から選ぶのはマズイことになるんじゃあ?」

 

「マズイなんてモンじゃないわい。もしヴァルキリー以外から選んだ場合、間違いなく連中が全員漏れなく暴動を起こすじゃろう。

最悪、ヴァルキリー版ラグナロクが勃発し、ヴァルハラが血に染まる」

 

「ひえぇぇぇぇぇぇ、じゃあやっぱりヴァルキリー達から選ばなきゃいけないんですね」

 

「うむ。じゃが、そうなると今度は『誰を選ぶか』で問題が生まれる。そして誰をどんな方法で選んだとしても、血で血を洗う争いになるじゃろう。

今回の護衛を選ぶ時ですら、熾烈な奪い合いになっていたからのう。恐らく儂に自分を売り込むためじゃろう」

 

「..................どのみち血を見ずにはいられないんですね................」

 

地獄................マジでヴァルハラは地獄だよ!ヴァルキリーから選ぶ選ばないに関わらず、ヴァルハラには血が流れるって................オーディンの爺さんに心から同情するよ!!

 

 

「オーディン様!デタラメを言わないで下さい!! 私たちヴァルキリーは、そんな短絡的で危険な存在ではありません!! ここにいる人たちが信じたらどうするんですか!?」

 

「何を言う、デタラメなものか。フレイヤから聞いておるぞ。お主が任務でヴァルハラにいない時に呂布が来て、任務から戻った時には既に呂布は帰ってしまったことを知り、酒に入り浸ったそうではないか」

 

「うっ、そ、それは.................」

 

「そのうえあまりにも酒グセが悪く、魔法を所構わず撃ちまくったばかりか、建物やら何やらを破壊し............フレイヤや他のヴァルキリー達が総出で掛かって、ようやく止まったとか」

 

「うぅぅぅぅぅぅ////////////////」

 

酒に酔って魔法ぶっ放し.建物壊して大勢で止めに掛かるって...................この人、こんなに美人なのに酔うとそんなに危険なのかよ。せっかく美人でスタイルも良いのに何か残念だな。

 

 

「だって、呂布様とお会いできる機会なんてなかなか無いし....................せっかく来てくれてもお姉様方、他のヴァルキリーとの順番の兼ね合いで、お話しすら出来ないし。

ようやく次は私の番だったのに、よりにもよって私のいない時に来るなんて........................う、う、うぇぇぇぇぇぇぇぇん!!」

 

あーーあー、とうとう泣き出しちゃったよ。どうしようこの人、とりあえずオーディンの爺さんに聞いてみるか。

 

 

「あの~~いいんですか、放っておいて?」

 

「構わん。アレ以来、呂布の話題になるとこんな有様じゃ。ハァ、こんなヤツでも他のヴァルキリーに比べれば、マシな部類に入るというんじゃから世の末じゃのう」

 

爺さん、こりゃあ呂布の結婚相手を見つけるのはまだまだ苦労しそうだな〜〜〜。

 

 

「なるほど、ヴァルハラの事情は分かった。じゃあ、天照の所は?あそこ、高天ヶ原はそこまで英雄を迎え入れることに固執はしてなかったはずだが?」

 

「...................あそこはむしろ儂の所よりも厄介かもしれんのう」

 

「? どういうことだよ?」

 

「....................呂布がグレート・レッドを倒す前のことじゃ、呂布は日本を気に入っておってのう。

休みを見つけてはちょくちょく日本に来ていたんじゃが、それに気を良くした天照が『そんなに日本が気に入っているなら、いっそのこと呂布が気に入った女と結婚させて定住させよう』と企んだことがあったんじゃ。早い話が抜け駆けしようとしたってことじゃな」

 

呂布が日本に何度も来ていた!? しかも当時から日本神話群は呂布との政略結婚を考えてたのかよ。朱乃さんにはとても聞かせられないな、悔しさとショックでどうなるか分からないもん!

 

 

「それを知った儂らはもちろん天照をすぐに止めた。当時は特に取り決めなどは無かったが、抜け駆けをしないよう互いに睨み合っておったからのう。所謂、『暗黙の了解』というヤツじゃ」

 

「ふーーん、それで?何が厄介なんだ?」

 

「.............どうやらその時に結構大々的に嫁候補を募集したらしくてのう。かなりの候補が集まったらしいんじゃ。おかげで儂らの耳にも入ったわけなんじゃが...................まぁ、あとは儂らの所と似たような状況じゃよ。

ただ、神道だけではなく各神社や陰陽師の家系まで含まれている上に、それぞれの思惑なども絡んでおるから、儂らよりも厄介になるじゃろう。それも自業自得なんじゃがな」

 

「そりゃあ..................天照のヤツも災難だな。それで数が多すぎて、候補者すら決められない者同士が相談するってわけか」

 

「何言っておる、お主らだって似たような状況になるじゃろうが。堕天使や天使はともかく、悪魔は恐らくとんでもない数の女子が挙がってくるじゃろう。今から覚悟しておくことじゃな」

 

「ギクッ...................ハァ、分かってるよ................」

 

オーディンの爺さんの忠告でアザゼル先生が一瞬で老けたような顔になる。

 

そりゃあ堕天使として朱乃さんを推薦した以上、最後まで面倒を見なきゃいけないからな。

それはつまり、魔王様たちと一緒に大量の候補者を捌かなくてはいけないということ.......................アザゼル先生、ファイトです!

 

 

 

ヒヒィィィィン!ガタァン!!

 

 

俺が心の中でアザゼル先生にエールを送ったその時、突然馬車が停車して衝撃が俺達を襲った!

 

 

「「「「っっっ!!!」」」」

 

 

「うわ! っと....................い、いったい何が?」

 

俺は窓を全開にして外の様子を見ると馬車の周囲を護衛役のオカ研、生徒会、『蒼天の紅旗』のメンバーが警戒しながら飛んでいる。

 

バラキエルさんやアザゼル先生も馬車から出ていこうとするので俺も続く。飛ぶのが苦手とか言ってる場合じゃないからな! 後でバカにされないように、キッチリ護衛しないと!!

 

皆の視線は前方に向けられており、それを追うと一人の男性が浮かんでいた。イケメンでオーディンの爺さんの物に似たローブを纏っている。

 

 

「チッ!」

「まさか、あの方が出て来るなんて!」

「やれやれ、早速行動した阿呆が一人現れたようじゃな」

 

舌打ちしたのがアザゼル先生。心底ビックリしているのがロスヴァイセさん。不機嫌そうに溜息を洩らすのがオーディンさんだった。どうもこの三人はあの男性の事を知っているようだ。

 

 

「っ、間違い無いわ。アレはロキ。北欧の神よ!」

 

「その通り、お初にお目にかかる! 我こそはロキ! 北欧の悪神である!!」

 

部長が相手の正体に驚く! 北欧の悪神!? そんなヤツが何でこんなところに!?

 

思わぬ相手に俺だけではなく、他のグレモリー眷属や会長達も驚いている。けど『蒼天の紅旗』だけは全然驚いていないみたいだ。

 

そしてアザゼル先生が冷静にロキへ問い掛ける。

 

 

「これはロキ殿。こんなところで奇遇ですな。何か御用ですか?この馬車には現在、北欧の主神オーディン殿が乗られている。それを周知の上での行動だろうか?」

 

ロキという神様は腕を組みながら、余裕たっぷりな表情で口を開いた。

 

 

「いやなに、我らが主神殿が我らの神話体系を抜け出て、他の神話体系と何やら協力するために接触していくのが耐えがたい苦痛でね。我慢できずに邪魔をしに来たのだ」

 

悪意全開の宣言。それを聞いた俺たちは一気に警戒を高め、アザゼル先生は口調を変えた。

 

 

「堂々といってくれるじゃねぇか、ロキ」

 

「ふはははは、本来、貴様や悪魔逹と会いたくはなかったのだが、致し方あるまい。オーディン共々我が粛正を受けるが良い!!」

 

「お前が他の神話体系に接触するのは良いってのか? 矛盾しているな」

 

「他の神話体系を滅ぼすのならば良いのだ。しかし協力だの和平だのと宣い、手を組むのが納得出来ないのだよ。

我らは元々それぞれが独立した神話体系を築いていたのだからな。それに我々の領域に土足で踏み込み、そこへ信仰を広げた貴様ら聖書陣営に言われる筋合いは無い!」

 

「それを俺に言われてもなぁ。その辺はミカエルか、死んだ聖書の神にでも言ってくれや」

 

アザゼル先生は頭をボリボリと掻きながら返す。アザゼル先生、しれっとミカエルさんや自分の生みの親に責任を擦り付けたな。

 

 

「どちらにしても、主神オーディン自らが他の神話体系と積極的に協力関係を築こうとするのは問題だ。

これでは我らが迎えるべき『神々の黄昏 ラグナロク』が成就出来ないではないか。せっかく我が色々と手を尽くしているというのに」

 

「それって.......................」

「やはりお主の仕業であったか.............」

 

ロキの話に賈駆とオーディンの爺さんが反応する。どうしたんだろう、あの二人。急に険しい顔をして?

 

そんな二人を他所に、アザゼル先生は指を突きつけて問い掛ける。

 

 

「ひとつ訊く! おまえの行動は『禍の団』と..........リゼヴィムと繋がっているのか!? って、律儀に答える悪神様でもないか」

 

「ふん! リゼヴィム............リリンのことか。愚者たるテロリストと我が想いを一緒にされるとは不快極まりないな。

我は我自身の意志でここに参上している。まぁ、あの連中のことは適当に利用させてもらっているがな」

 

その答えを聞いて、アザゼル先生は憎らしげに不満の声をあげる。

 

 

「チィ、あの野郎。やっぱり各神話群の不穏分子とも接触してやがったか。この分だと他の神話群の不穏分子も『禍の団』に協力してそうだな。

また厄介な問題が出てきやがった................おい、オーディン!天照との会談が終わったら、お前ら主神たちに話がある」  

 

アザゼル先生が馬車のほうに顔を向けると、オーディンの爺さんがロスヴァイセさんを引き連れて馬車から出るところだった。足元に魔法陣を展開して、魔法陣ごと空中を移動していく。

 

 

「ふむ。まぁ、仕方ないじゃろう。それにしても................やれやれ、まだこんな頭の固い者がいるとはな。しかも、こんな風に自ら出向く阿呆とはのう」

 

オーディンの爺さんは、顎に生やしている長い白ヒゲを擦り、呆れながらそう言った。

 

やっぱり他の勢力も色々と不満を抱えているヤツがいるんだなぁ。しかも、それが神様だなんて。

 

 

「ロキ様、これは越権行為です! 主神に牙を剥くなど許されることではありません! 然るべき公正な場で異を唱えるべきです!!」

 

ロスヴァイセさんは瞬時にスーツ姿から鎧に変わり、ロキに物申した。しかし、相手は聞く耳を持たない。

 

 

「一介の戦乙女ごときが我の邪魔をしないでくれたまえ。オーディンに訊いているのだ。まだこのような北欧神話を超えた行いを続けるおつもりなのか?」

 

返答を迫られたオーディンの爺さんは肩を竦めながら、平然と答えた。

 

 

「当然じゃ。儂ら神々が足並みを揃えなければ、良からぬ輩がアヤツを利用しようとするからのう。そうなれば儂らどころか、この世界そのものが滅んでしまう。

それに儂らは皆、アヤツのことを気に入っておる。『神は英雄を愛する』ものじゃ、だからこうして色々と世話を焼いておる。

お主も過去のことは水に流して、アヤツと真っ向から向き合ってみたらどうじゃ? 案外、仲良くやれるかもしれんぞ?」

 

「黙れ! ヤツのことを口にするな! おのれ、呂布奉先....................今、思い出しても忌々しい!!」

 

な、何だ!?ロキのヤツ、急に感情が剥き出しになったぞ!?呂布と何か因縁でもあるのか?

 

 

「オーディン、ロキと呂布の間に何があったんだ?随分と恨まれてるみたいだが..............?」

 

「...................呂布がまだ幼いころの話じゃ。当時、呂布はケルト神群の世話になっておった。神すら超越した人間がいるという噂を聞いて、呂布をヴァルハラに招いたことがあったんじゃよ」

 

っっっっ!! 呂布のヤツ、そんな頃から神様よりも強かったのかよ!? アイツ、絶対人間じゃないだろ!!

 

 

「呂布が来るとトールをはじめとするヴァルハラの武闘派の神たちは、すぐに呂布の力を見ようと戦いを挑んだんじゃが...................全員、見事に返り討ちにあったわい」

 

「いぃぃぃぃぃぃぃ!一人で全員倒したんですか!?」

 

「うむ。しかも呂布は当時、武器........ブリューナクを持っておらんかったからのう。素手で全員を倒してしまったんじゃ。

特にトールのミョルニルを素手で受け止めた時は、開いた口が塞がらんくらいに驚いたわ」

 

「なっ! ミョルニルって言ったら、雷神トールが扱う北欧最強の武器じゃねえか!それを素手で受け止めただと!?」

 

「トール達を打ち負かした呂布をヴァルハラは最上級の待遇で歓迎した。

しかし呂布の歓迎の宴が開かれた夜、ロキが儂らに黙って呂布を自分の研究施設に連れていったのじゃ....................自分の実験に利用するためにな」

 

「..................それで、どうなったんですか?」

 

「当然、大人しく実験動物になるような呂布ではない。騒ぎを聞き、ロキの研究施設に駆けつけた儂らが見たのは...................血塗れになって殺されかけているロキとトドメを刺そうとする呂布の姿じゃった」

 

 

「「「..................................」」」

 

「『フィンブルの血の夜』、私は当時ヴァルキリー見習いでしたが、その場に駆けつけたヴァルキリーの先輩から話は聞いてます。当時の惨劇は今でもヴァルハラの語り草になっていますよ」

 

おいおいおい。悪神とはいえ、神様を殺そうとしたのかよ。そりゃあ実験動物にされそうになれば、怒るだろうし抵抗をするのも分かるけど....................。

 

 

「さすがに神が死ぬのはマズイからのう。何とか呂布を宥めて、その場は収めたわい。そして迷惑料としてロキの研究成果、宝物庫にある物を全て呂布に渡したんじゃ」

 

「なるほど、その時にグラムとレーヴァテインが呂布の手に渡ったってことか...................何だよ、どんな因縁があるかと思えば完全な逆恨みじゃねえかよ」

 

アザゼル先生が身も蓋も無いことを言う。確かに只の逆恨みだよなぁ、呂布にとっても迷惑この上無い。

 

 

「黙れ黙れ黙れ! どいつもこいつも、あのような下等な人間ごときに絆されおってぇ................!」

 

「その人間ごときに殺されそうになったのは、どこの誰じゃ? あの後、お主の後始末に儂らがどれだけ苦労したと思っておる。

せっかく招いた客人を騙し討ちするような真似をしおって...................危うくケルト神群との戦争になるところだったんじゃぞ」

 

「ふん、そうなれば願ったり叶ったりだ。人間風情が神の役に立てるのだ、呂布も光栄であろう。トールたち武闘派の神々もケルト神群との戦争になれば喜ぶのではないのか?」

 

「たわけ! そんなことになったら、間違いなく呂布が出てきてヴァルハラは壊滅するじゃろうが!! そんなことも分からんのか!!!」

 

そりゃあ一人で武闘派の神様全員を素手で倒すぐらいだからね。戦争になっても勝ち目なんか無いだろうよ。

 

そしてオーディンの爺さんがロキを叱りつけていると...................突然、上から声がする!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ああそうかい...................じゃあその『人間風情』の力を味わってみな!!」

 

 

 

全員が声がする方を見ると、重厚な魔力と殺気を滾らせているクーフーリンが、赤い槍を構えていた!!!

 

 

「喰らいやがれ! 【突き穿つ死翔の槍 ゲイ・ボルク】!!」

 

 

バシュゥゥゥゥゥゥゥゥゥンッッッ!!!

 

 

「ふん、くだらん」

 

キィィィィィン..................!!!!

 

 

クーフーリンが槍をロキに投げる! だが、ロキは慌てた様子も無く魔方陣をいくつも張って防ごうとした...................しかし!!!!

 

 

バリンッ! バリィンッ! バリィィンッッ!! バリィィィンッッッ!!!

 

 

「何ぃぃぃぃ!?」

 

 

クーフーリンの投げた槍はロキがいくつも張った防御魔方陣を砕いていく!!

 

まさか自分の魔方陣が破られるとは思っていなかったのか、ロキが顔色を変え慌てて魔方陣に魔力を込め直す、そして!

 

 

「くっっ、舐めるなぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

 

ドガァァァァァァァァンッッッ!!!

 

 

 

 

槍を防ぐために込めた魔力と槍の魔力がぶつかり合い、衝撃は爆発となって周囲に爆音が響いた。

 

 

 

 






クーフーリンの宝具は『魔槍』という形で出しましたが、メディア(リリィ)の宝具は出しません。アレはD×Dの世界では神滅具以上にヤバい代物ですので........................たぶん使えば『赤龍帝の籠手』や『白龍皇の光翼』に宿る歴代所有者の怨念すら浄化出来そうですし........................


ところで・・・・・クー・フーリンさんのゲイ・ボルクは本当にグングニルを上回っているんでしょうかね?

ぶっちゃけ、これが書きたかったがためにクー・フーリンを出した気がありますwww

それではまた次回で!

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